R-指定 地元の友達・ケンタロウを語る

R-指定 地元の友達・ケンタロウを語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

R-指定さんが2021年3月16日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中で地元の友達、ケンタロウについてトーク。久しぶりに帰った大阪で一緒に過ごした際の出来事を話していました。

(R-指定)俺ら、ツアーがね、大阪……大阪は2回目、やってきたじゃないですか。

(DJ松永)そう。今回のツアー、大阪は2回、やらせてもらったんですよ。

(R-指定)初日が大阪でやって。Zepp Osaka Baysideでやらせてもらいまして。で、また3月……先週の金曜かな? あ、木曜にやらせてもらって。で、楽屋あいさつにめっちゃ人が来ていたじゃないですか。俺の身内っていうか。

(DJ松永)Rさんの地元だからさ。Rさんの楽屋あいさつの関係者の人数、本当に多いね! ファミリア。ビッグファミリアよ。

(R-指定)毎回、ごめんって。いろいろ、多くて。その、みんなにあいさつをするのが。で、その中にケンタロウっておったじゃないですか?

(DJ松永)うん。いたね。ケンタロウ。

(R-指定)俺の地元の友達なんですけど。すごいデカい体格、顔もちょっといかつめなんですよ。

(DJ松永)いかつめ。マジで南大阪っていう感じだね。俺の思い描く南大阪を具現化したみたいな。だんじり感。

(R-指定)そうそう。それで顔もいかついし、体もゴツいし。ヒップホップも好きで。ウータン・クランのTシャツとかパーカーを着たりとか。オーバーサイズを着て。で、まさに松永さんの言った通り、だんじり感というか。めっちゃだんじりとかも好きなんですよ。だんじり祭、車、ヒップホップ、レゲエみたいな。もう南大阪。

(DJ松永)南大阪!(笑)。

(R-指定)そんなやつなんよ。めちゃめちゃ。で、ケンタロウと翌日、俺は大阪に残って遊んだんですけども。翌日の午前中はちょっとCreepy Nutsで仕事だったんですけども。そこから午前中が終わってお昼ぐらいに帰ったら、もうケンタロウが車で駅で待っていてくれて。いつも通り。それで、車の助手席に乗り込んで。それで、メシとか行っていたわけですよ。でもいつもね、別に特になんの目的もなく、車でただドライブするんですよ。

(DJ松永)地元の友達っていう感じでいいね。

(R-指定)そうそう。車でドライブして、おすすめの曲とか聞かせあいながら。ほんなら、ケンタロウが「トイザらス、あるやんけ。寄らしてや!」って。「トイザらス?」って思って。それでトイザらスに寄って。「おもちゃ屋さんでなにすんの?」っつったら「いや、ツレがよ、赤ちゃんが生まれたから。ちょっと出産祝いを買わなあかんから」って。「ええっ? ちょっと! ちゃんとしてるやんけ!」って。

(DJ松永)ジンと来るね。

(R-指定)なんかさ、もうあれよ。19ぐらいの時に出会って。お互いにホンマに金がなくて。お互いにずっと車で徘徊しては好きな曲を聞いたりとかだけしていたような、それこそあんまり大人な一面とかは見ていないんやけども。そのちょっと大人な一面というか。

(DJ松永)そうか。なんかいいね。そういう瞬間はね。

(R-指定)でも、出産祝いというか、赤ちゃんが生まれた時にお祝いでなにを渡したらいいかは俺もケンタロウも知らんわけよ。経験があんまりないから。「オムツ……消耗品の方がいいんちゃうん?」「でも、子供に渡すと見せかけて、親へのやつやから。商品券とか、なんか換えられるやつの方がいいんじゃない?」とか。

(DJ松永)あるね。結婚式とかもね、そういうパターンあるもんね。

(R-指定)そう。言っていたんやけども。「いや、アカン。俺はちゃんと子供に渡したいねん。そんな、そういうのが透けて見えるのは嫌や」って。「ああ、ええやん。なににすんの? おもちゃ……服は?」「服はもうあげているやつがおんねん。かぶるのも嫌や」って。

(DJ松永)そうか。そういうのは人とかぶっちゃうのか。

(R-指定)ケンタロウ的にはオリジナリティーもちゃんとあって。実際に子供も喜んで……みたいな。

(DJ松永)なかなかハードルが高いところにセットしているな。

(R-指定)「ケンタロウ、さすがやな」って言われたいみたいな。やっぱり見栄っ張りみたいなところがあるから。カマしたい。

(DJ松永)フハハハハハハハハッ! 評価されたい(笑)。まあ、プレゼントするならカマしたいよな。プレゼントってもらう側もそうだけども、する側もテンションを上げたいっていうのがあるからね。

(R-指定)そうそう。ほんで、いろいろ物色してケンタロウが選んだのが、なんかキッズテント。ちょうど1万円ぐらいする、値段的には見栄も張れるいい具合の……なんていうの? 子供にも安全な柔らかいスポンジとかで作ってるテントがあるのよ。開いたら、ホンマにちょうど子供とか赤ちゃんが入れるぐらいのテントで。

(DJ松永)ああ、室内でパッと広げるんだ?

