宮藤官九郎 新型コロナウイルス感染から回復までを語る

宮藤官九郎 新型コロナウイルス感染から回復までを語る ACTION

宮藤官九郎さんが2020年4月20日放送のTBSラジオ『ACTION』に電話出演。新型コロナウイルス感染から回復までのご自身の経験を話していました。

(幸坂理加)今日もお休み中の宮藤官九郎さんに代わりまして、主婦にして女優の伊勢志摩さんとお送りしますよろしくお願いします。

(伊勢志摩)もうね、図々しく居座っておりますけども(笑)。

(幸坂理加)いやいや(笑)。よろしくお願いします。宮藤さんがお休みをしてもう4週目になりますね。これまで毎週、宮藤さんからいただいたメッセージを紹介していたんですけども。今日は直接、お電話がつながっております。もしもし?

(伊勢志摩)もしもし?

(宮藤官九郎)あ、もしもし? 宮藤です。聞こえてます?

(幸坂理加)聞こえてます。

(宮藤官九郎)ああ、よかった、よかった。

(幸坂理加)宮藤さん、もう退院してご自宅なんですよね?

(宮藤官九郎)そうなんです。今日で一応、経過観察の2週間も終わりまして。「普通に生活をしていい」って言われているんですけども。やっぱりもうなんか、いろいろと世の中があれをしているもんですから。もちろん出かける気持ちにもならないし。正直、まだ家から一歩も出ていないです。

(幸坂理加)体調はどうですか?

体調は戻り、普通に生活できる状態に

(宮藤官九郎)体調はもうばっちりというか、普通なんですけども。戻っていて、薬ももう飲んでいないんですけども。やっぱりね、大変な病気でしたね。ということを……まあ僕、まず最初に番組を聞いている皆さんに「大変、お騒がせしました」という謝罪の気持ちを。いろんな人が「謝らなくていい」って言っているじゃないですか。なんですけども、僕の性格的なものもあるんですけども。やっぱり自分が不注意だったということと、あとは自分の家族とか仕事関係の人に大変な迷惑をかけてしまって。信用を失ってしまったということに対して、「お騒がせしました」っていう気持ちがすごい強いので。

(伊勢志摩)はい。

(宮藤官九郎)まずはちょっと、申し訳ありませんでしたっていう。これはもう、謝らないとこの先の話ができないという意味で。あの、申し訳ありませんでした。

(伊勢志摩)うん。

(幸坂理加)はい。

(宮藤官九郎)それでですね、だから「感染しないためにはどうしたらいいのか?」っていうのは僕の口から言う資格もないですし、言うつもりもないんですけども。かかってしまった人がですね、これ以上、必要以上に落ち込まないようにというか。今、まさにかかっている人とか不安になっていると思うんですけども。それをなるべく解消するようなことが、僕は一応かかって治った人間なので。そういう話ができるかなと思って今日は電話で出ることにしました。

(幸坂理加)宮藤さんから前にいただいたメッセージの中に「コロナは手強い」という表現があったと思うんですけども……。

(宮藤官九郎)うん。今、ものすごい食い気味で来ましたね?(笑)。

(幸坂理加)すいません(笑)。

(宮藤官九郎)なんかありました?(笑)。

(幸坂理加)いや、これはどういうところで感じたのかなと思って。

新型コロナウイルスの症状

(宮藤官九郎)あのですね、今思い返すと、僕はもちろん風邪とかインフルエンザのAとかBとか、腸炎とか。大概のものは結構かかりやすいのか、経験をしていたんですけども。今思うと、本当にそれとも似ていないというか、どれにも該当しないというか。どれとも間違えようがないような症状でした。最初は僕、背中が痛くて。で、熱がとにかく上がったり下がったりがすごかったんですよ。で、はじめて病院に……それでこういうご時世でからいきなり病院に行くのもなということで、とりあえず電話をして。「こういう感じなんですけども、行ってもいいですか?」っていう話をして。それで行って、病院で熱を測ったら、病院で熱が下がっているんですよ。みたいなことが最初にあって。

それで最初は腎盂炎という診断をされて。それで腎盂炎の治療を自宅でしていたんですけども。それでまた病院に行ったら「これはなんか違うんじゃないか?」っていう風になって。病院の先生がちゃんといろいろと調べてくれて。それで、保健所に連絡を取ってくれて、お手紙を書いてくれて。それでもすぐには検査ができなくて。次の日か次の次の日に検査を受けて「コロナです」って言われて。それでね、最初は「とにかく安静にして様子を見ましょう」って言っていたんですけども、もういきなり入院した日に熱がすごい上がったんですよ。

で、「これは薬を使いましょう」っていうことになってアビガンっていう報道されている薬を飲みまして。それで先生曰く、「そこで最初、初期に薬を使ったのが良かったんじゃないか」っていう。それでそこから6日ぐらいかな? だんだんだんだんと熱が下がってきて……っていう感じだったんですよね。それでその先生が言っていたのは、僕もそうですけども、言われた時に落ち込んだんですよ。「うわあ……」って思って。でも先生は「精神的に落ち込むことによって免疫力が下がるから。大丈夫だから」っていう。とてもいい先生で。まずね、「病院に来てくれてありがとう」って言ってくれたんですよ。お医者さんが。

「病院に来てくれてありがとう」

それは「病院に来てくれたら、治せるから」っていう意味だと思うんですけども。「とにかく、この病気に関してはわからないことがいっぱいあるけども、おかげさまで今、こうやって治療を重ねていることで知識も経験も増して、どんどん医療も進化しているから。宮藤さんみたいに発言の場がある人に言ってほしいのは『とにかく家から出るな』ということ。感染者がこれ以上増えなければかならず撲滅できるはずなので、それだけは強く言いたいです」っていう風に先生は言っていました。

なので、結果的にですね、治りました。治りましたが、やっぱりだからといってすぐに家から出て普通に社会生活ができるのかもしれないけども、なかなかそういう気にはならないですね。でも、「病は気から」と言いますけども、すごいその先生に励ましてもらったのがよかったです。

(伊勢志摩)最初に腎盂炎でかかった先生も、コロナの治療をなさった先生もどちらもいい先生に出会っているという形ですよね?

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