ハライチ岩井 ヒエラルキーがなかった高校のクラスの思い出を語る

ハライチ岩井 ヒエラルキーがなかった高校のクラスの思い出を語る ハライチのターン

ハライチ岩井さんが2021年12月16日放送のTBSラジオ『ハライチのターン!』の中で高校の同級生と久しぶりに会った話を紹介。ヒエラルキーがなく、フラットに仲がよかった高校時代のクラスの思い出を話していました。

(岩井勇気)もう久々にね、高校の同級生と飲んだんですよね。この間。

(澤部佑)ああ、そう? あんまり聞かないね。そんな話ね。

(岩井勇気)でもまあ高校って、俺が行っていた伊奈学園っていうところはさ、3年間クラス替えがなかったから。一応、すごい仲良かったっちゃ仲良かったんだけど。まあ、その中でもクラスで一番仲良かったラグビー部のね、加藤っていうやつがいたんだけど。そいつはまあ、ちょっとがっしりしてるっていうか。なんかちょっとふくよかというか、太った感じのやつで。で、こいつは大宮アルディージャの加藤っていうキーパーの弟なんですよね。元々レッズにいたんだけども。

(澤部佑)大宮アルディージャの今の選手?

(岩井勇気)今もいると思うんだけどな。で、あと水泳部をやってたナンリっていうやつがいて。俺を含めてその3人で飲んだんだけど。だから高校の同窓会ってほぼほぼやってないんだよ。でも、この2人とはよく飲んだりはしてたんだけど。まあ、ちょっと最近は空いちゃってたんですけどね。で、飲む場所って言ったらもう、向こうに合わせるから、俺は大宮に行くわけなんだよね。で、その加藤っていうやつは就職をして。もうサラリーマンだから、スーツで着て。

(澤部佑)仕事終わりか。

(岩井勇気)そう。で、ナンリは単身赴任をしてて。地方にいるから。だからその日、帰ってきてくれて。で、丁度新幹線で帰ってきたっていうことで、スーツケースをコロコロって転がしてきてさ。まあ当たり前だけどさ、その同級生のそんなのを見てさ、「社会人なんだな」ってやっぱり思うもんだね。

(澤部佑)毎回思うね。うん。

(岩井勇気)あの感じ、ないもんね。

(澤部佑)そう。格好が違う!

(岩井勇気)違うよな(笑)。俺たちみたいな格好はできないんだろうな。

(澤部佑)で、俺らも一緒に仕事しているテレビマン、ラジオマンはみんな変な格好じゃん?(笑)。そういう人、いないから。感覚がおかしくなっちゃうんだよな。

(岩井勇気)そう。ラジオマンとか特にだよね。うん。

(澤部佑)まあ、よく言えば若いんだよね。

(岩井勇気)スタジャン着て、キャップみたいなのかぶってないもんな?(笑)。

(澤部佑)そうだね(笑)。

(岩井勇気)そんな感じだからね。ラジオのさ、ロゴが入ったパーカーとか、着てないからね?

(澤部佑)若いんだよね(笑)。

(岩井勇気)でさ、居酒屋を予約してたから入ってさ、飲み始めて。で、話してたんだけどさ、2人とももう結婚して、子供がいるんだよね。で、加藤なんかも飲みに行くのは大変だって。奥さんが言うら。「飲みに行くの?」なんて。だからやっぱり本当にね、何週間前からかポイントを……。

(澤部佑)ああ、言ってた?(笑)。

(岩井勇気)言うよね。やっぱりね。手伝いとかをして、ポイントを貯めて。で、そのポイントをその日に放出するっていうね。『カイジ』のペリカみたいなさ。1日外出券みたいな(笑)。

(澤部佑)外出券は高いからね! そういうことだね(笑)。

(岩井勇気)本当、そんな状態なんだなって。やっぱり独身からしてみると、そう思っちゃう。「1日外出券じゃん」とか思っちゃってさ。で、加藤なんかも営業職でさ。話の中で「どういうことをしてるの?」って言ったらさ、やっぱり自分の会社のものを取ってもらうために営業にバーッて行っている中で、その自分の仕事を取ってきた場所がなんか去年かな? もうちょっと前かな? なんか紅白の歌を歌うところの会場にその自分が営業して取ってもらったところが使われたんだって。会場として。

(澤部佑)会場として? ああーっ!

