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ダースレイダーと宇多丸 緊急搬送と集中治療病棟を語る

ダースレイダーと宇多丸 緊急搬送と集中治療病棟を語る アフター6ジャンクション
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ダースレイダーさんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』に出演。宇多丸さん、宇垣美里さんと2019年8月に緊急搬送されて集中治療病棟に入った際のエピソードを話していました。

(宇垣美里)ここからカルチャートークのコーナーです。今夜のゲストはラッパーでりMCのダースレイダーさんです。よろしくお願いします。

(ダースレイダー)お願いします。

(宇多丸)ダースレイダーさん、前回は5月20日(月)のカルチャートークで入院カルチャー第一弾。ちょうど私が大腸憩室炎で人生初の本格入院をした後だったので。大変なパイセンということで。私はもう浅瀬でチャプチャプやっているようなもんですからね。

(ダースレイダー)まあね、あなたが通った道は僕は1000年前に通ってる道なんでね(笑)。

(宇多丸)アハハハハハハハッ! 通りすぎているっていう感じで(笑)。でも、火曜日は初登場ということで。改めて私からご紹介させていただきます。ダースレイダーさん、1977年フランス・パリ生まれ、ロンドン育ち。大学浪人時代にラップ活動を始め2000年、東京大学在学中にマイカデリックのメンバーとして本格デビューされました。その後はソロのラッパーとしても活躍。現在はバンド、THE BASSONS(ザ・ベーソンズ)のMC・ボーカルとしても活動されてます。

まあ本当に非常に多岐にわたって、司会活動もしていますし、社会活動というか、アクティビストとしても活動をしています。そして2010年6月、イベントのMCの最中に脳梗塞で倒れてしまって、合併症で左目を失明されてしまった。この時に余命5年を宣告されています。2010年のことですからね。その当時のことをまとめた本『ダースレイダー自伝 NO拘束』が今年の4月にライスプレスから発売されております。

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(ダースレイダー)これ、『NO拘束』っていうタイトルをよく考えたなと思ったんですけど。これでエゴサをすると結構SM系のツイートが出てきちゃうっていう(笑)。

(宇多丸)フハハハハハハッ! まあ、そうでしょうね(笑)。

(ダースレイダー)「そうか、そうか」って。でも、仲間が増えたみたいで。

(宇多丸)いやいや、でもよくぞお元気で……という。

(ダースレイダー)はい。それが第一期目の入院カルチャーの話で5月にした話がそこなんですけども。まあ、ちょっとやっぱり地元が恋しくなったってっていうのがあって。

(宇多丸)もう1回、言っておきますよ。「地元」っていうのは「ホスピタル」のことですね。

(ダースレイダー)はいはい。僕のフッドです。8月にちょっとね、1回地元に帰っていたんですけども。これが結構ヤバくて。8月4日(日)に……まあ僕、ずっと1ヶ月ぐらい気持ち悪くて、物も食べられなくてずっと吐いちゃっていて。ついに最終的にはスポーツドリンクもウィダーインゼリーも吐いちゃうみたいな。もう栄養が自分で取り込めなくなっちゃって。それで体力的にももう階段も登れなくなっちゃって。それで奥さんに「救急車を呼んでくれ」っていうことで呼んでもらって。それで救急車に来てもらってから、あの話題の「たらい回し」ですよ。「これが世に聞くたらい回しですか!」みたいな。

(宇多丸)結構緊急性が高いのに?

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受け入れ病院探しでたらい回し

(ダースレイダー)そうですね。1時間以上かかりましたね。病院が受け入れてくれなくて。で、救急隊員という方が僕の横で病院に電話するんですよ。「患者さん、こういう症状で……」って。僕がゲーゲー吐いていて。とりあえず点滴とかはされてるんですけど、ゲーゲー吐いて気持ち悪い状態で、それで病院に電話をかけてくれるんですけど。まあ、断られていくんですよ。

(宇多丸)それって受け入れる体制がないっていうこと?

(ダースレイダー)その理由はいくつかあって。まず、ベッドが空いてないとか。あと、日曜日だから担当の先生がいないとか。で、実は外科は何があったのか?っていう症状がわかりやすいけど、内科はフタを開けてみないとわからない。で、結構フタを開けたらとんでもないことになってる場合って、責任とかも含めてちょっとリスクが高すぎるから……って。

(宇多丸)ああ、ちょっと厄介者なんだ?

