星野源『夢であいましょう・上を向いて歩こう特集』を語る

星野源『夢であいましょう・上を向いて歩こう特集』を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんが2020年3月24日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中でNHKオンデマンドで視聴した『夢であいましょう』の『上を向いて歩こう』特集について話していました。

(星野源)あの、テレビにAamzonのFireスティックみたいなやつを挿して、Amazonの映像コンテンツをよく見ているんですよ。で、そこからNetflixとか、他に契約したやつとか、そういうのをよく見てるんですけど。この間、NHKオンデマンドがAmazonで見れるようになって。「ああ、これは楽だ。パソコンで見なくてもいいし、テレビで見れるじゃん」って思って。僕、『ねほりんぱほりん』がすごい好きで。『ねほりんぱほりん』もその宣伝の中に『スカーレット』とかと一緒に。

「ああ、これはいいや」と思って。しかもあれ、放送されたのがすぐ上がるんですよ。だから「これはいいぜ!」と。僕、全録みたいなのをいつもしているの。でも、その中にEテレを入れてないの。もう容量的な問題でチャンネルがちょっと限られちゃって。で、Eテレも入れたいんだけど入れられなくて。だからちょっと『ねほりんぱほりん』を録画して見れてないという状況があって。「これはまとめて見れるぜ!」なんて思って。それでお金を今、払って。それでいつでも見れるんですよ。

で、『ねほりんぱほりん』を見て「面白いな!」なんて言ってて。「他になにがあるんだろう?」っていろいろ探してたんですよ。そしたら『夢であいましょう』があって。昔の。1960年ぐらい。61年とか、たぶんそれぐらいの時の放送。白黒ですよね。だからその前とか……いわゆるだから『おとなの漫画』っていう植木等さんとかクレイジーキャッツの方々が出ていたやつはたぶん完全生放送だったんだと思うんだけど、この頃から録画とかが出てきてね。

それがフィルム……たぶんあれ、フィルムだよね? 白黒だからテレビ放送だけどもフィルムで撮ってるんじゃないかな?っていう感じの。でも、明らかに生ではないなっていう感じ。生放送ではないなっていう感じの番組で。いわゆる僕ら世代は全然覚えている『夢で逢えたら』とか。ダウンタウンさん、ウッチャンナンチャンさん、清水ミチコさんとかが出られていたコント番組がありましたけども。

『夢で逢えたら』のネタ元

あの『夢で逢えたら』のネタ元って言うのかな? それが『夢であいましょう』という、まあコントだったり音楽、そういうものが混ざったエンターテイメントのテレビ番組ですよね。その、みんなが憧れている、『夢であいましょう』を子供の時に見たような人たちが大きくなってその後のテレビのエンタメをどんどん作っているような、みんなが影響を受けたような、そういう伝説的な番組があったんだよね。それで「見れるじゃん!」なんて思って。

それまで、やっぱりなかなかそんなのは見れないと思っていたから。「そうか、これは嬉しいぜ」なんて思って再生してみたの。で、そしたら2本だけあって。「ああ、そうか。そりゃあ全部じゃないよな」って思って。そもそも保管されているのも少ないんだろうなって。そうだよね。全然ないよね。それがね、しかもその1本は『上を向いて歩こう』特集だったんですよ。で、「これはいいぜ!」なんて思って。

その『夢であいましょう』っていうものの中で毎回ね、その月ごとにだっけ? 「今週の歌」みたいなのがあるんだよね。今月の歌だったり、テーマソングだったり。その中の1曲が『上を向いて歩こう』っていうあの坂本九さんのね、もうみんな日本人が知ってる名曲ですけども。その『上を向いて歩こう』は番組の中で流れた曲で。その放送作家をされているのが永六輔さん。コントも書くし、番組進行も書く。その中で作詞も永六輔さんが『上を向いて歩こう』はされている。で、その番組の音楽担当は中村八大先生で、全体の音楽だけではなく『上を向いて歩こう』を作曲したのも中村八大さん。

