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町山智浩 ブリトニー・スピアーズ成年後見人制度解除請求裁判を語る

町山智浩 ブリトニー・スピアーズ成年後見人制度解除請求裁判を語る たまむすび
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町山智浩さんが2021年6月29日放送のTBSラジオ『たまむすび』の中でブリトニー・スピアーズが実の父親の成年後見人制度の解除を請求する裁判について話していました。

(町山智浩)それで今日、話したい話はですね、そのビリー・ホリデイとちょっと絡んでくるんですけど。もう1人、アメリカのシンガーで今、すごくアメリカで大ニュースになってる人がいまして。ちょっとその話をしたいんですね。今日は。ブリトニー・スピアーズという歌手を覚えていますか?

(赤江珠緒)うん。もちろん覚えています。

(町山智浩)ちょっと彼女のデビュー曲を聞いてもらえますか?

(赤江珠緒)セクシーな高校生みたいな感じでしたね。

(町山智浩)はい。これ、1999年にブリトニー・スピアーズが歌ったデビュー作で。『…Baby One More Time』という作品ですが。これがプラチナディスクになる大ヒットで。それからもう22年経っているんですね。これ、すごいなと思いますけども。当時、彼女は16、7ぐらいで。でも彼女はもう来年、40歳なんですよ。

(赤江珠緒)わっ、ブリトニー・スピアーズが40? そうかー。

(町山智浩)そう聞くとちょっと衝撃的なんですけども。近所の女子高生がいつの間にか40歳ぐらいのお母さんになっているのを知るみたいな感じですよね。僕にとっては。僕、アメリカに来てしばらくして彼女の曲がすごく大ヒットしたんで。近所の高校生みたいな感覚なんですけども。でも、彼女も今度、40になるんですよ。それで今、「ブリトニー・スピアーズを自由にしろ!(#FreeBritney)」っていう運動がアメリカで起こっているんですよ。

(赤江珠緒)それがどういうことなのか?っていうね。

「#FreeBritney」運動

(町山智浩)というのは、彼女は2008年から現在までの12年間、「成年後見人制度」というものでですね、彼女の父親が後見人になって。ブリトニー・スピアーズ自身は今、39歳なんですけども。銀行口座とクレジットカード、パスポートとかを全部取り上げられていて。しかも携帯の通信とか、誰と会ったのかとか、全部父親に管理されているんですよ。

(赤江珠緒)ええっ?

(町山智浩)財産から交際から、何から何まで全く見張られていて、自由にならないという状況になってるんですよ。ブリトニー・スピアーズは、で、この状況があまりにもひどいっていうことで、去年ブリトニー・スピアーズは裁判所に「この後見人制度を解除してほしい」と訴えて先週、彼女自身が法廷に立って証言をしたんですね。それで、実はほとんどの人が彼女がそういう状況になっていることを知らなかったんですよ。で、「どうしてそんなことになっちゃったのか?」っていうことで、やっと本格的な報道が続いているという状態なんですね。

(赤江珠緒)親子の間に起きてることだから。たしかにね、あんまり知られてなかったですね。

(町山智浩)そうなんです。彼女が訴えたことで、初めて後見人制度の監視を受けているんだってことをみんな知ったんですね。それで「ブリトニーを自由に」っていう運動が起こってるんですけど。この成年後見人制度っていうのは、本来はお金持ちのおじいさんとかが認知症になってしまった時に、勝手にそのお金を使えないようにするためのものだったりしたんですよ。

(赤江珠緒)そうですね。うんうん。

(町山智浩)それをこんなに若い女性に対して適用するってこと自体が非常に珍しいので。今回、これは法律的にも非常に注目されているんですよ。こういう解除の訴えみたいなことって、ほとんど例がないらしいんですよ。で、一体何があったのか? なんでそんな事態になってしまったのか?っていうことを話したいんですが。ちなみにですね、2020年の1年間だけでブリトニー・スピアーズの収入は60億円だったそうです。それを全部、父親が搾取している状態なんですよ。現在。

