宮藤官九郎 RCサクセション『トランジスタ・ラジオ』を聞いた日比谷野音の外の風景を語る

宮藤官九郎 RCサクセション『トランジスタ・ラジオ』を聞いた日比谷野音の外の風景を語る TBSラジオ

宮藤官九郎さんが2025年4月25日放送のTBSラジオ『SHURE presents 音楽の金曜日~あなたとミュージックプレゼント~』の中で「あの時かかっていたあの曲」というテーマでトーク。上京して間もない頃、チケットを買えず日比谷野外大音楽堂の外でRCサクセションのライブを聞いていた際の『トランジスタ・ラジオ』の風景を話していました。

(宮藤官九郎)こんにちは。宮藤官九郎です。「あの時かかっていたあの曲」ということなんですが。その曲を聞くとあの場面を思い浮かべるとか、あの場所を思い浮かべるっていうね。なんかいろいろ、結構あるんですけど。その中でも一番、明確なのが僕、RCサクセションの『トランジスタ・ラジオ』っていう曲を聞くと、日比谷の野外音楽堂の外の風景を思い出すんですよね。それは僕が大学生の時、RCのコンサートを上京して初めて行った時。チケットがもうなくて、外で聞いてる人が100人ぐらいいたんですよ。で、そこでみんな、もうしょうがないから。中で見れないからっつってお酒を飲んだりしながら曲かかってきて。

チケットを買えなかった人が100人ぐらい、外で聞いていた

(宮藤官九郎)「ああ『スローバラード』だな」とか、「ああ、『ドカドカうるさい』だな」とか思いながら聞いていたんですけど……『トランジスタ・ラジオ』がかかった時、別に誰も打ち合わせしてなかったのに急にゲートの方にバーッてみんなで走っていったんですよ。で、もう我慢できなくてよじ登って、塀からこうやって中を見て。それとか、木に登り始める人がいたりとか。だからジャカジャーン!っていうギターのイントロがまるで、その動ききっかけだったみたいに。みんなが走り出したのを見て、僕もそれまではおとなしく見てたんですけど、「ちょっと見えるかな?」と思ってガーッて行って身を乗り出したら、ちょっと見えたんですよね。で、「うわー! やった。よかった。見れた!」と思ったんですけど。

でも、その後、野音に行ったらそこの塀がすごく高くなってました(笑)。もうダメ。もう見れない。昔、見れたんですよ。で、それがいまだにあのRCのジャガジャーン!っていうのを聞くと、その時のあの「もう我慢できない!」みたいな熱気がすごい……しかも、天気がよくて。真夏だったからっていうのもあるんですけど。いまだにね、その光景が思い浮びますね。うん。というわけで聞いていただきたいと思います。RCサクセションの『トランジスタ・ラジオ』です。

RCサクセション『トランジスタ・ラジオ』

宮藤官九郎さんのこのエピソード、めちゃめちゃいい話ですね。塀によじのぼって中を見るとか、本当はいけないことなんでしょうけど、100人ぐらいいた人たちを衝動的にそうさせてしまうほどのパワーがRC『トランジスタ・ラジオ』にはあったんでしょう。音楽のパワーを感じさせられるお話だと思いました。

『SHURE presents 音楽の金曜日~あなたとミュージックプレゼント~』

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