宇多丸さんと玉袋筋太郎さんがMXテレビ『バラいろダンディ』の中で『パワーレンジャー』についてトーク。さらに自身が考えた新作戦隊ヒーローについても話していました。
「フィギュア王 No.233」は、『#パワレン』特集??
なんと14ページに渡って、パワーレンジャーが紹介されています??
歴代のおもちゃの振り返りなど、ファンの方にもたまらない内容?必見です!! pic.twitter.com/gtbMr6GSYb— 映画『パワーレンジャー』 (@PowerRangersJP) 2017年6月24日
(蝶野正洋)第三位AERA「戦隊ヒーロー逆輸入」。
(阿部哲子)「先週土曜日、アメリカ版戦隊ヒーロー『パワーレンジャー』の最新作が日本で公開されました。『パワーレンジャー』は日本の戦隊ヒーロー『恐竜戦隊ジュウレンジャー』をベースに1993年にアメリカで放送開始。直後から人気は瞬く間に広がり、社会現象になりました。しかし当初は製作チームに「アメリカのヒーローはスーパーマンやバットマンなど1人が主流だったため、グループヒーローの定義を理解してもらえず、文化の違いに戸惑う声も多かった」ということです。現在は全米で大人気の『パワーレンジャー』なんですが、当初は戦隊ヒーローに戸惑う声も多かったようです。たとえば、「アメリカの文化にはキリストという唯一無二の存在が根付いており、ヒーローは5人もいない」「アメリカはウェスタンの国だから名乗る前に撃たれてしまう」「いつもピンクのピンチをレッドが救うけど、なぜレッドのピンチをピンクが助けることはないの?」などこういう風に困惑されている方も多かったそうです。
(宇多丸)でもまあ、『ファンタスティック・フォー』とかね、『アベンジャーズ』だって昔からあったし。っていうのはあるけどね。あるけど、まあわかるけど。でも、面白いよ。その戦隊物とかのアメリカのエンターテイメントと日本のそれのフィードバック関係は面白くて。『パワーレンジャー』をずっと監督していた、このインタビューも受けている坂本浩一さんっていうアクション監督がいて。で、その坂本さんが日本に来て『ウルトラマン』や『仮面ライダー』の新しいアクションをまた刷新したりとか。あと、そもそも戦隊ヒーローで最後に巨大ロボが出てくるけど、あれは東映版『スパイダーマン』から始まったものだからさ。
(玉袋筋太郎)あれだ。レオパルドン!
東映スパイダーマンはレオパルドンという試みそのものがエポックすぎるんだよなあ
ドラマもいいしアクションもとんでもないとか魅力はいっぱいあるけど一番の功績はやっぱりこれだと思う pic.twitter.com/7XbRAdmwt7— じゃすぴおん@8/11ウルフェス (@ultramasl) 2017年7月12日
(宇多丸)そう。レオパルドン。だからやっぱりね、アメコミとかそういうハリウッドヒーロー物との相互影響を……だって、『仮面ライダー』だって『バットマン』がやりたくて。和製バットマンだからさ。そういう相互影響があって面白いものが生まれるから。
ハリウッドと日本のヒーロー物の相互影響
(玉袋筋太郎)で、超合金なんて売れたらな、やっぱり副収入になるわけだし。みんな良くなるわけじゃん。売上も。
(宇多丸)『トランスフォーマー』だってもちろん元は日本の企画なわけだからさ。
(蝶野正洋)ああ、そうなんですか。
(阿部哲子)でも、(鈴木)淳也弁護士、この正義のためという暴力は法律的に見たらどうなるんですか?
(鈴木淳也弁護士)これは正当防衛が成立すれば適法なんですけども。
(蝶野正洋)正当防衛じゃないんですか?