(赤江珠緒)ええっ? それは、どういう状態なの? しかも、いい大人なのにね。

(町山智浩)いい大人っていうか、もう40になるんですよ。子供も2人いて、2人もと15、6なんですけども。で、ニューヨークタイムズが徹底的に調査して。ドキュメンタリー映画『Framing Britney Spears』っていうのが公開されたりして、アメリカがもう騒然とした感じになってるんですけども。

(町山智浩)で、まず彼女はどういう育ちだったのか?って話をしますと、1981年にルイジアナ州ケンウッドっていうところに生まれるんですね。ここはものすごいど田舎で。平均世帯年収が250万円。貧困率が37.6パーセントっていうものすごい貧乏な田舎なんですよ。で、この問題の父親のジェイミーという人は定職がなかったんです。溶接工とか大工さんとかレストランの調理人とか、いろんな仕事を転々としながら、リラクゼーションスパみたいなものを経営しようとして、失敗して破産してるという状態だったんです。

ところが、娘のブリトニーが天才で。5歳の頃から教会で歌を歌って。10歳でテレビに出演するっていう、まあ歌の天才だったんですね。それで、「彼女で稼ごう」とこの親父は思ったわけですよ。それでディズニー・チャンネルというところがやっている子供たちのバラエティ番組『ミッキーマウス・クラブ』のレギュラーになって。それでブリトニー・スピアーズは1998年に16歳でさっきの『…Baby One More Time』という曲でデビューをして、プラチナディスクを獲得するんですね。

(赤江珠緒)だいぶちっちゃい時から働いているんですね。

(町山智浩)すごいちっちゃい頃から。だって、親父が全く稼ぐ能力がない人なんですよ。どうしようもない。しかも、この親父は2002年にアルコール中毒で病院に入って、奥さんと離婚したりしてるような人なんですよ。この人の方が後見人が必要じゃないかと思うんですけども。で、さらにブリトニーの育ったところっていうのは、キリスト教原理主義の非常に厳しい環境だったんですね。ところが、デビュー曲はおへそを出して。それでセックスについて歌う歌だったんです。だから、完全にやらされているんですよ。

(山里亮太)ああ、なるほど。

(町山智浩)で、彼女自身はその頃、バージンで。キスもしたことがないんです。ところが、あまりにもそのセックスで売り出されたんで、メリーランドという州の州知事の奥さんがですね、テレビで「ブリトニーのせいで子供たち、女子高生たちがみんな売春婦のような格好をしている。私に許されるなら、ブリトニー・スピアーズを射殺したい」って言ったんですよ。

(赤江珠緒)うわっ!

(町山智浩)で、それを聞かされたブリトニーはやらされてるだけだから、もう泣いちゃうんですよ。

(赤江珠緒)ねえ。まだ16でね。

(町山智浩)そう。で、その頃から「尻軽」みたいなイメージで売り出されたから、それでマスコミに追いかけられるんですけども。だんだんと彼女自身がおかしくなっていくんですね。で、2004年にまずラスベガスで高校の同級生と電撃結婚して。その55時間後に離婚していますね。

(赤江珠緒)ああ、これは覚えてるな。あったな。

(町山智浩)だからその頃から、父親に対する反逆をしようとしているんですね。彼女は。というのは、「結婚しちゃえば逃げられる」と思ったみたいなんですよ。

(赤江珠緒)そういうことだったんですね。

(町山智浩)で、その最初の結婚の半年後に、今度はバックダンサーのケヴィン・フェダーラインという男性と結婚して、すぐに2人の子供をもうけてるんですね。ところが、このぐらいからその頃、パパラッチっていう盗撮カメラマン……日本だとフライデーみたいな。そのパパラッチたちが彼女たちを追っかけはじめて、大変な事態になってくるんですよ。で、一番問題になったのは、その彼女が膝の上に赤ちゃんを乗せたまま、近くのスターバックスに車で買い物に行くところを撮られて。で、「後ろのチャイルドシートに子供を固定していない。バカ親だ!」っていう感じで、猛然と叩かれたんですよ。あらゆるメディアで。

