米津玄師さんが2022年3月21日放送のニッポン放送『菅田将暉のオールナイトニッポン』にゲスト出演。30代になってはじめて、とんかつの付け合せのキャベツの千切りの優しさに気づいたという話をしていました。
米津玄師さんありがとうございました!POP!! #菅田将暉ANN pic.twitter.com/i9UozVIrru
— 菅田将暉 (@sudaofficial) March 21, 2022
(菅田将暉)そうか。でも、そういう変化みたいなのはやっぱり30代ではあるんですね? 心境として。肉体的にはどうですか?
(米津玄師)肉体的には衰える一方ですよ。
(菅田将暉)あれ? ああ、そうなんですか?
(米津玄師)衰えます。俺も今日、ここ来るまでの間に曲を作っていて。その曲を作ってる時って、やっぱり踊りたくなるんですよ。なんかすげえ「うわーっ!」って。「ああ、いい曲だな!」って思って。それに合わせて踊りたくなるんです。で、すげえ踊ったんですけど、踊ったらここの脇腹をめちゃめちゃ痛めて……。
(菅田将暉)フハハハハハハハハッ! うわっ、来てるなー。マジで?
(米津玄師)「うわっ、痛え……」って。20代の肉体とは違うんだなって。
(菅田将暉)20代の時は踊れた? 余裕で傷まずに。
(米津玄師)踊れた。もうすげえ、ここ痛い。いまだにここが痛い。
(菅田将暉)えっ、ここに来る道中の話?
(米津玄師)道中の話。
(菅田将暉)マジか。じゃあ俺も来るのか。
(米津玄師)来るよ。老いには勝てない。
(菅田将暉)マジでー?
楽曲制作中に踊って脇腹を痛める
(米津玄師)30で「老いには勝てない」とか言ってんじゃねえぞって話だけども。
(菅田将暉)でも1回、そこで来るってやっぱり言うじゃないですか。
(米津玄師)そうね。本当にそう。
(菅田将暉)鍛えたりするってこと? じゃあ。ミュージシャンでも結構さ、30半ばとか40で鍛える人も多いじゃん?
(米津玄師)すごいね、ちゃんとしてるなって思うから。俺は今年からちゃんとやろうとは思ってる。30代になってきたら、ちゃんとそういう鍛えるところは鍛えて……っていうことをルーティーンとしてやりたいなとは思ってます。
(菅田将暉)なるほど。歌うための体を……っていうことか。じゃあ、飯とかも気を遣ってるの?
(米津玄師)飯はね、本当にもうウーバーイーツ様々ですね。
(菅田将暉)フハハハハハハハハッ! まあ、便利だよな。
(米津玄師)本当にウーバーイーツってすごいね。
(菅田将暉)まあね。出前はやっぱり便利だよね。
(米津玄師)カレー、中華、寿司の3パターンでずっと……。
(菅田将暉)フハハハハハハハハッ!
(米津玄師)それがやっぱり一番いいっすよ。
(菅田将暉)ちょっと、野菜! やーさーい!
(米津玄師)野菜も食いますよ。野菜もたまには食いますよ。
(菅田将暉)取りなさいよ。炭水化物ばっかりじゃなくて。
(米津玄師)俺、今日だから本当にとんかつの店のウーバーイーツをやったんですよ。で、とんかつを頼むと、キャベツの千切りって絶対に付いてくるじゃないですか。
(菅田将暉)ああ、敷かれていたり、横にあったりしますよ。
(米津玄師)そのキャベツの千切りって俺、若い頃は「何でこんなもの、付いてくるんだ?」って。
(菅田将暉)まあまあ、わからなくもないよ?(笑)。「キャベツ食べ放題? はあ?」みたいな。
(米津玄師)今、食うと「こんな優しいものはない!」っていう。めちゃめちゃ優しくない? キャベツの千切り。
(菅田将暉)いやいや……優しい?
(米津玄師)優しさだよ。あれは本当に、愛情でしかない。
めちゃくちゃ優しいキャベツの千切り
(菅田将暉)ちょっと待って? それは、30代どうこうなのかな? 「うまい」とは違うの?
(米津玄師)うまくはない。
(菅田将暉)フハハハハハハハハッ! えっ、うまくはないの? 違うなー、人とは。
(米津玄師)うまくはないけど、人体のなんかいいところを……あなた、とんかつ食うんだったらここにキャベツの千切りを乗せておいてくださいっていう。その本当に人の優しさっていうものをすげえ感じる。感じるようになれたの。齢30を超えて。素晴らしい。本当にね。
(菅田将暉)ああ、そうですか。優しさなのか。俺はただ、うまいって。バランスとして、やっぱり脂ものに対してキャベツっていうのが合うっていう。
(米津玄師)俺、いまだに思うけど。うまくはない。うまくはないよ。優しさを感じる。
(菅田将暉)優しさを感じるために食べてるんだ。
(米津玄師)そうそうそう。
(菅田将暉)それは……どうだろうな? ほしいはほしい?
(米津玄師)ほしいはほしい。
(菅田将暉)じゃあ、そこがあるのはよかったわ。ほしくなってるのはよかったな。
(米津玄師)そうだね。「ちゃんとした人生を送りなさいよ」っていうね。そういうことなのかな。
(菅田将暉)半ば怒られている感じで優しさを……お説法みたいな優しさを感じるんだ?
