吉田豪 ビッグダディ盛岡自宅取材を振り返る

吉田豪 ビッグダディ盛岡自宅取材を振り返る 上柳昌彦・松本秀夫 今夜もオトパラ!

吉田豪さんがニッポン放送『上柳昌彦と松本秀夫 今夜もオトパラ!』の中でビッグダディ林下清志さんを盛岡の自宅で取材した際の話をしていました。再婚後スピード離婚したり、自宅が火事で焼失したりと何かと大変なダディの人間性について語っています。

(松本秀夫)じゃあ、今日の本題は・・・いまをときめくと言っていいのか?ビッグダディということで。

(吉田豪)最近ね、離婚と火事で話題のビッグダディですね。

(上柳昌彦)すごいですよね。

(吉田豪)そうなんですよ。あの燃えた家に僕、行ったことがありまして。

(上柳昌彦)インタビューですか?

(吉田豪)インタビューで。自宅で取材しようっていう話になって。

(松本秀夫)どういうつながりがあるんですか?吉田豪さんとビッグダディの接点?

(吉田豪)接点はぜんぜんないし。僕、正直『痛快!ビッグダディ』も見たことがなかったんですけど。

(上柳昌彦)出たよ、なんにも知らないで行く(笑)。

『吉田さんの取材なら受ける』

(吉田豪)いや、でも本は読んでましたよ。本は1冊買っていて。そしたら、なんか変わった本だったんですね。ビッグダディの本。なんか知らないけどプロレスエピソードがえらい多いんですよ。『俺と同じ年齢の橋本真也が死んだ時に、これからは1時間だって無駄にしないで毎日を生きようと思った』とか、なんか交流エピソードもなく書いているから。ただのプロレスファンじゃないか?っていう気がして。そしたら案の定、なんか僕の本とかを読んでいる人らしくって。で、『吉田さんの取材なら受ける』って言っているらしいって聞いて、『じゃあ、行きまーす』っていう。

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(上柳昌彦)そうか。吉田豪さんのプロレスラーのインタビューの本とか好きだったんだな。

(吉田豪)そういうことです。だから行って本棚見たら、『ゴルゴ13』とか『美味しんぼ』とかのいわゆるコンビニコミックに並んで、僕の本と、『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』が並んでるっていう。

(上柳昌彦)おおー、名著ですね。

(吉田豪)まあ名著ですけど、本当にそういうものと、こういうものが好きな人っていう(笑)。

(上柳昌彦)わかりやすいですねー。へー。

(吉田豪)プロレスリング・ノアのTシャツ着てましたからね。その時も(笑)。で、行ったら整骨所というかね、あれをやっているところで。骨接ぎをやっているところなんですが。骨接ぎの店内に勝手に、子どもたちもプロレスファンだから、みちのくプロレスの記事とか勝手に貼っている感じで。見るとなんかプリントアウトしては、自分のプロレスノートを作ったりとか。娘さんとかが。

(上柳昌彦)ほー。

(吉田豪)娘さんと息子さんでプロレスごっこを始めたりとか。

(上柳昌彦)家族揃ってプロレスファンなんですね?

(吉田豪)後に息子さんがプロレスラーになる!って言って早々に逃げたんですけど。まあ、そういうのもわかるなっていう。そういう家でしたね。

(松本秀夫)あの診療所は実際に患者さんも来てる・・・?

(吉田豪)患者さんっていうか、観光客とかですね。様子見に来て、で、実はあれだから。なんだっけな?いろいろと・・・地元の人しか診ちゃいけないらしいんですよ。実は。お金の関係で。他所から来た観光客を診ると、ちょっと諸問題が起きるらしいんですよ。大人の事情で。医療行為としては、地元のしか診ちゃいけないとかがあるらしくて。なので、だいたい地方から来る人が遊びに来るのが多いんで、そういう人たちは軽くあしらうしかできなくて。ビジネスにはなってないんですよ。だから(笑)。

(松本秀夫)あ、じゃあ観光スポットとして。

(吉田豪)そうなんですよ。次々人は来るんですけど、そうやって毎回断っている状態で。

(上柳昌彦)ビッグダディはああいう資格はちゃんとどっかで取っていたんですね。

(吉田豪)持ってますね。柔道整復師。

(松本秀夫)あ、柔道整復師ってやつを。

(吉田豪)ただ、本当大変だなと思ったのが、その受付の横がもう自宅なんですよ。自宅というか、部屋なんですけどね。で、受付で断られた人が、平気で部屋の中を覗いてくんですよ。これはちょっと子どもたち、大変だよなと思いましたよ。ちょっといただけで。知らないおばちゃんがそこで見てるんですよ。中を(笑)。

(松本秀夫)で、写真を撮っちゃったりとか。

(吉田豪)そうそうそう。あれは大変ですよ。

(松本秀夫)あの、やっぱり接していて、この人はモテるんだなっていうのはお感じに?

