吉田豪・久田将義・高野政所 内田裕也を語る

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高野政所さんがニコニコ生放送『タブーなワイドショー』にゲスト出演。吉田豪さん、久田将義さんと亡くなった内田裕也さんについて話していました。

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(のん代表)続いてまいります。第6位。「ロック歌手・内田裕也さん、肺炎のため死去」。日本のロックの黎明期に歌手として活躍し、去年亡くなった樹木希林さんの夫としても知られる内田裕也さんが今月、東京都内の病院で肺炎のため亡くなりました。79歳でした。

(吉田豪)亡くなっていくつかのワイドショーが僕に「コメントをください」って来たんですけど。でもいくつかのワイドショーが全部、「樹木希林さんとの夫婦愛についてコメントをください」って言ってきて。僕、裕也さんの話でそんなのはしたくないっていうか。普通の夫婦愛の家庭じゃないじゃないですか(笑)。

(高野政所)なるほど(笑)。

(吉田豪)さんざんモメまくった後で、両者とも病気になったことで晩年はちょっと仲良くなりましたっていう夫婦愛ですよ。それを求められても……っていう。いい話、する気ないですよっていう。裕也さんアウトロー伝説ならいくらでもしますけども。

(久田将義)アウトローだよね、この人はね。だっていろんな組織の集会に出ていましたからね。

(吉田豪)映像も上がっていましたよね。裕也さんが挨拶をするやつ。

(久田将義)ああ、G組かな? そうですよね。

(吉田豪)裕也さんの事務所が削除要請して動画が削除になっていたっていう。

(久田将義)内田さんは実はロックの人としての実力ってわからないんですよね。なにがヒットしたのかわからない人なんで。

(吉田豪)だから「ヒット」っていう基準じゃないんですよ。僕、本人にも言ったことがあるんですけど、代表曲はない。でもロックを代表する人。なぜなら、ロックというジャンルを作った人だから。当時芸能界を完全に占拠していた大手芸能事務所がロックを牛耳ろうとした時、そこに逆らっていろんなことをやって。日本でフェスをやったり、海外からミュージシャンを連れてくるにしても、それこそニューヨーク・ドールズとかね、「なぜそこ?」っていうようなところを連れてきて……っていうすごさもあるし。

(久田将義)うん。

(吉田豪)あとはケンカした人の名前を挙げるだけでもすごいっていうね。ルー・リードとかT・レックスとか、オノ・ヨーコとかとケンカしている人ですからね(笑)。

(高野政所)すごいなー(笑)。ド不良ですね。

(吉田豪)ド不良。で、そのド不良感はちゃんと晩年までキープしていた人なんで。それこそ、3年前かな? 夏の魔物で裕也さんのライブ……裕也さんのライブを最後に見たのは夏の魔物が最後だったんですけど、最高でしたからね。結局裕也さんが「6時9分」に登場するはずだったんですよ。ところが、夏の魔物っていうのはタイムテーブルが押しまくることで有名で、1時間押しぐらいで。裕也さん、まずその時点で機嫌が悪い。

(高野政所)おおう。

(吉田豪)で、もう足が悪かったからステージの横まで車でつけるんですよ。そしたらまず押してるし、近くのステージで爆音でライブをやっているからそれも機嫌が悪くて。裕也さんが車で1時間出てこないんですよ。で、その間、客席でみんな「裕也! 裕也!」とか。掟ポルシェを筆頭にみんなが裕也コールをしていて(笑)。

(久田・高野)フハハハハハハッ!

(吉田豪)それをやっている間に神聖かまってちゃんのの子さんとかが「内田裕也、出てこーい!」とかやったりして。カオスな状況下でようやく音楽が収まった瞬間、車のドアがバーン!って開いて。裕也さんがこうやって出てきて。いつものライブが始まって……っていう。なんだろう? あれだけですごいありがたいんですよ。本当に天岩戸が開いた感じ。「おおっ、裕也さんだー!」っていう感じの。裕也さんだけ離れに……控室が全然ないカオスなフェスなんですけど、裕也さんだけ離れのバンガローみたいなところが控室になっていて。僕とPANTAさんと杉作J太郎さんとJさんの若い衆で挨拶に行って。

(久田将義)うん。

(吉田豪)「お久しぶりです!」「おおっ、吉田! 最近有名人じゃねえか!」って言われて。「ありがとうございますっ!」って(笑)。

(久田将義)おお、すごいね(笑)。

(吉田豪)で、杉作さんの下の若い衆に「おう、お前ら! お前ら、PANTAのバンドか?」って言っていて(笑)。「違います、違います。全然そういうんじゃないです」って(笑)。

(久田将義)でも感激するよね。

(吉田豪)感激しますよね。

(久田将義)僕、でも内田さんは俳優として。僕もTABLOっていうニュースサイトを運営していて記事にも書いたんですけども。坂口安吾っていう文豪がいまして。その『不連続殺人事件』っていう作品があったんですよ。

