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宇多丸とZEEBRA ライブですべった際の対処方法を語る

宇多丸とZEEBRA ラッパーたちのカラオケ「握り」事情を語る AbemaTV
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ZEEBRAさんがAbemaTV『水曜The Night』にゲスト出演。宇多丸さん、サイプレス上野さん、DJ松永さんとライブですべった際の対処方法について話していました。

(DJ松永)ちょっとじゃあ、いいですか? ぶっこみ度80%。「いままででいちばんすべったライブは?」。

(ZEEBRA)ええーっ、難しいな……。

(宇多丸)初期はあるよ。全然。

(サイプレス上野)キャリアが違うからな。

(DJ松永)そうですね。いろいろと経験がおありでしょうが。これ、あれですよね。まだ未熟なときにすべったライブっていうのと、もう地位を確立してからまたすべったライブ。意味合いが変わってきますよね。

(宇多丸)でもすべりきったまま終わるっていうことはもうさ、いまはスキル的にというか。ありとあらゆる技を駆使して、どんな客だろうがどんな場だろうが、最低限の……どんだけアウェイでも。でも、a-nationチックなさ、無駄な抵抗系の時もなくはなくて。

(DJ松永)ああーっ!

(ZEEBRA)そもそも全く俺に興味がないっていう。

(宇多丸)そう。もう心を開く気がないっていうさ。でも、そういう時だってそれはすべったっていうかさ、やり切るかどうかの差だから。それはもう俺らだけじゃないからさ。その最後のお目当てのやつ以外は全員すべっているっちゃすべっているから。

(ZEEBRA)あのね、すごいこれ究極なことを言うと「心の持ちよう」だからさ。

(一同)フハハハハハハッ!

(サイプレス上野)最高! ヤバい(笑)。

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究極的には「心の持ちよう」

(ZEEBRA)はっきり言ってすべったかすべってないかなんてのは自分が決めることだから。「すべってねえよ!」って言ったらすべってねえんだっていう。

(DJ松永)でもこれは本当にその通りで。

(宇多丸)ああー、おもしれえ(笑)。

(ZEEBRA)どうしてもやっぱり、なんていうかパッと出ていって。普段だとこんな感じっていうリアクションが来るのが来ない時っていうのはもちろんあるわけですよ。で、そういう時にさあ、どうしようかな?っていう。ちょっと冷や汗、脇汗とかになりながらも「どうしようかな?」ってやるけども。でも、なんとなく……たとえば途中でしゃべったりして。それで途中でしゃべって、何をしゃべろうか考えてなかったからそこでもドツボにはまって。そこでさらにグーッと「ヤベえ、ヤベえ、ヤベえ……」ってなる時もあるわけですよ。ただ、そこでなんとか戻すぞ!ってなると、フリースタイルを始める。

(DJ松永)おおっ!

(宇多丸)ああ、ジブさんはそうなんだ。

(ZEEBRA)俺はもう、最後はそこ。韻に頼る。

(DJ松永)へー! 目の前で生の韻を踏んでいくっていう感動にも。

(ZEEBRA)そうそう。それでなんとか……あとは技でなんとか。

(宇多丸)まあ、ラップに持っていけばなんとかなるっていう。

(ZEEBRA)そういうこと。アカペラでね。

(宇多丸)アカペラってさ、ビートキープしなくてもいいやつってさ、逆にドラマチックに聞こえたりするやつでしょう?

(ZEEBRA)そう。ちょっとゆっくりにして詰めるところでガガガガガッてBPMを上げていったりとかして、ドーン! とかやると……。

(宇多丸)あれはこっちの都合で行けるからね。

(ZEEBRA)そう。韻が詰まっても平気。

(宇多丸)間を取っているように見えるっていう。「ナントカ!」みたいな(笑)。

(ZEEBRA)「ナントカ!」みたいな(笑)。そういうことですよ。

(宇多丸)でも、それはいいね。だからすべりっぱなしっていうのはいまはない。

(ZEEBRA)さすがにね。

(宇多丸)俺らね、初期のやつだけど。あれは福生かな? とにかく呼ばれて。全然、まだジブさんとかと知り合う前ね。で、呼ばれて行って、クロスカラーズっていう洋服ブランド、覚えている? カラフルな、まあ向こうのアフリカ系の人が似合うような感じの色合いのやつですよ。で、とにかく呼んでくれた地元の洋服屋さんみたいなのが「これを着てくれ」ってそのカラフルなクロスカラーズの半ズボンのオーバーオールみたいな。それで片方外しみたいな。「絶対に俺ら、似合わねえだろ?」みたいなやつを。

(DJ松永)えええーっ!?

