『ハイパーハードボイルドグルメリポート』の上出遼平さんが2020年4月8日放送のニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』に出演。佐久間さんと旅先で食べて一番美味しかった料理や、旅先で最も称賛された瞬間について話していました。
【佐久間宣行のオールナイトニッポン0】
前回は #ハイパーハードボイルドグルメリポート を手掛けている、テレビ東京の上出遼平さんをゲストにお招きして、危険地帯の歩き方やカルト教団のボルシチについてなどを話しました。
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— 佐久間宣行のオールナイトニッポン0【公式】 (@SakumaANN0) April 9, 2020
(佐久間宣行)メールが来ています。東京都杉並区の方。「上出さんに質問です。海外で食べたもので一番美味かったものを教えてください」。そうそう。こういうのも聞かないと。『ハイパーハードボイルドグルメリポート』だからね。
(上出遼平)はいはい。純粋な味で言うと、ロシアのシベリアのカルト教団の村っていうところがあって。そこの飯はめちゃめちゃ美味かったですね。
(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ! 何がどう美味いの?
(上出遼平)やっぱり外界と隔絶されているんですよ。外の世界と。それで全部自給自足なんですよ。だからその北海道的な肥沃な大地で育った野菜と、ヤギの乳と……すごいんですよ。ロシアって結構マズいものが多いんですけど。モスクワとかになると。
(佐久間宣行)まあ、そうね。ロケに行ったスタッフとかも結構、「ロシアのメシはそんなに美味くないですよ」って言うもんね。
(上出遼平)結構ハズレのことが多いんですけども。
(佐久間宣行)その教団の中で食ったメシの中で一番美味い料理はなんなの?
(上出遼平)ボルシチですね。もう本当に美味いっすよ。
(佐久間宣行)ということで、味として一番美味かったのはロシアのカルト教団のボルシチ?(笑)。
(上出遼平)間違いないです、はい(笑)。
ロシアのカルト教団の村のボルシチが一番美味い
皆さん本日はありがとうございました。
こちらが図らずもトレンド入りしたらしい「ロシアのカルト教団のボルシチ」です。
最近では映画「ミッドサマー」のモデルなんじゃないかとも囁かれています。#佐久間宣行ANN0 #ハイパーハードボイルドグルメリポート pic.twitter.com/Tc4HaMKn5g— 上出遼平 KAMIDE RYOHEI (@HYPERHARDBOILED) April 8, 2020
(佐久間宣行)皆さん、これはぜひ食べに行ってください。ロシアのカルト教団のボルシチがめちゃくちゃ美味いです。それでじゃあ、味じゃなかったらなんなの?
(上出遼平)それで言うとやっぱり、その「一口やるか?」って言ってくれて食べるメシが美味いんですよ。
(佐久間宣行)ああ、なるほど。関係性を築けた証としてのメシっていうことね?
(上出遼平)それこそ、ケニアのゴミ山に住んでる青年と出会って、1日そのゴミ集めの仕事にくっついて行かせてもらって。それで稼いだ数10円で赤飯みたいなのを作ってくれて。
(佐久間宣行)なるほど。まあ、その人たちにとってはそれが1日の大事なご飯だもんね?
(上出遼平)そうです、そうです。それを本当に一口くれて。それで「もう一口、食うか?」みたいなことも言ってくれるんですけど。味はもちろん、分からないですよ。皆さんが食べて美味しいと思うかはわからないですけども、やっぱりその物語が一番美味しいっていう。
(佐久間宣行)おい? カッコつけてんな!(笑)。
(上出遼平)やめてくださいよ(笑)。1個ぐらいちゃんと言っておかないと……(笑)。
(佐久間宣行)いや、正しいよ。「契を交わした」に近い、自分のやっていた……その撮影自体が暴力に近いところがあるもんね。ズケズケと踏み込んでいるから。でも、それを許してくれたメシっていうことだよね? なるほど、なるほど。それはわかるよ。面白いわ。それと、ほっこりした話をどれかひとつさ。今、危険な話とかさ、メシの話とかしてたから。海外であった、ちょっと変わったエピソードみたいなの、ある?
