R-指定『IPPONグランプリ』写真で一言で大滑りした話

DJ松永『IPPONグランプリ』に観覧ゲストで出演した話 Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

(R-指定)たしかに、そのバラエティーのノリとかね、嫌なことはちゃんと嫌って言わなアカンから。松永さんがちゃんとそれをやるのも偉いなと思うし。で、俺も嫌やったから。で、松永さんがバーッと言っているから俺も「まあ、そうですね」みたいな感じで。で、結構松永さんが代弁してくれていたのよ。なんで大喜利を振られて答えるのが嫌なのかっていうのをしっかり、そのスタッフさんの方々に伝えて。

「いやいや、芸人さんたちが命を削って大喜利をやって。魂を削って一生懸命やってるプロの領域、聖域に僕ら、見に来させていただいただけのお笑いに関しては素人の素人の人間がそこで何か下手なことしてしまうというのはやっぱり、その命を削ってる人たちに対して失礼だと思うんですよ」って松永さんが言ったから。「その通り。そうそう。そうなんですよ」って。逆の立場で考えたら、言ったらラップの……。

(DJ松永)たとえば、UMBの決勝とかでね。

(R-指定)それとか、DMCの決勝とかで、なにもやったことがないそこに来ていた別ジャンルの人が「ノリでやってみた」みたいなことをやったら、ちょっと気を悪くするんじゃないかな、みたいに思って。それで松永さんがそれを言ってくれたから、俺も深くうなずいて。「まあ、そうですね。ちょっと申し訳ないですけども。これはたしかに失礼やからできないかもしれないですね」って俺も松永さんも言っていて。スタッフさんも「はい、分かりました」みたいな感じで打ち合わせ終わったから。まさか来いへんやろうと思ってたら……で、言うても、振りとして取っていたんやとしても、あんだけ断っていた松永じゃなくて俺に……っていう。

(DJ松永)いや、あの瞬間に俺、すごいいろいろ申し訳ない気持ちになって。

(R-指定)俺はもう絶対、振りやとしても松永さんに来て。松永さんが「いや、本当にできないです」って言って。まあまあまあ、編集でカットする感じになるのかな? もしくは青山テルマさんとか、バラエティー慣れしてる人に振って、そういう面白い回答をしてもらって終わりかなと思ってたら、榎並が……(笑)。

(DJ松永)榎並が……(笑)。いや、だって俺、あの時にRに対してすごい申し訳ない気持ちで。俺も自分が来る腹積もりでずっと考えてたから。で、そこになってRが指名された時に「うわっ!」って思って。俺、もう完全に打ち合わせで俺がゴネまくったのと、やっぱりDJという業種おかげでまた得をしてしまったと思って。本当にあの時、「R、すまん!」って思って。マジで……本当に神に祈ったよね。

(R-指定)でも、思ったね。「嫌や」って言えば言うほど、あの断り方がマジであればあるほど、やっぱり面白がられるのかなと思って。やっぱり振られて……で、当然ね、今のこのテンションで「おい、榎並!」とか言ってるけど。当然あの人もね、しっかり面白くなるように振ってくださったから。「榎並さん!」って思ったけども。やっぱりいまだにね、1日明けた今でも「チッ、フジ、コラッ!」って思ってるのよ(笑)。「フジテレビ、コラッ!」って(笑)。

(DJ松永)全体がね。もう自暴自棄になっちゃってるから。「おい、CX、おい!」って。

(R-指定)「CX、おい!」って。すんません。俺、ちょっと今、周りが見えなくなっているから。当然そんなもん、呼ばれてね。ありがたいことですけど。フジテレビさんにも榎並さんにも感謝しかないですけど。スタッフさんにも当然感謝ですけど、あの瞬間だけは……「ぶち殺したろうかな?」って思って(笑)。

(DJ松永)フフフ、全然大丈夫。全然大丈夫よ。でも……あれ、自分ではどうだったのよ?

(R-指定)そりゃあ……。

(DJ松永)俺は、すごいと思う。俺は本当に俺のお手製の手作りのIPPONをあげようかなと。家で手ごねで作ったIPPONを……。

(R-指定)松永。今までの俺の話、聞いていた? 「おい、榎並! おい、フジテレビ!」って。ウケてりゃあキレてないって……(笑)。

(DJ松永)フハハハハハハハハッ!

(R-指定)ウケてたらこんなこと、言えへん。ウケてたらちょっと恥ずかしそうに「テヘッ、振られちゃいましたよね。まあまあ、なんとか答えましたけど……」で終わっていたけども。滑ったんやから……皆さん、経験ありますかね? ちゃんとしたお笑い番組。お笑いのプロの人たちが見つめる中、お笑い……さんざん高レベルなお笑いを食らってきた後に、そのプロでもない自分が戦場に駆け出していって、しっかりと、骨の髄から滑るという体験。

しっかりと骨の髄から滑る

(DJ松永)ちょっとだよ?

(R-指定)いやいや、ちょっとじゃない。お前、やめろって。

(DJ松永)いや、ちょっとよ?

(R-指定)かばうな。

(DJ松永)R、R……面白かったよ?

(R-指定)お前、殺すぞ! ホンマに!

(DJ松永)フハハハハハハハハッ! いやいや、おもろかったって!

