宇多丸と掟ポルシェ『男の!ヤバすぎバイト列伝』を語る

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掟ポルシェさんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』にゲスト出演。宇多丸さん、熊崎風斗さんと著書『男の!ヤバすぎバイト列伝』について話していました。

(宇多丸)でね、掟さん、『ウィークエンド・シャッフル』というか番組を始める前から親交をさせていただいておりますが……改めて呼んだのには理由がございまして。このコーナータイトル、コンセプトなんで、これは失礼ながら言わなきゃいけないので言わせてください。「掟さん、なんで来たんすか?」。

(掟ポルシェ)本の宣伝に来ました!

(宇多丸)フハハハハハッ! ねえ。宣伝というか、掟さんが本を出されて、それがあまりにも僕は名著すぎるということで。ぜひ1回目は掟さんに本の話をしていただきたいと。

(掟ポルシェ)1月19日に本を出しまして。『男の!ヤバすぎバイト列伝』という、いままでの自分のバイト遍歴をまとめた本を出しました。

(宇多丸)掟さん、いままでは割となんて言うのかな? こういう言い方はあれだけど、ネタ的なというか。掟さんの得意な根も葉もない話っていうのをお書きになっていたわけじゃないですか。

(掟ポルシェ)基本的にフィクションですからね。自分が書いていたのは。自分は結構普段はまともな人間というか、つまらない普通の人間だっていう思い込みがすごくあるんですよ。だからありのままの自分のバイトをやっていたその時代のことを、まんま体験談を書くとかっていうのは面白くなるはずがないと思っていたんですよね。で、ちょっと耳マンっていうリットーミュージックのサイトから原稿依頼されまして連載を始めたんですが、まあまとめて読んでみると労働意欲ゼロ。

(宇多丸)フハハハハハッ!

(掟ポルシェ)本当にナメてる。

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勤労意欲ゼロの掟ポルシェのバイト生活

(宇多丸)これ、ご本人を前にして言うのもあれなんですが……素晴らしい本なんですよ。これ、青春ストーリーとして見事なんだと思うんです。最終的にはちょっと現代につながるようなところまで行くんだけど、とにかく途中、掟さんのおっしゃる通り勤労態度が一言でいえば「クズ」(笑)。

(掟ポルシェ)クズですね。仕事をやめる時はまずブッチ。無断欠勤からのフェードアウト。それしかやったことがないっていう。

(熊崎風斗)アハハハハハッ!

(宇多丸)あと、職場の人たちに対する内心思っていることとかも本当にひどいし。

(掟ポルシェ)そうですね。あいつら本当にクズですから。あの、俺よりももっとひどいんで。本来ね、人の悪口とか書いちゃいけない。でもね、あいつらは別!

(宇多丸)それにふさわしい。

(掟ポルシェ)いや、ちょっと変わった人ばかりが身の回りにいるんですよ。なんでか?っていうと、自分は結構記憶力に問題があって。普通の人の顔とか普通の人の発言って覚えられないんですよ。引っかかりがなくて。で、結果的に変わった人の発言とか変わった人の記憶ばっかり残っていて。結果的にそれが本になっているっていう感じですね。

(宇多丸)だって出てくる人、出てくる人、強烈ですもんね。

(掟ポルシェ)そうですね。だからたぶん好きなんでしょうね。そういう変わった人が。愛情がある。

(宇多丸)だから愛のあるディスなんですね。熊崎くん、これ読まれました?

(熊崎風斗)私も読みましたけど、こんなにね、いろんなバイトをされている方がいるって……言えないものもあるんじゃないか?っていうぐらい本当にいろんなバイトをされていますし。その後に就職をされてサラリーマン時代のこととか……。

(宇多丸)これも実は、言っていいんですよね。書いてあるから。i-D JAPANっていう、i-Dっていうイギリスのおしゃれなカルチャーマガジンがあって。

(掟ポルシェ)それの日本版。

(宇多丸)ねえ。i-Dの日本版が出るならっていうんで就職をする。勤労態度がゼロだった掟さんが一念発起して就職活動を。

(掟ポルシェ)もう自分は雑誌の編集者になるもんだと生まれた頃から決めていたところがあって。

(宇多丸)しかも就職活動の格好とか……写真が入っていて。すごいですよね。

(掟ポルシェ)これ完全にもう六本木の黒服の衣装ですね!