(ダースレイダー)厄介者なんですよ。で、僕は厄介者だっていうことを一軒一軒断られるためにズシンズシンと……。

(宇多丸)でも、あなたの場合はね、元にやっていたものっていうのが脳梗塞ってはっきりしているわけだから。比較的……。

(ダースレイダー)まあ、それも厄介者ですけどもね(笑)。で、元々かかってた病院ですら、ちょっと間が空いてたからダメってことになって。

(宇多丸)ええーっ? そういうもの?

(ダースレイダー)そういうものなんですよ。

(宇多丸)だってベッドが空いていないっつったってさ、その重さ・軽さで言ったらさ、俺はたとえば大腸憩室炎でさ、病室でウヒャウヒャやっていたんだから。そんなもん、どきますよ! 帰りますよ、普通に。全然、全然。

(ダースレイダー)でも本当にそれで決まらなくて。そのたびに、その救急隊員さんが電話スキルが上がっていくんですよ。「これだと断られるから……」って。

(宇多丸)ああ、言い方が? それ、先に学んでおいてくれよ!(笑)。

(ダースレイダー)でも、しょんぼり声とかを出すんですよ。「えっ、もう結構断られていて……ダメですかね?」みたいなのを言っているのを僕が横で聞いてるんですよ(笑)。「がんばれ!」みたいな応援もしつつも「いや、お前さ……」みたいな(笑)。「断られている僕が横にいるっていうことも説明してもらってもいいですか?」みたいなね。すごいショックがどんどんとたまっていって。

(宇多丸)いやー、ちょっとそれ自体がダメージだね!

(ダースレイダー)でも、最後のカードっていうのがあって。「全部断られたら受け入れてくれる」っていう病院があるんですよ。それが国立病院なんですけども。で、「これはもう最後の砦に行きます!」っていう話をされて。「えっ、最後の砦ですか?」「ここはもう全部受け入れるから」って。ただ、そこは要は「他で拒否されている人」っていう前提がないと……「他のどこでも受け入れられなかった患者はうちに来てください」っていうところに1時間ちょいしてから決まって。

(宇多丸)最初から連れて行ってほしいな。

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最後の砦は野戦病院

(ダースレイダー)そこは30分ぐらいの距離だったんですけども、入れてもらったらもうそういうところだから、野戦病院なんですよ。もうズラッとベッドが並んで。これもだから噂に聞くやつですよ。「あっ、野戦病院だ!」みたいな感じで。もう次から次へといろんな人が、外科も内科も関係なしに運び込まれてくるし。基本的に私立の病院とかっていうのは身元不明の人とかは受け入れないんですけど。そこは誰でもOKだから。まあ、僕も連れ込まれて。僕はアシドーシスっていう病気で。糖尿病が悪化して、エネルギーが取り込めなくなって、体が酸性状態になって。それで放っておくと昏睡の後、死亡っていう病気で。この時も僕、その日に入院してなかったら昏睡の後に死亡だったという……皮1枚でつながったんですけども。

(宇垣美里)ギリギリのところで……。

(ダースレイダー)だから「鋼の錬金術師」的には真理の扉を見て帰ってきたくらいの……(笑)。

(宇多丸)ちなみにこれ、後学のために聞いておくと、やっぱりその調子の悪い時点でもうちょっと動くべきだったのかな?

(ダースレイダー)はい。僕がその場で言われたのは「君は1ヶ月前に入院してなきゃおかしい」っていうことを言われて。

(宇垣美里)我慢をしすぎたんですね。

(ダースレイダー)これ、前もそうだったんですけども。ライブとかで結構7月は忙しくて。その都度、ライブをやるとちょっと元気になっちゃって。アドレナリンが出て元気になっちゃうとかで。

(宇多丸)わかるわかる。あれ、ただの麻痺だぜ?

(ダースレイダー)そうなんですよ。だから麻薬を打っているようなもんなんで。それで結構ギリギリだったんですけども、運び込まれてとりあえず点滴とかしながら診断されていって。体が固定されて。それでそういう野戦病院だから、次々に患者さんが来るんですけども。日本語も英語も喋れない人とかいるんですよ。たぶん中東系の方だと思うんですけども。そうすると、症状がなんだかわかんないんですよ。で、看護師さんが英語で話しかけても、英語もわかんない。日本語もわかんない。で、なんか辛そうなんだけど、どこがどう悪いのかわかんないみたいな人だったり。

(宇多丸)それはだからどこかから喋れる人を連れてくるまでは?

