オードリー若林 電子タバコの禁煙を始めた話

オードリー若林 電子タバコの禁煙を始めた話 オードリーのオールナイトニッポン

(若林正恭)あとはもう、別にその感動はないのよ。だからあれもさ、俺と春日もさ、初めてお笑いのライブに出て、ウケてさ、「やろう」って思ったけど。実際はそんなにウケてないんだろうな。

(春日俊彰)うん。ウケてないと思うよ。体感だとね、初めて知らない人の前でお笑いのネタっていうのをやったから「うわっ、めちゃくちゃウケた!」って。もう、めちゃくちゃ、一番ウケたぐらいよ。今までの、体感で行ったら。

(若林正恭)だって春日、ライブの途中でコンビニにマスクを買いに行ったからね。出る時、出待ちに囲まれちゃうって思って。これ、本当だからね?

(春日俊彰)本当だから。結構序盤の方のね、なんか素人コーナーみたいなのに行って。で、終わりまでに「これは外に出たら、うわーってなるぞ?」と思って。すぐ。本当に買いに行っているから。マスクをしっかりして出て。もちろん、誰からも声をかけられない。そんなの、当たり前じゃん?(笑)。

(若林正恭)でも、だから滑ってたらやってないから。「芸人になろう」と思ってやったんじゃないからね。「1回ぐらい、出てみたいね。お互い、お笑い好きだから」って。

(春日俊彰)あれで、滑ったというか、何の反応もなかったら……でもたぶん今、考えてあれ、滑ってるうちぐらいに入ってるから。きっとね。

(若林正恭)まとまった笑い声を聞くのは初めてだから。

(春日俊彰)でも、笑いは起きたから。あれがゼロだったら、やってないかも。「ああ、これはえらい目に遭った」って思って。「はあー、怖い怖い怖い!」って(笑)。

(若林正恭)すぐにやめているかもね。

(春日俊彰)やってなかったと思うな。たしかに。

(若林正恭)それで、思うのは電子タバコにしてから、不思議な現象が起きるのよ。なんていうか、水口っちゃんに「俺が思ったこと。こういうこと、ある?」って聞いたら、水口っちゃんも電子タバコを吸っているから「ある」って言っていて。喫煙所で電子タバコ、吸ってるじゃん? そしたら、紙タバコの人が入ってきたら、自分は電子タバコを吸ってるのに「紙タバコ、吸うなよ」って思うんだよね。電子タバコの人って(笑)。

(春日俊彰)それは、なんなの? 「煙い」とか、そういうこと?

(若林正恭)煙が強さが全然違うのよ。紙の方が。でも、紙を吸ってる人は紙を吸ってる人でプライドがあるんだよ。「ナチュラルなものを吸っている」っていう。

(春日俊彰)はいはい。「私は電子タバコの方にはまだ行かんぞ」みたいな?

(若林正恭)なのかな? わかんないけども。だから、思うもんね。「歩きタバコ、すんなよ」って思って。「条例で決まっているのによ」って。電子タバコ……自分は歩きタバコしないけど、思うもんだし。

(春日俊彰)なんか紙の方がちょっとストロングスタイルみたいな感じなんだ?

電子タバコと紙タバコ

(若林正恭)なんか紙の人の方が……だからこの半年ちょいの経験でよ。『明日のたりないふたり』のちょい前から、もう昨日やめたからね。俺ね。この間の経験で言うと、新幹線とかでもさ、喫煙ルームがあるじゃん? 今、ご時世だから端と端で2人しか吸えないのよ。1人っていう時代もあった。コロナによってね。で、自分が電子タバコを吸ってるとするじゃん? そしたら1人、紙の人がいたら「ああ、お前は電子なんだ。俺、紙だけどね」みたいな感じ、出すよ。やっぱり。

(春日俊彰)ああ、そうなんだ(笑)。「もっとガツンとストロングスタイルで来いや!」みたいな?

(若林正恭)で、吸ってない人からすると「どっちもやめろや」でしょう?(笑)。

(春日俊彰)「言っても、どっともタバコじゃねえか」だよ(笑)。喫煙室にいる時点で。

(若林正恭)で、電子ってその匂いが全然つかないのよ。だけど、紙はめっちゃつくじゃん? そういうのとかもあるから「紙タバコ、吸うなよ!」とか思うんだけど。「これ、俺だけかな?」って聞いたら「思う、思う」って水口っちゃんも言っていて。

(春日俊彰)同じ喫煙室にいて、タバコを吸っているんだけど、匂いが自分の体につくのは嫌なのね?

