吉田豪さんが2021年2月1日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中で宇多丸さん、熊崎風斗さんと話題の音声SNS、Clubhouseについて話していました。
#clubhouse
こうやって新しくはじめたSNSで吉田豪さんいると安心する(笑)。 pic.twitter.com/guiw8JnDm0— 高木三四郎 SanshiroTakagi (@t346fire) January 27, 2021
(宇多丸)ということで今夜はClubhouse。僕も知人とかと話してる時に「宇多丸さん、Clubhouseって知ってる?」なんつって。「なんかしゃべるSNSみたいなやつっしょ?」みたいな。そんぐらいのうすぼんやりした会話をしてましたけど。まあ、話題沸騰という。
(吉田豪)宇多丸さん、これは登録する気はない感じですね?
(宇多丸)吉田さん、するわけないでしょう?(笑)。しなさそうでしょう、僕。
(吉田豪)どう考えてもね。Twitterをやらないぐらいなので。
(宇多丸)なんにもやってないんだから。でも、どういうものなのかは興味あるし。あと、吉田さんがどういう嗅覚で……どういうつもりで吉田さんがうろうろしてるかには興味があります(笑)。ということでClubhouse、どんなものなのか? ちなみに熊崎さんはClubhouseは?
(熊崎風斗)私は登録してるんですけど、まず基本的なClubhouseとは何ぞや、みたいなことしか知らないので。吉田さんに深いところまで今日、聞けるじゃないのかなと思って。楽しみにしているんです。
(宇多丸)そう。フラフラしているうちに大変な落とし穴にはまったり……なんてことにならないように。じゃあ、熊崎さんまずどんなアプリなのか?っていうのを。
(熊崎風斗)はい。基礎情報から行きたいと思います。Clubhouse、この1週間で日本のインターネット上で最も注目された音声SNSです。誕生したのはアメリカで2020年3月ということなんですが。先日、1月22日、Clubhouseの時価総額が1000億ドル超えと報道され、この日本でも起業家や投資家を中心に一気に話題となりました。どんな機能があるかというと、ユーザーが自分のルーム(部屋)を作り、そこで自由に話すことができるサービス。
登録をした人は聞くだけでももちろんOKですし、途中で話に参加することもできる。即席の参加できるポッドキャスト、音声版Twitterとも呼ばれています。音声のアーカイブが残らないため気軽に雑談を楽しむということがまさにコンセプトとなっております。現在は招待制で、招待されたユーザーはお互いに電話番号を知っている人を2人まで招待可能です。登録名は実名が必須。アカウント登録後は誰から招待をされたのかが下の方に表示されるシステムとなっております。
今はまだ、iPhone上でしか使えませんが、既に200万人以上がアクセスをしておりまして。田村淳さんですとか小嶋陽菜さんなどなど、芸能人の方もClubhouseで配信を実施されています。28日(木)にAppストアのランキングで総合1位になりました。Twitterでは連日「#Clubhouse」「#Clubhouse招待」など関連キーワードがトレンド入りをしているという状況です。
(宇多丸)まあま半分オープン、半分クローズというかね。それでなおかつ、しゃべり。語りが新しいところですけども。
(吉田豪)もっと言うと、この中で会話しているものを録音して外部に出したりしたら、そのアカウントがBANされる。紹介した人もBANされるみたいな、そういう結構厳しいルールがあって。あと「オフレコ」と言われている会話を外で漏らしてもアウトとか。なので、皆さんかなり気軽にいろんなことを話してしまっているという……(笑)。
(宇多丸)アハハハハハハハハッ! それで吉田さんが徘徊を……そんなことだろうと思いましたよ(笑)。みんなが迂闊な事をしまくるであろうという?
(吉田豪)そんな感じですね。でも、あれなんですよ。元々はいわゆる意識高い系、オンラインサロン系のインフルエンサーな方々が中心となっていたのが、5日ぐらい前からミュージシャンや芸能人の方とかが一気に流入してきて世界が変わっていったっていう感じですね。
ミュージシャン、芸能人が流入して世界が変わる
(宇多丸)「世界が」っていうのはなんとなく使われ方が変わっていったってことでしょうか?
