能町みね子さんが2022年7月8日放送のTBSラジオ『ナイツのちゃきちゃき大放送』の中で滝沢カレンさんの結婚報告文の素晴らしさについて話していました。
（能町みね子）そして私が気になったのは滝沢カレンさんのご結婚。
（塙宣之）滝沢カレンさんの結婚、はい。
（能町みね子）私、基本的に芸能人の結婚と不倫に関しては報告文以外、あまり興味がないっていうスタンスなんですけども。
（土屋伸之）報告分だけに興味がある？（笑）。
（能町みね子）そうですね。ただ、これは報告文が本当に素晴らしかったので。
（土屋伸之）なかなか独特のね。カレン節というか、そういう感じもありつつ。
（能町みね子）滝沢カレンさんっていったらやっぱりあのオリジナリティーあふれる言葉遣いで。最初、なんかおバカキャラみたいな感じでしたけども。やっぱりちょっと、天才に近いと思うんですよね。で、インスタに結婚メッセージを載せていたんですけども。この1フレーズがすごくかっこよくて。「記憶をほとんどその日に置いてくる私ですが、出会ったときの季節、景色を今でも思い出せます」って言っていて。「記憶をほとんどその日に置いてくる私」って……こんないいフレーズ、言えないよ！っていう。
（出水麻衣）たしかに。
「記憶をほとんどその日に置いてくる私」
（能町みね子）「記憶をほとんどその日に置いてくる」って結構、いろんな意味が加わっていて。「嫌なことがあっても忘れちゃうよ」っていう意味でもあるけども。「楽しいことがあっても、別にそれは一瞬のことだし」みたいな。そういう暗い意味にもなるんですけども。そこから急に「この人と出会ったことで時間がつながり始めた」みたいな。なんかすごくかっこいいフレーズなんですよね。で、滝沢カレンさんのすごいところって、『カレンの台所』っていうレシピ本を出しているんですけども。あれがすごいって結構評判で。レシピを全部、物語にしちゃうんですよね。擬人化して、物語化しちゃうっていうのが特徴的で。
（塙宣之）うんうん。
（能町みね子）割と……『脱力タイムズ』の中でやっている「美食遺産」の時も料理をしている風景を全部……結構、ものをなにかにたとえるんですよね。豆がたくさん入っていた時とかに「少年がたくさん学校に集まっています」みたいなこととかをすぐ、即興というか。
（土屋伸之）そうですね。「こんな焼かれ方をするとは思ってないでしょうね」とかね。そういう感じの……。
（能町みね子）「こんなにひどい目にあうとは」とか言いだしたり。とにかく、物語に変えるんですよ。それがやっぱり素晴らしいんですけども。この結婚に関しては、あんまり意外と自分のことは物語にはしていなくて。これはすごい地に足のついた文章で、かっこいいんですよね。
（土屋伸之）数々の……だから結婚報告文しか興味がない能町さんが……。
（出水麻衣）刺さったっていう（笑）。
（能町みね子）これはもう、これを超える文章はちょっと難しいんじゃないかって。
（塙宣之）おおっ、暫定1位じゃないですか。
（能町みね子）そうですね。優勝です。ここ5年、10年の優勝が……。
ここ5年、10年で優勝の結婚報告文
（塙宣之）ちょっとワーストの方も……？
（能町みね子）ワースト……どっちかっていうと私、謝罪文が出てきちゃうんで（笑）。
（塙宣之）ジャンルが違うわけですね（笑）。
（土屋伸之）そもそも不利な条件ではあるけど（笑）。
（能町みね子）私、謝罪文でワーストすぎて好きなのは鬼束ちひろさんだったりするんですけども。ちょっとそれはまた別件なので（笑）。
（塙宣之）別件（笑）。
（能町みね子）全くの別件なので（笑）。
（塙宣之）結婚ではないですからね（笑）。
（出水麻衣）ちゃんと番付がついてるのが面白いですね（笑）。
＜書き起こしおわり＞