町山智浩 Netflix『ダッシュ&リリー』を語る

町山智浩 Netflix『ダッシュ&リリー』を語る たまむすび

町山智浩さんが2020年12月15日放送のTBSラジオ『たまむすび』の中でNetflix『ダッシュ&リリー』を紹介していました。

(町山智浩)そしてもう1本。これはもうNetflixで配信中のドラマで。すごい日本でも人気出てるんですけど。クリスマスに見るんだったらこれっていうドラマなんですね。これ、『ダッシュ&リリー』というドラマなんですけれども。1話30分で全8話なので、あっという間に見れます。でね、「1話ずつ見ていこうかな」って思って見始めても、ものすごく面白いから一気に見ちゃいますよ。でね、これはクリスマスのニューヨークが舞台の、高校生と大学生の男の子と女の子の恋物語なんですけども。そう聞くと「関係ねえや」と思う人がいっぱいいると思うんですね。おっさんとか(笑)。

(赤江珠緒)フフフ(笑)。

(町山智浩)俺も「関係ねえや」と思ったんですけど、楽しいですよ、これ!

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)すごい楽しいドラマなんです。最初ね、このダッシュっていう男の子が……ティモシー・シャラメに似た男の子なんですけど。彼が恋人に振られて「クリスマスだけどつまらねえや。俺、どうせ1人だし……」って思って。それで彼は本屋さんに行くんですね。ストランドっていうすごく大きい本屋さん、古本屋さんなんですけど。そこで本を見てると、自分の好きなサリンジャーの棚のところに、なぜか本じゃなくてノートが挟んであるんですよ。

で、そのノートを見ると、そのノートの一番頭に「やってみる?」って書いてあるんですよ。で、それを開くと「これからヒントを出すから、このクイズを解いてみる?」って書いてあるんですよ。女の子の字で。で、そのクイズは本屋さんや本が好きじゃないと解けないクイズなんです。

(赤江珠緒)へー! うん!

本に関するクイズの交換日記

(町山智浩)で、そのクイズを解いていって、またその本に答えを書いて本棚に返すっていうところから、2人の交換日記が始まるっていう話なんですよ。

(山里亮太)いいじゃないですか!

(町山智浩)ねえ。ちょっと甘酸っぱい感じなんですけども。

(赤江珠緒)まだ会ってないのに、交換日記が始まっちゃう。

(町山智浩)これね、2人は全然会わないんですよ。会わないまま交換日記をしながら互いにゲームを仕掛けていって。それで、自分すごい好きなものを相手に教えていくっていう話なんです。で、だんだん自分が相手に対して開かれていって。2人は会ったことがないのにだんだん愛し合っていくっていう話なんです。

(赤江珠緒)なるほど!

(町山智浩)でね、これもうひとつ、日本の人に見てほしいのはこのリリーちゃんという女の子が2話目から登場するんですが。この子、日系人なんですよ。ミドリ・フランシスさんという役者さんが演じているんですけども。日本人がアメリカでどう暮らしているのかがわかりますよ。

(赤江珠緒)ああ、そうですか!

(町山智浩)たとえば、これはクリスマスから大みそかにかけての話なんですけども。大みそかには年越し蕎麦を食べるんですよ。

(赤江珠緒)ああ、ニューヨークでも?

(町山智浩)ニューヨークでも。で、お寺に行くしね。彼女はキリスト教徒じゃないんでね。ただ、クリスマスには宗教は関係ないですから。クリスマスはキリスト教徒だけが祝ってるって、そんなのは日本でもそうじゃないですし、アメリカでも全然違いますから。仏教徒もユダヤ教徒もみんな楽しんでますからね。で、一番世界中でクリスマスが楽しいのって、実はニューヨークなんですよ。

(赤江珠緒)ああ、なんかロックフェラーのスケート場とか、見ますよね!

世界で一番楽しいニューヨークのクリスマス

(町山智浩)そうそうそう! ニューヨークにはあらゆるところにクリスマスの名所があって。そこを全部回るんですよ。だから今はね、コロナでそんな状態じゃないですけども。もう世界で一番ニューヨークが楽しいところで。そこで、その町中を使ったゲームをしながら、クイズを出しながら、それぞれのミッションをこなしていきながら2人が出会うことがあるんだろうか?っていうね。これ、ミステリー仕立てにもなっているラブストーリーでね。

(赤江珠緒)おお、いいですねえ! ロマンティックだし、映像もなんかクリスマスっぽくて。

(山里亮太)この時期にぴったりだ。

(町山智浩)で、すごく楽しいし。あとね、どうなるかわからないっていうね、次々と前の前提が覆されていく、どんでん返しが連続するというドラマも非常によくできていて面白いので。それで、1話30分なんで。サラッと見れますので。ぜひご覧ください。『ダッシュ&リリー』です。もう配信中です!

<書き起こしおわり>

タイトルとURLをコピーしました