永野と東野幸治 Red Hot Chili Peppers『Black Summer』を語る

永野と東野幸治 Red Hot Chili Peppers『Black Summer』を語る 東野幸治のホンモノラジオ

永野さんが2022年2月11日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』に出演。Red Hot Chili Peppers『Black Summer』を選曲し、東野幸治さんと曲について話していました。

(東野幸治)そんな永野くんに今週の1曲っていうことで。レッチリ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズの『Black Summer』をリクエストしてくださって。これ、なんでこの曲を選んだんですか?

(永野)それはやっぱり4月1日……前のメンバーがいまして。ギタリストのジョン・フルシアンテっていうレッチリの全盛期を築き上げたギタリスト。その方が16年ぶりに復活して、アルバムを出すっていうので。もう昔から大ファンだったんで。

(東野幸治)レッチリ。レッチリって何が……?

(永野)また? また否定するの? 本当、デジャヴじゃないですか、これ(笑)。また嫌い?

(東野幸治)いや、俺はレッチリが流行った時期は仕事してたから、聞いてなかったんですよ。

(永野)ああ、おっしゃってましたよね。

(東野幸治)だから俺の中でレッチリって、タモリさんの横で両腕タトゥーのやつがゴリゴリに歌ってるっていうイメージで。『ミュージックステーション』でゲストに。たまに来てくれてたやん? だからそのイメージがあるから……でも、レッチリのよさっていうのはどうことなんですか?

(永野)これはもうね、話すと長くなっちゃうんですけど。なんか一見、奇天烈なんですよ。で、最初はなんかストリートヒーローみたいな感じで売れ方だったんですけど、ガツンと売れたアルバムがありまして。『Blood Sugar Sex Magik』っていう。そこから、さっきの『カセットテープ・ダイアリーズ』じゃないですけど。ちょっとブルースっていうか、メランコリーというか。

(東野幸治)ああ、そうなの?

(永野)それまで奇天烈で4枚ぐらい出してたバンドが、リック・ルービンっていうランDMCとかビースティ・ボーイズとかを手がけたプロデューサーと組んでから音がオーガニックになるんですよ。で、感動的というか。で、今までのドラッグであったり、いろんな経験を……それまではずっと奇天烈で行ってたんですけど、ズンッてブルースを入れて。それから、ずっといいです。だからそれこそ『カセットテープ・ダイアリーズ』じゃないですけど、なんか泣けるですよ。レッチリって。

(東野幸治)ええっ?

(永野)あと、レッチリは大河ドラマっていうか、ストーリーが面白いんですよ。だから4枚ぐらいストリートでやって。それで今回、復帰したギタリストのジョン・フルシアンテっていう当時19歳の天才少年が入って。それでドン、ドンッ!ってやった後でプレッシャーでドラッグにハマっちゃって。それで彼が辞めている時期に別の人が入って。それでまた復活して……でも、そいつは天才だから「自分のやりたいことをやりたい!」とか言って、2010年ぐらいに辞めちゃって。10年間、ギターを置いてテクノみたいなのをやりだすんですよ。

(東野幸治)ああ、もうそのへんは自由なんだ?

(永野)自由にやって。で、その間は別のギタリストがいたんですけど、そのへんがちょっと非情というか。ジョン・フルシアンテっていうのは天才すぎて。彼が「戻りたい」って言ったら、それまでの2枚のアルバムを支えていた、10年ぐらいやってたギタリストをあっさりクビにして。それで、ジョン・フルシアンテが復活したっていうので。もうレッチリをずっと見てるファンからしたら、ありえないことなんですよ。それで、レッチリのこの新曲、アルバムのための『Black Summer』っていうシングルカット曲が出るにあたって、僕はレッチリを改めて聞き直したんですよ。

(東野幸治)改めて。どうですか? 大河ドラマとしてのレッチリは?