(吉田豪)そうですね。いわゆるそういう意識高い方の会議室みたいな感じが多かったのが、一気ににそういうゆるい雑談の世界になっていって。
(宇多丸)そうかそうか。最初はもうちょっと真面目な議論とか、そういう感じだったっていうことですかね。
(吉田豪)それで、そういう世界を面白くしてほしいっていう風にピエール中野さんに依頼されて僕が呼ばれたっていう感じですね。要は、トークを回してくれそうな人を呼ぼうっていう感じで。
(宇多丸)司会……司会じゃん!(笑)。「お金くれよ!」っていう話ですけども。
(吉田豪)司会者としてのオファーをされて。
(宇多丸)ロフトプラスワン気分で呼ばないでくれよっていうことだけども(笑)。
(吉田豪)そうなんですよね。でもまあ、いろんな興味あるような人たちが興味ある会話をしているので、覗くだけでも楽しいのは間違いないんですけど。僕が実名でやるとどういうことが起きるか?っていうのがまず、あるわけですよ。
(宇多丸)はいはい。だって吉田豪さんで来ちゃうんですもんね。
(吉田豪)ギャラリーで見てるわけですよ。
(宇多丸)見ていると……誰が見てるかもわかっちゃんですよね?
(吉田豪)分かるんですよ。で、繋がっていたりすると、よりわかりやすく、通知まで行くんで。入った瞬間に「あっ、吉田豪さんが来た!」って言われて、すぐに上げられるわけです。「豪さん、出てくださいよ」って。
(宇多丸)もう「どうぞどうぞ」と言われて。
(吉田豪)最初は逃げてたんですよ。最初は「できないんで」みたいな感じで一切無反応でやっていたんですけども。どんどん逃げ切れなくなっていって。初日だけで何度も呼ばれ続けて、結局レイザーラモンRGさんの時に逃げ切れなくなって出て。それで1回出たらもうなし崩しで。呼ばれたら出るパターンになっていって。で、その結果、やっぱりいい意味でいろんな事故が起きやすくて。「たしかにこれは面白いアプリだな」とは思いましたね。通常だったら繋がらない……たとえば地上波で組むだけで予算オーバーするようなとんでもない組み合わせのキャスティングが当たり前のように無料で行われたりとか。
(宇多丸)へー! たとえばどんな?
(吉田豪)僕の場合だと安田大サーカスのクロちゃんとロンドンブーツの田村淳さんとかがやり取りしてるわけですよ。それを見に行くじゃないですか。で、僕がいきなり上げられるわけですよ。「あっ、吉田豪さんが来た。吉田豪さんも出てよ!」って言われて。で、「えっ?」と思うじゃないですか。そう思いながらも出て。それで、他に誰が出てるかもよくわかんないんですよ。入った瞬間だから。それで淳さんに「じゃあ豪さん、今、ここにくみっきーがいるからさ、くみっきーに質問してよ」っていうすごい無茶振りをされて。
(宇多丸)フハハハハハハハハッ! 無茶振り(笑)。
(吉田豪)「なんの下準備もしていない状態で!?」っていう(笑)。
(宇多丸)吉田さんってなんでも質問する人じゃないんだよ(笑)。
(吉田豪)そうそう(笑)。「これ、下準備が必要な仕事なんですよ!」みたいな(笑)。
(宇多丸)あと、だから場合によっては本当はあんまり同席したくないような人と気づいたら同席しているみたいなこともあり得るでしょう?
(吉田豪)そういう事故もすごく起きやすい。だから複数が上がってる場合に「この人とこの人はNG」って気付かないって呼んじゃう可能性もいっぱいあるし。現にここでは言えないレベルの事故が既に起きてるという話も聞いています。
(宇多丸)アハハハハハハハハッ! でしょうね(笑)。なかなか、だから危険度高しっていう風に感じるんだよな。
(吉田豪)相当高いと思います。それもそうだし。あと、ちょっといい話で言うと、とある元アイドルの方のところに呼ばれて。そこは最初、ほのぼのした話をしてたのが、芸能ゴシップを話をする流れにちょうどなっていたらしくて。僕が行った瞬間が。それで、「豪さんが来たから、豪さんにもゴシップを話してもらおう」って言われて。上がって、ちょっと1ネタ、話し始めたんですよ。そしたら、僕と繋がっている関係でゴシップを話し始めた瞬間に井上公造さんが現れるっていう(笑)。
(宇多丸)おおーっ! 普通にもうハンティングっていうか。ネタの。
(吉田豪)そう。ゴシップの匂いを嗅ぎつけて、井上公造が来たっていう(笑)。
(宇多丸)でも、その井上公造さんだから……とかっていうわけにもいかないんですかね?