(宇多丸)まあ、いまにおける掟ポルシェのまま行っているようなもんですね。言っちゃえばね。

(掟ポルシェ)でもそのままの長髪。当時はまだピアスもしていました。長髪ロングヘアー。

(宇多丸)で、まあ言っちゃえばその筋の人っぽいダブルのスーツと……。

(掟ポルシェ)その筋の人の格好で就職活動に行って、威圧感を与えることを考えていたっていう。

(宇多丸)フハハハハハッ!

(掟ポルシェ)なんで就職ん面接官に威圧感を当たるんだ?っていう。頭がおかしかったんですね。俺もね。若い頃はね。

(宇多丸)で、入ってからもよくこんなに人のことを見下し続けられるな!っていう。フハハハハハッ!

(掟ポルシェ)まあ、人のことを見下さないと自分が保てないぐらい本当に自分がクズでしたから。それを考えるとよくね、ここまで俺も人間ができるようになりましたね!

(熊崎風斗)アハハハハハッ!

(宇多丸)できているんですか?

(掟ポルシェ)いまはもう完璧に、聖人君子ですから。本当に。

(宇多丸)掟さん、僕は知り合ったのはもちろんロマンポルシェ。活動をされて以降なので掟さんっていうと大人な、むしろ結構人格者っていうイメージだったんですけども。

(掟ポルシェ)そうなんですよ。世間的にはそうなんです。

(宇多丸)でもこれを読んでいると、結構出会ったのが……ずっとバイトをし続けていてクズだ、クズだってやっていて。それの結構ギリだったじゃないですか。「僕と会うの。もうちょっと後になると、会うな」って思って。

(掟ポルシェ)そうですね。はい。バイトを辞めたギリギリぐらいの頃に宇多丸さんと最初お会いして。

(宇多丸)だからそんなに変わっているわけがねえっていうか。正直(笑)。

(掟ポルシェ)「俺のことも見下していたかも……」みたいな(笑)。

(宇多丸)そうそうそう(笑)。

(熊崎風斗)この本の延長線で(笑)。

(掟ポルシェ)そんなことはない!(笑)。

(宇多丸)でも本当に文章は素晴らしくて、めちゃめちゃおもしろい。これ、かなり評判もいいんですよね。

(掟ポルシェ)そうですね。一応初版はすぐに完売しまして。いまは三刷りまで言っています。「サンズリ」!

(宇多丸)いや、いいんですよ。もう6時半だから。

(掟ポルシェ)もう夜ですから。

(宇多丸)ミュージシャン評伝1位。そしてなんと、バイト・ボーリング検索部門1位。

(掟ポルシェ)バイト・ボーリングっていうAmazonの検索チャートで1位になったんですよ。で、「バイト・ボーリング」っていのは建築掘削機器。それのチャートでなぜか「バイト」って入っているだけで1位になったという。

(宇多丸)なんで?

(掟ポルシェ)単純に言うと、勘違いです。Amazonの勘違い。

(宇多丸)ああ、そのジャンル分けの勘違いに。

(掟ポルシェ)「1位だよ!」って思ったら、なんか「バイト・ボーリング」って。なんだ、こりゃ?っていう。

(宇多丸)しかし、その出版常識に欠けた表紙がネックになっているっていう(笑)。これはどういうことでしょうか?

(掟ポルシェ)この表紙が……。

(宇多丸)ちょっと熊崎くん、レポートして。

(熊崎風斗)あの……大事なところだけ札束で隠しているっていう。

出版常識に欠けた表紙がネックに

男の!ヤバすぎバイト列伝 (耳マン)

(掟ポルシェ)そうです。これね、表紙が俺が全裸でカラオケをやっているんですよ。これ、当時酔っ払うとよく友達を喜ばせるためにカラオケに行ったんですけど。その時に陰茎にくくりつけた札束を1枚ずつ配り歩いてくっていう……。

(宇多丸)で、最後はなくなるっていう。

(掟ポルシェ)それ、「夢芝居」っていうネタなんですけど(笑)。

(宇多丸)アハハハハハッ! 歌の『夢芝居』? 「おとことおんなー♪」って?

(掟ポルシェ)そう。『夢芝居』を歌いながらやるんですよ。それでも、全裸芸っていうのはやっぱり沸点がいきなり来ますから。二番に行く頃にはみんなサーッて……。

(宇多丸)出落ちなんだ(笑)。

(掟ポルシェ)もう全然見ていないみたいな。で、その写真を表紙にしようって言う編集者、おかしいんですよ。

(宇多丸)本屋はこんなの、平積みしないでしょう?

