星野源とずん・飯尾 嫌なこと、理不尽なことへの対処法を語る

星野源とずん・飯尾 嫌なこと、理不尽なことへの対処法を語る 星野源のオールナイトニッポン

(星野源)次のメールです。「整体師さんに似た性格の人と仕事をしていた時期がありました。上司と私と同僚は業務の都合上、お昼休憩を早く取っていました。上司と同僚はタバコを吸い、私は吸わないので、上司が休憩時間のちょこっとした愚痴程度に同僚へ『私のここ直してもらえたらな』と軽い気持ちで同僚に話したようなのです。そしたらその同僚がなぜか私にそれを報告してきたのです。『上司があなたのことを○○って言っていたから気をつけないよ』と。

さも『自分は報告してやったんだぞ。ありがたく思え』と言わんばかり。私は頭に来たのでその同僚には『上司なら、いつも直してほしいところはきちんと教えてくれるから、あなたに言われる筋合いはない』と言い、上司には「同僚からあなたが私のことを○○だと話していたと言われたけど、本当ですか?』と確認し、『今後は直接指導してほしい』と伝えました」。すごい!

(飯尾和樹)かっこいい!

(星野源)「たぶんその整体師さんも雑誌やインターネットで見た、本当か嘘かわからないのをわざわざ本人に報告してやったぜと思ったのでしょうか」という。ああ、そうね。僕の場合はネットとかで見たっていうよりかは、たぶんお客さんに聞いたっていう感じでしたね。「私はその後、同僚にたびたび同じ嫌がらせを受けて嫌気が差し、その職場を離れる決意をしました」。

(飯尾和樹)おお、すごいな。

(星野源)やっぱりね、離れるのは大事ですよね。「源さんにはプライバシーを守ってくれて、心身ともにリラックスできる新しい整体師さんに巡り会えますよう、お祈りいたします」。ありがとうございます。すごいですね。

(飯尾和樹)相当鼻についたんでしょうね。

(星野源)そうですね。たしかに本当に、「言う必要はある?」ってことっていっぱいありますよね。

(飯尾和樹)たしかに。だから、理想はその同僚の人が上司に「いや、あの人はそういう感じじゃないですよ。誤解ですよ」とか言って、それからの報告だったらまだね……。

(星野源)これは、俺もたまにそういうの、あるけど。「直接言ったらいいんじゃないですか?」って言うようにしてます。そういうのを言われた時には。

(飯尾和樹)たしかにね。

(星野源)「俺に言われても……」って思うからね。

(飯尾和樹)本当だよね。でもこの人、すごいですね。

(星野源)ねえ。ちゃんと言って、さらにしかもね、それで職場を離れると決意をしたというのは、かっこいいですね。

(飯尾和樹)かっこいい。お引っ越しですね。

(星野源)「お引っ越し」(笑)。そうですね。

(飯尾和樹)こうなったらお引っ越しですよ。

その場から引っ越しをする

(星野源)飯尾さんもそういうの……でもやっぱり芸能人というか、表に出る仕事ってそういうのがあるじゃないですか。往々にして。あとは特に、飯尾さんはロケとかもしてるじゃないですか。街中で声をかけられることとか、多くないですか?

(飯尾和樹)だからあの本当に変な感じで来るのは、もう全然歩いててそっちを一切向かず、前を向いて。

(星野源)フハハハハハハハハッ! 無視ですね。

(飯尾和樹)無視です。

(星野源)なんか、ギャグ的なものとかを振られたりするのかな?って。

(飯尾和樹)ああ、それはね、愛嬌があったらやっぱり……まあ、その人のキャラですよね。

(星野源)ああ、たしかに。そうですね。

(飯尾和樹)「まったく……しょうがないな、お父さん」ってやっちゃう時もあるし。あと、なんかいかつい感じで来ると全然無視です。もうまっすぐ……。

(星野源)「聞こえてない」っていう?

(飯尾和樹)「聞こえてない」っていう。一切振り向かないっていう。

(星野源)いいですね。たしかに視野に入れないっていうのは非常に大事かもしれない。

(飯尾和樹)あとはもう、精神的に引っ越しちゃうっていう。

(星野源)「精神的に引っ越す」? 名言をいただきました。

(飯尾和樹)「さよなら!」って言って。「これは逃げじゃない。引っ越しだ」って言っているんですけども。

(星野源)ああ、それ最高ですね。引っ越し、いいですね。

(飯尾和樹)引っ越しですね。別々に。違う街に住みましょうっていうか。いや、だから嫌なことがあったらすぐに引っ越しますよ。更新を待たず(笑)。

(星野源)いや、素晴らしい。なるほど。

(飯尾和樹)でも、これが10代、20代の時にこの答えが出たかっていうと、またね……。なんだけど、結局ね、「引っ越しちゃえばいいんだ」っていう。

(星野源)これ、この番組もいろんな世代の人が聞いてるんで。みんな「はーっ!」ってなったと思いますよ。「そうか! 引っ越せばいいんだ!」っていう。

(飯尾和樹)さっき言ったように、学校がね、毎日行かなくちゃいけないっていうあれがあるんだけども。

(星野源)そうそう。だからもう本当に難しいかもしれないけど、学校って別に辞めたっていいんだからね。行かなきゃいけない場所じゃないんだから。

(飯尾和樹)源くん、そう思う。あれ、行かなきゃいいんだよね。そうそうそう。

(星野源)僕は割と学校に行かなくてもそんなに怒られない学校に行っていたんですよ。

(飯尾和樹)素晴らしいじゃない。

学校に行かなくたっていい

(星野源)なんで、全然行かなかったっす(笑)。「行きたくないな」って思った時は行かなかったし。だから、それは何だろうな? 自分の中で、ただただ悩みがあって。まあ、誰が悪いとかじゃなくて行かなかった時もあるし。「こいつ、面倒くせえな」ってなって行かなった時も……まあ、対人関係が面倒くさくて行かなかった時もあるし。でも、行きたくなったら行くみたいな。あと、僕が入学して、入学式の日に同じ誕生日のクラスメートがいたんですよ。で、「同じ誕生日だから」って話して、友達ができたんですけど、その次の日から卒業式まで来なかったんですよ。その人は。

(飯尾和樹)へー!