(R-指定)室内で。で、ちょっと動くおもちゃみたいなのとかぶら下げてあったりとか。で、その中に子供は隠れて本を読んだりとか、「出ておいで」とかもできるっていうキッズテント。

(DJ松永)あっ、楽しそうじゃん!

(R-指定)そう。楽しそうやねんけど。あれってたぶん3、4歳とかになってからやっと遊べるというか。

(DJ松永)ああ、そうか。生まれたばっかりか。

(R-指定)生まれたてはまだ遊ばれへんやん?

(DJ松永)たしかに(笑)。本、読まねえか(笑)。

(R-指定)せやねん。だからキッズテントを手に持った時は、なんか見た目もいいし。「お前、センスいいって思われるんちゃう?」って思ったけど……「いや、それ、使えるの3年後ぐらい? その間、普通に部屋の荷物になる可能性もあるけどな?」って思ったけども。まあまあまあ、ケンタロウも「これに決めた! もう、これや!」って言ってレジに向かっていたから。

(DJ松永)ああ、もうケンタロウはピンと来ちゃっているんだ。

(R-指定)もうその背中を止めることはできへん(笑)。

(DJ松永)こっちもね、そこで水を差すのもね。

(R-指定)「じゃあ、案を出せよ!」って言われてもないからさ。

(DJ松永)たしかに。ケンタロウが金を出して買うんだもんな。

(R-指定)(小声で)「俺が親やったらキッズテント……3年間、どこに置いておこう?ってなるけど」って。でも、嬉しいことは嬉しい。当然な。「でも、キッズテントか……」って思いながら。それでケンタロウはレジに行ってバチンって買うて。で、そのまま、また車に乗って、普通にまたドライブが始まるねんけど。しばらくしたらケンタロウにハンズフリーで電話がかかってきて。で、しゃべってんやんか。で、俺は横に乗っていてその会話を聞いていたら、どうやら祭の相談みたいな。ケンタロウ、だんじり祭をやっていて。それは「青年団」というものに入ってるやつらがやんねん。基本、祭は。

(DJ松永)ああ、なるほど。

(R-指定)その村の青年団みたいな。その青年団たちが中心となってだんじり祭とか、村の行事ごとを盛り上げる。それが青年団。で、その青年団の先輩とかから電話がかかってきて。ケンタロウは団長をやってたのよ。2年前にだんじり祭の団長を2年連続でやっていて。で、去年は祭ができへんくて。今年、祭ができるかどうかの絶妙なところなんよ。だからそういうのとかの相談が来るのよ。元団長やから、なんか話を聞きたいって。それもあってブワーッて答えていて。一向に話が終わらへんから。

もう15分ぐらいずっとしゃべってる。で、俺もやることないから。まあ、昼下がりのいい景色、風景が流れているし。地元やから。「まあ、ちょっと地元的なところも曲に落としこみたいな」と思って。俺は普通に携帯を耳に当てて。新しくもらったトラック、送ってもらったトラックを聞きながら、ちょっと鼻歌でスキャットを口ずさみながら。

(DJ松永)ああ、そうなんだ。

(R-指定)もうお互いがお互いの時間を過ごせるぐらいの友達やから。

(DJ松永)ああ、それは地元の友達っていう感じだよね。

お互いがお互いの時間を過ごせるぐらいの友達

(R-指定)そうそう。だから俺はずっとその鼻歌で「♪♪♪」って歌って曲を作っている。で、ケンタロウはその祭の相談をずっと受けているみたいな状態で。でも、それが普通に1時間ぐらい、平気で続いたりして。

(DJ松永)へー! 結構長いことね。

(R-指定)そう。結構長いこと。で、腹も減ったからメシに行こうってなって。で、やっぱりケンタロウみたいな祭の青年団をやっているやつで助かるのは、地元の行きたいけど行かれへんような店にも顔が利いたりするのよ。気になってたけど……「あの店、どうなん?」っていうのも全部、知っているから。

(DJ松永)最高だね!

(R-指定)そう。だから俺の家の近くにあったお店があんねん。「赤鬼」っていう店があるねんけども。黒い建物で「赤鬼」っていう赤の看板があって。でも、飯屋やねんけども、実際は何屋なんか、ちょっとぼんやりしてんのよ。で、「あの店ってどうなん?」ってケンタロウに言うたら「ああ、赤鬼? うん、OK、OK」って。急に電話して。「おっちゃん、暇?」って。

(DJ松永)ええっ? そのテンションでしゃべれるの?