で、その『上を向いて歩こう』が1961年、番組が始まった年に番組の中に流れて。それがレコードになって日本中でヒットした。それでその後、これは知ってる人も多いとは思うんですけど。『SUKIYAKI』っていうタイトルで海外で大ヒットしたんですよ。で、日本の曲なんだけど、もう大ヒットして。僕が調べたら……ちょっとごめんなさい。これ、確実ではないかもしれないんですけども。最初、ラジオ局のDJがカバー曲の方を先にかけて。「この曲は、なんだ?」ってなって。

『上を向いて歩こう』が世界中で大ヒット

それでオリジナルをかける人もいて、オリジナルの大ヒットしたと。それがね、たまたまオリジナルをかけたのか、カバー曲が先だったか、ちょっとごめんなさい。定かではないんですけど。たしかどっちかでですね。それで世界中で大ヒットしまして、数々のカバー曲も作られまして。海外でね。それを受けて、その2年後かな? 3年後かな? そのぐらいに『上を向いて歩こう』特集っていうのが放送された時のものだったの。で、その番組を見てね、すごくそれが良かったんですよ。なんで良かったのかな?っていうと、まずその坂本九さんが出てきて。司会が黒柳徹子さんだったんですね。番組を進行するのが。寺ちゃんの大好きな黒柳徹子さん。意中の人ですよね?

(寺坂直毅)フフフ(笑)。はい。

(星野源)若かりし頃の黒柳徹子さん。でもね、全然今と変わってないっていうかね(笑)。進行の上手さというか、テンポの速さみたいなのも含めて。で、まず最初にオリジナルがあって。坂本九さんが歌を歌われて。その後、「世界中でヒットしてます」っていう説明をするんですよ。それでいろんなレコードジャケットを並べて、「この国はこのバージョン」とかって。それで「ヒットしてるんだけど、なぜか『SUKIYAKI』というタイトルになってます」っていう。その隣にレコードジャケットがあって、アルファベットで『SUKIYAKI』って書いてある上に「鍬焼(くわやき)」って書いてあるの(笑)。

『SUKIYAKI』と「鍬焼(くわやき)」

その「鋤焼(すきやき)」と似ているから「鍬焼」で印刷しちゃったみたいな。で、徹子さんが「『くわやき』ですけどね」っていうツッコミとかしていて。「めちゃくちゃおもしろいじゃん!」って思って。

で、いろんなカバーしたレコードのジャケットがあって。その中にはマーティン・デニーのもあったのよ。で、僕はマーティン・デニーが大好きで、そのマーティン・デニーの『SAKEROCK』っていう曲をバンド名にしたぐらい好きで。今日、ゲストだった細野晴臣さんもマーティン・デニーの影響を受けてトロピカルだったりマリンバをやったりとか。そういう音楽も自分の中に取り入れたような、そんな方でしたけども。

その「マーティン・デニー」っていう言葉を徹子さんがしゃべって、そのマーティン・デニーの『SUKIYAKI』を坂本九さんがその場でそのジャケを見るみたいなのがすごくグッと来たっていう。しかもね、その番組の中でマーティン・デニーの『SUKIYAKI』を流してただダンスをするっていう時間があるんですよ。で、黒柳徹子さんが「マーティン・デニーで『SUKIYAKI』」って言って、その音楽をただ流しながら引きの画でただダンスを見るっていう。「なんて豊かな時間なんだ! それがテレビで流れていたんだぞ!」っていうこれも感動したし。

MARTIN DENNY『SUKIYAKI』

でね、何が一番グッと来たか?っていうと、僕はずっと気になってたんですよ。「『SUKIYAKI』って何だ? ナメてるのか?」って(笑)。『上を向いて歩こう』っていうものを英訳すればいいだけなのに、誰かが……だからその海外の誰かが「すき焼きっていう日本の食べ物が有名だから『SUKIYAKI』っていうタイトルにしちゃえ!」っていうことでしてしまったわけじゃないですか。で、「それに対して本人たちはどう思ってるだろう?」と俺はずっと思ってたんですよ。坂本九さんとか中村八大さんとか、それこそ歌詞を書いた永六輔さんとか。

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