田中康夫さんがTBSラジオ『菊地成孔の粋な夜電波』に出演。新刊『33年後のなんとなく、クリスタル』について菊地成孔さんと語り合っていました。
(菊地成孔)はい。菊地成孔の粋な夜電波。ジャズミュージシャンの菊地成孔がTBSラジオをキーステーションに全国にお送りしております。今週は『33年後のなんとなく、クリスタル』がもうじき発売となる小説家の田中康夫さんをお迎えしてお送りしております。引き続き、よろしくお願いします。
(田中康夫)はい、こちらこそ。
(菊地成孔)そうですね。本の話もチラッとしましょうか。
(田中康夫)まああの、私めでたく2年前に選挙で敗退しまして。で、まあ・・・
(菊地成孔)(笑)。あのね、これ余談ですけど、今日初対面ですが。
(田中康夫)そうなの。みなさん、たぶん初対面って知らないんですよね。今日出てくる時に私、交際14年で結婚していま4年のですね、W嬢ことカタカナでメグミが『菊地さんといつも会ってるんでしょ?』って言うわけ。『初めてなのよ』っつって。
(菊地成孔)はいはい。2010年、震災の前の年が『なんとなく、クリスタル』の30周年ってことで。私、1人でキャンペーンを張りましてですね。
(田中康夫)いや、だからいろんなところで、なんかほら、菊地さんが褒めてくださってるって。だから高橋源一郎が『これは現代のマルクスだ』なんて言う遥か前ですからね。菊地成孔が創始ですよね。で、あることかこの番組で突如なんか私の文章をご朗読いただいたと。
(菊地成孔)そうなんですよ。ちょうど手元にあったんですよ。いつも懐中に入れてますからね。で、まあその時に、20世紀っていう世紀は古典をみんなが読まなく、あたらなくなってしまったんで。で、まあ情報が増えてしまって。19世紀までには考えられなかった、読んでもいないけど読んだ気になるっていう現象がすごい増えたじゃないですか。
(田中康夫)なるほどね。
(菊地成孔)あるいは逆に、読んだのに忘れてしまっているというような。まあなんか、トラウマとかいろんなことで。そんな中、もう1回古典に当たっていかないと、すり減っちゃうんで。人々が。だからどんどん古典にあたると。ただ、ホメロスにあたれっていうわけにはいかないんで。『なんとなく、クリスタルって知ってますか?』って。私、博報堂大学っていうね、広告屋がやってるなんか、あるんですよ。カルチュアルスタディーみたいなのが。そこに講師として呼ばれた時に、そこにクリエイターがバーッて。広告屋がいまして。
(田中康夫)うん。
(菊地成孔)『みなさん、なんとなく、クリスタルって小説を知ってますか?』って言うと、8割方挙手するんですね。『著者はどなたか知ってますか?』っていうと、なんとなく、クリスタルを知らなかったやつまで手を挙げるんですよ。『じゃあ、読んだことありますか?脚注の1番。伝説の脚注の1番、なんだかわかりますか?』って。『ターンテーブル』だということね。
(田中康夫)ターンテーブルね。
(菊地成孔)脚注の1番がターンテーブルだっていうことの凄味をですね、まあやっぱり20世紀の人間は知らないなと思って。それで問いただしたところ、まあほとんどの人間は読んでないんですね。なのでその時ね、配りました。
(田中康夫)それは恐縮でございます。
(菊地成孔)(笑)。で、1回目に配って、4週にわたるレクチャーだったんですけど、感想を言わせるっていう回だったんですよ。で、もうほとんどの30代以下のいわゆるロストジェネレーションと言われている人々が、まあありきたりのことを言うんですよね。バブルの頃はああだった、こうだったっていう話をするんで、それだけかい!っていうことだったんですけど。
(田中康夫)だからまさにその、表層的なね、捉え方じゃなくて。生き方。この日本っていうのはいつもこの国の形ばっかり言うわけですよ。で、『小選挙区にすれば政治改革ができる』って、ちっともなってないわけだから。
(菊地成孔)なってないですね(笑)。
(田中康夫)この国のあり方が、っていうか社会のあり方・・・
(菊地成孔)ヤバい、語り始めた(笑)。
(田中康夫)それがまあ、ちょうど33年で。もともと『書いて』って。ずっと。『文芸賞50周年だから』って言われて。どうしようか?でも、『やっちゃ場のようなところの永田町とかにいたからか、なかなかできないよね。逆に絵本でも書こうか?』って言ってたんだけど。まあ、ちょうど物理的にも精神的にも余裕ができて。
