星野源と宇多丸『POP VIRUS』解体新書書き起こし

星野源『POP VIRUS』解体新書・延長戦 『恋』に効いた曲を語る アフター6ジャンクション

(宇多丸)いやいや、カニエもどのレベルのところかわかんねえから。彼もなかなか謎だからわかんねえけど。でも、そうやってさ、ポップミュージックを聞く人の、時にひとつの動機たりうるじゃないですか。その底に沈んだ時にやっぱり助けてくれる助け舟でもあるというのはそれはそうだから。近いところで言うとカニエのこの『No Mistakes』が星野くんにとってそうで。できあがったら「ああ、あれに近い効果が期待できるなにかになったかもな?」みたいなのってすごくいいよね。

(星野源)自分の中での情景が、自分を通して共通しているっていうんですかね。この2曲、自分を介して共通した何かがあるっていう風に思いました。

(宇多丸)あと、すごいロマンティック的なことを言えば、カニエ・ウェストがたぶん落ち込んだ時になんとか曲を作ることで乗り越えたその状況が星野源を励まし、そして星野源がまた新しい曲を作り、それを聞いた誰かがまた励まされ……っていうね、この構造があるわけですね。

(星野源)生きるために曲ができる時ってありますよね。

(宇多丸)これ、前もちょっとその話をしましたけども。『POP VIRUS』は特にそういう……リリック、そういう面があるなっていうね。星野くん、なかなか悩みながら生きているなっていうね。それは当たり前なんだけど。

(星野源)この制作中はいちばんちょっとね、悩んでいましたね。

(宇多丸)はい。というあたりでここはどっちかって言うと、ソウルの部分ですかね?

(星野源)そうですね。はい。

(宇多丸)それでは、それを踏まえた上でぜひ『Pair Dancer』を再び、アナログ盤で今回ね。発売済みでございます。『POP VIRUS』のアナログ盤で……。

(星野源)宇多丸さん、やった! 1曲目ですよ!

(宇多丸)フハハハハハハハハッ! かけやすい(笑)。針が落としやすい(笑)。

(星野源)かけやすい(笑)。

(宇多丸)かけやす~い! 「あたたか~い」みたいな(笑)。かけやす~い!

(星野源)あたたか~い! 手、震えるな……。

(宇多丸)はい。『Pair Dancer』です。

星野源『Pair Dancer』

(宇多丸)星野さん、途中で失礼します。『Pair Dancer』をアナログ盤でお聞きいただいております。ということで、なんとなく星野くんの発想の一端と言いましょうか。うかがえたんじゃないかなという風に思います。まあこの調子でね、いろいろとやっていくともう本当に「今日は1日星野源三昧」とか「POP VIRUS三昧」とかをやらざるを得ないのが現状になってしまうので、今日はこんぐらいにしといてやるということで。

(星野源)こんぐらいにしといてやる!

(宇多丸)ということなんですけども。さっきも言いましたけど、じゃあ後からさ、思わぬ時に効いてくるという音楽の効能といいますか、養分になるっていう話をずっとしていましたけど。じゃあ、いま星野源さん、なにを聞いてるの?っていう。これはもう単純に下世話な興味でもありますし。

(星野源)そうですねー。昔からフライング・ロータスは大好きで。で、ニューアルバムも出たのでそれはよく聞いてますね。

(宇多丸)フライング・ロータスね! かっこいいよね!

(星野源)かっこいいですね。もう変態というか、なんというか。映画は見れなかったんですけども。

(宇多丸)ああ、『KUSO』ね。

(星野源)『KUSO』という映画は見れなかったんですけども。

(宇多丸)あれはいいんじゃないかな?

(星野源)フハハハハハハハハッ!

(宇多丸)「えっ?」っていう感じがするから。「ええっ? こういう音楽を作る人が……ええっ!?」っていう(笑)。本当に信じられないっていうところがあるからね。

(星野源)なので新しいアルバムもよかったので、さすがだなっていうのと、あとはザ・バンドが昔から大好きなので。

(宇多丸)おっ、意外なところ来たね。

(星野源)それは僕のファーストの『ばかのうた』とかセカンドアルバムの『エピソード』とかもそうなんですけども。ザ・バンドとかウィルコとかにすごく影響を受けて作っているんですけど。なんかそれで、ザ・バンドは改めて聞くとやっぱりすごいな!って。スコセッシが撮った映画の『ラスト・ワルツ』のラストライブのあれも何度見てもグッときちゃうっていうか。

(宇多丸)うんうん。そういう自分が成長期というか好きだった音楽もやっぱり折に触れて聞いたりするの?

