吉田豪と中島愛 ブックオフ・ハードオフの魅力を語る

吉田豪と中島愛 掟ポルシェを語る SHOWROOM

(中略)

(吉田豪)本当、ねえ。そこからだったらどういう道に行くのか全くわからない人ですけども。

(中島愛)そうですね。ユーロビートなんか……いろんなエッセンスを幼少期から両親の影響で配合していただいて。

(吉田豪)そこからスタダにたどり着くんですよね? 原宿ロンチャーズとかに行くわけですよね?(笑)。

(中島愛)そうです、そうです。はい。

(吉田豪)不思議だなー。

(中島愛)でもそれと、あれですね。掘り始めたのは同時期でしたね。

(吉田豪)そうなんですね。

(中島愛)そうなんです。

(吉田豪)「東京に来たらついでにブックオフに行くか」みたいな?

(中島愛)そうです、そうです。自分のお小遣いで電車賃、許せるところまで行って。「この街のブックオフ、この街のブックオフ」って。

(吉田豪)途中下車とか? ああ、すごいわかる!(笑)。

(中島愛)すごい一生懸命探して。「ああ、ここはちっちゃい店舗かー」とか思いながら。

(吉田豪)ブックオフのね、ホームページに大中小が書いてあってね。

(中島愛)そうそう。書いてあって。「どのぐらい小型なんだろう? あ、小型ですねー!」みたいな。

(吉田豪)大なのに通路の間の広いところがあって(笑)。

(中島愛)そうそう! 「それは品揃え的に”大”かい?」とか思いながら。でもね、大きい店舗、見やすくていいんですけどね。それは大好きですけども。

(吉田豪)僕、ブックオフ原宿店がオープンする時、楽しみすぎて前乗りしたんですよ(笑)。

(中島愛)ええっ、マジっすか!? ヤバい! フハハハハハハハッ!(笑)。

(吉田豪)徹夜組やりましたよ(笑)。友達と。

(中島愛)本当ですか? 並んでいたんですか?(笑)。あそこですよね? ラフォーレの隣にあった。

(吉田豪)そうです、そうです。「こんなところにブックオフが来るなんて!」っていう。

ブックオフ原宿店の思い出

(中島愛)私、原宿ロンチャーズに通っていた時、BS朝日さんだったんでずっとそこに歩いて通ってましたよ。あそこのブックオフ。

(吉田豪)へー。あそこ、CDもいっぱいあってすごくよくて。

(中島愛)いっぱいあって。だからね、なくなった時にすごい悲しかった……。

(吉田豪)僕も。本当にショックで。

(中島愛)あそこがなくなるのはありえない!

(吉田豪)そう!(笑)。最高の店でしたよ!

(中島愛)本当にあそこ、入り浸ってました。私。

(吉田豪)ねえ。あのCDの多さ、尋常じゃなかったんで。

(中島愛)中学時代、本当に助けられた。

(吉田豪)2時間、3時間は平気で潰せるぐらいの。

(中島愛)全然いられる。っていうか、足りないですよね。一生懸命棚をこのぐらい(通常の)速度で見ていると本当に5時間は必要ですよ。こうやってザッと見たらあれですけども。あの、誰かが1回取って別のところに差し直したCDとかあるじゃないですか。ああいうのも本当は探したいわけじゃないですか。

(吉田豪)僕、結構元に戻してあげたりしますよ(笑)。

(中島愛)あ、わかる! 私も見やすいところに戻したりしますもん。「これはね、250円コーナーだからね」とか思いながら。そう。……なんの話だ? アハハハハハハッ!

(吉田豪)フハハハハハハハッ! (コメントを読む)「2人が絶賛するブックオフ」。いや、原宿ブックオフは本当によかったからなー。

(中島愛)本当によかった! もう1回、同じ場所にできてくれたら……って思うぐらいですよ、私。場所もよかったし。

(吉田豪)最高でした。

(中島愛)すごいシャレたところに「ブックオフだよー」みたいな感じがまたいいんですよ。

(吉田豪)僕、自転車移動だからだいたいなんか行った帰り道にあそこの前を通るんで、寄って、山ほど漁って……みたいな。

(中島愛)日課ですね。

(吉田豪)日課でしたね。(コメントを読む)「絶対にニアミスしている」(笑)。

(中島愛)あ、きっとしてる! 本当にあそこ、いました。

(吉田豪)おすすめのブックオフはどこかありますか?