(岩井勇気)だからそこの会場に営業をかけて、自分ところのものを取ってもらったりしてたんだって。だから、やっぱり「俺、ここを営業をして取ったんだっていうのが最近の自慢なんだよ。紅白のところを取ったんだよ」なんていうのを、俺なんか別に芸能界には一応、いるけどさ。やっぱり普通に「すごいな」って思うもんだね。それを聞いてね。

(澤部佑)ああ、まあね。

(岩井勇気)「紅白に関わったんだ」って思うとね。で、なんか俺の活動も気にしてくれていてさ。2人とも。なんかテレビとかも見てくれてるらしくて。「すごいな」とか言ってくれるんだけどさ。まあ、いつもそいつらには言うんだけど。「別にどっちもすごいし。こっちは人目につく職業なだけであってさ。別に一緒だけどな」みたいな感じにいつも思うんだけどね。で、この加藤っていうのはラグビー部の主将だったんだけども。で、そいつとなぜ、高校の時に仲良くなったのか?っていうと、家が割と近所だったんだよね。原市の近くに住んでいたんだよ。まあ、ちょっと離れたところだけど。で、一緒になんか自転車で帰ったりとか、まあ放課後ビリヤードとかカラオケとかに行くような仲だったんだけど。その加藤は、もうクラスの中心的存在だったんだよね。

(澤部佑)人気者?

クラスの中心的存在

(岩井勇気)人気者っていうか、まとめるようなやつだったんだけど。で、俺はいろんなクラスのやつと仲良かったから。サッカー部だったから。サッカー部なんていっぱいいるからさ。

(澤部佑)人数、とんでもないんでしょう?

(岩井勇気)一学年、俺の高校はなんか1000人ぐらいいたから。

(澤部佑)えっ? 一学年が? ああ、そうか。デカいんだよね。

(岩井勇気)全校で3000人いたから。一学年で24クラスあったから。

(澤部佑)昭和?(笑)。

(岩井勇気)いや、地域に1個しか学校がないわけじゃないのよ(笑)。で、なんかさ、サッカー部だったから。もうその24クラスに誰かしら、サッカー部のやつがいるから。もういろんなところに行ったりとかできていたんだけど。だからいっぱい友達はいたわけ。だから、「このクラスの中心人物」っていう感じではなかったの。俺はね。加藤はそうだったんだけど。でも、この加藤っていうやつは不思議で。「みんなで仲良くしようよ」っていうようなタイプのやつだったんだよね。本当に地味な、オタクっぽい目立たないやつもになんか優しくして。

「仲良くしようぜ」みたいな感じで。で、俺はさ、そういう別に自分にかかわってこない地味なやつとかと率先して仲良くなろうとするタイプじゃないんだけど。「まあまあ、別に気が合わないんだったら、話さなくてもいいかな」って思ってるぐらいの感じなんだけど。加藤はもうそういうのも関係なく、垣根なく仲良くしててさ。で、加藤がいることによってみんな……みんな仲いい感じのクラスになってたの。なんか、ヒエラルキーみたいなのが高校の中で俺らのクラスだけ、あんまりなくて。みんななんか、並列で仲がいいみたいな感じでさ。

(澤部佑)主人公みたいな人だな。

(岩井勇気)そう。それで1人、クラスですっごいオタクのやつがいたんだよ。なんかそいつが、当時ね、「萌える単語帳」みたいなのがあって。なんかかわいいキャラが書かれた、あれは英単語帳なのかな? みたいなのがあって。そいつがなんか、秋葉原かなんかで買ってきたのかな? それをなんか英語の時間に見たりしてたのね。で、それを加藤が発見して。「なにこれ、すげえ!」みたいな感じになって。で、みんなそれをバカにするでもなく、なんか「あ、なにそれ? 見せてよ」みたいな感じで。

「おお、すげえ。なに、これ? ちょっとエロい絵、書いてあんじゃん」みたいなことをやってて。で、そのオタクのやつも、イラストがめちゃくちゃうまかったんだよ。で、それをノートとかに書いていたんだよ。それですごいエロい絵も書いていたから。「俺にもエロい絵、書いてくれよ」みたいに言って、エロい絵のリクエストをしてさ、書いてもらったりして。「うおっ、ありがとう!」みたいな感じで(笑)。

(澤部佑)漫画家の漫画じゃん(笑)。

(岩井勇気)書いてもらったりしてて。「サンキュー!」なんて。その後もなんか、なんていうの? 別にいじめとか、いじるとかじゃなくて、そいつは「モエタン」って呼ばれてたんだけど。「萌える単語帳」から。

(澤部佑)ああ、そこから?

