あっこゴリラさんがbayfm『MUSIC GARAGE : ROOM 101』に出演。渡辺志保さんとフェミニズムや自身が参加する生理用品の「#NoBagForMe」プロジェクトについて話していました。
今夜27時から?ゲストは @akko_happy_b さんです?MUSIC GARAGE : ROOM 101 | bayfm78 | 2019/10/11/金 | 27:00-28:30 #ROOM_101 https://t.co/fHt92IjraK
— Shiho Watanabe Kurokawa (@shiho_wk) October 11, 2019
(渡辺志保)今日、私があっこゴリラさんにお話を聞いてみたいなと思ったその理由というか、いくつかあって。ご自身のことをやっぱりフェミニストの立場からね、ラップをしている、表現してるっていうことも多いと思いますし。それについてもそういうことを表立って言っている日本のラップアーティスト、ヒップホップアーティスト、女性アーティスト全般ですけども。なかなか稀有な存在だなと思っていて。で、1曲1曲が本当にメッセージ性が強いというか。いまの『超普通』もそうでしたけども。
(渡辺志保)本当にいろんな立場の方の視点からラップをしているような感じがしてまして。なんかそういう自分の色とか特色みたいなものっていつ頃から自覚的だったのかな?って……。「こういうことを歌っていこう」みたいな。
(あっこゴリラ)ああ、フェミニストっていうことですか?
(渡辺志保)とか、そういう多様性みたいな。
(あっこゴリラ)でも、そこに関しては、うーん……私、もともとバンドでオルタナティブなものがすごく好きだったんですけども。だから、その後にヒップホップというものに出会っているんですよ。それで、ヒップホップにすごい食らってしまって。すごい救われてしまったんですよ。
(渡辺志保)それは自由なところとか、そういう感じですか?
(あっこゴリラ)そうですね。「なんでこんなに自信満々なの?」とか(笑)。
(渡辺志保)たしかに(笑)。みんなね、根拠なく自信満々だから(笑)。
(あっこゴリラ)そう。「すごい!」って思ったんですよ。「なんなの、その余裕は?」みたいなのとか。すごいカルチャーショックをいろいろと受けて。でも、それにすごい救われたんですよね。あと、ちゃんとリアルなことを言ってくれるっていうところとかにすごい勇気をもらったから。で、私の中で自分のヒップホップっていうのを掘っていくじゃないですか。そうやって向き合っていくと、もう自分をレップ(Represent)することになるから。それってフェミニズムなんですよ。
(渡辺志保)うんうん。なるほど、なるほど。
自分をレップすることがフェミニズム
(あっこゴリラ)それで、だけどフェミニズムとかフェミニストってすごい「めんどくさいな、怖いな」みたいなイメージがすごいあって。最初は全然考えてなかったんですけど。でも、この社会で自分をレップすることって結構難しいなって思って。意外と難しいことなんだなって。本当は簡単なんだと思うんだけど。でもすごくしがらみだったり刷り込みとかがすごくて、私もその呪縛を取る作業でそれをラップしていったっていう感じなんですよね。だからそれが……「ああ、これがフェミニストなのかな?」って。私の中で。だからこれが正解かどうか、私はわからないですけど、自分の中ではそうだと思っていますね。
(渡辺志保)うんうん。でも、そういったあっこゴリラさんの姿勢に勇気づけられたりとか、賛同するファンの方とか、めちゃめちゃそういう熱いメッセージが実際に届くんじゃないですか?
(あっこゴリラ)そうですね。うん。タトゥーを彫っちゃう子とか。なんか私の発していることをタトゥーで彫っちゃうみたいな子とかが出てくるようになって。それに「うおーっ!」って思って。
(渡辺志保)ヤバい! でも、本当にカーディ・Bとかビヨンセみたいな存在っていう感じですよね。リリックを彫っちゃうみたいな。すごい!
(あっこゴリラ)そういなんですよ。いままではそういうの、さすがになかったんで。だからびっくりしました。やっぱり切実な言葉って響くんだなって。
(渡辺志保)その分、だって共感できる人、共感してくれる人がたくさん増えるっていうことですからね。ちょっとこのまま全然もう勢い衰えずに爆進していってほしいなって勝手に思っているんですけども。
(あっこゴリラ)ありがとうございます。
(渡辺志保)あと、もうひとつ最近のあっこゴリラさんの活動ですげえなと思ったのが、ユニ・チャームさんの「#NoBagForMe」っていう女性の生理用品……まあ我々女性がコンビニとか薬局で買う時に、茶色いバッグ、紙袋に入れてくれるんですよね。で、「その袋はいらないよ」っていうキャンペーンだと思うんですけど。それに参加してらっしゃったのがすごいいいなって思って。
(あっこゴリラ)ああ、本当ですか? ありがとうございます。
(渡辺志保)というのは私、最近ここ数年、すごいその女性の生理問題って言ったらちょっと変化もしれないけども。男性には全然ピンとこない話かもしんないですけど。ちょっと興味があって。たとえば、今年のアカデミー賞ってあるじゃないですか。あれの短編ドキュメンタリー賞を受賞した作品もインドの女の子たちの生理ナプキン事情を描いた作品が受賞をしたんですよ。
(あっこゴリラ)そうなんだ。
(渡辺志保)で、インドって女の子全員に生理用ナプキンが行き渡っているわけではなくて。売られている数も少ないし。あと、生理の時にはこういうものをあてがって、こういう風にするんだよっていう知識すら追いついてないこともあって。それで病気になっちゃったりとか、学校に行けなくなっちゃったりする女の子が多いっていう。で、そういったドキュメンタリー作品を見て、チャリティーとかもしてるようなプロジェクトなんですけど。
(あっこゴリラ)へー! 見たい!
