レイザーラモンRGさんが2022年5月19日放送のSBSラジオ『内山絵里加のふくわうち』でフットボールアワー後藤輝基さんの藤井隆プロデュースアルバム『マカロワ』を特集。カバー曲と原曲を聞き比べながら、その魅力を話していました。
(内山絵里加)この時間は木曜『ふくわうち』パートナー、レイザーラモンRGさんがずっと話していたいことを自由気ままにしゃべり倒していくお時間です。
(レイザーラモンRG)はい。私、藤井隆さんがやられているスレンダリーレコードという吉本内のレーベルがあるんですけども。。そこのメンバーでございまして。そこから名曲をカバーさせていただいたりとか、m.c.A・Tさんに曲を作っていただきたいとかしているんですけども。そこでレーベルメイトのフットボールアワー後藤さんですね、今回カバーアルバムを出しまして。そちらが大変に良いのでちょっと特集させていただきたいと思うんですけども。
カバーアルバムなので、我々はちょっとカバーアルバムを手がけてきたラジオとして第一人者やんか。過去にも福山雅治さんとか、いろんな方のね、いろんなカバー曲を掘り当ててきて。これはまさに我々のラジオにぴったりだと思います。今回は原曲と聞き比べようという20分ぐらい、お時間をいただきました。「やりましょう」ということで。これはちょっと、他の局ではやってないんじゃないでしょうかね。
(内山絵里加)そうですね。後藤さん特集。
(レイザーラモンRG)後藤さん特集だし、原曲も聞けるっていう。また渋い。藤井隆プロデューサーが選んだ曲は渋くてですね。たぶん藤井隆プロデューサーが聞いてきた膨大な……特にやっぱりアイドルとか女優さんの曲が多いですよね。大好きですからね。その中から、後藤さんの声質に合ったものを選んできたという、渋い選曲でございまして。まずは、なんとWinkの6枚目のシングルをカバーしてるんですけど。1989年リリース、Wink6枚目のシングルです。『One Night In Heaven~真夜中のエンジェル~』のカップリング曲! A面じゃなくて、カップリング曲です。まずは原曲を聞いてもらいましょう。Winkで『CAT-WALK DANCING』。
Wink『CAT-WALK DANCING』
(レイザーラモンRG)はい。これがWinkの曲ですね。ユーロビートと言われる感じ。1989年リリースですから、あの頃の時代のこの曲が、後藤さんが歌うとどうなるか、聞いてもらいましょう。アーティスト名で言いますね。後藤輝基で『CAT-WALK DANCING』。
後藤輝基『CAT-WALK DANCING』
(レイザーラモンRG)めっちゃいいですよね、これ。
(内山絵里加)かっこいいですね!
(レイザーラモンRG)あのかわいらしい曲が一気に、なんでしょう? 俺はね、「紫のヴェールがかかる」って言ってるんですけども(笑)。
(内山絵里加)おしゃれな表現(笑)。シティポップみたいなノリの。
(レイザーラモンRG)そう。シティポップで……あと、この後藤さんのこの、なんだろう? 坂本龍一さんみたいな感じっていうか。なんていうかな? 知的な感じといいますか。
(内山絵里加)あとちょっとけだるいような。
(レイザーラモンRG)けだるい。そう。曲を変えるよね。声質が。
(内山絵里加)たしかに。かっこいいです!
(レイザーラモンRG)後藤さん、めちゃくちゃタバコとか吸うんですよ。そういうところもいろいろイメージして、かっこいい曲に仕上がっていますね。で、これ今回、ナカオPが聞いてきたんですけども。「これは後藤さんの意見は入ってるんですか?」って聞かれたんですけど、一切入ってないんですよ。これ、全部藤井さんが選んで。「やって」って言われて「わかりました」って後藤さんがやって。全部、その無茶ぶりに応えてやってるんです。
(内山絵里加)もうちょっと自分のものにしてて、すごいですね。
(レイザーラモンRG)自分のものにしてるかどうかも本人はわかってない(笑)。
(内山絵里加)へー! じゃあ、藤井さんの見る目というか。
(レイザーラモンRG)プロデュースです。プロデュース作品(笑)。すごいですよね! さあ、こんな感じでどんどん行ってみましょう。次の曲がですね、1997年の宝生舞さん。
(内山絵里加)宝生舞さん、歌を歌ってたんですか?
(レイザーラモンRG)はい。『ショムニ』でおなじみ。美人の宝生舞さんのシングル曲。CDを出してたっていうね。まずは原曲を聞きましょうか。宝生舞さんの1997年リリース『Carnival』。
宝生舞『Carnival』
(レイザーラモンRG)渋い!
(内山絵里加)宝生舞さん、かっこいいですね。けだるい感じで。
(レイザーラモンRG)宝生舞さん、最初からけだるくて。けだるい上にちょっと声が渋谷系っていうか。はい。これがどう変わるんでしょうか? では、またアーティスト名で言わせていただきます。後藤輝基で『Carnival』。
後藤輝基『Carnival』
(内山絵里加)よいです! 後藤さん!