(菊地成孔)これやっぱり、私思うんですけど。なんとなく、クリスタルと一緒に売ったほうがいいんじゃないかな?って思いますね。
(田中康夫)まあそれは書店の人も新装版の文庫本と一緒に・・・
(菊地成孔)もう、中に入れちゃえばいい(笑)。
(田中康夫)本当は2冊一緒にして帯つけるのも、って言ってたんですけど。
(菊地成孔)っていうのは1冊目、やっぱり読んでほしいですよね。読んでない方に。私はやっぱりなんとなく、クリスタルの読点の位置。『なんとなく』と『クリスタル』の間に読点(、)が入っているっていう。
(田中康夫)点(、)がね。
(菊地成孔)そう。点が入ってる。それによって、あの時代。点一発でですね、あの時代の気分をほとんど表現してしまっているっていうことの・・・
(田中康夫)これはその、淳という人が、だからこれが弁証法なんです。
(菊地成孔)その衝撃の、要するになんとなく、クリスタルっていうのはまず点の位置。それから、最後のページっていうのの衝撃波っていうか。最後のページで別次元に飛びますよね。バーン!と。あのことがやっぱりその、あまりに過小評価されているままなので。まあ、いまですよね。いまでこそ、やっぱり最後のページがヤバいっていう。最後に出生率が出てきて。
(田中康夫)出生率が。これ、誰も日本の人は当時インタビューアーで指摘した人、いなかった。
(菊地成孔)いなかったでしょうね。
(田中康夫)海外から来たジャーナリストの方が、みんなここに言及したんですね。だけどそこに記されている出生率や高齢化率は、その時は僕は『こんな風になっていくんだ。右肩上がりじゃないんだ』って思ったんだけど。もっと、それを上回る形になって。
(菊地成孔)まあ、予言ですよね。典型的な予言の的中っていう形ですけど。で、まあ実際そうなった世の中に放つ33年後ですけども。
(田中康夫)まあでも、最後がAORの音楽が出てきて。
(菊地成孔)そうそうそう(笑)。
(田中康夫)まあずっと僕が大学の時から行ってる美容院が表参道の交差点にあって。STILL WATERSという、まさにその静かなる水面という、象徴的な。そこでまあ、どうもイギリスのインターネットラジオがかかっていて。先ほどのロバート・パーマーが・・・
(菊地成孔)その33年後のなんとなく、クリスタルの、これ自体はページ数が273ページ。もともとのなんとなく、クリスタルが224ページなんですけど。半分が脚注ですから、割る2で本編は・・・
(田中康夫)まあ、入っている分量も今回は原稿用紙500枚以上ですから。
(菊地成孔)112ですよね。まあ軽薄短小と言われた時代の幕開けに112ページ。まあ、中・・・長編とは言えない量で。今度は堂々たる長編。273ページがくるわけですけども。これ、以下元クリを読んだ人対応の話になりますけど。もう読んでるんだっていう人ね。まずは読みましょうっていう話なんです。元クリを。
(田中康夫)うん。
(菊地成孔)まあ、読んでいる人に、私なんかもそうなんですけど。とにかくゲラをいただいて、最初の衝撃はなんとなく、クリスタルの登場人物が実在だったっていうことですよね。リアルだっていう。
(田中康夫)それ、私がロッタ連れて散歩してると、その中の江美子に会ってしまうっていう。ヤスオという、カタカナの人がね。
(菊地成孔)ほとんどの、9割9分の読者があれは架空の、文字通りクリスタルな架空の登場人物だと思うわけで。あれが実在するリアルな物語だったとは誰も思わない。
(田中康夫)で、まあ由利っていうのはその当時、もう本が売れて、いろんな雑誌がまさに噂の真相をフンって笑っていたような。出版社の雑誌がみんな由利探しになって。
(菊地成孔)そうですね。ありました。
(田中康夫)由利は学校がそのまま書いてあったんですけど。もう1人の江美子っていうのは学校をそこだけ変えてあったんで。都心部の学校だったのに八王子の方の学校になってたんで、この子だけは詮索されなかったって。その人と出会うところから出てくるんですけど。
(菊地成孔)そうですね。まあ、私も音楽家であり、あれで。たぶんこれ、オンエアーなんかで口にしたりされるの初めてだと思うんですけど。その段でいくと、淳一さんは河内淳一さんですよね?
