渡辺志保さんが2020年10月5日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中で21 Savage&Metro Boomin『Savage Mode II』について話していました。
(渡辺志保)それで今もちょっと出ましたけども。この週末、すごい楽しみに……世界中が楽しみにしていたプロジェクトと言えば、21サヴェージとメトロ・ブーミンの『Savage Mode 2』ですよね。
(DJ YANATAKE)これ、俺もすごい楽しみにしてて。発売前に売り切れちゃったTシャツとか、ちゃんと買ったんですよ。
(渡辺志保)マジで? 私、マーチャンだけブワーッと見て、Tバックだけ気になりましたね。しかもTバックの商品名が「INTRO」っていう商品名になっていて(笑)。
It’s the merch for me https://t.co/1nKa9Fl4Os pic.twitter.com/gTiHHZU9SA
— Saint Laurent Don (@21savage) October 3, 2020
(DJ YANATAKE)あとね、今は毎日実は出していて。2日おきぐらいかな? で、その曲名ごとにTシャツを出しているんだよね。でも、一番ベタなジャケットのやつをですね、ちゃんと発売前に買ったんですけど。発売日に……こんなにみんな、ストーリーにアップするか?っていうぐらいみんなアップしてて。日本のDJとかラッパーも。
(渡辺志保)すごいね。やっぱりまあ、そうなんだ。サヴェージだね、みんな。いや、今回もうアルバムのアートワークもちょっと往年のPen & Pixelを彷彿とさせるようなちょっと90年代、2000年代前半のギラついたヒップホップマナーに則ったという感じがしますし。
21 savage and metro boomin revealed the cover art for ‘savage mode 2’ and it's ???https://t.co/IxSGdN0cPT pic.twitter.com/ouFa1beyML
— Genius (@Genius) September 29, 2020
(渡辺志保)で、今日ね、日本時間の昼にアトランタにいるヤング・センセイとテレビ電話っていうかLINEで電話をしていて。で、ヤング・センセイ的には今回は『Savage Mode』の最初のがリリースされた時と比べるとそんなにダークなビートが少なくて。
やっぱりその21とメトロのタッグと言えば、そのすごいダークな世界観。悪そうな……それが売りだったから、それに比べるとちょっとまあまあかなっていう感じで。まあ私も一聴した最初の感想は「ああ、思ったよりもキャッチーで聞きやすくて。メロディアスだな」っていう風に思ったので。やっぱりみんな、そういう風に思ってるんだなと思ったし。あとね、コンプレックスだったかどこか忘れたけど。サイトでその『Savage Mode 2』の中で最もダークな曲5選みたいな感じで記事がもう組まれていたので。やっぱり皆さん、「Darker」なサイドを好むんだなという風にも思ったんですよね。
で、もうイントロ、そしてインタールードにもちょいちょいモーガン・フリーマンがフィーチャーされていて。あの名優モーガン・フリーマンがナレーターを務めていて。本当に映画みたいな作りになっているんですよね。で、すごい笑っちゃったんだけど。これもネタ化というか、記事化されてたんですけど。収録曲でですね、途中で『Snitches & Rats』っていうインタールードみたいな曲があって。
それって、「スニッチとはこういうものだ」みたいな。「Rats」っていうのは「ネズミ」ですけどね。「ストリート、友人の信用を裏切ったやつ。それがスニッチだ」みたいな。「金のために自分の情報と信頼を売った。それがスニッチだ」みたいなことをモーガン・フリーマンがとうとうと語る。で、それはテカシに向けられたディスなんじゃないか? みたいな。
(DJ YANATAKE)そうなんだよね。スヌープとかも6ix9ineに向けてネズミの絵文字でね。
(渡辺志保)そう。なのでネズミの絵文字=ズルいやつっていうことになっているんですけども。まあ、21的には「別に世界にはテカシ以外のスニッチもいるじゃん? だから別にテカシだけのことじゃないよ」って言っていて。「それってイコール、テカシのことじゃん?」みたいな感じがしたんですけども。でも、「スニッチとはこういうやつだ」っていうそのインタールードをモーガン・フリーマンのあのすごいの重厚な声でとうとうと語られているのがすごくいい感じだったので。そういったところにも着目して聞いていただくのがいいのかなとか思うんですけど。
Morgan Freeman PREACHING on Savage Mode 2 pic.twitter.com/X54WWlTVFr
— XXL Magazine (@XXL) October 2, 2020
今日、なにをかけようか悩んだんです。っていうのもだってあ、イントロが終わってすぐに『Runnin』っていう曲があるでしょう? これもすごいサヴェージな曲で。今日、ミュージックビデオもね、発表されていて。今年、2020年のグラミーで21さんが自身初となるグラミー賞を受賞したんですね。で、夏にそのトロフィーが……グラモフォンっていうんでしたっけ? 蓄音機の形の。
あのグラミーのトロフィーが届いたぞっていうことで。それでアトランタのいろんな街にっていうか、すごい下町みたいなところに行って、いろんな人……ご近所さんとかがね、そのグラミーのトロフィーを手にとって踊ったりとか。それを持ってストリップクラブ行ったりとか。すごくアトランタの下町の風景みたいなものがすごい伝わってくるミュージックビデオになっていて。
(DJ YANATAKE)おしっこはかけてないですか?