(宇多丸)で、DJ JINは「Naughty By Nature」っていうシャツを着せられて。で、俺ら的には「ええっ、これ、ちょっとどうかな?」って思ったんだけども。「着てくれ」って言われたし。「いや、着たらあげるから」って。そういう風になったんだけど、やっぱりその似合わなさっていうか……もう一目瞭然の寒さ感が。

(DJ松永)いや、キツい!

(宇多丸)もう明らかに客の温度も……当時、まだシーンは盛り上がっていなくて。そもそもがアウェイな上に……。

(ZEEBRA)わかりますよ。みなさん、洋楽を聞きに来ているから。

(宇多丸)そもそもアウェイで日本人ラッパーとかやりづれえところに来て、超似合わねえクロスカラーズ、片方外し。ノーティ・バイ・ネイチャーが行って。出た瞬間の空気感で俺とDは「だからだよ!」って(笑)。「だからだよ! 客も引いとるやないけ!」みたいな。

(ZEEBRA)クロスカラーズにバケットハット、前をピコッと折って上げる感じね。

(サイプレス上野)当時、雑誌Fineで見たやつ(笑)。

(宇多丸)いまだに俺らは「あれは服のせいだ」っていう風に言っていて(笑)。

(ZEEBRA)服のせい。だから全ては「心の持ちよう」(笑)。

(DJ松永)なるほどね! これは真理ですね。

(宇多丸)(コメントを読む)「Mummy-Dがね、BBA(ババア)にモテモテだったやつか」。違う。それはシャルレのパーティーね。シャネルのパーティーだって言われていて行ってみたらシャルレのパーティーだったっていう。

(DJ松永)フハハハハハハッ! あった!

(宇多丸)それはまた、RHYMESTER落語のひとつ(笑)。

(サイプレス上野)心の持ちようで言ったらジブさんとかに俺、結構話を……酔っ払っていて覚えていないかもしれないですけども。「リリックが飛んだ時になにをするかっつったら、天を仰いで祈り」って言ってましたけどね。

(ZEEBRA)フハハハハハハッ!

(DJ松永)えっ、祈るんですか?(笑)。

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リリックが飛んだら天に祈る

(サイプレス上野)「歌っていてリリックが飛んだ時は自分のリリックに高まりすぎてしまったように、上を向いて祈る」っていう(笑)。

(DJ松永)エモくなってしまって……っていう?

(サイプレス上野)そう。エモくなっちゃって(笑)。

(ZEEBRA)あのね、ええとね……(笑)。

(宇多丸)あんまりそれ、ネタばらしすると今後、ヤベえんじゃねえ?

(DJ松永)ジブさんが天を仰いだら「あっ、飛んだ?」って(笑)。

(ZEEBRA)まあ飛んだ時の対処法はあともう2個ぐらいあるんだけどね。

(DJ松永)おおーっ!

(サイプレス上野)聞いていいっすか?

(ZEEBRA)言わない! 言うわけねえよ、そんなの!(笑)。

(宇多丸)アイス・Tがさ、「客の方が知っているから、客にマイクを向けりゃいいんだ」っていう風にもう堂々と、「これはライブテクだ」ぐらいの感じで言っていたから。「こいつ、強えな!」って思ったけどね(笑)。