(星野源)でもその人、ちゃんと卒業しました。家で課題をやって。

(飯尾和樹)すごいな!

(星野源)それは、何かやっぱり一番覚えてます。話してないのに。その、中学3年間……もっと言えば高校まであったから。中高一貫だったので6年間、2回しか会っていないんですよ。その彼と。なのに、すごい彼のことを覚えています。顔もしっかり覚えている。

(飯尾和樹)話、聞きたいな。

(星野源)でも、やっぱりだからそれって本当にいろんな形の生き方があって。だから「学校に行かない=ダメ」じゃないんですよ。立派に卒業してるから。

(飯尾和樹)そうなんだよね。俺にもね、クマちゃんっていう友達がいて。中3の時にいきなり来なくなっちゃって。1年間。で、家が近所だから、プリントとか渡したり。それで担任の先生からさ、「飯尾くんさ、一応朝、迎えに行ってみて?」みたいな。で、俺も朝が得意じゃないから。遅れ気味に行ったりしてて。全然……窓から手を振ってっていう。でもその人、全然今、お子さんもいて。家庭、明るくてやっているのを見ていると……友達がそういう風にやっているのを見ると、「別に行かなくてもいいんだな」っていうね。そこが自分にはバツな場所だったら。もしくはいろんな理由があるけども。

(星野源)そうですよね。だから日本って家で勉強するっていうのがあんまりなかったりするので。だから……あ、ごめんなさい。僕、その知識が少ないので、もしかしたらそういうのもあるのかもしれないけど。なんかそういうのが一般的になったらいいよな、なんて思ったりもしますし。

(飯尾和樹)自由にね。

(星野源)そう。勉強の仕方ね、いろいろあればいいのになとはね。

(飯尾和樹)選択肢ね。そうね。自分にそのルールがあんまり合わなかったりしたら、別に行かなくてもいいと思うし。それがなんか不条理な場所だったら余計にね。俺は行かなくてもいいと思うんだよな。

(星野源)でも、飯尾さんのすごいかっこいいなって思うところは、そのお笑いのルールを、その自分のルールにみんなを引っ張り込む感じがすごいかっこいいなと思って。

(飯尾和樹)全然、全然(笑)。

(星野源)いや、本当に。その『内P』を見てた頃もそうでしたし。なんて言うか、お笑いのセオリーみたいなものってやっぱりどうしてもあるじゃないですか。脈々と先輩たちに受け継がれて、かつ先輩が司会をするからその番組はそのルールになるし……っていうのがずっと続いていて。でも、その中で飯尾さんってそのそういう番組の中でも全部飯尾さんがちゃんと出てるっていうか。なんか、全部飯尾さんのところに引き込まれるブラックホールみたいな。なんて言えばいいんだろう?(笑)。そんな感じがするんですよ。

(飯尾和樹)いや、源くん。それは俺がこのやり方しか知らないからですよ。本当に。

(星野源)いや、そういうわけじゃないんですけど。それって誰にでもできることじゃないじゃないですか。

(飯尾和樹)いや、全然。ブレブレの男ですよ、本当に。だってラーメンを食べに行って、30分後にはチャーハンを食ってますからね。

(星野源)フハハハハハハハハッ!

(飯尾和樹)「お前、あんなにラーメンを食いたいって言ってたじゃないか!」って(笑)。

(星野源)それはプライベートのブレですから(笑)。

(飯尾和樹)ブレでいつのまにかチャーハンを食べてるっていう。

(星野源)あるある! でも、だからその時の自分に嘘を付かないということですよね。「チャーハンを食べたいな」と思ったら……でも、往々にして人は「いや、でもさっきはラーメンを食べたかったし」って言ってラーメンを頼んじゃう人ばかりなんですよ。その変わった自分というものを直視できない人が多いんですよ。

(飯尾和樹)いやいや。もう「醤油ラーメン」の「しょ」まで言ってるのに、他のお客さんのところに運ばれてくるチャーハンを見て「あっ、チャーハンにしようかな? チャーハン、スープもつくし」っていう。もう意味のわからない……。

(星野源)「スープつくし」(笑)。「ラーメンのスープがつくし、ラーメン感あるし……」みたいな?

(飯尾和樹)そうそうそう(笑)。それで、がっくりされるの。「あんなにラーメン食べたがっていたから付き合ったのに……」って。やすとか。ウドとかにも「飯尾さん、ラーメンが食べたいんじゃなかったの?」って。「でも、いいよ。好きなの食べなよ!」ってウドによく言われてましたよ(笑)。もうブレブレ。はい。

(星野源)いや、最高ですね。

(飯尾和樹)本当にどうしようもないおっさんですよ。

(星野源)こういう話を飯尾さんとしたかったんですよ。

(飯尾和樹)いや、したい。豚しゃぶも食べに行きたいですしね。

(星野源)ああ、前にね、豚しゃぶを一緒に食べに行って。また行きましょうね。またっ最近、どうしてもね、お店で食べるっていうのがまた難しくて。

(飯尾和樹)難しいね。いろんな環境が揃わないと。

(星野源)またちょっと落ち着いたら、ぜひ行きましょうね。

(飯尾和樹)行きたい。本当にね、ぜひ行きましょう。

<書き起こしおわり>

タイトルとURLをコピーしました