(若林正恭)そう。だから水口っちゃんも電子だから、紙タバコにはもう絶対に戻れないし。「紙タバコ、吸うなよ。匂い、つくだろ?」って(笑)。

(春日俊彰)本当に「お前も吸ってるだろ!」だけどね(笑)。

(若林正恭)で、水口っちゃんとだから電子タバコを2人で吸っていて、紙タバコの技術さんとかが入ってきたらチラって2人で見るもん。「紙かよ……」みたいな(笑)。そういう小競り合いがあるんだよ。で、なんかテレビ局もご時世でアクリルの板を挟んで1人。板を挟んで1人……みたいな。みんな、壁に向かって吸って、壁がバーッと煙を吸っていくみたいになっていて。

(春日俊彰)ああ、喫煙室が。

(若林正恭)でもさ、確認しないと……だから、びっくりされた。「えっ、若林ってタバコ、吸うの?」っていろんな先輩に言われて。

(春日俊彰)そういうイメージないからね。

(若林正恭)あと、まあさらばの森田くんと喫煙室で会ったね(笑)。それで、だから誰が奥さんに隠れてテレビ局だけで吸っているかとかが分からないから。名前出していいか、分かんないのよ。毎週水曜日、『ヒルナンデス』の前に加藤浩次さんと毎回一緒になるんだけど。その加藤浩次さんは……(笑)。

(春日俊彰)どう? 大丈夫なの、それ?

(若林正恭)いや、なんかその、分かんないのよ(笑)。

(春日俊彰)分かんないけど今、出しちゃってるじゃない? まあ、加藤さんは言ってそうだけどね。

(若林正恭)分かんないのよ。だから「やめた」って言っていて……そういう人もいるから。

(春日俊彰)大丈夫なの? でも、そういう人もいるだろうね。それはやっぱり、外だけで吸う方とかね。

(若林正恭)そうなのよ。いつも宿題、アンケートを書いたりするカフェでも、家が近いから、奥さんに隠れてタバコ吸いにちゅうえいがやってくるのよ。

(春日俊彰)それは言っちゃダメだよ! たぶん。ちゅうえいくん、たぶん本当に隠しているし。言ってないでしょう? あの男はさ。

(若林正恭)絶対バレてると思うよ。「1発ギャグ、考えてくる」って家を出てくるんだって(笑)。で、1発タバコを吸って帰っていくっていう(笑)。

(春日俊彰)まあ、バレてるか。わかっているか。

喫煙所でのコミュニケーション

(若林正恭)で、やっぱりアクリルを挟んでるけどさ、すごい連帯感が生まれてさ。加藤さんと1対1でしゃべれるなんてこと、ないじゃん? だから加藤さんがさ、なんかニュースで見てくれたんだよね。「あれ、欽ちゃんとやったの、どうだった?」「いやー、こうでした。塾に通っているらしいですよ」「やっぱり、やっているね。勉強、みんなね」みたいな話とか。で、「極楽とんぼ時代のネタってこうだっただよ」っていう話が聞けたりするのよ。それって、ないじゃん? タバコを吸ってないと。

(春日俊彰)ないない。そんなね、お会いしたとしても、挨拶させてもらうぐらいの感じだもんね。

(若林正恭)で、ヒコロヒーがいて。ヒコロヒーが「いや、スタッフさんかと思いました」みたいな話ができたりとかっていうのがあるからね。あと、背中だけ見て「あっ、設楽さんだ!」と思って。「久しぶりに設楽さん、ご挨拶したいな」と思ってバーッと入っていったら技術さんだった時、あるけどね(笑)。

(春日俊彰)ああ、設楽さんの後ろ似の技術さんがいるんだね(笑)。

(若林正恭)そうそう(笑)。あと、コバさんともさ。コバさん、たぶん公言しているでしょう? それで「あれっ? お前、タバコ吸うっけ?」「いや、半年ぐらい前から始めちゃったんですよ」って言ったら「お前、本当に変わっているやつやな。今から電子タバコ吸うやつ、おらんで?」って言って。それで、あれよ。サトミツとのそのアマゾンのラジオが始まる前にメール。「どう? 俺はこの中のがいいんだけど」ってサトミツが選んだやつを見てたら「ああ、俺は『明日のたりないふたり』が終わったら、やめるって言ったんだ」って。何より「リトルトゥースを裏切りたくない」っていう気持ちがあるから。

(春日俊彰)ああ、自分のためというよりも?