(星野源)そうですね。やっぱりなんかずっと好きなやつって何回もリバイバルが自分の中で来ますよね。

(宇多丸)なんかさっきのふとした時に「あっ、そうだ。あのツボを押していたのはこれだったんだ!」みたいなのがね。

(星野源)ありますよね。

(宇多丸)しかもそれが聞いているうちに「この一音だった!」とかさ、「このベース進行だった!」とか。

(星野源)「しまった! これだった!」みたいな。

(宇多丸)「このイントロだった!」とかね。うん。

(宇垣美里)フフフ、気付きが(笑)。

(星野源)あとはマック・ミラーをよく聞いています。

(宇多丸)おおー、マック・ミラーはちょっとね、不幸にも。

(星野源)亡くなってしまいましたけども。よく聞いてますね。

(宇多丸)最後のアルバムもすごいよかったしね。

(星野源)そうですね。あれもアナログで買って。やはり聞こえ方が違くて。いいな!っていう。

(宇多丸)なるほど。まだじゃあ、その「いいな!」の分析はまだしているような?

(星野源)いや、全然まだしていないですね。ただ「いいな!」って思って。

(宇多丸)ちなみにトム・ミッシュもね。

(星野源)ああ、そうですね。トムは本当にいい人でした。最高の。

(宇多丸)まだまだお若いんでしょう?

(星野源)23歳です。すんごいです!

(宇多丸)嫌ですねえ!

(宇垣美里)23歳!

(宇多丸)これ、どちらで出るやつなんですか?

(星野源)「Rolling Stone Japan」のWebですね。

(宇多丸)まだこれから。いずれ出るみたいな感じですね。いろいろと憎い企画を組みますね、本当に。トム・ミッシュとはこれは憎いものをやるな!っていう。といったあたりであっという間に時間が来ちゃいましたけども。さぞかしメールが来て……たぶん、あれじゃないですか? サーバーがダウンみたいになるんじゃないですか?

(宇垣美里)諦めましたね。パンパンだそうです。

(宇多丸)ある種、これはもうハッキングですよね。もうね。ウィルス攻撃にも等しい……。

(星野源)フハハハハハハハハッ!

(宇垣美里)ある種のテロでございますね(笑)。

(宇多丸)みなさん、ありがとうございます。ということで源さん、いろいろとやっていると思いますが。お知らせごとなどありましたら……。

(星野源)じゃあ、ちょっと早口で。なので『POP VIRUS』と『YELLOW DANCER』のアナログ盤が発売中です。もしかしたらもうちょっとでなくなっちゃうかもしれないので。音がぜんぜん違うので、ぜひ手に入れて聞いていただきたいです。

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(星野源)あとは8月30日から全国公開される映画『引っ越し大名!』。僕の主演映画でございます。ぜひ、皆さん見てください。よろしくお願いします。そしてオールナイトニッポンは今夜あります。僕の『星野源のオールナイトニッポン』。

(宇多丸)聞いてくださいね。

(星野源)そして来週はblock.fm『INSIDE OUT』に出させていただきます。

(宇多丸)この番組でもおなじみ渡辺志保さんとかDJ YANATAKEさんがやっている、本当に最先端のヒップホップ情報番組に。僕はやっぱりね、そのこんな人、なかなか近年はいないと思いますよ。つまり、誰もが知るポップスターで普通にポップミュージックとして成功した作品を出しながら、批評的というかうるさ型の評価もばっつりっていうのはね、なかなかなもんだと思います。

(星野源)いやー、ありがとうございます。嬉しいっす。

(宇多丸)たぶんそっちサイドの視点で突っ込んだ話が聞けると思いますので。非常に僕も楽しみにしております。そして?

(星野源)あと、今日発表されたんですけども。8月7日に僕の五大ドームツアーの映像作品『DOME TOUR “POP VIRUS” at TOKYO DOME』がリリースされます。Blue-ray&DVDで8月7日にリリースされるのでぜひ、皆さん手に入れてください。よろしくお願いします。予約開始しました!

<書き起こしおわり>

星野源『POP VIRUS』解体新書・延長戦 『恋』に効いた曲を語る
星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中でTBSラジオ『アフター6ジャンクション』で宇多丸さんと話した『POP VIRUS』解体新書の積み残し曲についてトーク。『恋』の制作に効いた曲を2曲、紹介していました。 星野源が「...

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