(岩井勇気)モエタンなんて呼ばれていてさ。みんな、モエタンにエロい漫画を教えてもらって、それを読んだりもしていてさ。で、俺も別になんか、俺だけでいたら関わらなかったけど、まあモエタンと仲良くなって話したりもしてたんだけど。普通に高校に行ってたら関わらないようなやつもみんな、仲良かったんだよね。

(澤部佑)加藤くんを中心として。

(岩井勇気)加藤のおかげでさ。で、大人になってそうやって飲んでる時に、「うん? あれはなんだったの? なんでそんな風に『みんなで仲良くしよう』って……俺、そんな感じのやつ、あんまり見たことないんだけど。あれ、なんでなの?」って言ったら、加藤が「いや、まあデブだからだな。俺がデブだからだよ」って言っていて。で、なんか中学の頃はその加藤ってやつは「デブ」っていじられてたんだって。

でも、あいつは根がめちゃくちゃ明るいから。だからデブっていじられる方がなんか安心されるし、おいしいみたいに思ってたらしいのね。「そっちの方が俺、やりやすい」みたいに思っていて。「だから、地味なやつらもちょっと面白いところを見つければ、やりやすくなるし、仲良くなれるんだよ」みたいなことを言われて。なんかすごい、「へえーっ!」みたいな。

(澤部佑)うんうん。そっち側をわかっているから。

(岩井勇気)すごい。なんでその包容力が高1ぐらいで身に付いてたんだろう?って。

(澤部佑)すごいな。しっかりしてるな。早いな。

(岩井勇気)だから当時から、「すげえな」と思ってたんだけど。で、俺は加藤のことは本当に高1の頃から太ってはいたけど。「デブだな」とか、あんまり思ってなくて。「気の合うやつだ」としか思っていなかったんだけども。加藤はデブいじりみたいなことを中学ではされてたんだけど。高校に入って、俺と仲良くなって、俺はデブいじりみたいなのをしてこなかったから。「なんか『中学のやつらとは違う』と思って、フラットに仲良くなれた」みたいなこと言っていて。それで「ああ、なるほどな。大人になって話すと、いろんなことをわかってくるんだ」みたいな。

(澤部佑)へー!

(岩井勇気)だからモエタンも……俺、今でもね、モエタンのことは「あいつ、面白いやつだったな。今、なにしてるんだろうな?」って普通に思うのよ。モエタンに対して。で、「なにしてるんだろうな?」なんて話をしていたら、そのナンリってやつが急に「あのさ……卒業文集、あったじゃん? あれ、モエタンの卒業文集、見たことあるか?」って言い出して。俺、あんまり卒業文章を読まなかったから。「いや、見たことないな。何?」って言ったら、なんかモエタンの卒業文集のページ。それぞれ、自分のページがあるんだけども。そのモエタンのページの最後のところに「僕はこのクラスで本当に良かった。他のクラスだったら友達もいなくて、いじめられたかもしれない。僕は本当にこのクラスで良かった」って書いてあったんだって。

(澤部佑)最高だな! 最高のクラスだな!

(岩井勇気)最高のクラスだったんだな!(笑)。

最高のクラス

(澤部佑)最高のクラスだな! いや、俺はちょっと心配してたんだよ。「それ、本人は嫌がってたりする可能性もあるんじゃないかな?」って。でも、最高のクラスじゃないかよ!

(岩井勇気)そう。「最高のクラスだったんだな」って。で、「加藤ってすごいんだな」って思ってね。「また飲もうぜ」って言って帰ったんだけどね。

(澤部佑)いや、いいね!

(岩井勇気)いい話だよね、これ。

(澤部佑)いいやつらと、いい飲み会だね。

(岩井勇気)そう。

(澤部佑)俺も今、それでなんか思い出したよ。俺も高校の時を。で、やっぱりひどいクラスだったんだなって。

(岩井勇気)フハハハハハハハハッ! いや、澤部のクラスとは真逆だったんだろうな。

(澤部佑)そうだな。バカにされていたよ。

(岩井勇気)椅子、後ろから蹴られてな。お前な。

(澤部佑)いいクラスだな。俺も加藤くんに出会いたかったよ!(笑)。

<書き起こしおわり>

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