能町みね子とナイツ 吉本興業・宮迫博之解雇を語る

能町みね子とナイツ 吉本興業・宮迫博之解雇を語る ナイツのちゃきちゃき大放送

能町みね子さんがTBSラジオ『ナイツのちゃきちゃき大放送』に出演。ナイツのお二人と吉本興業が雨上がり決死隊・宮迫博之さんを解雇した件について話していました。

(出水麻衣)他のニュース、なにかございますか?

(能町みね子)あとはやっぱり宮迫さんですよね。これは……たしかにもともとは悪いですよ。そんな……私、「闇」っていう言い方は好きじゃないんですけども。「直営業」の中に反社会的勢力的な人がいたということで。だから反社営業だと思っているんですけども。だから、まあある程度謹慎はしなきゃいけないけども……ただ、続報で出ていたその筋の犯罪を犯した人と実は飲んでお金をもらっていたっていうのは、「ギャラ飲み」っていう風に出ているんですけども。これ、たぶん定義が違いますよね。

(土屋伸之)ギャラ飲みの定義があるんですね。

(能町みね子)「ギャラ飲み」っていうのは、別に誰かが定義したわけではないけども、一般的な言い方をすると特に女の人……グラビアアイドルとか。で、裏社会の人たちとかそういった人たちが「若い女の子を呼びたい」っていう時に誰か手配する人がそういう女性を用意して。グラビアアイドルとか若手の女優だのを呼んで、お金を払って飲み会に出てもらうっていう。それが「ギャラ飲み」っていう風に一般的には呼ばれているはずなんですよ。で、この場合はFRIDAYの報道によると、たまたま飲み屋で近くの席にいて。知り合いだったから宮迫さんが挨拶をしてちょっと飲んだという。そしたらちょっとお小遣いをもらっちゃったということなので、これはギャラ飲みではないし。まあ、よろしいことではないけど、犯罪ではないんですよね。

(塙宣之)そうか。これに関して言えば。

(土屋伸之)もともとつながっていたというのはまた別の話で。

(塙宣之)たまたまその人がそうだったっていうことですよね。

(能町みね子)そう。犯罪者と飲んでしまったんだけども、別にそこでお金をもらったことは犯罪ではない。なんだけど、いかにも犯罪であるかのようになってしまっていて。で、この吉本興業の大崎会長がビジネス・インサイダー・ジャパンっていうところでインタビューをされているんですけども。そのインタビューが結構吉本の芸人さんから反感を買っているんですよ。

吉本興業・大崎会長インタビュー

(土屋伸之)インタビューが?

(能町みね子)会長のインタビューが。で、いろいろとツッコミどころがあったんですけども。宮迫さんの謝罪文について。「謹慎処分を発表した際のプレスリリースの宮迫さんのコメントに、批判が集中しました。スポンサーに謝罪する前に、振り込め詐欺の被害者に謝罪すべきだろうと。事務所としてチェックはできなかったのでしょうか」って聞かれたら、「個人がそれぞれ自由に発信するのが、芸人のそのものです。そこを制約するのは、吉本らしくない。コントロールするのは、逆に問題があるのではと思っています」という風に言っているんですけども。まず、いちばん最初にTwitterかなにかで出された謝罪文は明らかにマネージャーさんか誰かから送られたものの画像コピペだったから問題になったんですよね。

(塙宣之)ああ、それがちょっと見えちゃったんですね。証拠がね。

(能町みね子)証拠が見えちゃったんで、この時点で管理をしていないわけじゃなかったし、マネージャーさんからもらったもので謝罪をしているし。

(塙宣之)宮迫さんの言葉じゃなかった。

(能町みね子)そのへんが一切、会長だの社長だのが管理をできていないということなんですよね。あとは「闇営業の背景には、芸人たちの報酬が安いことがあるのではと指摘されています」という質問に対しては「ギャラが安いことと、犯罪を起こすことはなんの関係もない」って言っているんですけど、別に犯罪は犯していないんですよ。少なくとも。ギャラが安すぎて強盗をしたとかではないんですよ。なのでここも異様にやっちゃった芸人を切り捨てている感が強い。

