梅津有希子 高校野球ブラバン応援・TikTokヒット曲採用校の増加を語る

梅津有希子 高校野球ブラバン応援・TikTokヒット曲採用校の増加を語る 安住紳一郎の日曜天国

梅津有希子さんが2023年6月25日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で2023年の高校野球ブラスバンド応援の最新トレンドを紹介。TikTokヒット曲を採用する学校が増えていることについて話していました。

(安住紳一郎)さて、今日は梅津有希子さんにこのテーマでお話いただきます。取材歴10年、高校野球ブラバン応援日記。まずは一気に紹介します。その1、TikTok元年。その2、ついに聖地へ。その3、地方大会、いよいよ開幕。以上の三つです。さて、ひとつ目ですが。TikTok元年。これはどういうことでしょうか?

(梅津有希子)これはですね、今年の春の選抜を現地で見ていたんですけれども。TikTok発のヒット曲を取り入れてるっていう学校が増えてきてるんですよね。

(安住紳一郎)応援に?

(梅津有希子)応援に。いつまでも昔の昭和歌謡ばっかりじゃないっていう。ずっと『サウスポー』とか『狙いうち』とか『ルパン三世』とか『宇宙戦艦ヤマト』がとても多いんですけれども。もちろん、今年もそれらの曲も多いんですよ。でも、そうではなくて、最新のヒット曲っていうのもどんどん増えてきてるなっていう印象はありましたね。特に履正社高校が今年、野球部のリクエストでTikTokで流行ってる曲を結構たくさん取り入れてたんですね。たとえば、『可愛くてごめん』っていう、HoneyWorksの曲なんですけれども。まずは原曲をお聞きいただきましょう。

(安住紳一郎)なんか、振り付けをやって。みんなかわいらしく踊ってっていう動画を投稿して。みんなTikTokで楽しんでいると。やっぱりたしかに、こう聞くと何回も聞いたんでなんか興奮するっていうか。これで応援してほしいっていう野球部の部員の気持ち、わかりますね。

(梅津有希子)そうなんですよね。

(安住紳一郎)ただ、これをブラバンで演奏するとなると、結構テンポも早いし、大変そうですね。

(梅津有希子)結構早くて大変なんですよ。じゃあ、ブラバンバージョン、履正社高校の演奏でお聞きください。

履正社高校『可愛くてごめん』

(安住紳一郎)ああ、いいじゃないですか。

(梅津有希子)いいですよね。はまっていますよね。すごい応援に向いてるなと思いました。

(安住紳一郎)これはまた履正社が取り入れてるってこともあり、全国に広まってきそうな感じ、ありますね。

(梅津有希子)これは今年、きっと夏に増えると思います。すごく応援に向いてるというか、ノリがいいので。メガホンが叩きやすい。あとはタオルが回しやすい。まあ甲子園ではタオルは回しちゃいけないんですけど。地方大会がOKのところもあるので。すごくノリよく、楽しいと思います。

(安住紳一郎)元々、TikTokなどは15秒とか18秒とか20秒弱ぐらいで盛り上がる要素を研究し尽くした中で残る曲なんで。やっぱりブラバンの応援なんか、ぴったりじゃないですか?

(梅津有希子)すごい合うと思います。まさに、ブラバン応援って短いんですよね。だいたい8小節か16小節で応援が終わることが多いので。すごいTikTokと親和性が高いというか、合ってると思います。

(中澤有美子)なるほど!

(安住紳一郎)すごい、やっぱり取材歴10年の厚み、ありますよね。

(梅津有希子)本当ですか?(笑)。

(安住紳一郎)で、履正社の素材、なんで持ってるんですか?

(梅津有希子)これはこの間、甲子園でブラスバンドフェスティバルっていうコンサートをやったんですけれども。その時に履正社がこの春、応援した応援曲をメドレーでやってくれて。その音源を私、持ってるので。そこから今、流しました(笑)。

(安住紳一郎)素晴らしいですね!もう1人Gettyとかね(笑)。高校野球の応援素材は「©梅津」で。

(梅津有希子)貸出しますんで(笑)。

(安住紳一郎)貸出でね。それでひとつ、財ができると思いますよ。誰もだって、手をつけてないですもんね。これはね、大きいですよ。「©梅津」ですよ。しかも、それぞれの吹奏楽部の監督とかともかなり、もう怖いくらい懇意になってますから(笑)。これはいいですよ。これから来ますよ、これ。他にもTikTok発の応援みたいなものは、ありますか?

(梅津有希子)他には『チグハグ』とか『チュンチュン』っていう曲なんかも履正社はやってまして。『チグハグ』はTHE SUPER FRUITっていう男性アイドルグループの曲ですね。

(安住紳一郎)ちょっとわかんないですね。これも素材、ありますか?

(梅津有希子)これも履正社の演奏があります。

履正社高校『チグハグ』

(安住紳一郎)ああー。演奏するの、難しそうですね。

(梅津有希子)これ早いので結構難しいですね。あと春の選抜って結構寒い日が多いので、指がかじかんで回らないとか。だから結構これ、演奏は大変だと思います。

(中澤有美子)でも盛り上がりそうですね。

(梅津有希子)盛り上がりますね。

(安住紳一郎)あとは今年の春、夏。なにか流行したようなポイントってありましたか?