(若林正恭)でも、今のは嘘だな。俺、インスタのコメント欄を閉じたのは「ろくでもねえやつらだな」って思ったからだからね。「ハスってる」ばっかり連呼する、とんでもないつまんないやつら。「これ、他のラジオ聞いてない人が見たら『どんなつまんないリスナーとやってるんだよ?』って思われるぞ……」と思って閉じたんだよな。「ハスってる」「ハスってる」「ハスってる」って何連続もして。「こんなやつが聞いてると思われたら、恥ずいぜ」って思って閉じたの。でも、気持ちわかるでしょう?

(春日俊彰)まあまあ、わかるけど……。

(若林正恭)そのラジオ用語をさ、みんなで使ってるみたいなさ。キツいじゃん?

(春日俊彰)知らない人から見られたらね。

(若林正恭)たぶん、そういうのを見る人もフォローしてる人がいるから。芸人さんの先輩とかに。

(春日俊彰)なるほどね。「若林、あれ、なんだ? すごい『ハスってる』って言われているけど、どういうこと?」みたいな。

(若林正恭)そうそう。ラジオ用語。嫌でしょう? 固まってるみたいな。でも、それはいいんだけど。まあ、ちょっとそういう風に言っていたなら、やめなきゃと思って。それで電子タバコのケースを2つ、夜捨てに行って。もう全部、捨てなきゃいけないから。ベランダの灰皿から、残ってるタバコから、全部捨てないといけない。

(春日俊彰)もう、ゼロにしないと。徐々に減らしてくっていうことじゃないんだね。

(若林正恭)それはもう、絶対にダメじゃん?

(春日俊彰)まあ、ダメだって言うよね。やめるなら、もうすっぱりと。

(若林正恭)そうそう。俺ね、だから最近すごいこれ、変な話なんだけど。南原さんからいただいた方に「心っていうのを人間が意識し始めたのはいつ頃か?」っていう話が載っていて。なんか、物が蓄積できるようになったじゃない? 米とか作るようになってから。だから、食べ物を貯蓄できない時は、獲物を捕らえたら、腐っちゃうから食べなきゃいけないじゃない?

(春日俊彰)まあ、その日暮らしみたいなね。

(若林正恭)そうそう。だから「未来に向けて貯蓄できることにより、心が生まれた」みたいな文章を読んだのよ。その時、なんかね、その前には……だから心が、人生の予定が立ちすぎて。心が大きすぎるみたいなことを言わんとしてる人なのよ。その作者は。だから滑って落ち込んだ時には「心なんて、ないんだ」って思うようにしているの。そうすると、「ないんだ」って思ったら結構、ないもんだぜ?(笑)。

(春日俊彰)はー。もう1個1個、目の前にあるものが通り過ぎていくだけみたいな?

(若林正恭)春日みたいな(笑)。

(春日俊彰)ああ、たしかにね。原始時代と同じ感じのスタンスで生きていたんだな(笑)。

(若林正恭)だから「電子タバコなんてないんだ」って思わなきゃいけないから、全部一気に捨てて。全部、捨てて。灰皿からなにから。もう、葉巻のプレゼントのも全部捨てて。で、奥さんに「俺、タバコやめるけど……その間だけ、申し訳ないけど、蕎麦だけ食わしてくれ」って頭を下げて。ニコチンパッドとか、あんなのは絶対に思いが残るからダメなんだよ。あんなの。だから、タバコどかしの蕎麦イン。

(春日俊彰)なるへそ。そのぽっかり空いたところを何かで埋めなきゃいけないと。

(若林正恭)そう。だから昨日の夕方、夜。今日の昼とさっきで俺、4食連続蕎麦食ってるんだよ(笑)。

(春日俊彰)行ったねー! 埋めてるねえ!(笑)。

(若林正恭)それで、ほら。奥さんが蕎麦アレルギーだから、蕎麦だけ食べないからご飯、作んなくていいけど。「1週間ぐらいが山場だから、ずっと蕎麦を食べさせてくれ。蕎麦があればやっていけるから」って言って。