(赤江珠緒)ああ……写真の切り取りだけでね。

あらゆるメディアで叩かれる

(町山智浩)そう。「彼女には子供を育てる資格はない!」みたいな感じでめちゃくちゃ言われて。で、だんだんおかしくなっていって、結局夫婦仲が悪くなってしまって。だって、どこに行ってもパパラッチがついてくるから。で、2006年に彼女は離婚をするんですね。そこからが、実は大変だったらしいんですよ。その息子2人をその父親は確保しちゃったんですね。つまり、彼女はいろいろマスコミに追われているから。彼女といると、子供も追われちゃうから。父親と息子だけで住んでいると、マスコミは来ないわけですよ。だから、その親権を取っちゃったんですよ。一時的に。

(赤江珠緒)普通はね、母親の方が強いイメージですけどね。そうか。この場合は。

(町山智浩)この場合は、母親といる方が息子たちにとって危険度が高いので。で、「親権をよこせ!」っていうことで、親権争いが激しく行われていたらしいんですよ。ところがそのことをあんまりマスコミは気にしなくて。とにかく彼女を追いかけ回し続けたから、彼女の親権争いに対してどんどん不利な状況になっていくんですよ。で、その中でとうとうぶち切れて……だって、彼女が車で走っていると、後ろを10台とか20台の車が追いかけてくるんですよ。それで、2007年にブリトニー・スピアーズはとうとうぶち切れて。ヘアサロンにいきなり入って。

パパラッチがものすごい、何十人も追いかけてくる中でヘアサロンに入って、そこにあったバリカンをいきなりつかんで、自分の頭を丸坊主にしたんですよ。で、それがまたテレビで中継されるみたいな事態になって。で、また親権争いしてる真っ最中にマスコミが追っかけてきたんで、今度は坊主頭のまま傘を掴んで、カメラマンの車をバンバン叩くところをまた撮影されてしまって。で、どんどん親権争いが不利になってくるんですね。やればやるほど。

(赤江珠緒)そうですね。そうなるとね。

(町山智浩)でも、この状況だと息子に会う、面会すらできない状態だったらしいんですよ。まあ、毎日のように報道してるわけですから。「ブリトニーは頭がおかしい」っていう感じで。で、その中で2008年の1月3日にとうとう、彼女は自宅にいるところを救急隊員に襲撃されて。

(赤江珠緒)ええっ?

(町山智浩)襲撃されて、強制的に担架に縛り付けられた状態で精神病院に入院させられてるんですよ。

(赤江珠緒)ええっ? 怖い怖い怖い……。

(町山智浩)これはちゃんとテレビで報道されてるんですけど。これ、どうしてそんなことが可能なのか?っていうと、父親が裁判所に対して「5150保護(​5150Hold)」というものを申請したんです。それはカリフォルニアの法律で、「精神的な問題があって他者、または自分自身を危険にさらす人物を72時間拘禁することができる」という法律なんですね。まあ、保護の目的でということで。で、これをやられて。さらに1ヶ月後にもう1回、やられるんですよ。父親によって。で、これによって世間一般に「ブリトニー・スピアーズは精神病なんだ」っていうイメージが完全にできちゃったんですね。

(赤江珠緒)そうなりますよね。

(町山智浩)その状況を利用して、父親が全く同時に成年後見人制度の申請をしてたんですよ。実は。そうなったら、絶対に裁判所は「ブリトニー・スピアーズはおかしいから後見人が必要だ」っていう判断を下すわけですよ。しかも、ものすごく圧倒的に不利になってる状態で、ブリトニー・スピアーズは子供に面会できない状態だったんですね。だから、この条件を飲んじゃうんですよね。

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