(吉田豪)ロマンポルノのね。

(久田将義)そう。で、なかなか映像化しづらいんですけど、本当に重要な役を内田さんがやっていて。ぜひアマゾンプライムでみなさん、見ていただきたいぐらいすごくね、ビートたけし的な演技をするんですよね。

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(吉田豪)役者・内田裕也は全部いいですからね。

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(久田将義)いや、素晴らしいですよ。あの『不連続殺人事件』も……原作の本も映画は主人公的な人なんですけどね。たぶん、まあ30ぐらいの時に出ていたんだと思うんですけど。すごくいい演技だったんで。ぜひみなさんに見ていただきたいぐらいですね。俳優としてはたしかに素晴らしいですね。ロックは僕、よくわからないので。

(吉田豪)どうですか? 政所さんは。

(高野政所)僕は……そうですね。内田裕也さんはニューイヤーロックで見て、すごいなって。

(吉田豪)毎年、テレビであんな映像が流れるなんて。いま、地上波がだんだんと整理されてきている中だから。

(高野政所)怖い人しか出ていないっていう(笑)。

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ニューイヤーロックフェス

(吉田豪)1年に1回。しかも昔のニューイヤーロックフェスってもっとすごいバンドがいっぱい出ていたのが、世間的な知名度のない人と大ベテラン。しかも怖そうな人のみっていう(笑)。

(高野政所)全部怖そうな人っていう(笑)。

(吉田豪)そういう特殊な映像が年に1回だけ、なにかのしがらみで流し続けなければいけないことになっていて。

(高野政所)ということですよね。でもあれをすごく喜ぶ人が世の中にはいらっしゃるっていう。

(吉田豪)僕とかね。あれがないと正月が始まった気がしないっていうか(笑)。「最高!」っていう。

(高野政所)特殊な世界ですよね。

(吉田豪)だってあのニューイヤーロックフェスって最後のテロップが異常じゃないですか。田辺エージェンシーの田辺社長とか芸能事務所の偉い人たちの名前がまずズラーッと並んで。

(久田将義)すごいな(笑)。

(高野政所)ミュージシャンっていうか、フィクサーみたいな方なんですかね。このレベルになると。

(吉田豪)まあ、だからだいたいある時期までは売れたようなバンドは裕也さんを通過しなきゃいけないような時代があって。ニューイヤーロックフェスの怖いのが、ニューイヤーロックフェスぐらいしか当時は大晦日のライブがないから、出るしかなかったんですよ。だんだん他の選択肢が出ていったけど、ある時期までは……それでニューイヤーロックフェスって足抜けができないんですよ。

(高野政所)足抜けができない?(笑)。

(吉田豪)そう。入った以上は。抜けるチャンスっていうのは紅白の出場が決まった時っていう(笑)。

(高野政所)「紅白だったら許してやる。そっち行っていいわ」ってなる(笑)。

(吉田豪)みたいな話があったぐらい。でも一時期はザ・スターリンだのなんだのって、最先端のバンドが全部出ていた時期もあって。

(高野政所)ヒップホップの人とかも出ていましたよね?

(吉田豪)ジブさんは毎年出ていたりとか。で、ジブさんが毎年出ているのに、つい最近まで「ゼブラ」って呼んでましたね(笑)。

(久田将義)コメントでも流れてましたよ。「ゼブラって呼んでいたね」って。

(吉田豪)そう。「裕也さん、最近いいミュージシャン、いますか?」「うん。ゼブラはいいな!」って僕のインタビューでも言っていて。でも、誰も注意はできない(笑)。

(高野政所)本人ですら否定できないっていうね(笑)。

(吉田豪)「はい!」って言うしかない(笑)。「ゼブラ」で言われると怒るジブさんが裕也さんには何も言えないっていう(笑)。

(高野政所)フフフ、「どうも、ゼブラっす!」ってなるんですね(笑)。ゼブさん(笑)。

(吉田豪)ゼブさん(笑)。

(高野政所)そんぐらいすごい方だったんですね。僕、なんかツイートで流れてきたのを見たんですけど、内田裕也さんがDJ BADBOYっていうのを……。

(吉田豪)そうそう。高木完さんと。

(高野政所)それでDJをするかと思いきや、普通に出てきて1人で歌を歌ったっていうので(笑)。

(吉田豪)高木完さんが流した曲に合わせて歌っただけだったっていう(笑)。「裕也さん、それはDJじゃないです!」っていう(笑)。

(高野政所)フフフ、でも誰も突っ込めず……っていう(笑)。

(吉田豪)晩年までかっこいいことをちゃんとやっていた方です。

(久田将義)かっこいいですね。あの年代の人、かっこいいですね。

(吉田豪)大好きでした。

(久田将義)ご冥福をお祈りします。

<書き起こしおわり>

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