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吉田豪と北野誠 相手の話を引き出す方法を語る

吉田豪と北野誠 相手の話を引き出す方法を語る CBCラジオ
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吉田豪さんが2020年12月19日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリサタデー』に出演。「相手の話を引き出す方法」について話していました。

(加藤由香)「この人に聞きたい」。話題の本の著者や話題の人にインタビューするコーナーです。今日のテーマは「相手の話を引き出す方法」。ゲストは書籍『吉田豪の巨匠ハンター』などの著者でプロインタビュアーの吉田豪さんです。自らを「プロインタビュアー」と称し、数々の著名人を取材している吉田豪さんの今回のターゲットはあの漫画、あのアニメ、あの名曲を生み出した伝説の巨匠たちです。『あしたのジョー』『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』から『この世界の片隅に』までアニメの創世記から勃興期に関わった巨匠たち9人にインタビューしています。今週はそんなプロインタビュアーの吉田豪さんに相手の話を引き出す方法についてお聞きします。

(北野誠)はい。ということで吉田豪さんです。よろしくお願いします。

(吉田豪)はいはい。お願いします。

(北野誠)お久しぶりでございますが。豪さんね、今まで……今回は『吉田豪の巨匠ハンター』を紹介してますけど。今までどれぐらい、何人ぐらいの人にインタビューしてきました?

(吉田豪)全然わかんないですね。いつも適当に「1000人超えています」とは言っていますけども。

(北野誠)1000人はもう超えてるでしょうね。あのね、吉田豪さんが「プロインタビュアー」と名乗りだしたのはいつぐらいからですか?

(吉田豪)いつなんだろうな? たぶん僕がプロレス雑誌を辞めてフリーになってぐらいの時に、肩書きがフリーライターだとぼんやりしすぎるので。プロレスラーとかプロ格闘家みたいな適当な肩書きを作ろうと思って、でっち上げました(笑)。

(北野誠)ほんならこのプロインタビューっていうのは自分で作った造語なんやね。そうすると。

(吉田豪)完全な造語ですね。それまで名乗っていた人はいなくて。その後、名乗り始める人が出てきました。

(北野誠)なるほど。そうですよね。それでインタビューする時って、僕なんかもいろんな方にインタビューしていて。言うたら昭和の亡くなられた名優も結構インタビューしてて。たとえばエースのジョー、宍戸錠さんとかもインタビューしてたでしょう? で、豪さんのあれを読んだ時もなんで、みおんな豪さんのトークに乗っかって、いらんことも言うてるのかな?っていつも思うんやけども。あれ、インタビューをする時の下準備ってどんな感じなんですか?

(吉田豪)別にそんなに他の人とも変わってないんですよ。普通に下調べするだけなんですけど。ただ、ちょっと違うのが僕の下調べっていうのは「普段、どういう話を聞かれてるか?」の確認なんですね。で、なるべく聞かれてない話を……もう話すのに飽きてるような話は絶対盛り上がらないから。なるべく横道に逸れるような話に行くっていう。だから宍戸錠さんの場合は本当にあの人、シモネタを話したくてしょうがない人だったから。ひたすらそっちに付き合うというのをやったんですよね。

(北野誠)ああ。宍戸錠さんなんかはずっと、自分の下半身事情を吉田豪さんにしゃべっていて。あれなんか、たぶん本人がしゃべりたかったんですかね?

下半身事情を話す宍戸錠

(吉田豪)そうですね。お酒を飲んでるし。もう「酒飲んでのバカ話をしたい」モードだったんで。ちゃんとした話よりかは「今、俺がどれだけ下半身も元気なのか」っていう話をしたいという状態だったので。

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(北野誠)だから今まで宍戸錠さんにインタビューしてきた記事を読んどいて……で、本人がもう何度もしゃべっているような話はたぶんしたくないのよね?

(吉田豪)確実にそうなんですよね。だって自分が取材を受ける時もそうじゃないですか。「またこの話か」っていうのがすごいあって。いかにそれを避けるか?っていう戦いだと思うんですよ。

(北野誠)ああ、なるほどね。だからそれを予め、準備としてしておいて。その話はもう飽きているだろうからもういい。だから違うところを掘っていこうとする形なんですね?

(吉田豪)そういうことですね。うん。

(北野誠)でも、どうなんですか? 相手が自分の思うように、こっちが聞きたい本音を語ってくれない時ってあるじゃないですか。向こうも事情的に。そういう時は、どういう感じになっているんですか?

(吉田豪)なんだろうな? でも、話したい方向にこっちがひたすら付き合っていって……って感じですよね。無理はしない。

(北野誠)だからあんまり、プロインタビュアーとして矢継ぎ早にはインタビューしないんですか?

(吉田豪)ああ、もう全然、全然。僕、追い込まとかもしれないし。だからそれ、あれなんですよね。最近のアンジャッシュ渡部さんの記者会見とかも……。

(北野誠)そうそう。僕、あの時に思ったんですよ。

(吉田豪)ああいうのがあるたびに本当に僕、助かるのが「こういう時、吉田豪がいてくれたら」的な感じで、何もしてないのに僕の評価が上がるんですよ(笑)。

(北野誠)僕もね、あの時に思ってんけど。渡部の復帰なんかね、豪さんがインタビューした方がええよ。僕、本当に……。

(吉田豪)思います。叩かれている人の取材はよくするんですけども。でも、そういう時に僕がやるのは、追い込まないんですよね。記者会見の時はしょうがないと思うんですよ。「追い込まれている顔を撮りたい」とか……。

