YZERR BAD HOP横浜アリーナ無観客公演スピーチ書き起こし

YZERR BAD HOP横浜アリーナ無観客公演スピーチ書き起こし みやーんZZノート

2020年3月1日、新型コロナウィルスの影響で予定されていた横浜アリーナ公演を無観客で実施し、YouTubeでライブ配信したBAD HOP。ライブの中盤、YZERRさんが行ったスピーチの書き起こしです。

(YZERR)YouTubeで見ている皆さん、楽しんでますか? 本当に僕たちも残念なんですけども。今日は無観客でライブっていうことで、この横浜アリーナで今、ライブをやらさせてもらっています。この横浜アリーナっていう場所にはすごく自分たちも思い入れが強くて。初めて横浜アリーナでライブを見させてもらったのは18歳の時で。ちょうどあっちの方の席だったんですけども……「あっち」って言っても席がないからどこって言っていいのかわからないですけども。ちょうどあっち側の席で見ていて。

18歳の自分にはすごくとんでもなくデカい会場に見えて。もしかしたらアーティストをやっていて立てないんじゃないかっていう風に思っていました。でも、こういう形でも今、ライブができていることを皆さんに感謝していますし、いろんなサポートをしてくれている方々、本当にありがとうございます。本当に今、見てくださっている皆さん、本当にありがとうございます。

昔は自分たちもこういうところでやってみたいんだとか……たとえば「武道館でライブをやってみたいんですけども」って言ってみたとしても、「お前たちじゃ無理だ」ってずっと言われていました。こんな……ヒップホップってその時はまだまだ全然流行っていなくて。「ヒップホップは全然流行ってもいないし、しかも君たちのようなスタイルで売れることはないと思うよ」って本当にね、昔はBAD HOP、言われていたんですね。

「お前たちじゃ無理だ」と言われてきた

でも全部、自分たちででっかいビジョンを持って、細かくいろんなことを仲間と考えて、それを実行して。やっと今、このステージに立っています。本当に、このステージに立てて嬉しいんですけども、まさか中止になって、自分たちがこういうお金を、負債を抱えるなんていう風には思ってもいませんでした。

だけど、正直言って重要なのはそういうことじゃないと思っています。お金とか、いろんな人からいろんなサポートの声をいただいたんですけども。中にはすごい心あるメッセージをくれる人たちもいて。だけど、正直俺たちはこれを今、皆さんにYouTube越しで見てもらって、少しでも自分たちがここまで来れたように希望を感じて、こういうのを本気でやったら、本気でこんなような……こんなどうしようもなかった俺ができたっていうことだから。「もしかしたら自分たちもできるんじゃないか?」っていう風に思ってもらえたら、それはお金以上の価値があると思っています。

1億円という額は本当にデカいですし。まあ、みんなにとっての1億円も俺にとっての1億円ももちろん一緒です。だけれど、俺は本気でヒップホップが大好きで、この国で本気でヒップホップを流行らせたいと思っています。その情熱は誰にも負けないって思っています。俺は本気で毎日、この情熱を持って、毎日毎日生きています。逆に見ているみんなはどうですか? これは別にどんだけ負債を負おうと何をしようと、自分が成し遂げたいことがあったら、それはお金というものは僕の中では関係ありません。

お金よりも大切なもの

それよりもこれを見て、自分よりも若い子たちが……18歳の自分が見て「ここに立ちたい」と思ったように、もっと若い子たちが自分たちのこういう挑戦する姿を見て「やってやろう!」っていう気持ちになったら、それは1億円というお金すらもちっぽけに見えてしまうほど、素晴らしいものだと思います。はい。本気で思っています。だから俺たちはこれからも負けずに成し遂げますし、もしかしたら俺たちが成し遂げられない可能性もあります。

もっともっとヒップホップをデカいものにしようとか、もっとやってやろうと思っても、もしかしたらできないかもしれないけど。これを見ている次の若い子たちとか、次の世代がそれをやってくれるという風に信じています。だから自分たちとしてはお金の心配をしてくれている人もいるけど、正直そういうものよりも、自分たちとしては伝えたいものが本気であります。それはこのステージを見てもらってもわかると思います。

パブロが最初にこのステージの画を書いて、みんなでLEDを作って、みんなでしっかりとステージを作り込んでここに立てています。俺でもできたんで、みなさん、見ている人たち。本気で成し遂げようと思って情熱を持ったら全員できると思います。本当に今日、ここに立たせてもらって、これのためにいろんな方にサポートをしていただいたんで、ありがとうございます。

うん。まあ言いたいことはそれだけです。よし、DJ CHARI、行こうぜ!(『ZION』スタート)。

YZERR『ZION』

<書き起こしおわり>

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