(ダースレイダー)そうなんですよ。だからその担当スタッフ、結構多言語のスタッフがいないとダメなんですよ。

(宇多丸)もしくは、コンピューターなりなんなり持ってきて「ちょっとこれで……」みたいな?

(ダースレイダー)「OK Google」みたいな感じとか。それとか、おまわりさんが4人ぐらいガーッと入ってきて。血まみれのおじさんを連れてきて。「これは! 密着24時のやつだ!」みたいな。で、そのおじさんを寝かせて看護師さんがワーッてやったら、その刑事さんみたいな人が「意識戻ったらすぐに話を聞くから」とか言い出していて。「おお、すごい!」みたいな(笑)。

(宇多丸)いわゆるそういうやつだ(笑)。

(宇垣美里)うわーっ、それが隣で起こっているんですよね?

(ダースレイダー)起っているんですよ。で、さらに看護師さんが来て。奥さんもついてきてくれたんですけども。「貴重品は持って帰ってください。なぜなら、盗難が実は多い」っていうことで。要は、紛れて当たり屋の人とかも来ちゃう。そういう混乱した状態、カオスだっていうことがわかっていて来る人っていうのがいて。だからゲトーみたいな状況なんで。そこに迷い込んでしまった観光客みたいな感じで。それで僕もちょっと「うわっ!」って思って。

(宇多丸)ちょっと刺激、強すぎるな。その状態な。

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貴重品は盗まれるおそれあり

(ダースレイダー)で、「貴重品……」って思って。その時にナイキの靴を履いていたんですよ。で、「靴って大丈夫ですか?」って(笑)。

(宇多丸)たしかに。ゲトーと考えるとこれは……。

(ダースレイダー)「靴がなくなると怖い」みたいなのが最初にあったんですけども。「靴はいまのところ盗難の例がないです」っていうことで。だからこれ、みんなも覚えておいてほしいんですけども。靴は大丈夫だぞ!(笑)。

(宇多丸)いやいや、エアマックスの最新バージョンとかはわからないよ?

(ダースレイダー)まあ、ものによっては取られるかもしれないっていうのがあって。で、そこで診断をした結果、集中治療病棟にすぐに入らないとダメだっていうことが宣告されて。ただ、そこのベッドが空くまでは待っていてくれっていうことで5時間ぐらいたってから集中治療病棟に移るっていうことになったんですね。

(宇多丸)その間は点滴なりなんなりで?

(ダースレイダー)安静に、落ち着かせてはくれたんですけども、まあずっと吐いていて。で、僕は脳梗塞の時は3週間、ずっと吐き続けてたから。ずっとバケツを抱えていたんですけども。その時に「バケツは友達」って言っていたんですけども。

(宇多丸)「ボールは友達」みたいな(笑)。

(ダースレイダー)もう1回、その友達が来て。その友達相手にゲーゲーやっていたんですけども。そしたら今度、体力がなくて体が動かないから、点滴でエネルギーを入れつつも血も取らないといけないし、尿も取らないといけないってなって。それで僕、「経験者なんでしびん、いけますよ!」って言ったら「いや、体の体力がないので。挿します」って言われて。

(宇多丸)カテーテル!

(ダースレイダー)来ました! フニャフニャのところにカテえやつが入るんですけども。これね、あのね、未経験の痛さでした(笑)。で、運ばれている時に看護師さんが耳元でそっと「激痛ですよ」って……(笑)。

(宇垣美里)やめてよーっ!(笑)。

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カテーテルの激痛

(ダースレイダー)そう言うんですよ(笑)。「ええっ?」って。「なんで言うの?」って思うじゃないですか。その2秒後に挿されるんですよ。それで「えっ?」ってびっくりした瞬間にザクッと来て。でも、言ってくれていてよかったんですよ。言ってくれて心構えしたハードルの4段ぐらい上のやつが来るんで。もし何の心構えもしなかったら、たぶん気絶していたんじゃないかなって。ちなみにこれ、男性の方ならわかると思うんですけども。入り口にひとつ、扉があって。そこで一抵抗された後、ガガガガガッて奥に侵入してくるんですよ。で、それがね、なかなか得難い経験だったんですけども(笑)。

(宇多丸)こんなもんはもういらないね!