(北野誠)絵面的にもね。

(吉田豪)そう。「困っている顔を撮りたい」っていうのが目的だから。なんか、その質問の答えは期待していないじゃないですか。でも、こっちは質問の答えしか期待していないので。楽しく楽に話せる方向にひっぱっていって。で、気を抜いて口を滑らせてもらったらラッキーみたいな(笑)。

(北野誠)せやね(笑)。その、つい……長いこと時間をかけてゆったりとした空気感で。笑いながらバカ話をしながら相手の本音を聞いて。それで口を滑らせてもらうのが一番いいんですよね。

(吉田豪)そうなんですよ。たとえば僕は今、SHOWROOMっていう枠で番組をやってるんですよ。それもいろんな罠があって。基本、こういう公式の番組ってスタジオでやるんですよ。でもスタジオで靴を履いてやると絶対リラックスできないんで。僕は自宅に呼んで、靴を脱いで上がってもらって。わざと酒とか出したりしながら。そして声も張らず……いかに気を抜かせるかに徹しているんですよ。

(北野誠)ああー、そうですね。うん。そういう風な、言うてみたらインタビューするまでの前の前段階の空気作りがすごい大事なんですね。やっぱり。

(吉田豪)絶対にそうですよね。それはそう思います。

(北野誠)僕も昔、『トゥナイト2』で赤塚不二夫先生に三度、インタビューさせてもらったんですけど。その時に向こうが「酒、飲んでねえやつとしゃべりたくないんだよ」ってテレビやのに言われて。朝の11時から酒飲んでましたわ。しばらくずっと。

(吉田豪)あります、あります。取材でものすごい酒につきあわされるパターン、あります。

(北野誠)やっぱりそうですよね。「酒に付き合ってくれよ」って言われたら、「酒を飲んでもいい」っていう感じにしないと無理ですよね。

(吉田豪)そうですね。そしてやっぱりね、照れ屋の人とかは飲まなきゃ話さないみたいなところもあるし。

(北野誠)目を見てしゃべらない方もおられますよね。

(吉田豪)漫画家さんとか、やっぱりシャイな人が多いんで。ちょっとインタビューを始めて「これは固いな」と思った瞬間に10分ぐらいで場所を変えるとか、ありますよ。喫茶店から……「ちょっと飲みながらやりましょうか?」って(笑)。

(北野誠)ああ、喫茶店で待ち合わせして、そこでレコーダーを回してんねんけども。もう、この喫茶店では無理だろうなと?

(吉田豪)「ここではたぶんダメだ」っていう(笑)。

(北野誠)ああ、そういうのはすぐにわかります? インタビューをしたら。

(吉田豪)ですね。で、いかにそういう時にフットワークを軽く付き合えるかっていう。だからね、相手が「話し足りない」と思ってそうだったら、どこまでも付き合うとか。

(北野誠)はいはいはいはい。だからそういう意味で言うと、やっぱりインタビューっていうのはある種、臨機応変さが大事なんですかね?

臨機応変に相手に対応する

(吉田豪)そうですね。だから最初の頃は本当にもう相当決めてたんですよ。「こういう順番でこういう質問をしよう」とか。でも決めてると、たぶん本当に想像通りのことにしかならないから。「決めてるのに相手が裏切ってきた時にどこまで付き合えるか?」っていう方向になってきて。最近はだからもう、本当に頭。つかみの質問ぐらいしか考えてないんですよ。

(北野誠)ああ、もうそうなんですか。はいはい。

(吉田豪)マストで聞きたいことをぼんやり考えてはいるけども、つかみからどう転がるかはやってみないとわからないっていう。

(北野誠)でも、今回の『吉田豪の巨匠ハンター』なんか、最後の方はみんな和気あいあいとしゃべっておられますけども。そんなに元々しゃべりたい方ばかりでもないでしょう?

(吉田豪)どうなんですかね? でも基本、やっぱりお年を召されると、話したいこともいろいろとあるし……とは思っていて。

(北野誠)ああ、そうやんね。お年を召していると、みんなしゃべりたいんですね。僕はもうホンマに宍戸錠さんのが最高やったんで(笑)。あれは4、5回読みましたもん。「なんでこんなしゃべりはるねんやろ? 自分のかつての行状を……」って。面白かったんですけども。そういう意味で言うと、人の話を聞き出すというのはやっぱり臨機応援に……なんか聞いてほしいことを探っていくっていうのが面白いんですかね?

(吉田豪)そうですよね。だから今回のこの本で言うと、たとえば富野由悠季監督とかは当然、『ガンダム』のヒットがあるから『ガンダム』以降の話ばっかりやらされてるわけですよ。で、当然そんなものは飽きているわけですね。

(北野誠)そうでんね。

(吉田豪)で、この取材の時にラッキーだったのが、『海のトリトン』という富野さんが最初に手がけた作品のサントラが出るっていう、それに合わせた取材だったんで。完全に『トリトン』に絞り込んでいたんですよ。で、『トリトン』を掘り下げる機会っていうのが全然ないらしくて。すごいのびのびと話してくれたし。で、「ここから考えたら僕のその後の作品の流れがすべてわかる」みたいな感じで。話ながら本人もだんだん納得していくっていう。

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(北野誠)そうか。そのへんは……そうやね。そのへんがやっぱりプロインタビュアーのいいところやと思いますけども。まあ、時間もないんですが。ぜひとも渡部くんのインタビュー、プロインタビュアーの吉田豪さんにひとつ、お願いしたいと私も切に思っておりますので。どこかのタイミングでどこかの雑誌で公開してください(笑)。

(吉田豪)了解です!

(北野誠)今日はどうもありがとうございました。

(吉田豪)はいはい、どもー。

<書き起こしおわり>

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