(吉田豪)モテるというか、なんかなんでも面白がる体質の人ですよね。なんかスキャンダルとか出ようがどうしようが、基本面白いじゃねーか!の人っていうか。で、特に盛岡までわざわざ取材に来てくれたら申し訳ないからなんか出さなきゃ・・・みたいなサービス精神があって。ちょうど僕が取材する直前に、『ビッグダディが差し押さえにあった』っていう記事が出てたんですけど。『あれ、俺のリークなんですよ』って言ってて(笑)。

(上柳・松本)(笑)

(松本秀夫)自分で事件を起こしちゃったというか?

(吉田豪)っていうか、起きていたんだけど。で、『来て手ぶらで帰すのも悪いな』と思って、『これ、見る?』って言って通帳を見せて。『差し押さえって書いてあるでしょ?』みたいなね。『面白いっしょ?』みたいな感じの人なんですよ(笑)。

(上柳昌彦)あんまりその子どもたくさんいて、離婚を繰り返しても、『いや、俺は将来どうなるんだろうか?』とか思わない人なんですね。

(吉田豪)一切考えないですね。そんな先のことを考えてもしょうがないし、経済的事情で子どもを産めないって言ってる人間とはもう発想がぜんぜん違いすぎるっていうか。やりゃいいじゃん、とりあえずっていう感じの(笑)。

(松本秀夫)僕もあんまりあのテレビ見てないんですけど。子どもたちはどう思って父に接してるんですかね?そして、お父さんは子どもたちにどう接してるんですかね?あれは。

(吉田豪)あー、でもあの異常な伸び伸び感はすごいなと思いましたね。

(松本秀夫)伸び伸びしてるんですか?

(吉田豪)伸び伸び。ただ、僕が行った時は娘さんが3人と息子さん1人だったんですよ。で、女家庭に男1人みたいな感じのせいなのか・・・まあ、ダディと息子だけが男みたいな状態で。柔道やっていたんですが、友達がなかなかできなくて、『女の子だけ友達ができた』って言っていて。で、聞いていたらボーイズラブが好きで、ボーイズラブ同人誌を交換する女友達ができたみたいな。

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(松本秀夫)複雑な・・・ほー。あの、見る時によってお子さんもこう、男の子ばっかりいる時もあれば・・・

(吉田豪)そうなんですよ。その時に会った子がまた別のところに行ってたりしますからね(笑)。ぜんぜんわからない。ダディも東京に来ちゃっているらしいとか、よくわかんないですからね。

(松本秀夫)でも一応その、みんな養っているっていうか・・・

(上柳昌彦)そうそうそう。経済的にはどういう風になっているんですかね?あそこは。

(吉田豪)ダディはかなりデタラメで。

(上柳・松本)デタラメ(笑)。

(吉田豪)まあだから、本を出したじゃないですか。あれ出した理由も、借金があると判明したからっていうやつで(笑)。借金あるのがマズいっていう時に、『本出せば返せる』って言われて、『じゃあ出そう』みたいな。基本そういう自転車操業ですね。

(松本秀夫)回数的には何回か会ったんですか?その時1回だけ?

(吉田豪)取材は1回で、その後ダディがプロレスラーになるみたいな流れがあったんですよ。それのイベント、だいたい僕も一緒に出ているイベントだったりするので、交流もその後続いてはいて。ダディのプロレスも見てますよ、僕。青森で。だから(笑)。

(上柳昌彦)ちゃんとできるんですか?