(春日俊彰)なるへそ。で、徐々に徐々に蕎麦を減らしていって。

電子タバコの隙間を蕎麦で埋める

(若林正恭)そう。それでやめるっていう計算なんだよ。でも、ほら。先輩たちと俺みたいな社交性のない人間がコミュニケーションを取るには、まあそこのプラスもあったなと思って。数々のいろんな先輩と会ったわけ。だから名前を出せない先輩もいるのよ。奥さんとかに隠れて吸ってる可能性があるから。で、ちょっとしゃべるじゃん? 「あれ? 始めたの?」って。それがなくなるなと思って。

それで昨日の夜さ、好きな蕎麦屋で蕎麦、食べてたの。そしたらね、帰りに……カウンターしかない、全然なんてことない蕎麦屋なんだけど、俺が好きなところなの。カウンターしかないところなの。そこで帰りにさ、「トントン……」って。で、「リトルトゥースかな?」と思ってパッと見たらさ、マスクしててさ、ここだけ、目の上だけ出ててさ。「いや、リトルトゥースにしちゃ、めちゃめちゃイケメンだな?」って思ったの。

(春日俊彰)ああ、目だけで?

(若林正恭)そしたら小声で「竹野内です」って。

(春日俊彰)ええっ? ちょっと待ってくれ?

(若林正恭)お店に2人しかいなかったんだよ?

(春日俊彰)えっ、男前の竹野内って言ったら……?

(若林正恭)そう。俺も同じ。「ええっ!」っつって。竹野内豊さんなのよ!

(春日俊彰)ええーっ!

(若林正恭)それで、なんつーんだろう? まず、竹野内さんほどのスターが若林ごときが隣の隣のカウンターで蕎麦を食ってて、声をかけないよな?

(春日俊彰)かけない。私が竹野内豊さんだったら、絶対にかけない。

(若林正恭)まあ、そんなことはありえないんだけど(笑)。ギャグ野内豊じゃん(笑)。ああ、違う。「ギャグ野内貧(ぎゃぐのうちひん)」だ(笑)。

(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! なんだよ、その! 「貧」ってやめろよ! 「豊」の反対で……誰が貧しい、ギャグ野内貧だよ?

(若林正恭)ギャグ野内貧(ぎゃぐのうちまずし)だから(笑)。

(春日俊彰)なんだよ、そのモノマネタレントみたいな(笑)。キサラに出ていそうな(笑)。ギャグ野内貧って(笑)。

(若林正恭)で、もう10年ぐらい前に『日曜芸人』に出てくださったことあって。これ、春日は「わかる」って言うと思うけど。竹野内豊さんって、男が抱かれたいって思う俳優さんじゃん?

(春日俊彰)ああ、もちろんよ! チャンスがあればね。チャンスさえあれば。

(若林正恭)ねえ。竹野内豊さんに抱かれたいよな?

(春日俊彰)抱かれたいよ!

(若林正恭)それで、そしたらなんかザキヤマさんも「抱かれたい」っていう。竹野内さんがゲストなんだよ? で、俺も「抱かれたい」って言う。しかも、バカリズムさんも「抱かれたい」って言って。3人で「いや、俺が抱えるだ!」って、なんかよく分かんない流れになったことがあって(笑)。「竹野内さん、お尻だけ触らせてください」とか、わけがわかんない流れになったことがあったのよ。それを、もしかして覚えてくださったのかな? 「竹野内です」って。「あっ、おつかれさまです!」「おつかれさまです。お仕事の後ですか?」って言われて。「あっ、はい」「僕も先ほど。若林さんにご挨拶させていただきたいと思いまして……」って。

(春日俊彰)竹野内さんからっていうのはすごいじゃん?

(若林正恭)で、「またどこかでお会いできたらよろしくお願いします」って言って。もうめっちゃ丁寧な方で。俺、それまで気づかなくて。お蕎麦屋さんを出ていって。別にしゃべったことない店員さんだったんだけど、目が合ったもんね。「ねえ」って。

(春日俊彰)それはやっぱりちょっと1人じゃ大きすぎるでしょう?

(若林正恭)だから、タバコをやめていろんな芸人の先輩と会えなくなるけど。蕎麦を始めると、竹野内さんと会えるんだなと思って(笑)。

(春日俊彰)蕎麦っていいんだなー! 私も蕎麦、始めようかな?

(若林正恭)抱かれたいから?(笑)。

(春日俊彰)抱かれたいよ(笑)。お近づきになれるかな?

(若林正恭)ギャグ野内貧はダメだよ(笑)。

<書き起こしおわり>

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