朝井リョウ ゴキゲンなおじさんになりたい話

朝井リョウ ゴキゲンなおじさんになりたい話 高橋みなみと朝井リョウ ヨブンのこと

(朝井リョウ)ヨネダさんを基準として……で、トミヤマさんもなんかベースが笑顔のような気がしていて。そう。この編成に関わっているトミヤマさんも。なんか、空気がソフトじゃない?

(高橋みなみ)そうね。うんうん。

(朝井リョウ)だからそういう、どんどんその振る舞いが……だからなんていうか、地球に迎え入れてもらう側ではもうないぞと。もう地球側……地球として新人類を受け入れていくというか。いつまで経っても私は地球に迎え入れてもらう側という認識が拭えないところがありますよね。高橋さんは?

(高橋みなみ)私はでも、話しやすいなって思う人というと、やっぱり(さまぁ〜ず)三村さんとか。

(朝井リョウ)三村さんね。ニコニコして……。

(高橋みなみ)なんか素敵なおじさんだなってめっちゃ思う。

(朝井リョウ)だから私が今、その年頃の女性の精神状態になったとして、これはちょっと本当かどうかはわかんないですけど。じゃあ、仮に三村さんと飲み会でそばの席になったとか、直属の上司にで出張に1泊2日で行きますってなった時に、ちょっとセクハラされるかな?っていう怖さがある(笑)。

(高橋みなみ)アハハハハハハハハッ!

(朝井リョウ)なんか、テカテカの肌とか……すごく若々しいあの肌の感じと。勝手なイメージね。テレビで見てる中で。

(高橋みなみ)でも、三村さんだったらそのちょっとした下ネタとかも、なんか笑えるなってって思えっていう。

(朝井リョウ)嫌じゃないなっていうことね。

(高橋みなみ)そう。でも、逆に言えば「それ、あなたが言っちゃうと……」っていう。

(朝井リョウ)そう。なんか違う意味を持つよっていうね。

(高橋みなみ)そういう方もいらっしゃるじゃない?

(朝井リョウ)それはすごい分かるよね。なんか、ハロプロって今もありますけど。その特に……うーん。この言葉はすごい使いたくないけども、全盛期と言われてた時は、すごい映画をやってたんですよ。

(高橋みなみ)映画?

(朝井リョウ)まず『ピンチランナー』っていうマラソンをやる映画があったりとか。その各メンバーが主人公になった映画が結構やってたんですけど。その中のひとつで、後藤真希さんが主人公で『青春ばかちん料理塾』っていう映画があったんですよ。

(高橋みなみ)ちょっと……ちょっとごめんなさい? もう1度?

(朝井リョウ)『青春ばかちん料理塾』っていうやつがあって。たしか2本立てでもう1個がね、『17才 〜旅立ちのふたり〜』っていう石川梨華さんと藤本美貴さんのだったと……組み合わせを忘れちゃいましたけども。そういう作品と同時に公開されていてさ。その『ばかちん料理宿』でね、後藤真希さんが料理塾に通うの。で、その料理塾にいろんな……林マヤさんであったりとか、いろんなキャラクターがいるんですけれども。

その中で、すごい歳の離れたおじいさんみたいなキャラクターの人と後藤真希さんのその心の交流みたいなものが描かれるところがあってさ。あくまで「おじいさん」であるべきというかか。「男」に見えちゃいけないという。「男と女」には見ちゃいけないわけ。キャラクターとしてのおじい父さん。性を感じさせないっていう。で、それで言うとさ、たぶん小日向文世さんとかさ。もっと年齢行くと笹野高史さんとかだったら大丈夫じゃん?

(高橋みなみ)ああ、そうね。

(朝井リョウ)だったんだけど、すごい絶妙なんだけど……その相手役が武田鉄矢だったんですよ。で、なんか微妙に男女っていうか……(笑)。

(高橋みなみ)ああー、言っていることはわからなくもないな。

(朝井リョウ)ギリギリ男だったの(笑)。しかもその当時だから15年ぐらい前だよね? となると、そのキャラクターとしてのエプロンとかつけててかわいいおじさん、おじいさんではなくて、なんかギリギリ男が匂ってきたの。武田鉄矢から。だからそれをすごい思い出したのね。その三村さんの話で(笑)。

『青春ばかちん料理塾』の武田鉄矢

(高橋みなみ)それを思い出したの?(笑)。でも男性はさ、それを自分で測れるのかな? 自分はそのラインなのか?っていうことを。

(朝井リョウ)客観性ってもう、どんどんなくなっていくと思うんですね。私は。

(高橋みなみ)ああ、自分が歳を重ねていくとっていうこと?