(R-指定)「ああ、ほな行くわ」とか言って。ほんでブワーッてもうそのまま行くんよ。で、店に入っても「おう、ケンちゃんやんけ」「おっちゃん、まいど!」みたいな感じで入っていくみたいな。だから行きたかったところも町の青年団とか、村のやつをしていたら……。

(DJ松永)そうか。それぐらい顔が広くなるんだね。

(R-指定)そう。顔が広くなんねん。で、行きやすい。ほんで、結局焼肉屋やってんけども。で、その焼肉を「おいしいな」言うて食って。そこからまた、地元を徘徊すんねんけども。で、俺らの地元にめちゃめちゃ急な坂で有名な、細い坂道があんのよ。で、その坂道をブワーッてケンタロウの車で下っていってる時に、対向車線で不自然なところで止まっている車があって。で、その車から、どうやら運転をしていたであろうおばちゃんと、その息子みたいなのが出てきていて。車を心配そうに見ているのよ。そしたらケンタロウがブワーッて急に窓を開けて。「おお、ミナミノさんのところやん? えっ、なにしてんの? 脱輪? 脱輪してん? ああ、ハマった? 溝に? おう、手伝うわ!」って。ビューッて止めて。

(DJ松永)マジで!?

(R-指定)「すごいな、こいつ!」って。青年団すぎるやろ?

(DJ松永)青年団すぎるよ。本当、忙しいっていうか……ちょっと!

(R-指定)そう。ケンタロウは超忙しい。全部に首を突っ込んでいくんよ。いい意味でな。

(DJ松永)全員と関係性ができちゃっているんだね。

(R-指定)「おう、おばちゃん。ハマってんの? じゃあ、手伝うわ」って止めて。で、そのおばちゃんも「ケンちゃんやない! ええわ、来てや!」ってなって。で、行ったら「溝ハマってん。ケンちゃん、ありがとうな。でも今、もうかっちゃんが来てくれるからな。かっちゃんにも手伝ってもらおう思ってたんよ」って言って。まあ、俺の知らん登場人物で。かっちゃんっていう人が出てきて。ほんなら、かっちゃんがブワーッて颯爽と軽トラで登場して。「かっちゃん」っていうぐらいやから同い年ぐらいかなと思ったら、めっちゃおじいちゃん(笑)。

(DJ松永)フハハハハハハハハッ! 大丈夫? マジで?(笑)。

(R-指定)なんか、その「車がハマったから手伝ったるわ」っていうので「かっちゃん」って……結構、それこそ俺らと同い年ぐらいのめっちゃムキムキの若者が来るのかな?って。

(DJ松永)ちょっと外仕事系のね、作業服で。

(R-指定)だけど、ホンマにシンプルなおじいちゃん(笑)。かっちゃん。で、軽トラでビューン!ってやってきて。

(DJ松永)おじいちゃんのかっちゃん、大丈夫? それ、助けられんの? 戦力になるの?

(R-指定)って、思うやん? ほんならもうかっちゃん、ビューン!って駆けつけて。ケンタロウも普通に「おう、かっちゃんやんけ!」みたいな感じで。まず、その年上の人にもタメ語なんやって。で、「おう、ケンタロウか。じゃあケンタロウとお前、その横のやつ!」って。この「横のやつ」は俺な(笑)。「ケンタロウとお前、その横のやつはホイールとタイヤの間にグッと手を突っ込んで、グイッと上げてくれ。後ろに行って。ほんで俺が運転席に行くから」って。それでかっちゃんが運転席に行って。ほんで俺とケンタロウで後ろの後輪のところのホイールをガッと上げて。それで「ビューン!」って進んだらもう一瞬で溝を抜けて。ケンタロウとかっちゃん……というかっちゃんが来て、ものの5秒で解決! 溝にハマったの。

(DJ松永)すげえ! やっぱり、力じゃねえんだな。やり方があるんだな。

(R-指定)やり方があるのよ。ほんで、かっちゃんもビューン!って助けて。ろくにお礼とかも聞かずにポンと軽トラに乗って帰っていって。

(DJ松永)かっこいい、かっちゃん!

颯爽と去っていくかっちゃん

(R-指定)で、かっちゃんもかっこいいけども、でもたしかにかっちゃん1人ではできなかったわけよ。タイヤをグッと持ち上げる大人の男の力が2人分ぐらいいるから。だから、ケンタロウは絶対に必要やったんよ。で、おばちゃんとかも「ありがとうな、ケンちゃん」「ああ、ええ、ええ」とかって言って。それでバーッと車に乗って行って。

(DJ松永)へー! かっこいいな!

(R-指定)ほんでケンタロウに「お前、かっこいいな! 今日1日、見ていたけども。ツレの出産祝いを買って、行きたかった店とかにも顔パスで連れて行ってくれて。ほんで町のトラブルを助けて……」って。それで車で前を見ながら「まあ、青年団とかでも若い子が入ってくるたびにいつも言っているよ。『青年団は村のヒーローじゃないとあかんからな』」って。もうかっこいいんよ!

(DJ松永)おおーっ、かっけー!

(R-指定)ただ……キッズテントはちゃうと思う(笑)。

(DJ松永)フハハハハハハハハッ! いいじゃねえか、別に(笑)。

(R-指定)ケンタロウ、キッズテントって……もう1回、もみ直さん? 邪魔やぞ……?

(DJ松永)いや、邪魔じゃないよ。いいじゃん、別に(笑)。それ、あげたいんだから。お前が口を出すことじゃねえんだよ。町のヒーローなんだから。ケンタロウは(笑)。東京に出稼ぎに行っているやつがよ(笑)。

(R-指定)フハハハハハハハハッ!

<書き起こしおわり>

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