久米宏とジェーン・スー 働き方を語り合う

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久米宏さんがTBSラジオ『ジェーン・スー相談は踊る』に出演。リスナーからの『目一杯働いて一人前に稼ぐべきか?無理せず働いて最低限稼ぐのか?悩んでいる』という質問を受けて、ジェーン・スーさんと働き方について語り合っていました。


(久米宏)それでは、続いての相談です。(相談メールを読む)『スーさん、久米さん、こんばんは。いつも楽しみに聞いています。私は能力の限界いっぱいに働いて一人前に稼ぐか、それとも無理せず、言われることを言われるままやるような働き方をして、最低限の生活費を稼ぐかで悩んでいます。いまの仕事、しんどいんです。ただ、一度仕事を辞めて、1年、無理をしない働き方をしたんですが、収入的にも内容的にも物足りなさを感じて、出戻って、また同じ業種の正社員で働いているので、自業自得って言えば、自業自得なんです。ぜひ、お二人のご意見を聞かせて下さい』。まとめて・・・あ、あなたがやるのね。要旨。

(ジェーン・スー)いや、ごめんなさいね。いま、バーッとやろうとしたところを、私がクッ!っと制してしまって。

(久米宏)僕ね、いま要旨を言おうと思ったんだけど。要旨はあなたが。

目一杯働いて稼ぐか?それなりで満足するか?

(ジェーン・スー)今回、短いメールだったんで。自分の能力いっぱいに働いて、一人前に稼ぐのか?それとも、ゆっくりな働き方をして、自分の生活っていうのをキープしていくのか?どっちなんだ?ということで。いま、また、1回仕事を辞めて、1年無理をしない働き方をしたけれども、内容的にも収入的にも物足りなさを感じて出戻って来たというとこで。どういう働き方がいいのか?っていうのが相談者さんからのご相談だったと思うんですけども。

(久米宏)それはだいたい、安倍政権が考え始めていることだから(笑)。

(ジェーン・スー)おおっ!

(久米宏)つまり、報酬を出来高で払ってあげるか、時間ダラダラでもいいから、時間通り働いた人に適当な給料を払ってやるかっていうようなことで、いまは日本の労働者の考え方を変えようと、どうやらしているらしいんですよ。いまの政権が。

(ジェーン・スー)はい。

(久米宏)まあ、役人が霞ヶ関で考えているんですけどね。それとだいたい似たような悩みなんですよ。目一杯働いて、その分の給料をもらうか、ダラダラ働いて、お手当をいただくかっていう。どっちがいいか?

(ジェーン・スー)これ、久米さんはどちら派ですか?

(久米宏)難しいのはね、目一杯働いても、自分が目一杯働いた感に値する報酬を向こうが与えてくれるかどうかはわからないってことなのね。

(ジェーン・スー)ああ、なるほど。成果を出したものに対しての報酬ですからね。

(久米宏)そう。その成果は自分の言う成果と、経営者が言う成果は違うわけだから。

(ジェーン・スー)たしかに。

(久米宏)そこが難しいところですよね。だから、それが一致したら、こんな幸せなことがないんですけど。一致しなかったら、こんな不幸なことはない。タダ働きみたいなもんだから。

(ジェーン・スー)たしかに。一致するまで、どのくらいお時間がかかりました?

(久米宏)僕?

(ジェーン・スー)はい。

(久米宏)僕、別に・・・一致してなよ。

(ジェーン・スー)えっ?もっとくれ!っていうことですか?

(久米宏)いや・・・そんな話、すんの?(笑)。

(ジェーン・スー)(笑)。いやいや、どっちなんだろう?って。

(久米宏)そこまで突っ込んだ話にするの?

(ジェーン・スー)どっちなのかな?と思って。

(久米宏)あの、僕はね、12年間サラリーマン生活をしてたんですよ。この会社で。その後、フリーになってもうずいぶんなるんですけど。いま、48年仕事をしていて、48分の12がサラリーマンなんです。

(ジェーン・スー)はい。4分の1。ちょうど。

(久米宏)そうそう。4分の3がフリーになっているわけです。でね、難しいよね。

(ジェーン・スー)どっちがどういう風にいいとか悪いとか、ありますか?

