星野源とCreepy Nuts「初回限定盤と通常盤」問題を語る

星野源とCreepy Nuts「初回限定盤と通常盤」問題を語る 星野源のオールナイトニッポン

Creepy Nutsのお二人がニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』に出演。星野源さんとCDなどの初回限定盤と通常盤問題について話していました。

(星野源)そしてここでちょっとね、挨拶に来てくれた2人を紹介したいと思います。Creepy Nutsの2人でーす!

(R-指定)すいません。Creepy NutsのR-指定です。

(DJ松永)DJ松永です。

(R-指定)お邪魔します。すいません、厚かましくて。

(星野源)いいんです、いいんですー。ちょっとじゃあ宣伝を……「宣伝」っていうか(笑)。

(DJ松永)いやいや、でも宣伝ですから(笑)。

(星野源)発売日が一緒なんだね。僕の『POP VIRUS』のライブDVDとCreepy Nutsの新作。

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(R-指定)『よふかしのうた』が。

(星野源)これ、オードリーさんのオールナイトニッポンの……。

(DJ松永)そうですね。表題曲がテーマソングになっていて。

(星野源)ミニアルバム?

(DJ松永)そうですね。ミニアルバムです。

(星野源)ちょっと僕、いま聞いちゃったんだけども。どういう企画なのかを説明してもらっていいですか? すごく面白くて。

(DJ松永)これ、2形態リリースするということで。最初は「初回限定盤と通常盤でリリースしたい」っていう風に言われたんですよね。でも、「豪華版と廉価版」っていう分け方にちょっと自分はモヤッとするものがあるなと思っていて。

(星野源)すげえわかる!

「豪華版と廉価版」という分け方にモヤッとする

(DJ松永)でもあれ、やっぱりみんな言うのはメジャーに行くと「初回限定盤」っていうシステムが急に入ってくるじゃないですか。やっぱり初動の枚数を増やす。あとは初回限定盤っていう単価が高いものを作れるっていうところで、やっぱりその初回限定盤を作りたいんだっていう風に言われて。その事情はすごいわかるけど、その豪華版と廉価版っていうので差別化したいっていうよりは、なにか別の良さで2種類出したいっていう風にお願いして。それで初回限定盤にはライブDVDをつけるっていう話になっていたので。それならば、ライブは俺らの大事な要素のひとつであるから、もうひとつの大事な部分ということでラジオだなと思って。通常盤と呼ばれる方にラジオを入れた……。

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(星野源)なのでこれ、「通常盤」っていう位置づけなんだね? でも、「ラジオ盤」って書いてあるね。

(DJ松永)そう。だからそこの戦いもあって。

(星野源)すげえわかる! 俺、だって「通常盤ってなによ?」っていう。通常は通常なんだから、わざわざ通常って言わないでいいじゃん? 本来のものなんだから……って。

(DJ松永)そうそう!

(星野源)それは俺もずっと言っていて。「通常盤」ってデザインに入るといつも「消してくれ」って言っていて。

(DJ松永)そう! 本当に俺、その「通常盤と初回限定盤っていう言葉もなるべく使わないでくれ」っていう風に結構口を酸っぱくして言っていたんですけども。やっぱり会社も「便宜上、ごめん。ここだけは通常盤って入れないといけないんだ」っていうようなところが結構あって。たぶんCD盤にもちっちゃく通常盤とか初回限定盤って書いてあるんですよ。でも、言えるところは全部、ラジオ盤とかDVD盤っていう風に入れていて。そことの戦いもあって大変ではあったんですけども。

(星野源)そうね。僕はでも、基本的にはパッケージにはそういうのは載せないようにしていて。でも、いわゆるサイトに載ったりした時とか、あとは僕らが関与しない……いわゆる販売サイトみたいなのはそういう風に載せなきゃいけないのが決まっていたりして。不思議だよね。

(DJ松永)いや、本当に……「それ、誰のためなんだ?」って思いますよね。結局、お客さんの方を向いている事情じゃないから。

(星野源)そうそう。お客さんのことをちゃんと直で考えることができる人って少なくて。それ、俺もずーっと言っていたよ! すごい気持ちわかる。だって2010年のデビューの時からずーっと言っていて。

(DJ松永)そうなんですね。

(星野源)だから俺、『ばかのうた』っていうファーストが初回版がないのはそういうことで。

(DJ松永)ああ、そうなんだ! いや、でも本当にやっぱりそこの会社でずっとそういう習慣でやっている人たちだから、やっぱりそこで頭が固まっているから単純に1から「お客さんが喜ぶものってなんだろう?」っていう順序で考えているわけじゃないから。そことの戦いっていうのが正直、あったと言えばあったんですよ。

(星野源)僕も、でもそこの後に思いを変えて。そのファーストシングルからDVDがついているんだけども。というか、そもそもその当時の初回版DVDなんてみんな、PVを1曲とか、それが普通だったの。

(DJ松永)あれ、わけわかんないですよね? マジでわけわかんない!

(星野源)そう。DVDって原価が高いじゃない? なのに、PVしか入れなくて。しかもさ、DVDの画質って悪いじゃない? YouTubeの方がよかったりするでしょう?

