吉田豪さんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』に出演。宇多丸さんと2018年のタレント本ベスト5+1について話していました。
(宇多丸)ということで吉田さんと言えば本当にアイドル化が進んでいる中、多忙を極めすぎて肩が痛くなっていたりとか。この後もすぐに出かけなきゃいけないとか。まさに師走という。
(吉田豪)全然、全然。はいはい。
(宇多丸)特にやっぱり、『EXD44』。テレビ朝日の企画の中で吉田豪スター化……本当にズバリ「吉田豪スター化プロジェクト」って。だから、この番組が始まった頃に秋元(康)さんに目をつけられているんじゃないか?って言っていたけど、本当にそうだったっていうね。
(吉田豪)で、「まだ言えないですけど、大変なことが動いています」って言っていたのがこれですね。
(熊崎風斗)フフフ(笑)。
(宇多丸)要は、オリジナル日めくりカレンダーというね。
(吉田豪)それが発表されましたね。
(宇多丸)吉田さんの様々な写真付きの日めくり……毎日、めくると吉田さんがかわって出てくるっていう?
(吉田豪)そうですね。31枚、いろんな吉田豪と吉田豪の名言の数々が載っているという。
(宇多丸)フハハハハハハハッ! ちょっと、写真。なんかぬいぐるみを肩に乗っけているという。
(熊崎風斗)松岡修造さんの日めくりカレンダーが流行りましたけど、それの吉田さんバージョンっていう?
(吉田豪)それに便乗したやつですね(笑)。
(宇多丸)吉田さんの名言って、たとえばどういうの?
(吉田豪)なんかTwitterとか僕の本とかからピックアップしたやつをスタッフが選んで、それを僕が解説を書かなきゃいけないっていう……。
(宇多丸)フハハハハハハハッ!
(吉田豪)結構大変な作業をやって。
(宇多丸)ちょっとしたプレイじゃないですか!
(吉田豪)そうですよ。
(宇多丸)あと、ピョーンって跳ねたりね。なかなか……。
(熊崎風斗)この跳ね方とか、アイドルじゃないですか。
(宇多丸)結構きっちりアイドルですよね。
アトロク、ビヨンドカルチャー「宇多丸よお前はアイドルカレンダーをわかってない‼︎いや、わかってない事すらわかってない‼︎そんな宇多丸にアイドルカレンダーの真髄を教えてあげよう」特集by吉田豪 出来るね。#utamaru pic.twitter.com/ntfWIFGvs4
— いなりアン・ラプソディー (@AF6JC) 2018年11月23日
(吉田豪)乗り気じゃないですけど、動いたらちゃんとやるっていう(笑)。
(宇多丸)フハハハハハハハッ! やり方はよくわかっていますからね。そんなアイドル化が著しい吉田さんですが。月イチのレギュラーでお越しいただいていますが、12月ということで様々なみなさんにそれぞれの得意分野、専門ジャンルのベストをうかがっているんですけど、吉田さんはやはりタレント本ということで。今年のタレント本をうかがっていきたいと。ちなみに、今年のタレント本は多かった、少なかったで言うと、どうなんですか?
(吉田豪)それなりにあった感じですけども。そうですね。まあいいのを5作、選んできましたよ。で、5作選んだ後で「掟ポルシェを入れるのを忘れた」っていうね(笑)。あれ、今年の頭だったんですよ。
(宇多丸)ああーっ! あれは名著ですよ!
(吉田豪)名著ですよ。
(宇多丸)『男の!ヤバすぎバイト列伝』。
掟ポルシェの名著『男の!ヤバすぎバイト列伝』
(吉田豪)この前、声優の中島愛さんに掟ポルシェと会いに行ったんですよ。会うなり掟さんに「バイトの本、最高でした!」って。
(宇多丸)ああ、すごい!
(吉田豪)意外なところまでちゃんと届いたんですよ。
(宇多丸)いや、なんか「ドラマ化、まだかな?」って思うんですけどね。絶対にした方がいいですよね。
(吉田豪)うんうん。もっとちゃんと評価されるべき本ですよ。
(宇多丸)俺、今年のベストブックぐらいだった。あれは本当に。
(吉田豪)上坂すみれさんも絶賛しているというね。意外とアニメの世界に届いたっていう(笑)。
(宇多丸)なぜか(笑)。じゃあ、掟さんは別格としてね、5冊選んできていただきました。どんどん行きましょう。
(吉田豪)まずは、本当に宇多丸さんに読んでほしい、後藤真希『今の私は』。っていうね。
(宇多丸)ごっちんの。これはまだ読んでないんだよな。
(吉田豪)意外とノーチェックな人、多いと思うんですよ。たぶん結婚系のほんわかエッセイじゃないかって思っている人が多いと思うんですけど、かなりアイドル時代の話から家庭のこととか。なんだろうな? デリケートな部分は書いていないですけど、かなりちゃんと書いています。で、それを僕らが知っている後藤さんの壮絶な人生……そこには触れていないですよ。ただ、それを踏まえて読むと、本当にすごい本です。
(宇多丸)ああー。そういうことがあった上で、こういうことをおっしゃられているということの凄みというか?
