米津玄師 菅田将暉の声のすごさを語る

米津玄師 菅田将暉の結婚報告を語る 菅田将暉のオールナイトニッポン

米津玄師さんが2022年3月21日放送のニッポン放送『菅田将暉のオールナイトニッポン』にゲスト出演。「男性・女性問わず、『この声に惚れた』っていう声はありますか?」という質問に対して菅田将暉さんの名前を挙げ、その声のすごさについて話していました。

(菅田将暉)メールです。「質問です。男性・女性問わず、『この声に惚れた』っていう声はありますか?」。

(米津玄師)えっ、そんなこと言っていいの?

(菅田将暉)聞いてみたい。

(米津玄師)いいの、そんなの?

(菅田将暉)聞いてみたい。男性。女性問わず。

(米津玄師)そんなこと言ったら菅田将暉になるよ?

(菅田将暉)お前、やめろやー!(笑)。

(米津玄師)それはそうなるよ。それはそうなります!

(菅田将暉)俺?

(米津玄師)だってやっぱりさ、最初にさ、『灰色と青』っていう曲を作ったそのちょっと前からかもしんないけど。演技してる時からの声がやっぱり違うなっていう感じはすごいありまして。

(菅田将暉)そう? ゴージャスな声とかっていう?

(米津玄師)いや……だから自分にはもう出せない声だったんだよね。

(菅田将暉)ええっ? なんか言わせたみたいになっちゃったな。

「自分には出せない声」(米津玄師)

(米津玄師)いやいやいやいや。だから本当に俺はもう、全然ゴージャスでも何でもないから。

(菅田将暉)いや、あなたの声の方が絶対ゴージャスだと思うけど?

(米津玄師)いや、俺は時給690円でやってるような声でずっとやってきたから。それが時給1200円でやってる菅田将暉の声とは……。

(菅田将暉)フハハハハハハハハッ! ああ、俺は1200円なんや?

(米津玄師)1200円。東京の水準ぐらいの感じでやっていて。「すげえな!」って思ったの。で、やっぱりいまだにすごいなって思う。俺には絶対出せない声だなっていう風に思うし。だからやっぱり、すごい才能を持った人間はいろいろ、ありとあらゆる才能を持ってるんだなっていう感じはすごいしますよ。

(菅田将暉)そうっすか?

(米津玄師)これ、なんか別におべっかとかでもなくて。本当に思いますよ。あなた、本当にすごい。

(菅田将暉)いやいやいや。毎度、言わせてるみたいで申し訳ないけど。ちょっと、恥ずかしいな。

(米津玄師)なかなか出会わないですよ。こんなすごい人っていうのには。

(菅田将暉)その、まあ「他には」って言うとあれだけど。じゃあ、そういう目線でやっぱり聞くんだね。お芝居とか。

(米津玄師)なんかやっぱり第一番大事なのは自分に出せないものを持ってるかどうかっていうことで。それが自分にとっては一番大事だなという風に思ってね。だからそういう意味では、あなたは本当に自分には絶対、天地がひっくり返っても出せないものを持ってるから。これは素晴らしいね。

(菅田将暉)やっぱり声ってさ、なんかじゃあ似ている成分の人とかがいるっていうこと?

(米津玄師)うんうん。

(菅田将暉)その、ジャンルみたいなものがあるの?

(米津玄師)ああー、なんだろうな? でも、そういうのはたしかにあるかもしれないね。けど……。

(菅田将暉)それは骨格とかなのかな?

(米津玄師)どうなんだろう? わからないけど。

(菅田将暉)別にさ、なんかあのモノマネの芸人さんで声マネとかする人でさ……。

(米津玄師)ああ、そういう意味で言うと本当に、もう感性だと思いますよ。生まれ持った何かっていうね。だから生まれ持った何かがないと……すげえ身も蓋もない話をしますけど。生まれ持った何かっていうものはものすごく残酷なまでにそこにあるなっていう感じはすごくしますよ。だから俺は菅田将暉がなにを思って生まれ育ってきたのかって知らないけれども。でも、そこには何かあるんだろうなとは思いますよ。

(菅田将暉)いや、本当にさ、そうやって言ってくれるのは嬉しいし。まあ一生懸命ね、俺はもうやるしかないけど。ボイトレ等とかでさ、出し方とかをさ、やっぱり練習すればさ、高音がちょっと楽になったりとかさ。その低いところでも、ちゃんと響かせられるように……みたいなのは練習するんだけどさ。そういうのって、したことあるの? 声の出し方の研究って。

(米津玄師)ボイトレはしたことがなくて。

(菅田将暉)ないんだ。へー!

(米津玄師)そういうことをやってでもいいかなっていうことを30代を超えて、思うようにはなってきましたね。なんか、自分の可動域を広げるみたいな話じゃないですか。

(菅田将暉)そうだね。

(米津玄師)だから、なんかそろそろいいかなとは思ってはいますけどね。

(菅田将暉)へー。ああ、そんなんがあるんや。

(米津玄師)でも、それはやっぱり広げる・広げないの話だから。そもそも生まれ持ったものがあるかないかっていう話になると、すげえ残酷な話になるけど。あなたはもう持ってる人だと思いますよ。

(菅田将暉)ふーん。そうか。まあ、その喉のことはね、俺も細かくは分からんけども。でもなんか、医者に「ちょっと強い」とは言われた。だから逆に舞台とかで無理ができる。強めに出しても枯れにくいっていう。「でも、その出し方だとたぶん歌えない」っていうことを指摘されて、めっちゃ困ったの。だから要はその10年ぐらいやってきた声の出し方だと、たぶん俺は……その2時間とか、ライブって歌うじゃん? あれが持たないんだよ。

(米津玄師)なまじっか強いからこそっていう。

(菅田将暉)そう。強いからこそ、変に無理がきくからこそ、持たないよって言われた。この間。「えっ? じゃあ、どうしたらいいんですか?」って。

(米津玄師)もう最初から積んでるエンジンが強いか弱いかみたいな話になりますよね。それってね。エンジンが強いからこそ、困ることって絶対あると思うんですよ。

(菅田将暉)ああ、馬力の話?

積んでいるエンジンの馬力が違う

(米津玄師)そう。だから子供の頃から馬力が強いがゆえに、すげえなんかちょっと踏んだらすげえスピード出ちゃうみたいな。それで……。

(菅田将暉)なるほどね。引き算が苦手っていうね。

(米津玄師)そうそう。それで人生迷っちゃう人とかっていうのはすごいいると思うし。そういう意味ではだからすげえ馬力を積んで生まれてきたんじゃないかなとは思いますね。

(菅田将暉)うんうん。なるほど。だから俺はいろんな演出家に「引き算を覚えろ」って怒られるんだな(笑)。そういうことなんだな。

(米津玄師)引く方が楽だからね。いや、すごいと思いますよ。

(菅田将暉)そうか。気づかぬうちに行っちゃうんだろうね。

(米津玄師)行った方がいいよ。

<書き起こしおわり>

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