大河ドラマとしてのレッチリ

(永野)気付かなかったんですけど、レッチリのヒット曲って、タトゥーゴリゴリのやつとかも、なんかそのゴリゴリの音とかを抜いて、ただメロディー聞くと全部、なんか悲しい歌だったんですよ。本当に。

(東野幸治)フハハハハハハハハッ! いや、ちょっと待ってください、永野さん。そのオチ、多いです(笑)。やっぱり悲しみがあるんですか?

(永野)僕、あんまり言わないですけど。『ホンモノラジオ』だから言いますけど。僕、普段悲しいんですよ。だからもう、そういう部分は見せなくて。昨日もある番組で強気強気でやって。まあ、言いませんけどやって、鬼滑りしたんですね(笑)。

(東野幸治)えっ、鬼滑りすると、ちょっとやっぱり疲れたりとか、嫌になったりとか思うわけ?

(永野)僕、そういう「あんた、奇天烈だね! やっちゃったね! 滑ったけど。めちゃくちゃね!」みたいな扱いをスタッフさんとかに受けて、僕も平気なふりをして。「やっちゃいました」とか言いつつ……今日、午前中からの仕事だったんですけど。6時ぐらいまで起きてましたね。眠れなくて、なんか……。

(東野幸治)フハハハハハハハハッ!

(永野)で、その時に今日、『ホンモノラジオ』に呼んでいただくというので。「なにをかけよう?」って思って。昨日、もうホヤホヤなんですけども、朝までずっとYouTubeで『Black Summer』を聞いてたんですよ。で、なんかジョンもいろいろあって戻ってきたし、あと自分の先ほどまでのスタジオでの事故……。

(東野幸治)だから要は奇天烈やから、滑ってもOKな芸風やけど、でも実はそうじゃないと。

(永野)で、「実はそうじゃない」っていうのを見せる方がウケはいいと思うんですよ。今の時代は。

(東野幸治)そこにちょっと人間味なところがね、かわいく見える。

(永野)そこまで映ると、みたいな。だけど僕、「かぶいてナンボで行こう!」って心に決めたんですよ。

(東野幸治)前田慶次が残ってるんや(笑)。

(永野)それで、めちゃくちゃ平気なふりをして、スタジオを出た後にタクシーで乗って。もうずっと一点を見つめて……それからなんか記憶を、みたいな時に『Black Summer』を。だから、最近出たほやほやの曲なんで、歌詞もなにを言ってるかもわからないんですよ。ですけど、そのジョン・フルシアンテの10年ぶりに聞く……そうか。アルバムで言うと16年ぶりの音が本当、これはネタではなくて、ほやほやのその自分の悲しみを「わかっていたよ」みたいな。

(東野幸治)えっ、めっちゃ聞きたい!

(永野)もうイントロを聞いてください。ギターと。あと、出だしのアンソニーの声を!

(東野幸治)わかりました。言うたらもうレッチリは永野くんが2月10日に滑ることを予言してたんですね?

(永野)予言していました。ジョン・フルシアンテはそのために復活したんじゃないかと。

(東野幸治)ほんで、永野くんにこれを聞かせたかったと。

(永野)と、思います。そのぐらいリンクしました。

(東野幸治)それでは聞いてもらいましょう。レッド・ホット・チリ・ペッパーズで『Black Summer』。張り切って、どうぞ!

Red Hot Chili Peppers『Black Summer』

(東野幸治)永野くん、いかがですか?

(永野)いや、全部流す『ホンモノラジオ』、いいですね。FMとかじゃあ……そのマウントされた後、「1番だけ流してあげよう」っていう態度を取られて。

(東野幸治)いやいや、そんなの勝手に受け手がそう思っているだけで……。

(永野)いや、そんなことないですよ。本当に『ホンモノラジオ』さんだけは。

(東野幸治)そんなことないよ。永野くんの洋楽好きもう界隈じゃ有名ですから。そんなことないんじゃないですか? でもなんかちょっと本当に滑った日、車を運転しながらこれ聞いて……泣きそうになりますよね?

(永野)泣きそうで。これはもう、泣いちゃって。これを聞いてて。誰かにLINEとか、連絡したくなって。でも、そんな人はいないんですよ。

(東野幸治)友達、おれへんもんね?