(中島愛)おすすめのブックオフですか? 私は、そうだな……でも、当時で言ったら本当に原宿。

(吉田豪)最高でした。

(中島愛)あとはね、私1回だけ、いまでもあるのかな? お母さんにそこれそ車を出してもらって。東京でいちばん広いだろうと言われているブックオフに行ったことがあるはずなんですけども。結構、西東京の方だった気がする……。で、全然時間が足りなくて見きれなくて。泣く泣く帰ったんですけど感動したのはやっぱりあそこですね。

(吉田豪)はいはい。八王子じゃないですね? あ、町田、町田。絶対に町田(笑)。

(中島愛)町田だったかな?

(吉田豪)あのね、町田が前にヤバかったんですよ。8センチCDとかも結構あって。

(中島愛)あ、多摩あたりだったかな? 結構行ったんですよ。町田も行ったんですけど、町田はたしか私、自力で行ったんですよ。車じゃなくて。

(吉田豪)町田、ちょっとリニューアルしてイマイチになっちゃったんですよね。

(中島愛)そう。リニューアルしましたよね? でもあとは、東京以外のところに行った時にフラッと寄ったブックオフの品揃えを見てニヤニヤするっていう。まとめて売る人とか、いるじゃないですか。「ああ、この近くの人はこれをまとめて売ったんだ。CDコーナーにもこの人のがいっぱいあったけど、写真集コーナーにもいっぱいあるぞ。ということは、同じ人が売っているな?」みたいな(笑)。「本当にありがとう!」って思いながら。

(吉田豪)(コメントを読む)「ブックオフガチ勢ってはじめて聞いた」(笑)。

(中島愛)いや、本当に楽しいですよ。

(吉田豪)楽しいですよ。

(中島愛)どっちかって言うと、神保町とかも好きなんですけど、なんかブックオフに行ってたまたま出会うみたいなのが。

(吉田豪)そうなんですよね。価値がそんなにつけられていないものの中から何かを掘るのが楽しいっていう。神保町とかはもうちょっと目利きがやっているんで。

(中島愛)そう。正しく値段がついているから。それはそれですごくいいんですけど。

(吉田豪)ディスクユニオンとかも好きですけど、もっと目利きな感じですよね。

(中島愛)より、そうですね。もっと「これはこの値段じゃ絶対にないはず!」って思いながら買うのが楽しいっていう(笑)。

(吉田豪)わかります(笑)。ブックオフの話でこんなに(時間が)行っちゃいましたよ(笑)。

(中島愛)本当だ。やだ、すっごいブックオフの話で盛り上がっちゃった。ブックオフの話をこんなに、デビューしてからはじめてこんなに熱く語りましたよ。うれしいなー!

(吉田豪)さすがです(笑)。

(中島愛)なんかブックオフ以外に話したらいいこと、ありますか?

(吉田豪)ハードオフ?(笑)。

(中島愛)フハハハハハハハッ! ハードオフはねー、おすすめのところありますけどね。秘密ですけども(笑)。

(吉田豪)秘密ですね。いやー、素晴らしいですよ(笑)。ねえ。こういう趣味の持ち主がこういう世界にもちゃんといるんだっていう。

(中島愛)むしろみんなは違うの?っていうぐらいの感じですよね。

(吉田豪)「行くよね、普通?」ぐらいの。

(中島愛)本当、そういう精神で来ちゃったんで。みんなハードオフとかで笑うと「なんで笑うの?」っていう感じになってくるっていうね。

(吉田豪)たしかに、僕もちょっと感覚が麻痺している部分があって。この仕事を始めてからも、古本屋めぐりの仕事とかが結構あったんですよ。だから趣味が合う人はみんなそういうことをやるのが当たり前だと思っていて。みんなで泊りがけでどこか旅に行って古本を漁って、観光も一切しないで夜11時の閉店まで古本屋を漁って、その後にファミレスかなんかでメシ食うみたいなことが当たり前だと思っていたら……。

(中島愛)いいですよね。

観光よりも食事よりもブックオフ

(吉田豪)他の人は「なんで美味しいもん食わないんだ? 観光しないんだ?」みたいな。「えっ? 美味しいもん食う時間があったら、何軒か回れるじゃん!」みたいな。

(中島愛)その通り!