(渡辺志保)Netflixでね、見れます。『ピリオド -羽ばたく女性たち-』っていう日本語のタイトルなんですけども。
(あっこゴリラ)チェックしよう!
Netflix『ピリオド -羽ばたく女性たち-』
生理が来たら学校は中退?
そんな女性も少なくないインドの小さな村に、生理用品を作る機械が設置された。
機械を動かす女性たち自らの手で、望む生活へ一歩近づく自由を得る。
アカデミー賞短編ドキュメンタリー賞受賞作品『ピリオド -羽ばたく女性たち-』独占配信中! #ネトフリ pic.twitter.com/02GlfjbMgc
— Netflix Japan (@NetflixJP) March 3, 2019
(渡辺志保)そういうのとかもあって。で、私も茶色いバッグはいらないなって思っていたし。あと、女性特有の妊娠検査薬とかあと排卵検査薬とかを買う時も、めちゃめちゃ薬局の奥の下の棚の方にあることが多くて。
(あっこゴリラ)若干ほこりを被ってるみたいなね(笑)。
(渡辺志保)そうそうそう! 誰も触ってないじゃんみたいな。それってちょっと嫌だなっていうのをぼんやりと感じてて。その時にあっこゴリラさんがこのプロジェクトに参加していたから「ああ、すごい!」と思って。日本でもこういうことができるようになったんだな、みたいな。
(あっこゴリラ)ねえ。すごい嬉しいですよね。
(渡辺志保)で、いま実際にそのパッケージを改良した生理用品が発売になるっていう?
(あっこゴリラ)12月からなるっていう感じですね。そうそう。
生理用品 隠さなくていい包装に ユニ・チャーム発売へ
神戸新聞 2019年10月9日https://t.co/B6aiuQiJPS
生理について気兼ねなく語れる世の中に-。生理用品大手のユニ・チャームが、手に取りやすいパッケージデザインを採用し、12月をめどに発売する。#NoBagForMe pic.twitter.com/lqe7NXWmT5— MAKOTO ICHIKAWA (@MK_ICHIKAWA) October 9, 2019
(渡辺志保)すごい。なんか参加してみてご感想とか、そういったものはありますか?
(あっこゴリラ)ええと……まあ、私は代表じゃないんで。メンバーの1人っていう感じなんで。まあ、なんだろう? みんなで話し合って何かをやるって難しいなって思いましたね(笑)。
あっこゴリラさんもいる!嬉しみ!!
なんで別袋に入れるのかなー
その袋別にいらないのにって思っていたから
こういうのは嬉しいな^^
「#NoBagForMe」のプロジェクト発足 https://t.co/szcrSYCPOP— Harold@チームおかんポケGO部 (@HaroHaro556was) June 12, 2019
(渡辺志保)ああ、なるほどね!
(あっこゴリラ)それはそうっすよね。やっぱり私は結構攻め攻めになっちゃいがちなんで。私は結構、スケルトンバッグにもう全然入れれちゃう人なんですよ。
(渡辺志保)ああ、外から見えても?
(あっこゴリラ)そもそも私、気にしない人なんですよ。
(渡辺志保)今日もスタジオにね、透明なスケルトンのバッグで来てらっしゃるしね。
(あっこゴリラ)そうなんですよ。そもそも私は気にしないんですけど、私も生理が……仕事してて「今日、生理なんです」って言いづらい感じがすごい嫌だったんですよ。
(渡辺志保)ああ、そうかそうか。
(あっこゴリラ)あと、言ったとしても「あ、ああ……」みたいな。
(渡辺志保)ああ、そういう風に引かれるみたいな?
風邪じゃないし、伝染るものでもない
(あっこゴリラ)みたいな感じがすごい嫌だったんですよね。でも、風邪じゃないんだよ、伝染るものではないんだよ、みたいなことは教えたくて。でも、何て言えば……みたいな。でも「生理」としか言いようがないしっていう。で、私は本当に「生理」って言ってるんですけども。「私、生理。そろそろ来ます」みたいな。「来ました、来ました」みたいな感じで。だからなんか、結構いまは全然私は……自分は生きやすくはなってるけど。なんか生理用品のパッケージがもっといろんなのがあってもいいんじゃない? みたいな。
そういうプロジェクトがあったんで。「ちょっと参加してくれませんか?」みたいな話をもらって。「お、いいな!」って思って参加させてもらって。まあ、とにかくこのソフィさん、ユニ・チャームさん。大企業がこういうことやるっていうことに、すごい時代を感じたし。「おお、ついにここまで来た」っていうのが嬉しかったですね。
(渡辺志保)だからそういうベーシックな知識がね、そもそもみんなに周知されていないっていうところもあると思うし。なんとなく「隠さなきゃいけない」とか、「ちょっとオブラートに包まなきゃいけない」みたいな感じには知らず知らずになってると思うので。
(あっこゴリラ)そうなんですよね。だから、このキャンペーンが始まって最初、炎上したんですよ。結構批判がめちゃめちゃあって。で、その時に、「でもこんだけみんなが生理について語ってるって、めちゃめちゃこのプロジェクト大成功じゃん?」って思ったんですよ。「そんな風に語ること、できなかったじゃん?」っていう。だから、まあすごい良かったなって私は思ってるんですけども。これまでのあり方が別に壊れるわけじゃないし。増えるだけだから。
(渡辺志保)ねえ。選択肢が増えるってことに関しては本当にいいことしかないなっていう風に私も感じた次第です。
<書き起こしおわり>