(田中康夫)うん。まああの当時、いろんな人が『これは私だ』っていう。まあ、淳一っていうのはミュージシャンなんですね。で、その由利と一緒に暮らしてて。
(菊地成孔)はい。暮らしてる。主人公と。
(田中康夫)で、まあ今回、その『33年前、あなたはなにをしてましたか?』っていうのが書店に貼るポスターとかに入ってるんだけど。そうすると、『いや、0才だった』とか『5才』とか『ハタチ』とか『生まれてない』とか。でもやっぱこの30年くらいっていうのは非常に日本が変わったわけですよ。
(菊地成孔)まあ、激変したわけですね。
(田中康夫)だって音楽にとってみたって、昔はその輸入盤ってビニールでシールドされてたわけですよ。で、試聴はまずできなかったわけですよ。で、知っているアーティストの次のが出たっていっても、ジャケット写真を見たり、後ろのプロデューサー、レコーディング場所、参加ギターとか。で、自分の頭の回路の中でそこに記されている瓶詰めの情報のクレジットを見ながら、缶詰めの自分の中のものと照合しながら買って。当たった、当たらなかったって。それでベストカセットまで作ってやってたのに。いまはもう、誰でも聞けてしまって。アルバム買うどころか、試聴どころか、ねえ。好きな曲だけダウンロードして。
(菊地成孔)私、あのさっき言った博報堂大学で講義する際に、なんとなく、クリスタルに登場する楽曲をYouTubeでプレイリスト作りましたからね。一気に全部聞くんだ!っていう。
(田中康夫)なるほど。まあ、広告業界の方ってとても時代を先駆けている人と、逆にそう思い込んでていちばん遅れている方とかいたりするから。まあ、授業するの大変だったと思いますけども。
(菊地成孔)(笑)。まあまあまあ、博報堂をディスろうっていうわけじゃないんですけど。まあまあ、プレイリストで聞くと・・・
(田中康夫)一般論として言ってるんですね。またこういうところで、かならずその固有名詞に過剰に反応する人とかいるんですよね。これがやっぱり、形式知になってきた社会で。暗黙知で頭働かせないと。だから私がその、ニコ動とかでやっているのが無料なのに『あとは自分で考えなさい』っていうと『失礼なタイトルだ!』って怒ってくる人が。なにを言ってるんだ!って。じゃあ君のその朝起きてから歯磨きの仕方まで全部私が横についてなきゃいけないの?っていう話なんでね。
(菊地成孔)(笑)。まあ、いまみんな怒ってますからね。イライラ社会ですけどね。とりあえず、まずはなんとなく、クリスタルの・・・
(田中康夫)だんだん時間が少なくなってきた。これ、番組延長してくれんだよね?フランスとかだと、面白いとほら、番組延長するのにね。
(菊地成孔)2回分にしますか?(笑)。サブに。2回、3回分、取れ高あると思うんですけどね。まずは、さっき言った『実在だった』ってことが驚きましたし。もし河内淳一さんだったらみなさん、KUWATA BANDの方ですからね。本当に、このことはほとんど表沙汰になっていないことだと思いますけども。そして、もうひとつは一人称がですね、当然これは続編だとしたら、一人称は『由利』になるはずなんですけど。もう何の断りもなく一人称が『ヤスオ』で始まるという。