(渡辺志保)ああ、大丈夫です(笑)。カニエさんみたいにね、トイレにぶちこんでね。そういうことはしていなかった。ちゃんとリスペクトはしつつ……でも、「俺が自分の街に持ち帰ったんだぜ。みんなのグラミーだよ!」みたいなバイブスがすごい感じられてよかったの。なんかいい意味であのトロフィーをカジュアルに扱ってる感じがしてすごいよかったからこの『Runnin』をかけようかと思ったんだけど。
21 Savage x Metro Boomin『Runnin』
(渡辺志保)でもちょっと私的にあんなゴシップ、こんなゴシップも気になるから。今日は4曲目に収録されている『Mr. Right Now』というね。
(DJ YANATAKE)いや、これは志保さんがしゃべるべき曲じゃないですか?
(渡辺志保)そういう曲がありまして。それを今日は皆さんにも聞いていただきたいなと思います。で、なんとフィーチャリング、ドレイクということことで。ドレイクもやっぱ毎回ずるいなと思うのはさ、こういう誰かの客演の曲でさ、なんかちょっとニュースになるようなネタを自分のリリックに仕込んでくるっていう。そこがまたずるいというか、なんていうの? 別にいいんですけど(笑)。でも21さんとかもね、もしかしたら「ちょっとドレイクさん、ボムを仕掛けてもらっていいっすか?」みたいなね、やりとりが。
(DJ YANATAKE)どうなんだろうね? 話し合いとか、あるのかな? 「こういう歌詞にしようと思うんだけど……」とか。ないか? もうバースが来たらこれだったみたいな?
(渡辺志保)どうなんだろうね? でも、これは21サヴェージもドレイクもいかに自分が女の子と付き合うのが上手か。いかにリッチに扱うか、みたいなことをテーマにしているんですけども。で、たとえばフックのところも「よくこんなのを思いつくな」って思ったんだけども。たとえば「Slip and slide like a waterfall(滝のように滑り落ちる)」「You need some TLC(君にはTLC=tender loving careが必要なんだろう?)」「we can creep if you want(もし君がのぞむなら、僕たちクリープできるぜ)」っていう。
その『Waterfall』とか『Creep』っていうのに「TLC」を挟むっていう。まあこれは昭和生まれの人たちしかわからないと思うんですけども。両方とも同時期に流行った名曲ですよね。アルバム『Crazysexycool』の曲で。そういうのってすごい上手いなって。そういうソングライターさんがいるのかな?って思いつつ。それで問題のドレイクのバースというのがなんと、「2008年に俺はSZAとデートしてた(’Cause I used to date SZA back in ’08)」っていうラインがあって。それがバーン!ってSNS上でもバズったわけですよね。で、「本当なのかな? どこまでジョークなのかな?」みたいなことを考えながら。
(DJ YANATAKE)でもその後、SZAさんからの声明も出ていまして。修正が入ったんですよ。「2009年だよ、それ」っていう。だからデートはしたんですね。
(渡辺志保)デートはしたっていう。
(DJ YANATAKE)でも、あれなんでしょう? 2008年だと18歳以下になるのかな? だから、そこを突っ込まれるとマズいのか……何か本当かわかんないけど。でもデートは本当らしいんでしょう?
(渡辺志保)そうね。コンファームできますよっていう風にも言ってましたしね。ただ、そのライミングの問題で2008年にしたのかな? みたいな感じになっていて。
(DJ YANATAKE)「8で韻を踏みたかったんだよね?」みたいな。
I just didn’t want anybody thinking anything underage or creepy was happening . Completely innocent . Lifetimes ago .
— SZA (@sza) October 5, 2020
(渡辺志保)でも結構、アメリカ英語で「Dating」っていうとさ、結構突っ込んだ関係のところまでがデートの話になるわけですよね。日本で「○○くんとデートした」とかって言うと、「なんか原宿クレープでも食べたのかな?」みたいな感じで終わるけども。ちょっとスラングっぽく若者が「今、あの子とデートしてるんだよね」っていうと、結構ちょっと突っ込んだ関係まで、そこまでが範疇っていう感じだから。「うーん、SZAちゃん、うーん……」みたいな感じですね。
(DJ YANATAKE)なるほどね。でもまたそういうのを話題にするのもあれだし。なんだっけな? 1週間前ぐらいにさ、ドレイクのストーリーかなんかでいきなりSZAの『Hit Different』かなんかのビデオをさ、「これ、いいよね」みたいな。伏線を作っておくみたいなね。
(渡辺志保)匂わせみたいなね。
(DJ YANATAKE)「こいつ、ドレイク……」って(笑)。
(渡辺志保)それもさ、だからSNS担当のマーケターみたいな方がいるっすよね。きっとね。
(DJ YANATAKE)いやいや、だからなんで突然SZAをドレイクが……?ってなっていたら、これがちゃんと出るっていうね。
(渡辺志保)そうそう。そしてこの後もね、SZAちゃんもアルバムが出るみたいな話もあるし。ドレイクさんももうすぐアルバムが出るみたいなところもありますから。
(DJ YANATAKE)やっぱり話題を集めたもん勝ちっていうマーケティングがちゃんと成立していますよね。
(渡辺志保)「うん、ドレイクさん。じゃあ今、このタイミングでストーリーに載せましょう」みたいな、そういう後ろにいらっしゃる方がいるんでしょうね。ということで、まあまあ21サヴェージのキレたラップを聞いていただきたいと思います。21サヴェージ&メトロ・ブーミンで『Mr. Right Now ft. Drake』。
21 Savage x Metro Boomin ft Drake『Mr. Right Now』
<書き起こしおわり>