(梅津有希子)もうひとつ、『チュンチュン』っていう曲。これも履正社なんですけれども。これ、台湾のプロ野球で人気の曲なんですね。ちょっとお聞きいただきましょうか?

履正社高校『チュンチュン』

(安住紳一郎)聞いたことあるな。

(梅津有希子)さすが、安住さん。

(安住紳一郎)台湾のプロ野球?

(梅津有希子)そうです。中信兄弟の陳子豪選手の応援曲なんですけども。それをチュンチュンというチアガールの方が踊っていまして。で、またそのチュンチュンがかわいくて。

(安住紳一郎)そうですよね。注目されましたよね。

(梅津有希子)そうなんです。そのチュンチュンがやっている曲ということで。これが履正社の野球部からリクエストがあったと。『チュンチュン』をやってほしいと。それを「この曲、なに?」ってアルプスで聞いたら「『チュンチュン』です」って言われて。「『チュンチュン』とは……?」っていうところから始まりまして。野球部に「『チュンチュン』ってなに?」「いや、台湾の……」みたいな。だから、大変なんですよ。わからなくて。

(安住紳一郎)そうですよね(笑)。

(梅津有希子)そうなんですよ。なにもかも、わからないですよね(笑)。

(安住紳一郎)ちょっとまた、知らないっていうのもね、ブラバン研究家としてちょっと恥ずかしい気持ちも……。

(梅津有希子)そうなんです。「そんなことも知らないんですか?」みたいな感じなんで。だからこっそり、結構その場でGoogleで調べたりするんですよ。でも『チュンチュン』はわけがわからなくて。だいたい『チグハグ』とかは曲名ですぐわかるんですけど。『チュンチュン』はちょっとわかんなくて。ちょっと調べるのに時間、かかりましたね。

(安住紳一郎)「ちょっと梅津、一度持ち帰らせていただきます」みたいな。

(梅津有希子)「ちょっとすいません。持ち帰って調べさせていただきます」みたいな。その場でちょっと答えを出せなくて、すいませんでした。

(安住紳一郎)いいですねー。そうですか。台湾のプロ野球から。やっぱり、ちょうど10代の皆さんですから、感性が豊かだからね。「これだ!」っていうのはあるんでしょうね。

(中澤有美子)でも、またすぐそれを編曲してブラバン用にする先生が……。

(梅津有希子)そうなんですよね。これ、やっぱり野球部のリクエストに全部応えてあげるっていうのは吹奏楽部の先生が熱心なこと。理解があること。で、すぐに編曲をして楽譜を用意できるっていう条件が揃っていないと応えることができないんですよ。なので履正社の吹奏楽部の先生はその辺がすごく熱心な先生なので。すぐリクエストに応えてあげたんですよね。

(安住紳一郎)あとは台湾のプロ野球の曲を使うんだったら去年、一昨年のファイターズの『きつねダンス』とかを使うような学校なないんですか?

(梅津有希子)『きつねダンス』、札幌の高校が使ってますよ。大谷高校が来た時に、もういち早く『きつねダンス』をチアがやってましたね。

(安住紳一郎)ああ、そうですか。いいですね。

(梅津有希子)よかったですよ。やっぱり札幌の学校がやってよかったなって感じですね。

札幌大谷高校『きつねダンス』

(安住紳一郎)たしかに。ちょっと鹿児島の高校やると違うなって感じが……(笑)。

(梅津有希子)「あれ? なんでやってんの?」って感じじゃないですか。でも札幌大谷がやったから「ああ、いち早く取り入れてきたな」っていう感じはしましたね。

(安住紳一郎)またね、夏の甲子園が始まりますんで。テレビラジオから流れる……結構な時間流れてますからね。そう考えると。

(梅津有希子)ずっと流れてますからね。1回から9回まで。

(安住紳一郎)なので結構皆さんもね、あんまり意識しないんだけど。やっぱりずっと耳に入ってくるんで。なんかスーパーのBGMのように「ああ、これこれ」みたいな。

(梅津有希子)そうなんですよね。知らない間にもう洗脳されてるというか。なんか聞いたことあるなと思ったら「ああ、中継で聞いた曲か」みたいな。

(安住紳一郎)ちょっと皆さんもね、この『チュンチュン』とかね、TikTokで入りました『チグハグ』とか『可愛くてごめん』とかね。『可愛くてごめん』はすごいかかりそうな気がしますね。

(梅津有希子)これ、『THE TIME,』でもよくわかってますよね。いつも聞いてますよ。「また流れてる!」と思って。

(安住紳一郎)そうなんですよ。やっぱり20秒ぐらいで完結する、メロディーがすごく印象的なものって使いやすいんでしょうね。

(梅津有希子)なるほど。そうかもしれないですね。

<書き起こしおわり>

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