(吉田豪)そうですね。突然ね、「出ていってください」っていうのもできないですからね。
(熊崎風斗)井上公造さんも覗き見するのは自由ですもんね。
(吉田豪)そうですね。みたいな、面白い事故は起きやすいっていう。
(宇多丸)それ、吉田さんにとっては面白いけども……(笑)。でも皆さん、芸能人の方とか、そもそもほら、しゃべる……たとえばその田村淳さんとかね、お忙しいでしょうに。
(吉田豪)ただ、こういう時期だから、収録の前にちょっとやるとかもできるし。要はZOOMと違って映像もないから気軽に参加できるし。それこそ、風呂に入りながらとか、布団に入りながらとかでもできちゃうし。プラス、コロナ禍とかで意外と名前のある人が休みがあったりするっていう。だから、そういう人たちがフルで……もうほぼ1日ずっといたりとかみたいな。
(宇多丸)そうか。時勢とはこれ、フィットしてるんだ。
コロナ禍の時勢にフィットしたサービス
(吉田豪)そうなんですよ。それとすごいフィットしているし。そして僕がこれをやり始めたって聞いて、すぐにコンバットRECが「俺を招待してくれ」って言い出して。
(宇多丸)ちょっと思い出しますけどね。あのmixi時代をね。招待だのなんだのって。
(吉田豪)そうそう。で、「僕は誰もまだ招待しない」って言ったら、「招待ぐらいしてもいいじゃないかよ!」みたいにすごいゴネられて。やむなく招待したらすごい勢いで常駐。いろんなところに(笑)。
(宇多丸)アハハハハハハハハッ! 彼はいろんなところに行ってしゃべっているんですか?
(吉田豪)最初は様子見で。いろんなところで様子見をした後に、今度いきなりしゃべりだして。しゃべりだした瞬間ですよ、いきなりしまおまほさんとやってたりとか。林みなほさんと始めたりとか。
(宇多丸)ああ、まあ、親しい人同士で。気の置けない人同士でちょいちょいってやるのは、それは楽しいと思うけどね。
(吉田豪)で、その時に僕がしまおさんとやっているところを覗きに行ったり上げられて。しまおさんがしみじみ言っていたんですよ。「これさ、私たちが3人とやってるイベントと内容、同じじゃない?」っていう。
(宇多丸)そうそう。ロフトプラスワンだよ。
(吉田豪)本当、だからそこの差別化を考えないと、僕らみたいなトークイベントを職業にしてる人間は消耗するだけなんですよ、あれ。
(宇多丸)そう思いますよ。
(熊崎風斗)普段、お金をいただいてやってることですもんね。
(宇多丸)トークイベントを仕事をしてなくてもさ、その芸能人ってその身をどうやって表にさらすかで商売しているんだから。もうちょっとみんな考えた方がいいんじゃないの?っていう。
(吉田豪)だから今、この短期間っていうか、ちょうど盛り上がってる期間でそうなっているのはわかるけど。このノリはたぶん続かないだろうなとは当然、思っていて。治安もどんどん悪くなるだろうし。
(宇多丸)だから今、この瞬間だけだ。ある意味。
(吉田豪)そうですね。mixi黎明期のわくわく感みたいな状態っていうのに近いと思っていて。あと、漫画家さんとか普段、ラジオを聞きながら仕事をしているような人たちが「ここはちょうどいい」って感じで、ものすごいこっちに流入して。みんなで雑談をしまくり。で、普段だったら繋がらない漫画家さんと芸能人とかが話し始めたりとか。
(宇多丸)ああ、なるほどね。ネットワーキングっていう意味ではそこは……。
(吉田豪)そうそうそう。だから繋がりができるという意味で面白いけども。僕もだから、それですごい戦略を練るしかなくなって。それで考えたんですよ。結局、呼ばれたら出るけれども、そこでたとえば僕のSHOWROOMのゲスト出演のオファーをして。それで、ちょっと盛り上げてすぐに立ち去るというルールにしたんですよ。
(宇多丸)なるほど、なるほど。要するに……。
(吉田豪)触りだけ。面白げな感じだけ感じさせて。「あとはちゃんとした方でお願いします!」っていう(笑)。
(宇多丸)それ、なかなかのテクを……やっぱり吉田さんぐらいの手練じゃないとさ、面白げな空気だけを醸して去るって……(笑)。それは腕がいりますよ(笑)。