(永野)はい。そういう中で、ある番組でグループLINEを作りまして。

(東野幸治)誰、誰?

(永野)海原やすよともこさん。

(東野幸治)ああ、やすともね。

(永野)あと、ヒャダインさん。

(東野幸治)ああ、ヒャダイン。で、永野くんも入っているの?

(永野)僕も入っていて。やすともさんの番組に出させていただいた帰りに、なんとなく作って。僕、やすともさんにその悲しみを送ってました。レッチリを聞きながら。

(東野幸治)昨日? なんて送ったの?

(永野)「僕は、ある番組ですごい滑りました。こうでこうで……」って。言えないことも書いたんですけども。「共演者の○○さんもあんまり助けてくれなかった」とか。

(東野幸治)ちょっと待って、ちょっと待って? もう1回、『Black Summer』をかけてもらっていいですか?(笑)。

(永野)芸人のブリッジじゃないんですよ、『Black Summer』って(笑)。まあ、悲しみという名の悪口を。そしたら、たぶんお忙しかったのかやすよさんとヒャダインさんにはスルーされたんですけども。

(東野幸治)いや、ヒャダインさんはサウナで忙しいから。

(永野)たしかに(笑)。

(東野幸治)ととのえてますから。サウナの時、帽子かぶらなあかんから(笑)。

(永野)いじってますよね?(笑)。

(東野幸治)いや、いじってないですよ!

(永野)僕、結構乗りますよ? サウナには疑問があるんで。僕、サウナずっと好きで。本当、僕みたいな運動しなくて楽に汗かけるやつか、汗出にくい老人しかいなかったのに。急にああいう人が入ってきて……。

(東野幸治)いやいや、ヒャダインさんは真面目なんですよ。ヒャダインさんは言うたら、ももクロの曲を作ったりとかしてね。言ったらホンマにできる人なんですよ。ただ僕はね、サウナ好きやったら、筋トレする前にサウナ好きやって言うてほしかった(笑)。

(永野)そうですよね(笑)。

(東野幸治)もう、ムキムキやから。だから、全てがみっともなくないのよ。

(永野)そうなんですよ!

みっともないのが面白い

(東野幸治)やっぱりね、みっともないのが面白かったり、リアリティーあると思うのよ。

(永野)そう。ひと差しのみっともなさっていうか。クリエイターって。

(東野幸治)そうそうそう。だから、『町中華で飲ろうぜ』っていう玉袋さんのみっともなさ……もう最高やん!

(永野)そうなんですよ。そこにやっぱり惹かれるっていうか。

(東野幸治)「5年後、死ぬんかな?」とか、思っちゃうのよ。

(永野)そこがまた、『Black Summer』っていうか。

(東野幸治)そうそう! 1人、なんかヨタヨタと千鳥足で帰っていくのに『Black Summer』がすごい合うのよ! 玉袋さんの。

(永野)人間って『Black Summer』が合うかどうかなんですよ!

(東野幸治)ああ、そう!

(永野)東野さんもふと、合うんですよ。『Black Summer』が。

(東野幸治)俺もなんか友達おれへんし(笑)。

(永野)東野さんの放送禁止みたいな目つき、あるじゃないですか。たまに。そういう時、やっぱり『Black Summer』が合うんですよ。

(東野幸治)ああ、嬉しいわ(笑)。

(永野)だからそこでともこさんだけは乗ってきてくれて。

(東野幸治)乗ってくれたっていう。でも、いいよね。そういう意味で言うと。また本音言える人っていう。同じ事務所でもない、全く関係ない。で、また女性の浪速漫才師に……それも吉本のトリですから。NGKのトリを取る女漫才師に東京の奇天烈芸風のやつが何を相談することあるねん!(笑)。

(永野)『Black Summer』をかけながら。だからともこさんだけ反応するから、他の2人はこの会話をずっと見せられてるのかな?っていう。いや、ありがとうございます(笑)。

<書き起こしおわり>

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