町山智浩 サンディエゴ「死者の日」取材を語る

町山智浩 サンディエゴ「死者の日」取材を語る たまむすび

町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でサンディエゴでのお祭り、「死者の日」取材について紹介していました。

(町山智浩)この間、デトロイト取材をしていたんですけども。その後ですね、サンディエゴに回ってきたんですよ。BS朝日の『町山智浩のアメリカの“いま”を知るTV』の撮影なんですけども。ここでデイ・オブ・ザ・デッド(死者の日)というお祭りに参加してきたんです。それは日本ではね、ピクサーのアニメ映画の『リメンバー・ミー』という映画で描かれていたメキシコ系の人たちが死んでしまった懐かしい人たちを呼び出して一緒に楽しむというお祭りなんですね。

町山智浩 映画『リメンバー・ミー』を語る
町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で、ピクサーのアニメーション映画『リメンバー・ミー』を紹介していました。 (山里亮太)アカデミー賞が……。 (町山智浩)そう。アカデミー賞で来ているんですよ。アカデミー賞のノミネート作品を紹介する...

(山里亮太)はいはい。

(町山智浩)で、すごくサンディエゴでやるのはアメリカでも最大規模だったらしくて。35000人集まってすごかったんですけども。すごく感動したのはとにかく彼ら、楽しくするっていうことなんですよ。で、お菓子とかお酒とかを用意して、歌って踊って。楽しくしないと死んだ人は帰ってこないから。しんみりとはやらないんですよ。絶対に。で、生きてた時に好きだったものとかを全部並べて。好物とかを置くんですね。それって文化としてなんか素晴らしいなと思いましたよ。

楽しく死者を迎える

(山里亮太)たしかに。『リメンバー・ミー』を見た時も思いましたもん。なんかいい文化だな、いい考え方だなって。

(町山智浩)そう。だって、ねえ。しんみりしていたら、死んだ人も「そんな辛気臭いところには行きたくないよ」って思っちゃう。で、祭壇があって、いくつもあるんですけども。ものすごい数の祭壇を自分たちで作るんですね。で、その祭壇の上にあの世から帰ってきてほしい人の写真を置くんですよ。そこでちょっとちょっとショックを受けたのはね、若い高校生ぐらいの男の子の写真をドンと置いている女の人がいて。

「どうしたんですか?」って聞いたら、「弟のクリストファーだ。この夏休みを経て9月から大学に行く予定だったんだけども、ちょっと言えない理由で夏休みに亡くなってしまった。私は姉でものすごく悲しいからこの裁断をやってるの」って笑うんですよ。で、僕たち撮影スタッフが「それはすごく残念で……」みたいな、まあ非常に日本的な反応をしたんですね。「お悔やみ申し上げます」みたいな。

(赤江珠緒)そうですね。そうなりますね。

(町山智浩)そうするとね、「そんな顔しちゃダメ!」って言われたんですよ。「楽しくしなきゃいけないんだから! 死んだ人も悲しいでしょう?」って。これはすごいなと思って。だから僕もね、いつか死ぬのでね。その時はさんざん笑かしてほしいな思いましたよ。

(赤江珠緒)ああ、そうか! 町山さんの好きだったものとかで。

(町山智浩)そう。だから日本って、昔はそうじゃなかったっていうか、いまもそうなのかな? お通夜でさんざん飲んで騒ぐっていう文化がありましたよね? 死んだ人のバカな話をいっぱい言ってね。だからそういうのって、なんかお葬式で笑ったりすると怒られる世界ってなんか違うなって思って。

(赤江珠緒)神妙にしなきゃいけないみたいな空気、ありますもんね。

(町山智浩)そう。それはなんか同調圧力みたいなことでそんなことしてもしょうがねえなと思いましたけどね。

(赤江珠緒)町山さんの時にはおしりの話とかしよう。ねえ(笑)。

(町山智浩)そうそうそう(笑)。さんざんね(笑)。

(赤江珠緒)「この映画のここがいいって言っていたよ」みたいなね。

(山里亮太)「この映画のおしりがいいって言ってた!」って(笑)。

(町山智浩)そう。いろんなおしりが並んでいるみたいな(笑)。

(山里亮太)タモリ倶楽部のオープニングみたいな(笑)。

(町山智浩)ちょうどいい前振りですね。今日紹介する映画の(笑)。今日、紹介する映画はこれです、はい!

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町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で人気漫画『シティーハンター』のフランスでの実写映画『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』について紹介していました。 (町山智浩)ちょうどいい前振りですね。今日紹介する映画...

<書き起こしおわり>

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