(吉田豪)今のところ、意外とそれは成功してるんですけど。たとえば浅野忠信さんが手探りで1人配信を昨日、始めたんですよ。でもその1人配信も手探りぶりがすごくて。自分のTwitterを眺めながら、そのTwitterの実況とか。自分のインスタを見ながら、インスタの実況とか。すごいぼんやりしたことをしながら、話し相手がいなくて。「リアクションがなくて寂しい。やり方もわからない」と言っっていたから、僕が手を上げて。そこに入っていって。こういう使い方の説明とか、「浅野さんみたいに1人でやっている人はほぼいないですよ。これ、コミュニケーションツールなんですよ」っていうような説明をしつつ(笑)。
(宇多丸)生配信みたいなことじゃなくて、話すところだと。
(吉田豪)「1人の実験配信じゃなくて、いろんな人と出会ったりする場で……」みたいな。で、ちょっと盛り上げてスッといなくなったら、僕と繋がっている関係で、元雨上がり決死隊の宮迫さんがそこに入ってきて。で、「宮迫さんだー!」って浅野さんがテンションが上がって。面識はないんだけども、宮迫さんを上げて。で、宮迫さんがYouTubeへの出演オファーをして「出ますよ」みたいな話になったりとか。だから本当に、なんだろうな? 不思議な奇跡は起きる。ただ、この感じがどこまで続くだろうな、という状態なのは間違いない。
(宇多丸)なるほどね。まあ面白い……いろんな意味で面白いわけね。だから、その危なっかしさも含めて。
(吉田豪)危なっかしいですね。で、夜中とか本当に芸人さんが泥酔して配信みたいなのを山ほどやっているので。
(宇多丸)うわーっ! それはもう……地雷原を目隠しして歩くようなものでは?
(吉田豪)そうなんですよ。だから、そのへんを警戒してたと思うんですけど、いろんな事務所のマネージャーさんが次々と入ってきて監視をしているっていう(笑)。
事務所マネージャーによる監視網も……
(宇多丸)すごいね。フハハハハハハハハッ! 監視網も張り巡らされている? なんかリスナーさんも豪さんのClubhouseを……。
(熊崎風斗)目撃談というか、タレコミが来ていますね。「一番楽しかったのは夜中にレイザーラモンRGさんが佐野元春さんのモノマネでヒップホップのリリックを読むというものでした。おっかない内容なのに、なぜか眠くなるという特殊なものでした」という。これ、ラジオネーム「ニャオニャオ」さんからいただいております。そして「開いている間、ほとんどの時間、吉田豪さんがルームに入ってはスピーカーに見つかって招かれてしまい、1ネタ話して去っていくという、なんとも粋に部屋を渡り歩かれていたのが面白かったです」という。
(宇多丸)「ルーム」っていうのはそのチャットルームじゃないけども。そうやってやり合ってるところで。で、「スピーカー」っていうのはそこでやっている人っていうことなんだね。で、mixiで言う足跡的なのがピコーンってなって。「こいつ、いるな」ってなって。そうなるわけだ。
(熊崎風斗)あれって参加を拒否することってできるんですか? 招かれても。
(吉田豪)できます。全然できます。意外と、指名したらその人がすぐに逃げるとかもよくあるんで(笑)。
(宇多丸)なんかでも、それもさ……。
(熊崎風斗)「逃げた」ってわかっちゃうのか。
(宇多丸)本当にそうなんだけど、覗き見然として嫌なんだけど(笑)。
(吉田豪)「こそこそ見てるのがバレた!」みたいな(笑)。
(宇多丸)こそこそ感が強調されるから嫌なんだけども(笑)。だからやっぱりたぶん何度かそういうのが重なるうちに、もう親しかったら「出ちゃうか」ってなるのもわかるしね。
(吉田豪)だから実名登録が基本っていう面白さもあるし。それゆえのリスクもあって。僕もだから変なところを覗きに行けないっていうのはありますからね。様子見で、だからいわゆる意識高い系のところに行くのも怖いわけですよ。「吉田豪がここにいた!」みたいなことを言われたくないっていう。
(熊崎風斗)目撃談を(笑)。
(宇多丸)吉田さんとしてはね、あんまりそこは、そこまでは参加したくないタイプの議論もあるでしょうし。
(吉田豪)そう。いくら見学とはいえ、見学しているところを目撃はされたくないっていう(笑)。
