田中康夫　新型コロナウイルス第三波と政府・専門家の動きを語る

田中康夫　新型コロナウイルス第三波と政府・専門家の動きを語る ナイツのちゃきちゃき大放送
2020.11.29

田中康夫さんが2020年11月28日放送のTBSラジオ『ナイツのちゃきちゃき大放送』の中で新型コロナウイルスの第三波で感染拡大が広がる中での政府や専門家たちの動きについて話していました。

（田中康夫）まあ、それでそのコロナの問題だけど。コロナ問題も首相は先週番組があった21日の夕方に、土曜日だけど政府対策本部の会合をやった際、出てきてマスメディアに「まず政府としてできることは速やかに実行する」って言ったの。でも、そこから1週間経つんだけれども……というか、元々は今年の2月の段階からっていうことだし。もっと言うと、8月28日に安倍前首相が辞めた時に彼はなんて言ったか？　「冬までにインフルエンザとの同時検査ができるように、1日20万件の検査体制を確立します」って言ってたの。20万件って。

（田中康夫）それで、もっと言えばニュージーランドだって、台湾だって、韓国だって、結局はPCR検査をやることによって元から断つことを……それでも防げないにしてもっていう。でも日本はたぶん、今になって「個人努力だけに頼るステージ過ぎた」って尾身茂さんが……僕はこれ、「おまいう」だと思うんだけどね。だってつい数週間前までは「GoToトラベルも大丈夫。GoToEatも大丈夫」って言っていた方ですよ？

「個人努力だけに頼るステージ過ぎた」

（田中康夫）それで内閣官房参与をやっている岡部信彦さんっていう川崎市健康安全研究所所長の方。彼は内閣官房参与だから首相が選んだ人ですね。で、この人は3月に「コロナ、そこまでのものか」って朝日新聞のインタビューで言っているんだよ？

（田中康夫）そうするとね、今、なにかしなきゃいけないっていうことなのかもしれないけども。僕はやっぱり基本三原則……インフルエンザの時もみんな、言うじゃないですか。「よく食べ、よく寝て、よく洗う」っていう。洗うのは手や喉を。それと同時に「早期発見、早期治療」っていうのが日本の国民皆保険でずっと言っていることで。まあ「早期検査、早期発見」。そして僕は「早期隔離」っていう言葉はね、なんか差別的でちょっと苦手なんだけど。まあ、たしかにちゃんと個々で伝染らないようにするっていうことで。

それで「早期治療」じゃないですか。その大元の原則というものが守られないで来てしまっているところになんかね……っていうね。

（塙宣之）結果的にはそうなっちゃっているっていう。

（田中康夫）それで昨日も、東京都で感染者数が570人まで行ったっていうのもそうだし、すごく不思議だと思いません？　札幌と大阪、遅ればせながら「札幌や大阪の人が旅行に行くのは自粛をしてください」って。でも、極論すれば「じゃあ、東京はどうなのよ？」っていうこと。それをマスコミも「どうなんですか？」って聞くべきでしょう？　それが、「できることは速やかにやる」っていうことだと思うし。たぶん与党の中だって切歯扼腕してる人は僕、いっぱいいると思うんだけども。

（塙宣之）そうでしょうね。

（田中康夫）それで昨日もね、だって西村康稔大臣が「札幌・大阪を出発する旅行の割引は停止しない」って言ったんだよ。夜の9時すぎに。なぜか？っていうと、「システム上、1人ひとり確認することは不可能だ」って言ったの。でもね、その後に23時47分、私は毎月、高いお金を払って共同通信の速報っていうのを取っているんだけども。

速報で出てくるのは記事じゃなくて、端的に書いてあるから。逆にそれを見てる方が時系列がわかるんですよ。で、その2時間後には観光庁が「札幌・大阪を出発する住民の予約済み旅行は12月7日までにキャンセルすればキャンセル料は無料。宿泊旅行業者には35パーセント、国が税金から払いますよ」って言ってるんだけど……ちょっと情報が錯綜しているよね。

情報が錯綜している

（塙宣之）そうですね。

（田中康夫）でも、これはどうしてそうなっちゃったのか？っていうと、みんなが「命を優先するのか？　経済を優先するのか？」って言っていて。でも、これはすごい不毛な二項対立思わない？　両方大事なんだよ。でも、両方やるんだったら、それは他の国が……「アジアの国はヨーロッパやアメリカとは違うよ」って言うかもしれないけども、他のアジアの国々……台湾も韓国も中国も、そしてオセアニアのニュージーランドもやってきた「早期検査」という。

「PCR検査」っていうところに戻るべきだし、そのことを「お家で過ごそう、4日間」とか「37.5度になるまでは大丈夫」って言ってた専門家……昔から「先生」っていう言葉をカタカナで「センセイ」って書くと、広辞苑を引いても「先生」の3番目に「ちょっと小バカにした意味」ってあるけど。でも、「専門家」が小バカにされちゃいけないってことをこの人たち、どのぐらいわかっているのかな？って思いますよね。

＜書き起こしおわり＞

タイトルとURLをコピーしました