(久米宏)両方いいことはありますけど。ただ、フリーになったらこれはお金の問題とはちょっと違うんですけど。僕、フリーになって、なにがいちばん違ったか?っていうと、フリーになった時、サラリーマン12年やっていると、会社員になっているわけです。当たり前だけどね。会社員になってフリーになると、なにが僕、劇的に変わったか?っていうと、同僚っていうものがいなくなったんですよ。

(ジェーン・スー)ああ、仲間がいなくなる。

(久米宏)仲間が。一応、同じ番組をやっていたんですけど。ずっと。向こうも呼び方が変わるんです。僕に対する。

(ジェーン・スー)ああー!そっか。

(久米宏)態度も変わるの。

(ジェーン・スー)ちょっとつらいですね、それ。

(久米宏)で、この間まで同僚だった人たちが、いわゆる同僚ではなくなって、僕、たった1人になっちゃったんですよ。

(ジェーン・スー)寂しいですね。

(久米宏)これと、入ってくる収入を比較するもんじゃないんだけど、他に比較するものがないわけ。

(ジェーン・スー)たしかに。失うものと、入ってくるお金とっていうことですもんね。

(久米宏)そう。で、そういうことと引き換えにしていいものかどうか?みたいなことですよね。少し共通点、あるかもしれないです。いまの人の質問と。

(ジェーン・スー)そうですね。だから、無理のない働き方をしたけれども、収入的にも内容的にも物足りないと。この人、働きたいんでしょうね。ワーッ!っと働きたいと。

(久米宏)仕事、好きなんだと思うよ。

(ジェーン・スー)ただ、ちょっと能力の限界いっぱい。もちろん、体力もこうなると、ねえ。つらくなってきますから。『いまの仕事がしんどいです』って、体と心が壊れるほどの仕事をする意味って、あるんでしょうか?っていうことですよね。

(久米宏)このへんはね、お小遣い帳と似ているんですよ。

(ジェーン・スー)おっ?どのへんがですか?

(久米宏)家計簿と。つまり、今日、昼間のラジオ(久米宏ラジオなんですけど)でやったのは、家計簿ってどうやら日本人だけらしいんですよ。つけているの。

(ジェーン・スー)うん。びっくりしました。

(久米宏)あと、韓国でも最近、アプリでね、家計簿が流行りだしたっていう話があったんですけど。特にアルゼンチンの人の話がショックで。そんな貯金なんか、ないんだ。ほとんど。4人家族で、子供もいるのに。貯金なんかないけど、来週のバーベキューをどう楽しいバーベキュー大会にするか?の方が最大の、99%の関心はそこにあるわけ。

(ジェーン・スー)はい。

(久米宏)貯金とかお小遣い帳とか計画的消費とか、まったく頭にない。

(ジェーン・スー)すごいですよね。うらやましい。

(久米宏)だから、目一杯働いて給料をもらった方がいいのか?ダラダラ働いて給料は適当にっていうのは、多分アメリカ人のごく一部と日本人が考えているぐらいだと思うんですよ。これ。

(ジェーン・スー)うん。そうかそうかそうか。そんなことを考えている・・・

(久米宏)アメリカ人でウォール街で働いている奴らには、こういう奴らがいるんですよ。30までに働いて、もう何億っていう金を貰ってリタイアしちゃうっていう人たちは、ごく一部、アメリカにはいると思うんです。あと、日本人のほとんどがこれですよね。

(ジェーン・スー)そうですよね。

(久米宏)悩んでいる。働き方に関して。

(ジェーン・スー)うんうん。働き方って、いつから変わったんですか?時流は。

(久米宏)どうなんだろうね?さっきの話と似てきちゃうんだけど。何のために働くか?っていうことだよね。

(ジェーン・スー)そうですよね。何のために生きるか?と同じで、何のために働くか?ですよね。

(久米宏)そう。つまり、生きるために働くんで。働くために生きる人も、まあいるにはいるかもしれないけど。

(ジェーン・スー)まあ、そこ逆転しがちですよね。

(久米宏)基本的には、アルゼンチンの人のように、取りあえず、来週あたりまで生きていければいいかなって。来週のバーベキュー大会までがリミットで(笑)。それまで、目一杯楽しんで。そっから先は知らねえよって。だから、そこなんですよね。