(米津玄師)そうそうそう。「ありがとうございます」っていう感じで受け取っていくっていうね。そういう感じになっています。
(菅田将暉)不思議だよなー、それは(笑)。でも、だからとんかつは食事だけど、たぶんキャベツは食事じゃないんだろう。
(米津玄師)なんかね……義務。キャベツは義務だね。
(菅田将暉)フハハハハハハハハッ! それはおいしくねえよ。そりゃうまくないわ。
(米津玄師)義務野菜。うん。
(菅田将暉)義務野菜(笑)。
(米津玄師)おいしくはないけども……。
(菅田将暉)マジで? うまいのにな。
(米津玄師)ああ、本当? おいしいと思う?
(菅田将暉)とんかつ屋とか行ったら、全然キャベツめっちゃおかわりしちゃうけどね。
(米津玄師)ああ、本当に?
(菅田将暉)でもその、いわゆる脂っこいものがダメみたいなレベルじゃないってことだよね? カツはいける?
(米津玄師)ああ、でもね、だから年々それがダメになってきてはいるよね。
(菅田将暉)マジ?
(米津玄師)うん。なんか昔、俺は結構脂っこいのが大好きだったんだけど。ケンタッキーとかすげえ大好きだったんだけど。やっぱり年々、ダメにはなってきてるな。だから、もうキャベツの千切りとかめっちゃ……「ああ、なるほど。こういうところに存在意義があったんだ!」っていうのをすごい感じるようにはなって。「なるほど!」って。この世の理を感じられるようになって。
(菅田将暉)フハハハハハハハハッ! 言葉がうまいな(笑)。
(米津玄師)「この世はこういう風に回っていくんだ」っていうね。
キャベツの千切りに世の中の理を感じる
(菅田将暉)ああ、たしかに。そう言われたらそうかもな。必要だからあるわけだけどね。他の野菜じゃなくてキャベツであることの理由はたぶんあるのかもしんないけど。
(米津玄師)そうそうそう。
(菅田将暉)じゃあ、たとえばあれは? お寿司のガリ。
(米津玄師)ああー、俺はガリはまだわからないわ。
(菅田将暉)フハハハハハハハハッ! ええっ?
(米津玄師)ガリはまだわからない。
(菅田将暉)マジで!?
(米津玄師)えっ、ガリ、好き?
(菅田将暉)大好きよ。
(米津玄師)マジで?
(菅田将暉)ガリ、バンバンおかわりするよ。
(米津玄師)ガリはまだわからないわ。
(菅田将暉)あれがうまいのに。あれは優しさ判定にまだなっていないんだ。
(米津玄師)俺、まだわからない。意味がわからない。あれ、好きなやつはいるの? 好きなの?
(菅田将暉)いや、いるよ、いるよ。好きだよ。みんな結構好きだよ。
(米津玄師)菅田将暉は好きなんだね?
(菅田将暉)好きだよ。大好き。だからやっぱりさ、魚介も食べてて味をリセットしたり、さっぱりしたり。
(米津玄師)ああ、なるほどね。
(菅田将暉)濃い物から次、白身に行くとかさ。その間に……みたいなの、あるじゃん?
(米津玄師)なんかそういうのを俺、わからないのよ。
(菅田将暉)マジか。次なのかな? バカとはまた違う気がする。牛丼の紅しょうがは?
(米津玄師)ああー、でもやっぱり俺、大根が好きだからさ。
(菅田将暉)フハハハハハハハハッ! 自分から言ってる(笑)。「お前、恥ずかしいから言うな」とか言いつつ、自分から言ってんじゃん(笑)。「大根がいいな」とか。
「やっぱり俺、大根が好き」(米津)
(米津玄師)紅しょうがって、大根?
(菅田将暉)しょうがですよ。
(米津玄師)しょうがだよね。そうだよね(笑)。俺、すげえバカみたいな話をしてるな……。
(菅田将暉)いや、しゃあないよ。興味なかったんだから。
(米津玄師)もうダメだ……ごめんなさい。本当に今、俺ね、ハイボール飲んでるんで。ちょっと、許してください。
(菅田将暉)フハハハハハハハハッ! 言わなくていいんだよ、そんなことは。みんなわかってるし。だいたい。
(米津玄師)だいぶハイボール飲んでるんで。はい。
(菅田将暉)そうかー。じゃあまずはキャベツからだな。野菜は。
(米津玄師)キャベツはよくわかるようになりました。
(菅田将暉)それはまあ、よかったよ。まだよかった。30代で……これがだって50とかになって今のセリフ、言ってみ? ヤバいぞ?
(米津玄師)たしかにね。今の30代で気づけてよかった。
(菅田将暉)気づけてよかったんじゃない? まだ。まだ言っても若手……一般社会的には年齢としては若いわけよ。
(米津玄師)そう。40代、50代とかで初めて気づくと大変なこともあるから。
(菅田将暉)いや、そうだよ。そうそうそう。年齢的にはまだよかったんじゃない?
<書き起こしおわり>