(DJ松永)そうなんですよ! 「えっ、それ意味ある?」みたいな。

DVDの容量無駄遣い問題

(星野源)それで「あまりにも光ディスクがもったいない!」って思って。「俺が1から全部企画を考えるから。予算も自分で出すから、フルで埋めさせてくれ!」って言って。それで70分とか90分とかの企画を全部考えて。ライブも入れて。そこで楽しんでもらうという。

(DJ松永)なるほど!

(星野源)それでいわゆる……楽しいじゃん? 結構初回盤って俺、買うのよ。やっぱり初回盤も買うから。通常盤も好きだし、買うんだけど。だからその「買う」っていう楽しみは自分にもあるわけだから。そこは嘘をつかない方がいいなと思っていて。

(R-指定)結構、二作品とも別の楽しみがちゃんとできるやつで今回、出したっていう感じですよね。

(星野源)やっぱりアイデアをそういうところに注いでるのが素晴らしいなって思いますね。

(DJ松永)光栄です。ありがとうございます。

(星野源)そういうことを話すとさ、なんか会社の人とか「なに言ってんだ、こいつ?」っていう目で見るよね。

(DJ松永)いや、そうなんですよ。

(星野源)フハハハハハハッ! まあ、特に最初の方はね。でも、これを続けていくとやっぱり良い反応が絶対に来るはずなんで。みんなで率先してやってくれるようになるから。

(DJ松永)いや、ありがとうございます。ちなみにこれ、帯。その帯を取っていただいてもそのジャケットに曲順、収録曲が入っているデザインなんですが。単純に俺、それをデザイン的に入れたんですよ。で、ラジオ盤の方は曲以外にもラジオのトークが入っていて。そのレコード会社の上の監査的な機関があるらしくて。そこの人が「デザインのところにラジオトラックも全部入れろ」っていう風なお達しがあって。「それは違うじゃん?」ってなって。デザインとしてトラックリストを表1に入れているわけだけども、ラジオトラックも全部表1に入れろっていうことになってくるともうそれはデザインじゃなくなるから。「単純にトラックリストを入れているわけじゃないんだ。デザインとして曲名が入っているんだ」っていう。

(星野源)うんうん。なんかそういうのってあるよね。

(DJ松永)それで「クレームが入るんだ」っていう風に言われて。「入らねえよ!」って思って。

(星野源)フフフ、入るかもしれないんですよね(笑)。可能性はね。

(DJ松永)でも、それに負けるのって、どうなんですか?

(R-指定)いやー、シャクですねー。

(星野源)ああー、それはもうCreepy Nutsさんにぜひ、がんばっていただいて。これはもう、社会を変えてくださいよ。音楽業界を変えてくださいよ。

(DJ松永)フフフ、俺ら本当に虫の声みたいな……(笑)。

(R-指定)ひとひねりで潰されそうな声なんすよ(笑)。

(星野源)そんなことないですよ。いまもだって星野源のオールナイトニッポンの分数、相当使っていますよ(笑)。

(DJ松永)すんません!(笑)。

(R-指定)俺もちょっとヤバいなって思いながら、何回かチラッと外を見ていたら、結構顔が怖くなってきていて(笑)。

(星野源)そんなことないですよ。

(DJ松永)ちょっと俺ら、文字数多いな(笑)。

(星野源)しかもいま、僕が乗っているからね(笑)。楽しいので。ありがとうございます。

(DJ松永)いやいや、本当にありがとうございます。

(星野源)あと、僕がちょっと思ったのは松永くんが丸くなっているっていうね。

(DJ松永)あ、本当ですか?

丸くなったDJ松永

(星野源)いや、こういう「作るぞ!」っていうところでは全然ちゃんとやってますけども、いわゆる変なことをあんまり言わないっていう。そこはやっぱりTBSラジオでもレギュラーを持っているから。やっぱりアウトプットされている。

(DJ松永)そうですね。昼のベクトルも覚えたっていうのもあるんですかね。

(星野源)フハハハハハハッ!

(DJ松永)昼の引き出しが増えたっていう。

(星野源)フフフ、対応できるようになってきた。時間帯で。

(DJ松永)そうなんですよね。本当に深夜ラジオテンションでやっていたらたぶん昼、持たない。聞かれ方がたぶん違うから。深夜ラジオってそのラジオを聞くためにチャンネルを合わせるけど、昼のラジオは流し聞きで。基本的にその時間帯にラジオをつけるっていう人たちだから、単純に不快なものが流れてきたらちゃんと不快になる人たちなので(笑)。

(星野源)不快な思いをさせてはいけないっていう。通常のことを思うようになったという。

(DJ松永)至ってスタンダードなことを。そうなんですよ。

(星野源)そうですね。ちょっといま、盛り上がりすぎてお別れをしなくてはいけなくなりました。曲をかけられないんですけども。ありがとう。来てくれて。

(R-指定)すいません。お邪魔させていただいて。ありがとうございます。

(星野源)『よふかしのうた』、チェックしてください。ありがとう。Creepy Nutsでした。

(DJ松永)ありがとうございました。

(R-指定)お邪魔しました!

<書き起こしおわり>

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