(ダースレイダー)それで僕、ずっと随時血も見ないとヤバいっていうことで動脈カテーテルっていう太いのも動脈に挿して。そうすると今度は動いて抜けちゃうと大出血するっていうことで、添え木みたいなので体を固定されて。そのまま集中治療病棟っていうところに連れ込まれたんですけど。これ、ICUのイメージってなんかすごいガラス張りの部屋の中で……っていうイメージなんですけど、ここは集中治療病棟。野戦病院が続くみたいにな感じで。要は24時間監視できる体制でズラッとベッドが並んでるんですね。で、そこに夜の11時とかに運び込まれて。奥さんはとりあえず貴重品を持って帰って。ようやく眠りにつくっていうか、点滴で落ち着いてきたんですけど。

まあ、いろんな人が並んで寝てるから……あんまり体を動かせないから状況がわかんないんですけど、深夜1時ぐらいにおばあちゃんが目が覚めたらしくて。で、目が覚めたおばあちゃんが、要は家で倒れて意識不明で運び込まれて。それで起きたら管だらけで寝てる。それでびっくりして叫び始めたんですよ。「うわーーっ!」って。それで3つぐらい隣なんですけども、「うわーーっ!」って言った後に孫の名前を呼び始めるんですよ。「(仮名)サチコー! サチコーッ! おばあちゃん、ここにいるよーっ!」っていうのがいきなり始まっちゃって。その後に「おまわりさーん! おまわりさーん! 私、捕まっているよ!」っていうシャウトが始まったんですよ。

(宇多丸)なるほど。はいはいはい。

(ダースレイダー)で、「そういう風にまあ、混乱するよな」って思っているけど、こっちは寝たいというか、すんげえしんどいから。ゲロも吐いているし。でも、始まっちゃって。それで看護師さんがワッと来て説明しに来たら、知らない人だから「誰? 誰っ!?」みたいになっちゃって。「いや、あなたはお家で倒れて……」みたいに説明をするんですけど、聞く耳も持たないでずっと孫の名前を連呼しているという状況が深夜1時に始まって。それがね、40分続いたんですよ。

まあ、すごい元気なおばあちゃんなんですけども。ずっと……みんな黙っているんですよ。状況はわかるから。でも、40分も続いて深夜だから辛いなって思って。僕もいい加減に「うわあ、しんどい……気持ちはわかるけど」ってなったら、その隣にまたおばあちゃんがいたんですけども。立ち上がって「うるせんだよーっ! 寝れねえだろ!」って、おばあちゃんバトルが始まっちゃって(笑)。もう僕も「ブリンザビーツッ!」ってバトルを始めたくなるみたいな(笑)。「判定は?」みたいな感じで(笑)。

(宇多丸)「DJ KEN-BO、ブリンザビーツッ!」って(笑)。

(ダースレイダー)そんな感じでやりたくなっちゃったんですけど。「あっ、ついに立ち上がったぞ!」って思ったら、ずっとそのおまわりさんを呼んでいたおばあちゃんが「テメエ、やんのかーっ!」みたいになって。

(宇垣美里)えっ、結構ワイルドじゃない?

(宇多丸)十分に元気じゃねえかよ、もう!

(ダースレイダー)もうみなぎっているみたいな。いや、本当にしんどい人たちもいっぱいいる中でこれが行われてるっていう情景がすごいおもしろくて。でも、全然寝れなくなっちゃって。おばあちゃんは大騒ぎでバトルしていて。それでナースコールを呼んで看護師さんが来て。「あの、うるさくて寝れないんですけど……」って言ったら「ああ、そうですよね」って。それで睡眠導入剤って言うのがあるんです。これを使うとね……これ、ドラッグ怖い話なんですけど。非常によく眠れます。あっという間に寝れるんですよ。で、ちょっと幻覚とかが見えたりもするっていうアレなんですけども。ただ、症状に合わせて処方できるかどうかって調べてもらった結果、「1個だけ使えるやつがありました」って持ってきてもらって。「これでもう、このおばあちゃんとお別れができる!」って。