(朝井リョウ)そう。だって新聞の投書とかかな? 多いのは。50歳ぐらいのサラリーマンがさ、「悩み相談です」って言ってさ。その部下……「10歳以上年下の部下のことを好きになってしまいました」みたいな。その悩み相談してる人が既婚者か独身かどうかは置いておいてよ、だいたいその質問への答えは「いや、あなたはその方の恋愛対象ではないから……」っていう。「自分をちゃんと客観視してみて」っていう答えを返されることがすごく多い。だからその組み合わせの悩みってすごい多いんだなと思って。

(高橋みなみ)そうか……。

(朝井リョウ)まあ、でも高橋さんはたしかに配偶者の方と年齢が離れているから。

(高橋みなみ)15も違いますからね。

(朝井リョウ)そう。だからそんなことはないと思うかもしれませんが、その世の中の自分を特別節制するわけでなく50歳以上になった時に「10歳以上年下の人を好きになってしまいました。どうしましょう」という悩みを持つっていうのも「あなたは客観性を持ってませんよ」ってことらしいんですよ。

(高橋みなみ)ええーっ! 厳しいね。

(朝井リョウ)そうなの。それはすごく私は……私、すごく甘いものが好きなの。甘いものを食べている自分というものが非常に世の中から浮くという期間が今後、訪れると思ってるんですね。

(高橋みなみ)甘いものを食べていると?

(朝井リョウ)そう。今はまだ31だから、シュークリーム屋さんとかに並んでいてもさ、なんていうか、許せるっていうか……。

(高橋みなみ)ああ、「並んでそうだな」っていう?

(朝井リョウ)でもそれこそ、私がどんどん武田鉄矢的な状態になってきた時に……。

(高橋みなみ)「武田鉄矢的な状態」って……どういうこと?(笑)。

(朝井リョウ)だから「自分のためではなくて人のためです。お土産ですよ」っていう顔をして買わなければならない期間というのがたぶん生まれてきて。でも、それが全部どうでもよくなる期間っていうのがその先には待っていると思うのよ。たぶん本当につらいのは5、6年で。越えればどうでもよくなる期間に突入すると思うんですけど。その5、6年……まあ、10年ぐらいかな? とかが怖いなっていうのがすごくあります。

(高橋みなみ)男性は男性でそういうのがあって、女性は女性でさ、なんか服装の変化とかのさ。そこも出てくるのよ。

(朝井リョウ)まあね。本当はなんでもいいけど……っていうやつでしょう? 好きなものを着ればいいんだけども、でもやっぱり膝を出すのはあれかな、とかね。

(高橋みなみ)そうそうそう。そこの難しさよね。今年のトレンドがさ、割とミニ丈が来ちゃったのよ。

(朝井リョウ)ああ、そういうのがあるんだ。

(高橋みなみ)女性の服装のトレンドで久しぶりに、まさかのミニ丈のスカートが流行る事件っていうのが発生していて。結構、お洋服屋さんとかちらっと見ると、ちょっとレザーのスカートとかでタイトで短いのが流行っていたりしてて。で、結構その雑誌の特集とかもそれにニーハイブーツみたいな、「ちょっと前に流行ったな」みたいなやつがまた来ているのよ。で、見ているとさ、自分的には年齢29だけどさ。気持ちって正直さ、20代前半ぐらい止まっているじゃん?

(朝井リョウ)まだだから地球に迎えられる側よ。本当に。地球と私の関係ですよ、もう。

(高橋みなみ)そこで止まっているから「着たいな。かわいいな、この組み合わせ」って思うけども。「これ、現実的に今、29の私が着て受け入れられるのか、どっちなんだろう?」って思っていて。でも、それも衣装さんに言ったら「たかみなはキャラ的にまだいける」って言われたの。まだいけるの。

(朝井リョウ)うん。思う。あと小柄だし。

(高橋みなみ)それも言われた。

(朝井リョウ)高橋さんはしかも、その一般的に暮らしている人に比べてやっぱり、人に見られたりとか。HIFUとか……。

(高橋みなみ)HIFUね。顔をキュッとさせるやつね。

(朝井リョウ)そういうのをやっているから大丈夫だと思うんだけども。

(高橋みなみ)でもさ、出る足の形が10代じゃなくなってくるじゃん。20代になってきてさ。なんていうんだろうね?この膝の上に来るっていうの?

(朝井リョウ)なんだっけ? ジャルジャルが言っていた「小峠さんみたいな膝」って。

(高橋みなみ)小峠さん?(笑)。

(朝井リョウ)でも、なんかわかるなって。膝、小峠さんみたいになるなって。

(高橋みなみ)膝小峠さんってなに?(笑)。

(朝井リョウ)でも昔はね、お団子みたいなつるつるだった膝が、小峠さんみたいになるっていう……。

(高橋みなみ)私、今ボルダリングでめちゃくちゃアザまみれだからね。小峠さんがアザまみれになっている。うわー、でもなー、でもジム行ってるかなって思いつつ、なんか……大丈夫なのかしらね? とかね。

振る舞いを相談できる人がほしい

(朝井リョウ)これ、普通に相談できる人がほしいもん。その振る舞いを。たしかに。

(高橋みなみ)ああ、「今のあなたの見た感じと年齢的にはこうですよ」って?

(朝井リョウ)そう。ちゃんと怒ってねっていう。そうそう。

タイトルとURLをコピーしました