(レイザーラモンRG)めっちゃいいでしょう? やっぱりね、声が・・で、この曲は後藤さんのいろんな歌い方のバリエーションが楽しめますね。やっぱりね、後藤さんは長渕さんを聞いてこられていて。長渕さんとかBLANKEY JET CITYが大好きなんでね。やっぱり・・だから、『ゴッドタン』ではそういういじられ方といいますか。『ジェッタシー』とか『ヘブリカン』とか、ちょっとロックな感じの方やったんすけど。藤井さんはもう声質だけを聞いて宝生舞さんとかWinkを歌わせるっていうね。
(内山絵里加)見出しているんですね。
(レイザーラモンRG)それがこんなにぴったりだったということですね。さらに後藤さんの奥をわかっていたっていうね。やっぱりこの声質があるから……後藤さんは声質が唯一無二なんですよね。宝生舞さんの名曲にももう1回、触れて……もしかしたら宝生舞さんの曲に我々は一生、出会うことはなかったかもしれない。それが後藤さんと藤井さんのおかげでこうやって流れたというね。
もう本当にね、藤井さんが止まりません。「この曲もいいんじゃないか」っていうことで、おニャン子クラブのリーダーと言われていた福永恵規さんの『スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇』の主題歌だった曲。その曲のカバーもしているんですけども。1986年です。これ、もう原曲がめちゃくちゃかっこいいんですけども。まずは聞いてもらいましょう。福永恵規さんで『ハートのIgnition』。
福永恵規『ハートのIgnition』
(レイザーラモンRG)いやー、この曲、めっちゃかっこよくてさ。この曲に出会わせてくれただけでも俺は嬉しいんですけど。でもさ、これを聞きながらもなんか頭がさ、「こうなるんかな?」って変換されていますから。
(内山絵里加)はい。後藤さんに「こうなるのかな?」っていう期待がね。
(レイザーラモンRG)で、途中でサビでちょっとデカくなった時とか。「これ、どうなるんだろう?」ってニヤニヤしちゃいますよね。さあ、これがどうなるんでしょうか? 後藤輝基で『ハートのIgnition』。
後藤輝基『ハートのIgnition』
(レイザーラモンRG)俺、わかった! 後藤さんの声って中性的なんですね。なんか、男でもない、女でもないっていう気がした。サビのところ聞いて、すげえ思った。「どっこかっに、連れさって♪」って。俺が歌うと俺なんですけど、後藤さん、あんな男なのに……男と女の中間大の声を出す人。
(内山絵里加)なんか、声が何重にもなってる気がするんですよね。
(レイザーラモンRG)これ、重ねてるのか、それとも元々なのか。美空ひばりさんは元々、そう聞こえるって言いますよね。えっ? 美空ひばりさんのような声を持った人っていうこと?
(内山絵里加)このジャケット写真。すごいですね。もう芸人さんじゃないですね。
(レイザーラモンRG)藤井さんは毎回、ジャケットも藤井隆ディレクションで撮ってますからね(笑)。
(内山絵里加)RGさん、こんな表情できます?
(レイザーラモンRG)いや、言うんですよ。ちゃんと。「こうして」とか「○○を思いながら」とか。
(内山絵里加)すごいプロデュース。
(レイザーラモンRG)藤井さんはもう「プロデュースする方が楽しい」って言ってましたね。やっぱりね。いい表情をされますよね。
(内山絵里加)色気もすごいです。
(レイザーラモンRG)さあ、最後ですね。最後にかけるのは『悲しみSWING』という本田美奈子さんの曲なんですけども。これは先行で1年ぐらい前に出てるんですけども。実は俺、原曲を聞くの、初めてだなと思って。この『悲しみSWING』をカバーさせた時に、藤井さんはもう「よし!」ってなったみたいです。「これこれ!」ってなったと思うんですけども。初めて聞きます。本田美奈子さんの方。本家の方を聞いてみましょう。本田美奈子さんで『悲しみSWING』。
本田美奈子『悲しみSWING』
(レイザーラモンRG)なるほど。これが原曲でしたね。はい。ちょっとミドルテンポのものを歌わせがちなところ、あります。それはミドルテンポを歌っても持つというか。声を聞きたい、聞かせたいという藤井さんの思いだと思いますけど。やっぱりみんな、Twitterのツイートとかを見ると『ジェッタシー』とか、そのお笑いの文脈でまだ聞いてしまうところがあるみたいなんですけども。このアルバムはそこを取り去ってほしいんだよな。
(内山絵里加)もう「後藤輝基」として。
(レイザーラモンRG)それはマジ歌芸人のあれで聞いてしまうとは思うんですけど。ひとつ、89年ぐらいのアーティストさんの曲をかけてると思って聞いてほしいんだよね。後藤さんをちょっと1回、取りはらって聞いて。(ツイートを見て)なんかまだ何人かいる! ちょっと腹立ってきた。ダメです。後藤さんを取り払って、後藤さんを聞いて。フット後藤さんを取り払って、後藤輝基を聞いてほしい。これ、僕も大好きです。聞いてもらいましょう。後藤輝基で『悲しみSWING』。
後藤輝基『悲しみSWING』
(レイザーラモンRG)いやー、色っぽい! 色っぽいね、本当に!
(内山絵里加)「スウィン、スウィン」って、すごいですね。
(レイザーラモンRG)そう。この「スウィン、スウィン」って。僕も藤井隆プロデュースで何曲か、出させてもらいましたけども。やっぱり「ここはこう歌って」って細かい指示が出るわけ。たぶんこの「スウィン、スウィン」は下げて、下げて「スウィン、スウィン……♪」って。そこを聞いてほしいの。本当に。
(内山絵里加)見事にあそこでやられました。
(レイザーラモンRG)最後の「誰のせい……♪」とかも。で、後藤さんの対応力とかがね。ということで。
(内山絵里加)このアルバム、ほしいです。
(レイザーラモンRG)ぜひぜひ。
(内山絵里加)ちょっと梅雨時期というか、こういう空に合いますよね。
(レイザーラモンRG)ドピーカンとかじゃなくて、ちょっと曇り空。もしくは夕方、夜にダラーッという感じの時。チルアウトする時に聞いてほしいの。
(内山絵里加)チルソングだ。
(レイザーラモンRG)チルソングとしてぜひ、おすすめです。後藤輝基の『マカロワ』、発売中です。
<書き起こしおわり>