(宇多丸)ああ、それ自体ね。それもあるしさ。あと当然、吉田さんだってお互いにNGの人だっているでしょうしね。
(吉田豪)そうですね。実名は出さないですけど、僕がちょっとTwitterであることをつぶやいたことでブロックされたとある有名人がいるんですけど。その人と僕の知人がルームを立ち上げたみたいに表示が出て。なんか誘われたから見に行ったら、「あっ!」っていう声とともにその人がいなくなったっていうのがありましたね。
(宇多丸)アハハハハハハハハッ! まあ、そうだよね。
(吉田豪)そういうこと、起きますよ。それは(笑)。
(宇多丸)起きるよね。みんなが出入りできる……だから居酒屋で楽しく話してたら、「あれ? この人、来ちゃったの?」みたいなことだもんね。
(吉田豪)もう文壇バー的な緊張感もあっておかしくないので(笑)。
(宇多丸)もうわざわざ、仲の悪い人がいてもおかしくない場をわざわざ作っているっていう(笑)。そうだ、文壇バー。なるほどな。そうか。でも、そのありえない邂逅が起こってる様とか、そこで何を話してるとか。たしかに興味あるけど。いよいよこれ……しかもアーカイブも残んないからね。
(吉田豪)ただ本当にこういう仕事……ラジオもそうだし、僕の配信もそうだし。この1週間で急激にこっちに流入をしているのが僕らの仕事にどれくらい影響を与えるか、まだわからない怖さっていうのもあるんですよ。
(宇多丸)まあね。
(吉田豪)コアな層が結構こっちに……だからアーカイブがないから、リアルタイムでこっちを見て。「あとからアーカイブで追えばいいや」っていう風になりそうな気がしていて。
(宇多丸)ああ、逆に。なるほど、そうか、そうか。そういう理屈もあるか。
(吉田豪)そうなんですよ。RECがほぼ常駐してる感じからして、その怖さっていうのをすごく感じるんですよ。
(熊崎風斗)たしかに。RECさん、ずっといますね。
(宇多丸)まあRECはでも、とにかく話さえ聞いてもらえれば、とにかく話し続けている人だからね。
(吉田豪)いろんな人がずっと漫画の話をしてるだけで嬉しいという状態でずっといますからね。
(宇多丸)そうだよね。なるほどね。まあ、でもそれはそれでさ、仲良く話してる分にはいいけどね(笑)。
(吉田豪)平和ですよ。とりあえず。だから基本、諍いが起きないような世界にしようとしているシステムなんですよね。そういうこと自体が禁じられていたりするので。
(宇多丸)あと俺、単純にみんな、よく時間があるなって思うんだけど。Twitterとかを回ったりするよりもはるかにチェックするのに時間がかかる……だってリアルタイムの時間がかかっちゃうから。大変ですよね。すごい時間、取られるじゃないですか。
(吉田豪)大変ですよ。それこそだから、なんで安田大サーカスのクロちゃんがこんなに1日中いるんだろう?っていう話ですよ。売れっ子のはずなのに……っていう。
(宇多丸)うんうん。まあ、やりくりをされているんでしょうけどね。
(吉田豪)だから僕なんかも基本、配信を聞きながら仕事するのが趣味で。だからそれまではイベントの配信を買ったりとか、ラジオを聞いたりとか、ツイキャスを聞いたりとか。いろんなパターンでやってたのが、「これ、その代わりになるかな?」と思ったら、代わりにならないんですよ。すぐに呼ばれるから(笑)。
(宇多丸)吉田さんはちょっと特殊事情だからね(笑)。
(吉田豪)そうです、そうです。「また呼ばれた」っていう。
吉田豪、呼ばれまくり問題
(宇多丸)吉田さんは重宝されすぎているという問題があるというね。うん。面白いなー。熊崎くんは、どう? これを聞いて。
(熊崎風斗)だから豪さんとはたぶん立場が違うので。僕は本当に気軽に全然、芸能人の方とかのに入って。お互いフォローし合っているとか、そういうのがあると豪さん。上の方に出ちゃうから。だから豪さんだってバレるんですけども。僕の場合、別に芸能人の方のことを、こっちはフォローしていても、向こうはしていないから。そうすると、もうその他大勢の下の方にいるから、気軽に……一般葬は手軽に聞けるっていう。
(宇多丸)へー。ちなみに立場上、クマスはそこで参加してしゃべったりしても、いいの?