(宇多丸)このバトルシーンと(笑)。だいぶバトルシーンに関わってきたからね。長年ね。

(ダースレイダー)「寝ている人たちみんなの判定も聞きたいけど……」みたいな。

(宇多丸)「ジャッジは?」って(笑)。

(ダースレイダー)「どっちが勝った?」ってやりたいんだけど、まあちょっと今日は寝たいかな、みたいなので睡眠導入を飲んで。「おばあちゃん、バイバイ!」って寝たら……おばあちゃん、夢に出てきました(笑)。朝までずっと(笑)。ずっと夢の中でおばあちゃんが「おまわりさーん!」って呼んでいるのがグルグルグルグル回って。「マジか!」みたいな。結構あれがすげえつらくて。しかも、夢だから出ていってくれないんですよ。ずっといるんですよ。『エルム街の悪夢』のフレディみたいな感じで(笑)。あれがもういちばんしんどくて。

で、その集中治療病棟っていうところに結局2日間入ってたんですけども。家族以外は特別面会許可を出さないと会えないっていうか。結構器具とかにもいっぱいつながっているし、ずっと心電図とかも測っているので。それで奥さんがまた来てくれて見ていたら、看護師さんがバーッて慌てていて。「なんかお友達が来ちゃったみたいなんですけども。入れますか?」って言われて。「ええっ、誰だ?」って思ったらDJオショウっていうね、僕の相方が来ちゃって。「ああ、来ちゃったか」っていうことでその特別面会許可っていうのを自分で書かないと入れられないから。「どうしますか?」って言われて「じゃあ……」って書いて。それでオショウが見舞いに来てくれて。これ、嬉しかったんですよ。

(宇多丸)うんうん。

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相棒のDJオショウがお見舞いに

(ダースレイダー)で、僕とちょっと話して。「こういう状況だけど。しばらく入院することになったから」って言って。「気をつけろよ」っていうことでオショウが帰っていって。そしたら、次の日の朝……病院の朝って早いんですよ。もう6時ぐらいに起こされるんですけども。朝6時に僕、携帯電話は片方の腕だけ動かせるから、携帯で一応ツイートもしたんですよ。

(宇多丸)うんうん。「生きてます」ってね。

(ダースレイダー)あれも、要はみんなにいちいちメールとかできないから。とりあえずツイートで拡散してもらって。そしたら、日刊スポーツが僕のツイートで勝手に記事を作っていて、それでびっくりしたりしたんですけども。で、6時に起きてTwitter開けたらオショウが「もうダースレイダー、大丈夫です。般病棟に移りました」っていうフェイクニュースを飛ばしていて(笑)。

(宇垣美里)あらーっ!

(宇多丸)フェイクニュース(笑)。一般病棟だと思っちゃったんだね。俺らの思う集中治療室じゃないから。白っぽいビニールに囲まれたところじゃないから。

(ダースレイダー)スーハースーハーって酸素吸入器とかついている状態じゃなかったから勘違いした上に「大丈夫です」ってツイートして。それが300いいねとかされていて。フェイクニュースな上に、せめてそのニュースは僕に出させてほしいっていうか(笑)。

(宇多丸)「お前がなんで出すんだよ? 大丈夫なら俺が出すだろ!」っていう話ですよ(笑)。

(ダースレイダー)そうそう(笑)。「大丈夫なのは僕に言わせて。そしていま、大丈夫じゃなくて集中治療なうだし……」みたいな。いろいろとめんどくさいみたいな、そういうのがあったんですけども。それで、その後2日間の様子を見てもらった結果、本当に一般病棟には移れたんですけども。まあ、そこに移る時に「入れたやつを抜く」っていう作業があるんですよね。

(宇多丸)出ました! カテーテル?

(ダースレイダー)そうですね。カテーテルを抜くっていうのがあって。「これ、痛み的には同じ感じですかね?」って聞いたら、「はい、同じ場所を通るんで」っていう。

(宇多丸)入れる方が痛そうだけど、そんなことないの?

(ダースレイダー)それがね、びっくりですよ。抜く時はチュルチュル……って抜いていくんですけども、最後に1回、引っかかる場所があるんですよ。そこでビヨーン!って引っかかって……。

(宇多丸)こんなもんはいらないね! こんなもん、切っちまった方がいいね!