(ZEEBRA)すごいね、たしかにね。

(サイプレス上野)高まりみたいな。「歌え!」って。

(ZEEBRA)あの、歌わせて歌ってくれない時、ヘコむっていうのも……。

(宇多丸)でもその判断ってあるじゃん? 見ていて、いつもだったら歌うところで「あっ!」っていうので。で、次からはもう全体として歌うとか。そのカバー感。

(ZEEBRA)コール・アンド・レスポンスのたとえば俺が普段やっているのは、自分の曲だとだいぶ昔の曲だけど『SUPATECH』っていう曲でサビの「Z the E-E the B-R-A」ってみんなで合唱していただくことろがあって。で、行けるところはみんな普通に言ってくれるんだけど、たまにそれを言わないところってあるわけ。そういうちょっとアウェイなところで、みんな知らないっていう。

(宇多丸)アウェイのところって単に知らないから。

(ZEEBRA)で、そういう時に普段やるのはまず、あれはサビが「Z the E-E the B-R-A 乗ってきな ぶっとびな ビッグパーティー」みたいな追いかけがあって。その「Z the E-E……」っていうのがあって、追いかけ。あって、追いかけ……っていう風に毎回来るわけですよ。だから、タイミングとしては何度か来るのね。で、やり方としては一発目はそのまま曲に入っているやつを聞かせる。で、そこで言ってくれる場合は言ってくれるし。で、二発目はビートを抜く。そこの瞬間に。

(宇多丸)それは振ってるの?

(ZEEBRA)もちろん振ってる。そもそも俺、「Z the E-E……」は言わない。常に音で言わせていて。

(宇多丸)じゃあ完全に振りだ。それで抜いちゃう?

(ZEEBRA)抜くか抜かないかで様子を考える。

(宇多丸)じゃあ、それで返りがちょっと弱いなって思ったらあんまり抜かない?

(ZEEBRA)あのね、実は抜くことが大切なの。

(宇多丸)深い! 深いぞ!

(ZEEBRA)あのね、抜くと「言わなきゃいけない」っていう風に感じるの。

(宇多丸)出た! これね、最近……そう!

(DJ松永)フハハハハハハッ!

(ZEEBRA)強要プレイ。強要させるの。

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実は抜くことが大切

(宇多丸)あのね、これはDと……レスポンスの話じゃないんだけど。歓声というか、客をワーッ!って盛り上げるポイントなんだけども。これは俺らも……これ、あんまり言っていいのかな? 言わない方がいいのかな?

(サイプレス上野)すんません。お願いします。

(宇多丸)要は、これクラブとかでも言えることだけど、「ここで盛り上がらないとこっちが気まずい」っていう状況を作ると人間は騒ぐんです。ちゃんと声を出すんですよ。だからその抜きはまさにそれで。「ここで入れないと、こっちが気まずい」っていうところまで追い込むと、やっぱり人間は「イエーッ!」みたいに気まずいからやるんだよ。

(ZEEBRA)やるの(笑)。日本人は素晴らしいね。日本っていい国だな!っていうね。

(DJ松永)ひとつ勉強になりました!

(サイプレス上野)いやー、松永。深いな!

(DJ松永)俺とRはビビリだから。やっぱり客に言わせるの、そんなに慣れていないんですよ。で、やっぱり「言ってくれなかったらどうしよう?」っていうので結構、何回か試して返ってこなかったらもうやめるんですよね。だからもうがっつり抜ききって、1回変な空気を背負ってでもそうさせるっていうのはかなり勉強になりました。

(宇多丸)たぶんCreepy Nutsファンだったらそれを見て「あ、ここは歌うところなんだ!」ってなって。たぶん次回までには反省して学習して乗ってきますしね。きっとね。

(DJ松永)いい意味で真っ白なお客さんだったりするので。それが返ってくる可能性、たしかにありますね。勉強になりました。ありがとうございます!

(サイプレス上野)すげえ、すげえ、すげえ!

(DJ松永)いい企画でしたね!

(サイプレス上野)なんだよこれ、授業じゃねえかよ(笑)。

(DJ松永)フフフ、ありがとうございます。本当に!

(宇多丸)本当にでも、そのお客さんとの心理っていうか。心理の利用っていうか。

(ZEEBRA)だから本当にコミュニケーションだし、キャッチボールだし。

(宇多丸)だからそれこそ、終わった後にDと「今日、あそこ、いつも言っているけども。あれだよね?」「そうそうそう。ちょっと反応的に……」って。

(DJ松永)なるほどね! いや、いいものを……ありがとうございます!