(上出遼平)スリナム共和国ってご存知ですか?
(佐久間宣行)スリナム共和国……一応、説明してください。僕は知っていますけども(笑)。
(上出遼平)南米の一番北側にある結構マイナーな国なんですけど。そこに1人で行ったことがあって。一番安い車をチャーターして。ドライバーさんもいてくれるような車で。なんかもう全然もう隅から隅までタトゥーが入っているような方で。それで乗り込んでロケしようと思ったら、「お前、日本人か?」って言われて。「そうですよ」「本当に日本人か?」って。ものすごく興奮してるんですよ。
(佐久間宣行)「日本人に会えた!」みたいなこと?
日本人に会えて興奮するスリナム人のドライバー
(上出遼平)みたいなことなんですよね。たぶん。で、おもむろに車のナビをいじりだしたんですよ。「お前、日本人なんだよな?」って。そのチャーターした車のナビをいじりだして、ピッて音楽の再生ボタンを押したんですよ。そしたらまあ、長渕剛さんの『乾杯』が流れはじめて。「ああ、長渕さんファンなんだ! それで日本人に興奮しているんだ!」って思ったら……「これを、消してくれ」って言われて(笑)。
(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ!
(上出遼平)「これがこの車を買って6、7年消せないんだ。ずっと流れているんだ」って言っていて。というのも、その国で走っている車のほとんど日本からの中古車なんですよ。それでまあ、窃盗車とかも結構あって。で、ナビに入っている曲がそのまま来ちゃう。全部日本語なんで誰も消せない。車屋さんも消せないっていう。
(佐久間宣行)ああ、なるほど。ナビを扱えないっていうことね?
(上出遼平)だから、どう頑張っても長渕さんしか聞けないっていうことで。それでまあ、僕がそれを消すわけですよ。いとも簡単に3タッチぐらいで消せるわけですよ。「削除」ってやったらもうその人が電話をし始めて。それでもう車が集まってくるわけですよ。
(佐久間宣行)それって……「長渕を消せるやつがいるぞ!」っていうこと?(笑)。
(上出遼平)「ついに長渕を消せるやつがいた!」って(笑)。
(佐久間宣行)「あの忌まわしい歌を消せる呪術師が来たぞ!」みたいになって(笑)。
「救世主が来たぞ!」(スリナム人)
忘れていましたが、
こちらがスリナム共和国で僕にNAGABUCHIを消させたドライバーのラジェさんです。
今もたまに自撮り写真が送られてきます。
最近は少し挑発的です。#佐久間宣行ANN #ハイパーハードボイルドグルメリポート pic.twitter.com/BdDwLIYsNm— 上出遼平 KAMIDE RYOHEI (@HYPERHARDBOILED) April 25, 2020
(上出遼平)「救世主が来た!」ってなって。で、もう僕はそこから、もうひたすら何台も何台も。もう賞賛の嵐で。「お前、これで食っていけるぞ!」っつって。もう本当に。
(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ! 「お前はスリナムで長渕の曲を消す仕事で食っていけるぞ!」って?(笑)。
(上出遼平)まあでも、長渕さんだけじゃないですから。いろいろと入っているんで。まあ、僕の中でも良心みたいなのがあったので。たまに……松たか子さんの『Let It Go』とかは残しちゃったりとかして(笑)。
(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ! それ、お前の好みじゃねえかよ!
(上出遼平)ちょっと選曲とかも始めちゃったっていうお話で。ほっこりするお話っていう(笑)。
(佐久間宣行)ああ、大丈夫。ほっこりしたわ。本当に今、テレビの仕事で困ったらじゃあスリナム共和国に行けば、もうカーナビから長渕を消す仕事で生計を立てられるんだね。
(上出遼平)立てられますね。
(佐久間宣行)やっぱりいろんな国に行ってみるもんだね。生き方が見つかるもんね。
(上出遼平)見つかる。本当にありますよ。
(佐久間宣行)フフフ、ああ、おもしれえな(笑)。
<書き起こしおわり>