(吉田豪)柔道をやってるんで、そういう技はできますけど。これも大変だったんですよ。実はだからその僕の知り合いがやっているイベントで。ダディに出演のオファーをしたら、ダディが乗り気になっちゃって。プロレスやる!って言い出して。興行サイドが発表してないのにダディが東スポで、またそれもリークしちゃったんですよ(笑)。

(上柳・松本)(爆笑)

(吉田豪)頭抱えてて。『どうしようと思ってるんですか、いま?』みたいな(笑)。

(上柳昌彦)自分で仕掛けていく人なんだね。

(松本秀夫)それをこう、面白がっちゃって。自分でっていうところがあるんですね。

(吉田豪)基本、全部それです。

(上柳昌彦)いま、でもこれ正真正銘のピンチの状態じゃないですか。

(吉田豪)家がなくなったりとかね。あれはあれで面白がれる人だと思いますよ。だからそんな人にね・・・怪我人とかも出てないですし。

(松本秀夫)そうですね。みなさん、無傷だったっていうのが本当に不幸中の幸いなんでしょうが。

(吉田豪)だからビッグダディ、特番というか、『痛快!ビッグダディでも、自分の真実とは違うことが結構出てたりしたけど、ぜんぜんそれはそれでいいんですよ、テレビだし』っていうような発想なんですよ。

(上柳昌彦)はー。じゃあ5回も離婚して、自宅も燃えて。接骨院のところも燃えちゃって、どうするんだろうね?って僕らがあんまり思っても、本人はなにも考えてないと。

(吉田豪)ぜんぜん。

(松本秀夫)あの人、免許証も5回なくしてますよ。

(上柳昌彦)なんでですか?

(松本秀夫)あの、ブログ見たんですよ。で、火事のあと、免許も再交付しなきゃいけないっていうんで取りに行って、その写真がちょろっとね。だいたいこう、隠してるんですけど。免許の番号の下1桁が写っていて、『5』になっていたんですよ。あれ、5回なくしてるっていう・・・

(上柳昌彦)吉田豪さん、この人ね、何回だっけ?

(松本秀夫)12回。

(上柳昌彦)12回免許なくしてるんですよ。1回ゼロに戻って、いま『2』になってるんだっけ?

(吉田豪)(笑)

(松本秀夫)そうですね。あっ、5回なくしてる!って。拡大して、そこだけチェックしました。

(上柳昌彦)そんなの見つけて喜んでるの、あなただけだと思いますけど(笑)。

(松本秀夫)かな?

(吉田豪)ダディ、あとだからプロレス・格闘技大好きなんで、とにかくそういう話ばっかりしたがるんですよ。インタビューでは当然そんなもの求められてないんでほぼカットになったんですけど。高田延彦さん、いるじゃないですか。高田さんが大嫌いなんですよ。あの人。で、緑健児さんっていう元極真で、いま新極真会の偉い人がいるんですが。緑さんが高田さんと酔っ払って六本木でバトルになって、高田さんをKOしたっていう伝説があるんですよ。都市伝説的な話なんですけどね。『それを聞いた時、本当にスッキリしてさ!』みたいな。ヒクソンに負けた高田って10年以上前の出来事をいまだに本気で怒っていて。『本当にあいつは女々しいヤツで!』みたいな。『無礼ですよ!泣きながら花道引き上げやがって!』みたいなね。

(松本秀夫)生い立ちとか聞こうとしても、全部プロレスに持っていかれるという。他の選手の話をしても、全部金田(正一)さんが自分の話に持っていくのと近い感覚をお持ちのようですね。

(吉田豪)まあでも、それで意気投合はできる人ですからね。でも、なんかすごいわかりやすいと思ったのが、格闘技じゃないですけど同じ地上波のコンテンツになった人間としての格闘技論みたいな感じで。大晦日に青木真也さんが長島☆自演乙さんと戦って、膝蹴り一発で崩れたことがあるんですね。ずーっと挑発してて。青木さんっていう寝技の人が。『あの瞬間、本当やったー!って感じて。だから技術的に感心する試合は金出して見たくないし、そういう試合が増えてきてつまんなくなって格闘技の人気は落ちた。痛快!ビッグダディと同じで、多くの人間に受け入れられないと成り立っていかないんですよ。わかりやすさが重要で』っていう。

(上柳昌彦)ほー!

(松本秀夫)はい。吉田さんには実は来週はこの時間、1時間たっぷりとお話を伺うことになっていますので。ひとつ、よろしくお願いします。

(上柳昌彦)吉田豪さん、ビッグダディのお話でした。

<書き起こしおわり>

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