(宇多丸)あと、俺のMCの丁寧度の差とかね。「です・ます」なのか、オラオラで行くのか。どこまでこの件を説明するのかとか。

(DJ松永)それ、めちゃめちゃありますよね。お客さんによって。

(サイプレス上野)差別じゃないけども。「いまはこんな感じですよね」とかって。

(宇多丸)「今日はおじいちゃん、おばあちゃんが……」とか。

(ZEEBRA)ちょっと待って、待って。そんなおじいちゃん、おばあちゃんが多いことってある?(笑)。

(宇多丸)たとえばだから風とロック芋煮会とか。福島のイベントなんかで。あれは本当に老若男女でピクニックの代わりに来ているような感じだから。「選曲もこんなオラオラのを組んでいる場合じゃねえだろ?」みたいな。

(サイプレス上野)結構その場で変えたりするんですか?

(宇多丸)変えて。その、JINのところに行ってね。変えると、大変だから。

(DJ松永)でもそれ、俺らもめちゃくちゃやりますよ。前の出番の人のをめちゃくちゃ見て。客層もめちゃくちゃ見て。どれだけヒップホップのことを説明した方がいいのか? 熱い方で行くのか、ちょっとファニーな方で行くのかとか。バランスは2人で検討をして本番に臨みますね。そこはかなり……やり方を間違えると大変なことになりますよね。

(宇多丸)難しいところだよね。でもさっきの空白をね、怖がらずにやった方がいいんだっていうのはひとつ。

(DJ松永)勉強になります!

(ZEEBRA)毎回、なんでもいいわけでもないけどね。そこのタイミングと……。

(宇多丸)あと、本当に言うのが難しいタイプのレスポンスもあるから。やっぱり塩梅だよな。

(ZEEBRA)その通り。

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ライブの言葉遣い問題

(サイプレス上野)言葉遣い問題でちょっと、なんか余計な感じで申し訳ないんですけども。KEN THE 390のライブとかは盛り上がっていない時だと、「みなさん、調子はどうでございますか?」って(笑)。

(一同)フハハハハハハッ!

(宇多丸)へりくだりが(笑)。

(サイプレス上野)へりくだりで(笑)。

(ZEEBRA)そこまで行くか?(笑)。

(サイプレス上野)本当っすよ、あいつ(笑)。

(ZEEBRA)なんなら膝とかついちゃうぐらい?(笑)。

(サイプレス上野)「みなさま、調子はどうでございますか?」とかっていう風に言って。「ヤバいでございますか?」とかって(笑)。

(DJ松永)あのミスター安定感が?

(サイプレス上野)だからそれを見た瞬間に「今日の現場はヤバいな……」って。

(DJ松永)「今日は大変なことになるぞ……。『ございます』が出たぞ?」って(笑)。

(宇多丸)でもみなさん、ここにいる人には釈迦に説法ですけども。盛り上がっている、盛り上がっていないも一見硬く見えるけど、楽しんでないわけじゃなかったりするから。そこでイライラとかしないで、ちゃんと入り口を作って。俺は「入り口」って言っているんだけども、入り口を作ってあげれば。ちゃんとドアが開いてますよってやれば、入ってくるから。

(ZEEBRA)だから「なんだよ、お前ら、全然盛り上がってねえじゃねえかよ!」みたいにやったところで、なんにもいいことがないから!

(一同)フハハハハハハッ!(拍手)。

(ZEEBRA)たまにいるんだよ。

(宇多丸)わかるわかる(笑)。

(ZEEBRA)あれはなーんにもいいことがない。

(宇多丸)本当。誰も得しないね。

(ZEEBRA)誰も得しない。

(DJ松永)あと、アクションで単純に盛り上がっていないけど、満足度は高い場合もありますからね。普通に見聞きしているだけですごいキラキラしているパターンもあるから。全員が能動的に参加しているのと盛り上がっているっていうのはイコールじゃない場合もありますからね。

(宇多丸)もちろん、もちろん。

(ZEEBRA)その通りです。

<書き起こしおわり>

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