(吉田豪)ええと、書いてない部分をあえて補足しますと、もともとお父さんが登山で亡くなってしまって。で、その後でお母さんが居酒屋をやりながら、女手ひとつで育てて。で、後藤さんがスターになっていった結果、弟さんが現場でスカウトをされて。弟さんがアイドルをやって、でもそこから悪の道に走り、捕まり。で、捕まっている時にお母さんが……まず、後藤さんが自分のお金で家を建てて、そこの弟さんの部屋から落ちるっていう。もう本当に壮絶すぎる人生を。
(宇多丸)なんと……言葉を……。
(吉田豪)なにも言えない。僕もインタビューした時には一切そのへんには触れず。「いまの後藤さんが楽しそうにしているのが、いかにこっちとしてはうれしいか。そして、戻ってきてくれたことがいかにうれしいか」っていう。たぶん、そういうような僕と同じテンションで作られている本だと思います。
(宇多丸)なるほど、なるほど。
(吉田豪)そういうデリケートな部分には触れない。ただ、それが本当に行間から出てくるんですよ。弟さんと子供の頃に公園でよく山登りごっこをして遊んだ話とか。で、「お父さんが元気だった頃」とか「母がいた頃」みたいな描写がすごく多くて。その中で、そのアイドルの時の壮絶な話とかがちゃんと書かれていて。
(宇多丸)これ、絶対に読まなきゃいけないな。
(吉田豪)いや、本当にいい本でした。
(宇多丸)これはすぐ読みます。
(吉田豪)本当にすぐ読んでください(笑)。
(宇多丸)私は読まなきゃいけない本でした。
(吉田豪)そうなんですね。たとえば、モーニングに入って食事の時間がまともに取れなかったこと。これは僕のインタビューでも言っていたんですけど。で、それが本当に最初の3週間で7キロ痩せた時、お母さんが心配して会社に抗議に行ったっていう。「子供にまともな食事をさせないような仕事なら、うちの子は辞めさせます」っていう。
(宇多丸)まあ、当然ですよね。
(吉田豪)そうそう。とか、いろいろと反抗した話とかがかなりちゃんと出ています。
(宇多丸)その時、彼女が思っていたこととかっていう。
モーニング娘。に夢中になった人は絶対に読むべき本
(吉田豪)なので、ぜひとも。あの時モーニングに夢中になった人は絶対に読むべき本。で、そのオタクとの関係がすごい濃厚だったことでも有名じゃないですか。僕のインタビューでたぶん初解禁になったと思うんですけど、ファンとの距離が異常に近かったことを本人がちゃんと話すっていう。お母さんの居酒屋にファンがたまっていて。お母さんがそういうのをウェルカムにしていたんで。
(宇多丸)ほとんど家族化していくっていうね。
(吉田豪)で、一緒に旅行に行ったりとか、バーベキュー大会をやったりするようになっていくんですよ。
(宇多丸)へー!
吉田豪と吉川友 後藤真希・加護亜依のハロコン復帰を語る https://t.co/H9d6PU5Xvj
(吉田豪)後藤さんの親御さんがやっていたお店(居酒屋)にヲタが本当にたまっていて。本当に普通に後藤さんがそこにしょっちゅう顔を出していて。で、ヲタに荷物を持たせたり……ヲタとの壁が全くなくて。— みやーんZZ (@miyearnzz) 2018年12月18日
(吉田豪)で、それがさらにちょっと踏み込んで、最近のテレビでいわゆる「オタ奴隷」という言われ方をしていた、買い物とかにもオタを連れて行って……みたいな。それがテレビで出て、ちょっと叩かれたらしいんですよ。
(宇多丸)はいはい。
(吉田豪)で、それで最近、僕のところにそのオタ奴隷の人からDMが来て。「豪さん、後藤さんがこんなことで叩かれているのは僕は我慢がならないんです! 僕はあのオタ奴隷の1人なんですが、僕は彼女を救いたい! 僕らは志願して奴隷になった側で……」みたいな。
(宇多丸)まず、名称がよくないよ(笑)。名前、選ぼうよ!
(吉田豪)みたいな話をこの前、杉作J太郎さんにしたんですよ。で、Jさんがその話を聞いている時に「あのね、リンカーンが怒るよ」って言っていて。
(宇多丸)フハハハハハハハッ!
(吉田豪)「せっかく俺が解放したのに」っていう(笑)。
(熊崎風斗)アハハハハハッ! なるほどね。奴隷解放宣言(笑)。
(宇多丸)だから名称がよくない(笑)。たぶんその、ファミリーを守るとかファミリーを大事にするっていう意識が強い方だから。
(吉田豪)そうなんですよ。で、ファンもファミリーになるんですよ。
(宇多丸)そうそう。そういうことなんですよね。
(吉田豪)一時期、だから芸能界を辞めてゲームに夢中だった時も、あれもファンとずっとやっていたんですよね。
(宇多丸)ああ、モンハンとか。
(吉田豪)そうです。モンハンとかの話も山ほど書いてあるんですよ。ぜひ。
(宇多丸)いやー、ちょっとモーニング周りはね、どうしても……。
(吉田豪)デリケートなことが多いんですよ。大変な人生を背負っている人が多いんですけど。
(宇多丸)悲しくなってしまう。なんとか幸せになってくれ!って思いますけどね。
(吉田豪)後藤さん、いま本当にいいですよ。
(宇多丸)なるほど。わかりました。それ、絶対に読みます。どこから出ているんですか?
(吉田豪)これは小学館ですね。そして、『マイゲーム・マイライフ』にもぜひ。
(宇多丸)ああ、そうね。モンハン何千時間の人ですもんね。
(吉田豪)そうです。本物の人です(笑)。
(宇多丸)後藤真希『今の私は』。小学館でございます。
(吉田豪)はい。
(宇多丸)どんどん行きましょう。