小袋成彬 ロックダウン10日後のロンドンの生活を語る

小袋成彬 ロックダウン10日後のロンドンの生活を語る MUSIC HUB

小袋成彬さんが2020年4月3日放送のJ-WAVE『MUSIC HUB』の中でロックダウン開始から約10日が経過したロンドンの生活を紹介していました。

(小袋成彬)毎週おなじみこちらのコロナ情報ですけども。段階的なロックダウンが始まってから通算10日目、11日目あたりですかね。ちなみにこれ、放送日の4日前に収録しているので月曜日の話だと思って聞いてください。そうなんですよ。日本だとね、今ちょうど「首都封鎖」っていうデマがすごい回っている段階ですよね。収録日が。官邸が否定したところですけども。まあ、4日後にどうなっているかわからないですが。まあないと思うんですけども。「ないとは思う」っていうその根拠は、僕らもロックダウンを実はしていないんですよ。

完全なロックダウンではない

結局、食料品を買いに行ったりするのもOKですし、先週も言いましたけど公園での運動もOK。犬の散歩もOKなんで。実質的にはレストランとバーと遊興……そういうものはないんだけども。それ以外のものはやっているんですよ。青果店とかね。なので、ロックダウンとは程遠い感じなんですよね。外にも行けるし。アミューズメントがない。まあ、アミューズメントがないっていうのがこれだけキツいっていうのは音楽家のもどかしいところではあるんですけども。イギリスの現状をそのままお伝えしております。

あのね、ヨーロッパ帰りの旅行者がコロナを持ち帰っているっていう話も、たぶん繁華街しか行っていないから。すごいんですよ。その中心街、観光地とかは人が肩をぶつけながら歩くみたいなところばかりなんで。今はもうそんなこと、全くないですけども。持ち帰るのも無理はないというかね、そう思いましたね。都市部に住んでいることが僕は多かったんですけども。それがかならずしもいいことではないというか。これだけ人の集まるところにピンポイントで被害が行くなんて、感染症って怖いですね。本当に。

空気が明らかにきれいになっている

なんか、いろんな生き方を考えさせられるなとすごい僕は思いました。都会にいるリスクとか、あとは空気もすごくきれいになっているんですよ。明らかにロンドンもすごい空気がきれいなんですよね。ここは交通がすごい多いんですけど。で、飛行機もすごいエミッション、二酸化炭素の排出量があると言いますが。それも今はあまりないですね。あんまり飛行機が飛んでいないんで、空気がどんどんきれいになっていって。それでオゾン層も今、回復していっているというデータもさっき、見ましたから。

なんだろう? 今まで自分たちがエンジンをかけまくっていたものを1回、立ち止まって見なくてはいけないんだなって思いましたね。こんだけ空気がきれいで自分のやることに集中して。メシは自分で作って……ってなんかすごいなと思いました。その中でどう、アミューズメントが生きていくのか?って言うことを僕は今、常々考えているんですよね。僕はそもそも生活にいらないものを作って売っているわけで。アーティストはね、いらない世界。創造して新しい世界をクリエイトすることだから……ここに、今この人類が岐路に立ったところでね、アーティストがなにをできるのか?っていうのがすごい重要で。どんな夢を見せられるのか?っていうのが大事なのかなって思うんですよね。うん。

(中略)

(小袋成彬)ちなみに今、かかっている曲はJoe Farrell、Ron Carter、Mike Longoの『Like a Thief in the Night』という曲ですね。2006年ぐらいの曲ですね。

『Like a Thief in the Night』

これも素晴らしい曲ですね。今、コロナの影響で音楽文化も危機的状況が続いているところもあります。クラブ業界も今、大変ですからね。今日、政府の発表で補償を検討していると言っていましたが、どこまでどう適用されるかもわからない不安な感じですよね。僕もいろいろと食らっていますからね。

まあ、僕ができるのはこうやってね、過去の音楽作品を愛でて、世話をしてね、未来につなげるという。本当、こういう過去の作品を所有しているのは未来の人間ですからね。世話をする、あとは愛でるっていうことが大事ですね。そうういアイデアとフィーリングをこのラジオではずっと発信し続けていきたいなと思っております。

ということで、J-WAVE『MUSIC HUB』、小袋成彬でした。手洗い、かならずお願いします。Stay Home。家にいましょう。Stay At Home。2週間、家にいてまた最高の春を迎えましょう。

<書き起こしおわり>

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