(掟ポルシェ)そうなんですよ。この表紙になって大丈夫なの?って思ったんですよ。そしたら案の定、この間福岡でイベントをやったんですよ。本の出版記念イベント。で、そのイベントをやる書店がおしゃれな書店なんですよ。福岡の中でも1、2を争う。で、そこの書店に「置けない」って言われたんですよ。

(宇多丸・熊崎)フハハハハハッ!

(宇多丸)出版記念イベントで!?

(掟ポルシェ)偉い人がやってきて、「うん、この本はね、売り場に並べないで」って言われて(笑)。

(宇多丸)マジで!?

(掟ポルシェ)マジで。で、カウンターに行って(小声で)「すいません、あの掟ポルシェのバイトの本……バイトの本……」って言うと、「これですか?」ってこっそり出てくるっていう。

(宇多丸)いかがわしいものを買うかのように。ええーっ?

(掟ポルシェ)まあ、そのおかげで売上もそんなに伸びていないっていう(笑)。

(宇多丸)アハハハハハッ! 表紙がネックで。

(掟ポルシェ)これからです、これから!

(宇多丸)掟さん、前にも貝殻表紙もあったから。『男道コーチ屋稼業』。

(掟ポルシェ)『男道コーチ屋稼業』は武田久美子さんの貝殻ビキニ。あれをまんまコピーしたっていう。

男道コーチ屋稼業
Posted at 2018.4.2
掟 ポルシェ
マガジンファイブ

(宇多丸)毎回裸を表紙にしすぎなんですよね。

(掟ポルシェ)だって俺は普通にバイトしているところの写真を持っていって「これにしてください」って言ったんですよ。そしたら編集者が「これ、いいですねー!」って。もうリットーミュージックは頭がおかしい! 最高! 大好き!

(宇多丸)そこがね!

(掟ポルシェ)そういうところじゃなきゃ、俺の本なんか出さない!

(宇多丸)でも本当にね、名著だと思います。最終的にはちょっと感動するんですよ。ちょっとだけ、あのクズだった高橋少年がちょっとだけ大人になるっていうか。下の下っていうか、借金に借金を重ねて……っていうところで本当に社会の底辺中の底辺で、まさかの人情に出会うっていうかさ。

(掟ポルシェ)そうですね。やっぱり出会っていく人によって反面教師にする人もいれば……俺はどちらかと言うとお金になればどんな仕事でもいいみたいな。高い金額の仕事から選んでいったところがあって。だからペンキ屋で日当1万4500円だとか。あとは臨床実験ボランティアっていう、まあバイトじゃないんですけども。そういうのを1回やって8万円とか10万円とか、普通に楽に手にするような仕事ばっかりやっていたんですけども。

(宇多丸)だから人情に出会ったりするっていうのが意外と……。

(掟ポルシェ)そういうのであんまりまともな上司に出会ってなかったっていうことがだんだんわかってきて。ビルの窓拭きとかをやっているぐらいの頃にちょっとずつ、尊敬できるバイト仲間だとかそういう人に若干出会えるようになって。で、やっぱり仕事は人柄だな、みたいなこと。当たり前のことがわかっていくんですよね。で、そのタイミングでこの表紙、帯にも書いてますけども。人生を変えた闇金の人との出会いがあるっていう。

闇金の人との出会いで人生が変わる

(宇多丸)これはすごいんですよね。そこでその人に出会ってなければ、高橋青年は一気に人生の坂道を転げ落ちていた可能性が高いわけですからね。

(掟ポルシェ)そうですね。もうバイトして、バイトしながら女子プロレスを消費者金融で借りた金で見に行ったり。

(宇多丸)とにかくね、女子プロの追っかけが行き過ぎていたっていう話をコンバットRECに聞きますよ。

(掟ポルシェ)もう次の試合は紅夜叉と長嶋美智子が敗者特攻服脱ぎマッチやるからどうしても見に行かなくちゃいけないとか、あるわけですよ!

(宇多丸)フハハハハハッ! その時代的にはたしかに女子プロがめちゃめちゃ熱い時期ではあったんですよね?

(掟ポルシェ)女子プロ対抗戦ブームっていうのが92年ぐらいからあって。そのぐらいにちょうど見始めたんです。なのでそれにどうしてもお金をつぎ込みたくて。「いま行かないと将来後悔する!」って思ってガンガン、もうアコムで借金をして。

(宇多丸)後先考えなさすぎでしょ!(笑)。

(掟ポルシェ)いやいや、むじんくんはいいんですよ、あれ。無人だから! もう消費者金融の人たちの張り付いたような笑顔とか見なくても金が借りられちゃうんですよ。ガンガン借りますもんね!

