久米宏 大瀧詠一との思い出を語る

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久米宏さんがTBSラジオ『久米宏ラジオなんですけど』の中で大瀧詠一さんについてトーク。大瀧さんが番組ゲストとして登場した際の模様を振り返っていました。

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(久米宏)そんな中、年が明けて。この番組、指折り数えてみたら何回目のお正月だと思います?

(堀井美香)はー。13回目……?

(久米宏)ぴったしカンカン! 13回目。長けりゃいいってもんでもないですけど、13回お正月を迎えるっていうのはまあめでたい話かなと。で、まあほぼ2時間の生放送なんですけど、2時からいつもゲストをお迎えしているんですけども。13回、正月を迎えたっていうことはゲスト、毎年50人弱ですから。下手すると600人ぐらい。ネットでも見られますけども、ゲストの一覧表を見ていると思い出すんですよ。いろんな人がいたなって。

(堀井美香)ねえ。

(久米宏)で、お顔を思い出したり、話し方を思い出したりして。いろいろと趣があるんですけども。「こんな人がいたな、あんな人がいたな」って印象に残る人、たくさんいるんですけども。時々思い出すゲストがね、ブラッとやってきたとしか思えないゲストで。本当はきちんとしているんでしょうけど、どう見ても赤坂の街を歩いていた人が入ってきちゃったみたいな人がいて。一見、ガテン系の仕事をしているような雰囲気で、がっちりとした体格でね。髪の毛がボサボサで。

(堀井美香)ええ。

(久米宏)話すことも要領を得ないんですよね。で、しばらくの間、この人は本当のゲストかな?って思って。僕、たぶん600人弱のゲストの中で、インタビュー中にはじめてです。ほんの一瞬なんですけど、「なにかの手違いでお呼びした人じゃない人が来たんじゃないか?」って(笑)。

(堀井美香)偽物が来たかもって(笑)。

(久米宏)いろんな人が来ましたから。たとえばバール職人とかね。バールを作っている方とか、左官屋さんの月刊誌の編集長とか。

(堀井美香)いい方だった。

(久米宏)桶の専門家とか宮大工とか。そういう人でもね、「この人は本当はバールを作っている人じゃないんじゃないか?」と思ったことはないんですよ。ただ、このゲスト……大瀧詠一さんなんですけどね。ご本人も「大瀧詠二だ」って言うし。あの、僕は「初対面の人は苦手だ」って何回も話したのに、最後の最後になってね、「初対面じゃない」ってバラしてうっちゃりをして逃げていったっていう。

(堀井美香)フフフ(笑)。

(久米宏)で、話を聞いてみたらブラブラやってきたんじゃなくて、ちゃんとお住まいのある福生から左ハンドルのアメ車を運転して赤坂のTBSまでやってきたっていうことがわかって。

(堀井美香)よくこの番組も聞かれていたっていう風におっしゃってましたね。

(久米宏)そう。打ち合わせの時もね、「聞いてますよ。ヘビーリスナーで」って。そんなヘビーリスナーなんていくらでもいるよって放漫になっちゃいけないね(笑)。

(堀井美香)久米さんがね、洋服のことを褒めらた「ああ、来た来た。いつも通りだ」っておっしゃってましたね(笑)。

(久米宏)で、どうしてこの人を覚えているか?っていうと、インタビューして2年後の年末だったんですけど、突然亡くなったっていう話を聞いて。それがあったんで、余計に忘れられないっていう。とにかくお目にかかった時に憎らしいほど元気でね。いまだにその訃報が信じられないっていう方なんですけども。その大瀧詠一さんのインタビューの中で、「何をしているのか?」っていうことを聞いたら「ほとんど家から一歩も出ない。毎日家にあるスタジオにこもりきりの生活をしている」っておっしゃっていたんですが。大瀧詠一さんが亡くなった後、スタジオから……あの方は言っていたんですよ。「古い日本映画のロケ場所なんかを訪ねるのをついこの間まで凝っていて。写真とかもいっぱいあるんだけど、発表する気はない」って。

(堀井美香)うん。

(久米宏)で、そのようなものは3年周期でいろんなものに凝っていて。亡くなった後にスタジオからね、山のようにいろんなものが出てきたんですって。もうはっきり言ってゴミとしか思えないようなものから、いろんな書類、メモ、原稿のようなものが出てきて。その中から音源も出てきたの。実は。密かにレコーディングをしてらっしゃって。だからどうやらね、この番組『久米宏ラジオなんですけど』はほとんど曲のかからない番組で。年に数回なんですよ、音楽がかかるのはね。

なのになぜかリクエストを(笑)。懲りずにリクエストを書いてくる方が多くて。今日はお正月だということで、年賀状がわりっていうことですか? 大瀧詠一さんが亡くなった後、スタジオを整理していたらいくつもいくつも音源が出てきたんです。その中から1曲、今日はお正月。お年始がわりっていうんですか? さっき林家彦いちさんから手ぬぐいをいただいて。またお正月だなって。スタジオには鏡餅の出来損ないみたいなのが(笑)。持ってみるとやたら軽い鏡餅があって。

(堀井美香)かわいらしい鏡餅が。

(久米宏)鏡餅がわりっていう方がいいですかね? 番組からの鏡餅がわりということで、新年にふさわしい曲だと思います。みなさんご存知の曲で、前向きな気持ちになる。それからスケールが大きい。ということで、この曲。亡くなった後に発掘された曲です。たぶんね、スタジオで1人で歌っていたんじゃないかと思います。誰もいないスタジオで。そう思って聞くとね、とっても趣があります。もちろん作詞は阿久悠さんです。歌っているのは大瀧詠一さんです。

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大瀧詠一『熱き心に』

(久米宏)なんともとらえどころのない雰囲気を思い出しまして。斜め前のイスに座っていた……いまも座っている感じがしてね。「どうでした? ご自分で歌っているの? 小林旭さんよりもこっちの方がいいじゃないですか?」「んなことないよー!」とかって。目に浮かびますよね?(笑)。

(堀井美香)フフフ、飄々としてましたもんね。

(久米宏)ということで本年もひとつこの番組、よろしくお願いしたいと思います。ただいまから生放送です。

<書き起こしおわり>

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