レイザーラモンRGさんが2021年10月14日放送のSBSラジオ『内山絵里加のふくわうち』の中で小室哲哉さん楽曲を特集。小室哲哉さんが女性アイドルに提供したおすすめ楽曲を紹介していました。
(レイザーラモンRG)はい。先週ですね、小室哲哉さん。TM NETWORK復帰、復活おめでとう特番をやったところ、まさかあんな号泣するとは……なんやったらその前のモーニング娘。から毎週泣いているという状況が続いていますので。今日はまあ、なんもないと思ったらこのコーナーの前にうっちーが小室哲哉&安室奈美恵コーナーをやって、そこで『NEVER END』からの『How do you feel now?』の流れでね、泣いてしまうというのがあったので。もう泣きません!
(内山絵里加)いやいやいや。
(レイザーラモンRG)小室さんをね、こんだけ熱を持って復活を祝っているRGを見習いたいという人、いっぱいTwitterでもありましたけども。今日はでも、いろいろと探っていくと「ああ、この曲、そうなんだ」っていうのがいっぱいあって。そういうのを紐解いていって小室哲哉さんを振り返っていきたいと思うんですけども。小室哲哉さんはなんていうか、音楽バカ真面目なんですよ。音楽バカ真面目で、やっぱりそれで大学を辞めたりとか。
(内山絵里加)ああ、そうですね。早稲田大学中退でしたっけ?
(レイザーラモンRG)中退なんですね。でも、あとで早稲田大学の歌を作ったりしているんですけども。本当にバカ真面目。たとえば機材のために家にあった楽器を売っちゃって、それで怒られたりとか。そんなこともしながらやっていってるわけなんですね。だからTM NETWORKをやりたいっていうよりはTM NETWORKはもう小室哲哉さんがやりたいことの中のうちのひとつ。シンセサイザーというものに出会ったがゆえに、いろんなことをしたい。曲を作りたい。でも、大衆に受けるポップソングでありたいっていう筋が小室哲哉さんにはずっと通っているわけ。なのでたくさんアイドルに曲を書いているわけなんですけど。俺、まさか初期中山美穂さんを小室哲哉さんがやっていたとは知らなくて。
(内山絵里加)えっ、ミポリンが?
(レイザーラモンRG)ミポリン小室があったんですよ。でもその時は作曲が小室哲哉。作詞は松本隆さんとかで。あの、聖子ちゃんとかをやっていた人ですね。で、編曲も大村雅朗さんっていう方。これも聖子ちゃんとかをやっていた人がやったんですけども。まずはこの曲あたりからだんだんと頭角を現してきます。中山美穂さんで『JINGI・愛してもらいます』。
中山美穂『JINGI・愛してもらいます』
(レイザーラモンRG)くぅーっ! 久々に聞いたけど……。
(内山絵里加)ミポリン、かわいい!
(レイザーラモンRG)かわいい歌! 「コラ少年」って歌っているのよ、これ。『ビー・バップ・ハイスクール』内でね。「聞いてるの?」っていう感じでつっぱりを諭す優等生の感じを出しながら、しかもずっと「トゥクトゥクトゥクトゥク♪」ってTKサウンドが鳴っているな!
(内山絵里加)たしかに。もう出だしから「テケテケテッ♪」って。
(レイザーラモンRG)知らんかった。再発見。で、ツイートをいただいてますけども。『JINGI・愛してもらいます』はなんと宇都宮隆さんがライブで歌っているそうです! うわーっ、泣かせるね! 結局やん! TM NETWORKの絆やん! この曲はもしかしたらTM NETWORKで歌っても全然いい曲だったっていうことやん! 泣かすなって! 早いって!
(内山絵里加)まだ1曲目ですよ(笑)。
(レイザーラモンRG)で、この曲の時はでも小室哲哉さんはイントロ、Aメロ、Bメロ、サビとコード進行が全部一緒で。単純な曲になってしまった……っていうのがあったんですって。そこを大村さんっていう編曲の方が変化をつけて名曲にしたから「うわっ!」ってなって。それで小室さんは曲作りの楽しさにどんどんと目覚めていくわけですよ。で、その後に中山美穂さんの大ヒットシングルが生まれます。それが中山美穂のこの曲です。『50/50』。
中山美穂『50/50』
(レイザーラモンRG)くぅーっ! ちょっとこれ、このまま安室ちゃんが歌ったとしても成立するメロディーでしたね。めちゃくちゃすごい! ただ、この曲は中山美穂さんがとにかく人気になりすぎて……まあ90年代の安室ちゃん。80年代の中山美穂。ちょっとつっぱった感じのかっこいい女性としての中山美穂が社会現象になってきたので。「俺の曲もチャンス!」っていうことで力を入れて作ったんですけども。この曲はなんと、この曲を出したあたりの中山美穂さんのツアーのバックバンドにはドリカムの中村正人さんが参加していて。同じく、当時無名だった吉田美和さんもコーラスとして参加していた時があったということで。いいですか? 結局小室さんがドリカムも育てていたわけなのよ! ドリカムも結局、小室さんがやりたかった音楽の1個なの。
(内山絵里加)すごいですね!
(レイザーラモンRG)つながっているわけよ。
(内山絵里加)神!