(土屋伸之)守るならわかるんですけどね。

(能町みね子)そうですね。あと、「芸人、アーティスト、タレントとの契約は専属実演家契約。それを吉本の場合は口頭でやっている」ということで。

(塙宣之)契約書みたいなのがあんまりない。

(能町みね子)そうみたいですね。「民法上も、口頭で成立します。タレントが出版社から本を出す、映画に出るというときは、これは別途、吉本興業と出版社や映画会社が契約書を交わしています。芸人が『契約書ないねん』と言っているのは、書面で交わしていないということだと思う。その子が理解不足なのか、笑いをとろうとして言ったのかはわからない。ただ、いまの形がぼくは吉本らしいし、いいと思ってます」っていう風に言っているんですが、これに対しては日本テレビの『スッキリ』でハリセンボンの近藤春菜さんが「口頭ですら聞いたことがない」っていう風に言っているんですよ。芸人さん本人がこれに関しては反対のことを言っているんですよ。

「口頭ですら聞いたことがない」(近藤春菜)

(塙宣之)いままで、ずっと言われていたことなんだけどもね。結局今回、これで明るみに出てね。

(能町みね子)ここで吉本自体のヤバさが明るみに出てきていて。今回、宮迫さんが辞めることになったというのも、まあスポーツ紙とかの報道によると、最初は会見をするつもりだったようなんです。昨日までは。なんですけど、宮迫さん側が弁護士を立てたということで。これは別におかしいことではないと思うんですよ。自分の権利を守らないといけないし。そうしたら、吉本側とちょっと決裂して、「吉本のセッティングによる会見をやるのでは、自分の意志が通らない可能性がある」っていうことで急遽会見をやめて、「もう契約解除でいいです」っていう風に言ったという報道があったので。私としては、これはバチバチにやりあってほしいなって本当は思っています。

(土屋伸之)報道は吉本側から出た報道なんですかね? その会見を開こうと思ったけどもそういう形でキャンセルになったというのは?

(能町みね子)そのへんは結構テレビ関係者だとかなんとかって書いてあるので真偽の程はわからないですけども。スポーツ紙に書いてある情報ではあるんですけど。なので、私としてはたぶん宮迫さん側にもいろいろと言い分があると思うので。ちゃんと吉本側とバチバチにやりあっちゃった方がいいんじゃないかっていう風に思うんですよね。

(土屋伸之)そこまでこじれているんですね。吉本側と。

(能町みね子)こじれていると思います。あと、ちょっと怖いのはその大崎会長のインタビュー。吉本興業は最近、官公庁なんかの支援も受けた仕事をしているんですよ。政府と組んでクールジャパン機構というところから2014年と2018年に吉本興業の事業に22億円。あとは今年は教育・コンテンツ事業に100億円が出資されているという。

官民ファンドが100億円出資

(能町みね子)それで「官公庁や国連など国際機関との仕事も増えている中で、影響は?」と聞かれて「国連、法務省、経済産業省、中小企業庁、大阪府、大阪市などには、今回の件で手分けして一度ならず二度、三度とご報告に上がっている。『今回のことは良くなかったけれど、大丈夫です』というお言葉をいただいている」という……国連にも挨拶に行っているという時点で、ちょっと怖いんですよね。吉本って国連と、なんかそんな利害関係があるの?っていうんで。芸人さん、絶対にこんなところまで知らないと思うんですよ。

(塙宣之)国連!? チャド・マレーンとかが?

(土屋伸之)そこだけじゃないでしょ(笑)。

(塙宣之)たしかにアントニーとかいるけど。

(能町みね子)(チャド・マレーンは)ただオーストラリアから来ただけじゃないですか?(笑)。

(土屋伸之)チャド・マレーンは別に大使とかじゃないから(笑)。

(能町みね子)だからこのへんとかでゾッとしちゃうんですよ。なにを考えているんだろう?って。

(塙宣之)本当にひとつの企業としてはデカすぎますからね。吉本興業は。

(能町みね子)デカすぎるから。それなのに口頭で契約っていうのは、もう無理でしょう?っていう感じはしますよね。

(土屋伸之)なるほどね。そういう風にちょっと変わりつつあるのかな? これから。

(塙宣之)1回、だから(芸人の数を)減らした方がいいんだよね。多すぎるんだよ。それでみんなわけわからなくなっているから。出られなくなっちゃっているでしょう?

(能町みね子)6000人とかいるますからね。

(塙宣之)(養成所のNSCを)卒業してそのまま所属っていう形になっちゃうからね。

(能町みね子)そうですね。

(土屋伸之)だから芸人は自分のタレントとしての商品をどうやって売っていくのか?っていうのを考えなきゃいけないっていうことかもしれないですね。

(能町みね子)キングコング梶原さんのYouTubeに宮迫さんが出て、いろいろと言えばいいんですよ。出ないかな?

(土屋伸之)ああ、なるほどね。そこもやっぱり吉本が絡んでますかね? わかんないですけども。ということで能町みね子さんと一緒に1週間のニュースを振り返ってまいりました。

<書き起こしおわり>

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