(吉田豪)「11時すぎてから空いている店でいいじゃん?」っていう。

(中島愛)本当にその通りです。京都とか行ってブックオフ行ったりしますもん。

(吉田豪)行きます、行きます(笑)。

(中島愛)「あそこのブックオフが……」っていう。探すのが楽しいんですよ。

(吉田豪)そうなんですよ。で、僕は仕事だから編集でそういう趣味も近くて一緒に行ってくれる人だったらいいですけどね、そうじゃないこともありますからね。

(中島愛)私の周りだと、そうじゃないことがほとんどかな?(笑)。

(吉田豪)フハハハハハハハッ! ここは比較的多いんでしょうね。じゃあ。

(中島愛)そうかも。正直、本当にこういう話、友達とはしたことがないです。

(吉田豪)だからこの仕事を始めて最初にBUBKAでやった仕事っていうのが5、6人でワゴンを借りて古本屋をまわるんですけど、目指すところが1個あって。途中の古本屋もいっぱい行くんですけど、目指すところが古本を持っていくと土地に替えてくれるっていう古本屋があって。

(中島愛)どういうこと?(笑)。

(吉田豪)で、「ヤバい!」っていうことでそこに行ったんですけど。ひどい土地なんですよ。山の中の、夏は川になりますみたいな。「これ、売っていいの?」みたいな(笑)。

(中島愛)アハハハハハハッ! ダメだろー!

(吉田豪)「これ、古本原野商法じゃん?」みたいな(笑)。

(中島愛)土地に(笑)。いまもあるんですかね?

(吉田豪)わからない。何冊か持って行ったら土地に替えてくれるんですよ。そこに行きましたよ。

(中島愛)すごいな! 私、当時は古本をブックオフさんだけじゃなくて、「○○書店」とつく古本屋さんは全部まわりたいぐらいだったから。たまに中学生の時に間違って、ここはいわゆる私のほしいものが売っているような店では……。

(吉田豪)ああ、セクシャルなお店ですか?

(中島愛)そうそうそう! ちょっと大人な(笑)。

(吉田豪)入り口にちょっと普通の本があって。

(中島愛)で、ちょっと進んでみたら、みんながギョッとしている。たぶんこれは違う!っていう(笑)。

(吉田豪)フハハハハハハハッ!

(中島愛)もう店員さんとかが「君、たぶん違う!」みたいな顔をずっとして見ていて「なにが?」って思って見たら「はっ、はあああーっ!」みたいな。「す、すいませんでしたーっ!」っていうのを何回もやりましたよ(笑)。

(吉田豪)僕も急いで出ていくこと多数ですよ。「ここ、なにもないわ」っていう。

(中島愛)「ごめんなさい!」って逆に言っちゃうみたいな。周りの男の人たちがギョッとしていましたね。

(吉田豪)でもたまにそういうところでレアな漫画のセット販売とかしていたりして。

(中島愛)フフフ、入り口付近はね、意外と普通に本を置いてあったりするから。「でも、これレジに行けないや。レジまで進めないかも……」みたいな。そういうこと、ありますね。

(吉田豪)それはたしかにでも、スタダに通いながらそういうところに行っていても、話が合う人はいないですよね。あそこの中に。

(中島愛)そうですねー。普通に遊んではいましたけど。それこそロンチャーズの頃とかは竹下通りに終わったに行って、みんなでプリクラ撮ったりカラオケ行ったりとかはしていたけど。

(吉田豪)「あれ? ブックオフには寄らないの?」っていう(笑)。

(中島愛)「言っちゃいけないのかな?」って思って。「ブックオフに行きたい」とかは言わず。駅で別れてから戻ってブックオフに行っていたっていう。竹下通りを逆走して。

(吉田豪)フハハハハハハハッ! 解散してから?(笑)。

(中島愛)そうそう。行ってましたね。なんか、たぶんみんなは用事ないのかな?って思いながら行っていました。

<書き起こしおわり>

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