(熊崎風斗)どうなんでしょう? だからこれも、それこそ新しく始まったSNSだから。テレビ局のアナウンサー、各局結構入ってるんですけど。しゃべってる人もいますし。会社として、そこの境界線。その線がないから。ちゃんと……。
(吉田豪)ビジネスなわけじゃないですからね。
(熊崎風斗)そうなんですよ。だからこれから会社がもしかしたらルールを作るのか、どうなのかっていう。「まだ始まったばかりだから、何も分からないや」っていうことでしゃべっているアナウンサーもいます。
(宇多丸)なるほどね。
(吉田豪)だってね、アナウンサーだけの部屋とかもすでにできてますからね。
(熊崎風斗)できてましたね。はい。
(宇多丸)そうか。でも、リアルタイム音声コンテンツとしてね、たしかに競合面がないわけでもない。吉田さんがおっしゃっている通り。今後、だからちょっとね、ルール作りも……だからやっぱり吉田さんがおっしゃる通り、今しか現出しない諸々が起きているというのは間違いないわけだ。
(吉田豪)そうですね。それでたぶん、この先投げ銭システムが導入されるみたいな話もあったりととして。僕らみたいなトークイベント主戦場な人たちとかは、もしかしたらここでそういうことが……ここでマネタイズできていく流れがあるかもしれないけども。そうすると、副業禁止の人たちは一気ににできなくなるわけで。
(宇多丸)はいはい。ちなみに杉作さんもやられてる?
(吉田豪)Jさんはやりたがっていたけど、そもそもiPhoneじゃなくて無理でしたね(笑)。
(熊崎風斗)なんか杉作さんがやってるところに近いんじゃないか?っていう意見が来ていますね。ラジオネーム「オノジ」さんからです。
(吉田豪)Jさんが松山サミットっていうのをやっていて。あれは、いわゆるお客さんが次々と無理やり参加させるというか、手を上げてもらって呼び出すシステムなんで。まさに本当にその先駆けだったんですよ。
(熊崎風斗)そうですね。このオノジさんは「時代がやっと杉作さんに追いついた。やっぱり杉作さんがすごいんだ」ということで。まさに今、豪さんが言った通りですね。
(宇多丸)アハハハハハハハハッ!
(吉田豪)それは思いますね(笑)。
(宇多丸)それは……いる人数が限られてるから(笑)。メンツも限られているから、それは! いや、そうですか、そうですか。僕はとてもとても恐ろしくて。そこを覗くのもおっかないから。
(吉田豪)かつてmixiにハマった時のようにやってほしいですけどね。mixiっぽいから。
(宇多丸)あれはさ、やっぱり俺、思うけど。暇だったんだよ。
(吉田豪)でしょうね。うん。
(宇多丸)まさに常駐でしたからね。あと、やっぱり「しゃべるのってめんどくさくね?」っていう。
(吉田豪)特にしゃべりの仕事を毎日やっている人がやるのはキツいですよ。どう考えても。
(宇多丸)そうそう。俺、この番組をやっていてそれをやっていたら、頭おかしいでしょう?
(熊崎風斗)「どんだけしゃべりが好きなんだ?」っていう(笑)。
(宇多丸)あと、「心がどんだけ渇いているの?」っていう(笑)。
(吉田豪)ちなみにちょっといい話としてはしまおまほさんが上のスピーカーに行って、同じスピーカーの人に質問してる最中に微妙な感じになって。それで話していた人が抜けるっていう事故が2回続いて。しまおさんが今、へこんでいるっていう(笑)。
(宇多丸)えっ、置いていかれちゃったってこと?(笑)。
(吉田豪)「あれ? 私、なにか地雷を踏んだ?」みたいな感じで。すごいへこんでいましたね。
(宇多丸)そういうのがあるからね。また繊細なあれがね。ということで吉田豪さん。でも、本当に今しかない話だから。たしかにこれ、よかったです。はい。吉田豪さんが見たClubhouse事情でございました。ということで吉田豪さんからお知らごとなど、ありますか?
(吉田豪)知らせることでもないですが。今日のスポーツ新聞の記事になってましたね。「吉田豪、帯文騒動」というのが起きていたので。気が向いたら検索してみてください。
(宇多丸)ああ、そうですか。詳しくは皆さん、調べてみてください。わかりました。ということで、吉田さん。引き続きこちらの番組、よろしくお願いいたします。
(吉田豪)はいはい、どうもー。
<書き起こしおわり>