(ジェーン・スー)何を楽しみと捉えるか?っていうことなんですかね。自分が。いっぱい働いているっていうやりがいみたいなものを、自分の生きがいと感じるんだったら、能力の限界いっぱいに働くかと。

(久米宏)でも、相談者さんもダラダラと働いて無理しないで働いて、ズルズル生きていくっていうのが、本当はそれで十分だって考え方もあるわけです。とりあえず、死んでないんだから。

(ジェーン・スー)ああ、そうですね。

(久米宏)生きていて、生活費に困っているわけじゃないんだから。餓死にするわけでもないし。ただ、それはものすごい幸せだっていう考え方もあるんですね。

(ジェーン・スー)たしかに。

(久米宏)目一杯働いて、目一杯お金を貰うのも幸せだけど、ぜんぜん無理しないけど、生活には困らないっていうことは、どれだけ幸せか?っていう考え方をすると、相当見方が変わってくると思いますね。

(ジェーン・スー)たしかに、そうかもしれないです。やっぱり、いくら稼げるか?いくら貰えるか?がイコール、自分の価値になっちゃうと、もうあやふやになっちゃいますもんね。そこがなくなったら、どうしたらいいかわからないみたいなことになっちゃうじゃないですか。

(久米宏)適当に働いて、適当にお金を貰って、楽に暮らすっていうのと、お金って例えば、1年間に1千万円稼ぐと、2千万ほしくなるわけですよ。

(ジェーン・スー)おおー!

(久米宏)2千万働くと、4千万ほしくなるわけ。

(ジェーン・スー)おおーっ!

(久米宏)すると、4千万働いた人は、いつかは1億円プレイヤーってことを考えるわけですよ。上には、こっちの方は限界がないんです。ただ、もう1個の方の、毎日ズルズルして死にはしないっていうのはね、それは考える必要はないんですよね。

(ジェーン・スー)うーん。たしかに。

(久米宏)いつかは1億円プレイヤーって考えると、1億円プレイヤーになったら、5億円プレイヤーになりたい。

(ジェーン・スー)ううっ、先はないんですね。終わりがないんですね。

(久米宏)終わりないから。こっち。だからそれは、どっちを選ぶか?ですよね。目一杯働くんだったらね、1億円プレイヤーを目指すべきだと思うの。僕。

(ジェーン・スー)うおー、マジっすか?

(久米宏)どうせやるんだったら。

(ジェーン・スー)どうせやるなら。

(久米宏)それが目一杯働くっていう意味だと思うんですよ。それが嫌だったら、目一杯働くのをやめた方がよっぽど楽だよね。そっちのが人生楽だし、楽しいもん。

(ジェーン・スー)楽しむことの方が優先だってことですよね。そしたら。

(久米宏)だから、周りから見て『お前、それ・・・あんた、もっと仕事ができるのに、そんなズルズルした毎日を送っていていいのか?』っていう目で見られたり、直接言われたりするのが何の苦痛もなかったとしたら。誰に何と言われようと、私は私の生き方でいくんだ!っていう自信があったら、そっちの方がいいよねえ。

(ジェーン・スー)うーん・・・相談者さん、いかがでしょうか?『いまの仕事、しんどいです』っていうね、一行のメールが前後が空白があいてるんです。この、いただいたメール。これがすごく私、気になって。

(久米宏)うん。あいてるね。

(ジェーン・スー)うん。っていうことは、しんどいんだと思うんですよね。仕事。いまの久米さんのアイデア、採用してみてはいかがでしょうか?あの、無理せず、いまが楽しい、来週まで生きてりゃ丸儲け!

(久米宏)あの、だらけて生きている人って・・・あっ、音楽が鳴った。日本人は非難するけどね、僕はそれは素晴らしいことだと思うんだよね。昔、俺たちサルだったんだから(笑)。

(ジェーン・スー)(笑)。ずいぶん話が・・・

(久米宏)そう(笑)。昔、俺たちサルだったんだから。無理することはないって。

<書き起こしおわり>
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