(鈴木淳也弁護士)これね、自分から攻めていっちゃうところが正当防衛にならないんですよ。やられてやり返すだったらいいんですけど、自分から正義のために行っちゃうじゃないですか。これはもう、暴行罪とか障害とか……。
(一同)(笑)
(阿部哲子)法律的に言うと、ダメなんですね。まあ、ちなみに戦隊ヒーローは30年以上シリーズが続いていて、ここ数年はネット上では「そろそろネタ切れ?」とも言われているんですが。そこでダンディたちにご自身が考える戦隊ヒーローを教えていただきたいと思います。フリップに書いていただきました。まずは淳也弁護士からお願いします。
(鈴木淳也弁護士)はい。(フリップを出す)。
(宇多丸)おっ、ヤバい。「六法戦隊LAWレンジャー」。これ、いいな! 法律を武器に、毎回。
六法戦隊LAWレンジャー
(鈴木淳也弁護士)絶対に法は犯さないですよ。適法に……話し合いをして、なんでもかんでも示談で終わらすっていう(笑)。
(一同)(爆笑)
(蝶野正洋)示談!?
(宇多丸)でもさ、子供たちに教えるの、いいよね。
(鈴木淳也弁護士)誰も傷つかないですよ。
(宇多丸)毎回、「知ってるかい? 刑法○条はナントカなんだよ!」ってさ。めちゃめちゃいいじゃん!
(玉袋筋太郎)六法全書ロボとか出てきてな(笑)。
(蝶野正洋)室井さんはどういうのを?
(室井佑月)「鈴木」。弁護士とかじゃないの。普通の鈴木で、家にいてテレビとかワイドショーを見ながら念を送って倒せるみたいな。
(宇多丸)でもさ、念を送って倒せるんだったらどんな戦隊よりも強いよね?
(室井佑月)そう。しかも鈴木って、誰が、本当はどいつがやっているんだろう?って。
(宇多丸)だからやっぱりさ、人を見た目で判断しない子供たちが育てられるよね(笑)。
(蝶野正洋)さあ、宇多さんは?
(宇多丸)僕は2つ、考えてきました。ちょっと鈴木さんに近いんだけど。まずはこちら。「多様性戦隊ダイバーシティジャー」。出撃はフレックスタイム制なんで。いたり、いなかったり。で、やっぱり敵の主張も聞かなくちゃいけないんで、基本的には停戦合意っていうのを目指して。あいつらだって、そりゃあさ、敵の多様性も認めないと。で、今度は真逆で。これはやっぱりさすがにカタルシスがないから。これです。「問答無用戦隊センセイジャー」。名乗らずに最初から必殺技をドーン!ってやって。もう、問答無用。
(蝶野正洋)問答無用ね(笑)。さあ、玉さんは?
(玉袋筋太郎)いろいろ考えたんだよ。「宇宙刑事ヤバン」とかね。すげー野蛮な宇宙刑事の。
(宇多丸)基本、裸ね。
(玉袋筋太郎)ねえ。だから考えたの、2つだな。まずは、これ。「枕戦隊抱かレンジャー」。これはグラビアアイドルが抱かレンジャーですよ。色は全てピンク。5人いるけど。テレビ局のプロデューサー、広告代理店、芸能プロ社長などに抱かれて仕事を取ってくるという。
(阿部哲子)子供に見せたくないですね(笑)。
(玉袋筋太郎)じゃあ、もう1個。「薬物戦隊シャブレンジャー」!
(一同)(笑)
薬物戦隊シャブレンジャー
(玉袋筋太郎)リーダーのシャブレッドがアスカ。シャブブルーが健太郎。
(宇多丸)役名だよ!
(玉袋筋太郎)キヨマーがシャブイエロー。
(宇多丸)変身の時はじゃあもう、こうガーッと(注射を打つ仕草で)。
(玉袋筋太郎)もう最後ね、20分たつとみんな打ち出すよ。で、最後にね、「シャブはダメだよ!」って言って締める。シャブピンクは岡崎聡子。紅一点。
(宇多丸)「岡崎」って言っちゃダメですよ!
(玉袋筋太郎)聡子。聡子。すいませんね(笑)。
(阿部哲子)はい。続いて第2位は、こちらです……。
<書き起こしおわり>