(田中康夫)いや、親バカ・・・
(菊地成孔)いま、ロッタちゃんが水を飲んでます。
(田中康夫)ロッタは帯のところでね、『パパとママのウザいくらいの愛を一身に受けて成長中よ』って(笑)。
(菊地成孔)この写真はいい写真ですよね。本当に(笑)。
(田中康夫)これは的場信幸さんっていうね、飛行犬っていうのを撮るんです。犬がちょうど飛んでいる瞬間を撮る。淡路島にいらっしゃる方で。彼が撮ってくれたロッタの写真です。
(菊地成孔)なるほど。これは私、浅田(彰)さんということが偶然かぶっちゃったんですけど。プルーストっていうね。浅田さんもこの・・・
(田中康夫)いや、喜んでましたよ。『いやー、菊地成孔とおいら、同じこと言えるようになった』って。
(菊地成孔)そんなこと言うわけないじゃないですか!(笑)。そんな幇間芸みたいなこと、止めてくださいよ。もう本当に(笑)。私、浅田さんとかぶったんで、『あちゃー!』と思ったんですけど。プルースト。これはほとんどプルースト的な小説だって・・・
(田中康夫)いま、ロッタがお水を飲む・・・
(菊地成孔)ああ、聞かせましょう。
(田中康夫)静かでしょ?ロッタって、本当に。
(菊地成孔)そうですね。鳴かないですね。結局、273ページあるんですけど。なにが起こるか?っていうと、デートが1回と、ホームパーティーが1回と、髪を切るぐらいですよね?要するに大きなイベントとしては。そこがすごいっていうか。私、数えたんですけど。
(田中康夫)すごいね。マニアだね。本当に。
(菊地成孔)最初にね、ローブリューに行きますよね。これはもう、東京である程度フランス料理を食べたことがある人間ならローブリューってすぐわかるわけですね。これ、説明で。で、わかるわけなんですが、ローブリューの名前は出てこない。から、田中先生にしては珍しく実名が出ないなと思いながら読み進めると・・・
(田中康夫)最後のお菓子のところで出てくるよね。
(菊地成孔)出てくる。で、ローブリューで由利さん。なんとなく、クリスタルの主人公と田中康夫先生がデートっていうか食事をされるわけですが。そのローブリューの着席からガトーバスクでデセール食べ終わるまでに27ページ費やしてるんですよ。この時間感覚っていうのは、もう日本人の文学者の中でいないっていうか。要するにビストロで食事したことがある人の、始まってから終わるまで、親しい人とね。ソーテルヌぐらいまで、チーズぐらいまでいったらまあ、軽く3時間ぐらいいきますよね。
(田中康夫)うん。
(菊地成孔)あの時間感覚っていうのが小説の中で描かれたこと、ないと思うんですよね。描ききれなかったと思いますよ。
(田中康夫)それは過分な評価で・・・でも、同じようなことをおっしゃった女性の編集者がいた。
(菊地成孔)ああ、本当ですか?