(R-指定)お前……嘘過ぎてホンマに、心になさすぎて下手な関西弁で言っとる。

(DJ松永)おもろい。おもろいなって思って(笑)。「IPPON、IPPONや!」って思って(笑)。

(R-指定)マジで、マジでみんな経験したことあるか? そのプロの目の前で……すごかったんやから。もうブワーッと滑って。写真も一言。一応俺も最初は「やめてください! いや、こんな後にできないですよね!」とか、一応断ろうとしたんやけど。だから打ち合わせの時みたいな、松永さんが言ってくれたような文言を改めて言おうかと思ったんやけど……あの場で断る方がやっぱり勇気がいるというか。

(DJ松永)まあね。いや、そうなのよ。

(R-指定)そんな中、もう1個ね。こんだけ言ってきたけども。あれはたぶん、あれなんですよ。芸人さんたちが最高のレベルに達したものを観覧のゲストがやって、まあ滑って1回、その空気をリセットするという。

(DJ松永)ハードルを1回、リセットするみたいな。

(R-指定)そう。だから箸休め的な位置なので……っていうのを自分の中でも自問自答しながら、写真で一言をやりましたよね。やって、バッと答えて、めちゃくちゃ滑って。

(DJ松永)なんかその後、休憩時間になかなか喫煙室から出てこないなと思って……。

(R-指定)だから俺、何が嫌やったかっていうと、その滑った後、やっぱり不安やからパッと松永さんの方を見たんですよね。そしたら松永さんがすごい憐れむような目で俺を見て……それが傷つく!

(DJ松永)いや、本当に俺は……助けたい。俺が、本当に。

(R-指定)いやいや、それは言うな。

(DJ松永)いや、本当に、俺だったらマジで本当超傷つくから。俺だったらマジで眠れないし、膝がガクガクって震えて立てないから。いや、本当にここで相方として共感が大事だなと思って。

(R-指定)「俺だったら」じゃなくて、俺も別に立てなかったしな。だから1回、俺が滑った後に決勝戦の前の休憩だったんですけど。俺、ずっと喫煙場におったのはやっぱり松永さんのあの「こいつ、かわいそうに」という目を見ないために……。

(DJ松永)フフフ、そうなの?(笑)。

(R-指定)みんな、知っているかな? あんだけ滑ったらね、ライターで火、つけられへんのよ(笑)。

(DJ松永)指先に力、入らないの? マジで!?

力が抜けてライターの火がつけられない

(R-指定)もうプルプルプルッて。ライター、何度やってもつけへん。力入らへんから。全身の力が抜けていて。だからやっぱり俺は……結局俺ら、有楽町歌おう会なのよ。結局、笑おう会ではなかった。今ならわかる。あんだけ滑った後なら、胸を張って言える。俺たちは有楽町歌おう会。

(DJ松永)Rが喫煙所から出てこなかった時、俺とか森さんとか宮内さんとかスタッフ全員でRのこと、心配したたからね(笑)。

(R-指定)お前! 心配すんな! マジで。

(DJ松永)俺が心配したことを言ったら……「なんかDJだから本当に申し訳ない気持ちがある」って言って。メイクの藤井さんが「松永さん、優しいですね」って。森さんも「いや、まあまあ、でもこれがラジオでしゃべれれば……ラジオがあって、よかったよね」みたいな。

(R-指定)お前さ、「優しさ」って人を傷つけるの、知っている?

(DJ松永)フハハハハハハハハッ!

(R-指定)フフフ、だからあん時、俺も悪かったなと思って。松永さんが慰めてくれているのに……「いやー、本当に業種で得しているとかって思うわ、本当に」みたいな感じで俺に言ってくれているのに、俺はなんか「ああ、まあまあ……そうっすね」って。

(DJ松永)キレてたもんね?

(R-指定)キレてたよ(笑)。

(DJ松永)俺は本当にRに……「この場合は共感だ」と思って。「いや、今夜、ぐっすり寝れそう?」って聞いて。

(R-指定)「寝れないです、寝れないです」。

(DJ松永)「わかる、わかる」って。フハハハハハハハハッ!

(R-指定)フフフ、最悪な空気やったから(笑)。

(DJ松永)「わかる、わかる。俺だって寝れないもん。わかる」って(笑)。

(R-指定)だから俺、めっちゃ楽しかったのに決勝、あんまり覚えてないもんな。

(DJ松永)あんな、めちゃくちゃ面白かったのに?

(R-指定)めちゃくちゃおもろかったはずなのに。だから俺、そこからずっと体に力が入らへんくて。

(DJ松永)なんかあれから全然しゃべってくれなかったよね? あれ以降、俺はめちゃくちゃRに話しかけたのに……(笑)。「まあ、業種が違うもんな」っつって(笑)。「業種が違うよ。感動させる方だから。笑いとかじゃないから。かっこよくするやつだから。業種が違うから」って。

(R-指定)それで、帰りですよ。帰り道。お台場からブワーッとタクシーに乗りながら、自分を何とか納得させようとして。「まあまあ、でも、仕事としてはああやって滑るのが役割屋から。いや、でも……もっと行けたんちゃう? 一応、即興でいろいろとやっているから、もっと他の答え方、あったかもしれん。たしかにあの状況やったから……ああ、あれを言えばよかった。これを言えばよかった。いやいや、なにをラッパーのくせに。素人のくせに。ウケようと思っとるやん? 傲慢な!」。

(DJ松永)いやいや、よくない。よくないよ!

(R-指定)「でも、あの答えもあったかもしれん……」って。もうグルグル考えながら、もうなんでか……俺、今日顔が赤いでしょう? 家に帰ってから、体じゅうがかゆくなってかきむしって。

(DJ松永)いや、そうなるよ。なるなる。

(R-指定)気づいたら、俺、もう食ったことがないコンビニで一番辛いカレーを食べてた……。一番辛いやつ。

(DJ松永)あ、ヤバいね。ストレスマックス来てる人って、辛みを感じないからね。

(R-指定)せやねん。普段、辛いの好きじゃないのに。

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