(レイザーラモンRG)そうなんです。で、この時から女性のプロデュースというか、女性に曲を提供することの楽しさに小室さん、目覚めまして。小室さん、指名が来て。「よし、じゃあ俺もすごいのを作りましょう。洋楽に負けないかっこいいのを作りましょう!」っていうことで、また当時、社会現象だったこの人にこの曲をプレゼントします。宮沢りえさん『ドリームラッシュ』。
宮沢りえ『ドリームラッシュ』
(レイザーラモンRG)イエイッ! 最高ですね!
(内山絵里加)宮沢りえさん、歌を歌っていたんですね!
(レイザーラモンRG)そうなんですよ。宮沢りえさんは何曲も歌いっていて。この頃はね。だけど宮沢りえさん、なぜか歌番組にあんまり出なかったんですって。
(内山絵里加)『Santa Fe』?
(レイザーラモンRG)『Santa Fe』は写真集ですけども。まあ、忙しいとかあったんですかね。あと生歌が……とかあったのかもしれないですけども。出てなかったんですけども。この曲でうっすら流れているギター……これ、B’zの松本さんです!
(内山絵里加)わあ、すごい! ウルトラソウル!
(レイザーラモンRG)はい。これ、通じているわけですよ。『ドリームラッシュ』。で、ここで宮沢りえさんにこの曲を提供してから、いよいよ小室さんは女性歌手プロデュースを全てにおいて……見た目、どこの層に響かせるのか? 売上、ジャケットとか、全部が楽しくなっちゃう。で、小室さんのWikipediaとかを見ていたら、小室さんは早稲田を中退しているんだけども。でも、大学時代は統計学っていうのにめちゃくちゃ興味があったんですって。
統計学はめちゃくちゃ成績がよくて。それは「どういう人達はどこに響くかを、リサーチ・計算して考える」っていうことが楽しくてしょうがなかったらしくて。でも、音楽がやりたかったから大学は辞めたんですけども。その統計学が好きだっていうことがグンと出てきまして。宮沢りえさんの次に逸材を見つけまして。この方のトータルプロデュースに挑み、そして大ヒットを記録します。この曲、聞いてもらいましょう。観月ありささんで『TOO SHY SHY BOY!』。
観月ありさ『TOO SHY SHY BOY!』
(レイザーラモンRG)これ、めちゃくちゃTM NETWORKしてますよ。思えば。俺、もっと観月ありささんが歌っている、もっとポップな曲だと思っていたんですけども。今、改めてこの流れで聞くとめちゃくちゃTM NETWORK! そりゃそうだ。なんと、小室さんは1987年……この曲は1992年ですけども。「1987年にこの曲ができていたら、間違いなくTM NETWORKでやっていた」と語っています。その他にもTMではできないアイデアを本作に託していたそうです!
(内山絵里加)へー!
(レイザーラモンRG)くぅーっ! だから小室さんはやりたいことがありすぎるのよ。ありすぎて、もういろんな人に託したわけ。託して、託してやっと見つけた。観月ありささんを。で、大ヒットになりまして。でも、もう本当にこだわりすぎて「観月は最初、リズムを取るのかメロディーを取るのか把握できず、曲についていけなかった」っていうことで。小室さんがスタジオに行ってキーボードを鳴らしてガイドをして。本当に難産、難産でできた曲なんですって。めちゃくちゃ大変な曲だった。でも、かなりの売上を記録したということですけども。で、小室さんの名言なんですが。「アーティストは自分がやりたいことだけをやっていてはダメ。クライアントとかタイアップしてくれた人を喜ばせるのが一番。それがポップソングだ」っていうことを言って、譲らないわけ。
(内山絵里加)それはRGさんにも通じてますね?
(レイザーラモンRG)だから俺、結局ね、やりたいこと……TKがやりたかったことをRGも結局やっているのかもしれない。
(内山絵里加)RGさんも「究極のお客様相談室」って謳ってますもんね。
(レイザーラモンRG)お客様相談室。だから「○○あるあるを歌います」はあるあるを言う人を楽しませたい。だから俺、ちっちゃいTKをやっているんですよ。で、小室さんと同じようなことを言っている人がいて。山下達郎さんも同じことを言っているの。「俺はこれがやりたいぜ」っていうのをやっているうちは小さいの。本当にいろんなタイアップを受けて、そのタイアップに応えて、さらにその作品が残る。それがポップソングなんだっていう。
(内山絵里加)だからドーナツを歌ったんですね!
(レイザーラモンRG)「OH♪ 君とだけドーナツ♪」。今日、ドーナツを差し入れしましたけども。
(内山絵里加)ありがとうございます。美味しかったです。
(レイザーラモンRG)そういうことなんですよ。結局はおもてなしの心なんです。TKって。で、そのTKの最強のおもてなしソング。最初にドン!ってなったのが渡辺美里さんの『My Revolution』なんですが……『My Revolution』をただかけるわけにはいきません。うちの番組はやはり『My Revolution』という素晴らしい素材を素晴らしく料理してくれたこの方に最後、歌ってもらいましょう。デーモン閣下で『My Revolution』!
デーモン閣下『My Revolution』
(レイザーラモンRG)わかりますか? 結局、閣下がやりたいことすらも、TKのやりたいことの一部だったっていうね。いろんなところの天才が結局、集ってくる。TKのもとに。TKはそれをおもてなしして、「どうぞ! 悪魔の方もこれを歌ってください」っていう。おもてなしの心が一番あったのは東京オリンピックではございません。小室哲哉さんでございました!
<書き起こしおわり>