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カテーテルの激痛、再び

(ダースレイダー)本当にね、神様の野郎、余計なことをしやがって! みたいなね(笑)。そういうね、抜く時もあって。それで動脈のカテーテルも抜いたら結局、出血が危ないとか言っていたのに、若いお医者さんが抜いた時に出血しちゃって。そうすると、そこを強く押さえて血を止めなくちゃいけなくて。で、その時にそのお医者さん、気をそらせようとして、明らかに大出血しているのにいきなり違う方向を向いて。「今日は暑いですねー」って。「いや、バレバレだよ! 超血が出てるじゃん!」みたいな(笑)。

(宇垣美里)下手かよー!(笑)。

(宇多丸)危ねえな!

(ダースレイダー)それで「どうですか? ご飯とか食べたいですか?」とかって。「いやいや、血が出てる、血が出てる!」みたいな。それをすっごい力で押えていくんですよ。そしたら、結局1週間ぐらいアザが消えないぐらいの強さで押さえられて。

(宇多丸)それ、そいつがドジりやがったの?

(ダースレイダー)ドジッたと思いますよ。でも、全然違う話してごまかしてるんですよ。

(宇多丸)『ときめきに死す』のラストじゃないんだから。たのむよ、本当に! 嫌だね、本当にもう……お前、散々だな! でも、最初の症状を聞くとよかったね、本当に。

(ダースレイダー)そうですね。本当に、要はガス欠の車をガソリンがないのにずっと運転しちゃってたみたいな。で、最後にプスン……って止まってもうどうにもなんなくなったみたいな状況だったので。

(宇多丸)だからやっぱり異常を感じた時点でね。

(ダースレイダー)本当に。早めに行けば楽ですから。ギリギリまで行けば行くほどしんどくなるんで。

(宇多丸)これ、だから本当に……大小かかわらず無理をしないっていうのが基本ですね。

(ダースレイダー)本当にね、だから宇多さんも「休んだ」って聞いてよかったですよ。無理するよりはね。もうガンガンに休んだ方がいいですよ。ちゃんと休んでろ!(笑)。

(宇多丸)「お前はずっと休んでいろ、席を空けろ」っていうやつですか?(笑)。さあ、ということでいまバックで曲を流していますが。ベーソンズ。これはTOSHI-LOWくんと?

(ダースレイダー)そうですね。BRAHMANのTOSHI-LOWさんとこの間、快気祝ライブっていうのを下北沢でやったんですけども。

(宇多丸)TOSHI-LOWくんはジャイアンだけど優しいな!

(ダースレイダー)優しかったですね! 「お前、死んでんじゃねーぞ!」みたいなことを会った瞬間に言っていただいて(笑)。それで一緒にやって、最後はセッションで一緒にやった『傷』っていう曲なんですけども。なんかすごい満員御礼で、みんなの前で元気にライブができて。戻ってきたぜ!っていう感じがしてよかったです。

(宇多丸)いやー、本当にお疲れさまでした。今回はダースの病気話の中でも結構トップ級にすごかったね! なんか地獄めぐり感が半端ねえ!

(宇垣美里)本当に日本の話かな?って……。

(宇多丸)あと、そのたらい回し体制……しょうがないとはいえ。

(ダースレイダー)いや、わかりますよ。「みんなの気持ち、僕はわかるけど、しんどいです」みたいな。で、救急隊員の方は本当にがんばってくださって。次々に電話をかけて。「ここはどうだ? ここはどうだ?」ってやってくださっているんですけど。だから、いたずらで救急車を呼ぶのとかも絶対にやめてほしいんです。そういう意味では。

(宇多丸)ということで、そろそろお時間になってしまいました……。

(ダースレイダー)あら、なんで?(笑)。

(宇多丸)それは時間は来るものです(笑)。

(ダースレイダー)また入院しなきゃいけなくなるじゃないですか(笑)。

(宇多丸)でも、今度は眼帯カルチャーもやろうよ。

(ダースレイダー)ああ、眼帯も紹介させてください。

(宇多丸)要するに眼帯、病気っぽいやつじゃなくて、もっといろいろとあっていいっていうね。それもぜひやりたいから、またお越しください。

<書き起こしおわり>

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