(田中康夫)だからこういうのは海外の小説にはあるのに、日本にはないって・・・
(菊地成孔)そう。プルーストにはありますよ。文字通り、失われた時を・・・まあ、浅田先生を含めて『失われた時を求めて』だという風な大なた振るってはおられないと思うんですが。まあやっぱり、なにせあれが出てきますしね。マドレーヌが出てきますし。この食事のシーンとかも含めてですね。で、その後に出てくる、ホームパーティーのシーンはさらに、ページが3倍くらいありますからね。
(田中康夫)ここは直美っていうね、いまでも現役のモデルの・・・
(菊地成孔)この時間感覚だけでも、ぜんぜん日本文学の中でも単なる風俗小説とかじゃなくて、もう純文学の中でもさらに異端っていうか。こんな時間感覚、めったに描けないですよ。ビストロで飲み食いするのが好きな人にとってのリアルだと思うんですよね。これは他の小説家、文人では誰にも無理な境地だなって思いながら拝読させていただきましたけど。
(田中康夫)それはもう、恐縮でございます。
(菊地成孔)とんでもないです。
(田中康夫)まあ、南アフリカにね、由利が・・・
(菊地成孔)それ、もうオチですから!言っちゃダメですよ、それ(笑)。
(田中康夫)えっ?なんで?オチでもなんでも・・・
(菊地成孔)大オチじゃないですか!
(田中康夫)いいんじゃないの?
(菊地成孔)由利がどうなるのか?みんな気にして読むんですから。最後由利がアフリカ行っちゃうって・・・
(田中康夫)行ったもん。行ったまんまじゃないもん。ぜんぜん。日本にはいるけども、そこにも・・・
(菊地成孔)(笑)。実在の人物で、先生がご存知だからで、読者は知らないわけだから。めちゃめちゃ楽しみに、由利がどうなるんだろう?って思って読むわけですからね。由利がアフリカに行っちゃうって最初にいま、ボーン!って言っちゃったらもう・・・(笑)。楽しみなくなっちゃうじゃないですか。驚きのラストですよね。
(田中康夫)あっ、そう?
(菊地成孔)驚きのラストですよ。由利がどのくらいアパレルで働いてるのかと思ったら、最後はアフリカに行くっていうところが・・・
(田中康夫)いやいや、でもそういう風に言うとなんかすごいスラップスティックに聞こえちゃうけど、ぜんぜんそうではない・・・
(菊地成孔)まあもちろんなめらかにつながっているわけですけどね。まあまあでも、これは話の大オチですから。
(田中康夫)いいの?こんなに話してて。曲、だって選んできたのに。かける時間、あんの?
(菊地成孔)なくなってますね。
(田中康夫)なくなっちゃったから、これ、なに?やっぱり2回分にするんですか?そうすると、制作費も浮くとかって言ってほら、ねえ。分社化したラジオの社長から、『よし!偉い!お前ら、経費削減できて』って。
(菊地成孔)『分社化』とか言っちゃダメです!(笑)。
(田中康夫)だってみんなどこもやってるじゃない?よく分かんないんだけど。ホールディングスってそんなに重たい荷物持てる人たちなのかよ、そこの役員はってねえ。本当に。
(菊地成孔)(爆笑)。言いたい放題。
(田中康夫)ホールド・ミー・タイトだよ。本当にね(笑)。
(中略)
(菊地成孔)まあ、小説はとにかく・・・文学、滅多に本なんか読まないよっていう方でもぜひ。本当に繰り返し申し上げますが、古典にあたるべきです。現代人は。じゃないと鬱病になるんで。古典にあたりましょう。『なんとなく、クリスタル』、そして『33年後のなんとなく、クリスタル』。『、』の位置が変わらないってところに注目ですね。
(田中康夫)早くも古典になっちゃったんだ、これ。新刊。発売と同時に。
(菊地成孔)いや、こっちは新刊。
(田中康夫)まあでも、古典になるっていうのはそれはもう、ありがたいレジェンドだからね。
(菊地成孔)古典の33年後の続編ですよね。
(田中康夫)いや、でもね、書店の人が『菊地さんが帯を書いてるなんて!』って目がハート。パパパパパーッて飛んで行くっていう感じなの。すごいね、この菊地成孔の電波力ってのは。
(菊地成孔)そんなはずないですよ、もう。
(田中康夫)昼間いっても、夜でもないのに電波飛んでるよ(笑)。
(菊地成孔)モノ好きが多いですね。モノ好きが多いんですよ、本読みには。
(田中康夫)いやいやいや・・・
<書き起こしおわり>