(宇多丸)それだけにもう、返済能力も超えてやっちゃうっていう。

(掟ポルシェ)それでどんどん借金がかさんで。ある時、まとめなきゃいけないっていうんで、駅に貼り紙貼ってあったんですよね。「あなたの借金、一本にまとめます」みたいな。「400万まで貸します」みたいなのを「おっ、やった! 優しい人って世の中にいるんだな!」って。

(宇多丸)「やった!」じゃないよ(笑)。

(掟ポルシェ)それは整理屋っていう、まあ当時のヤクザのシノギの一環みたいな感じだったんですよね。で、行ってみるとやっぱりね、もう借金が200万ぐらい当時はありましたから。一本化しようかなと思って行ったんですよね。そしたらもう明らかに出てくるのが顔にすっごい刀傷があるんですよ。

(宇多丸)ああ、もう露骨に?

(掟ポルシェ)露骨に刀傷があるおじさんで。「うわっ、これはなんか変な感じだな……優しい人でお金を貸してくれるはずなんだけど。ん? これはもしかして……?」って。

(宇多丸)気づけよ!(笑)。引き返せ、引き返せ!

(掟ポルシェ)「もしかして、反社会的勢力の方?」みたいな。で、行ったんですよね。そしたら「200万円を貸しますが、あなたにはですね、とりあえず貸しますが……私たちはとりあえず成功報酬というか金利として60万。まずここから取ります!」って。で、いきなり140万になっちゃうんです。眼の前の札束が。「ええーっ?」みたいな。

(宇多丸)フハハハハハッ! おかしいっていう(笑)。

(掟ポルシェ)「140万でも焦げ付くけど……まあまあ、なにも借りれないよりもいいかな?」って思って140万を借りて帰ろうかと思ったんですよね。そしたらその身上書みたいな、俺が書いた実家の住所だとかそういうのを書いた紙を見て、「ん? 君は北海道の留萌出身か。俺は深川だよ、隣町の。いやー、あの野球の試合でよく行ったんだよ、留萌! 海水浴もあってすごくいい街だよな、あそこな。うーん!」って言って、ちょっと考えて。「……あのね、こんなところ来ちゃダメだよ」ってその人に言われまして。

(宇多丸)はい。

(掟ポルシェ)「こんなところに来てもね、お金は返せない。同郷の君の借金を取るっていうことは僕はできないから。お金は貸せないから。ごめんね」って言われて。途端にどヤクザの表情から普通のいい人の顔になって。で、「どうしたらいいんでしょう?」みたいなことを俺は聞いたわけですよ。「金、貸してくれないんですか?」って聞いたら、「あのね、区役所の福祉課に言えば年利4.5%でお金、借りれるから」って。

(宇多丸)ちゃんとそういう真っ当なルートを。

(掟ポルシェ)区役所を紹介してくれる闇金があったっていう。たまたまその同郷の人がやっていたがために。本当にいま、ここにいるのもその人のおかげですね。絶対にそこで金を借りていたら死んでますからね。

(宇多丸)うんうん。しかも、お金を借りてやっていたのは女子プロ通いもそうですけど、後にロマンポルシェ。というニューウェーブグループ。そこでやるために要は楽器をすごくいっぱい買っていたからっていう。

(掟ポルシェ)そうですね。シンセサイザーをとにかく昔、よく買っていまして。クラブミュージックが好きだったんですよ。テクノとか。で、ああいうのをやりたかったんですけど、ああいうのはお金がかかるんですよ。1人でやらなきゃいけないから。バンドと違って。

(宇多丸)うんうん。

(掟ポルシェ)だから機材を買うのに結構な……シーケンサー、ドラムマシーン、録音機材、エフェクターとか。全部買わなきゃいけない。

(宇多丸)しかも俺、「ああ、なるほどな」って思ったのはいまと違って、インターネットのたとえばYouTubeで参照とかできないので、アナログシンセサイザーがどういう音が出るかは中古のアナログシンセを買ってみないとわからないって……。

(掟ポルシェ)いじってみないと。そんなに操作方法って簡単なものじゃないですから。かなりいじらないと、どんな音が出るのかってわからないですよ。だから買って……中古で自分が欲しかったやつを見かけると、まず名前だけで見て買うんですよ。「JUNO-106、よし買え!」って。でも使ってみたら意外と音が軽かった。「よし、売っちゃえ!」みたいな感じで。もうローンはその場で組むわけですよ。ローンはその場で組むんですけど、すぐに売っちゃうんです。で、その売ったお金はすぐに居酒屋とかに行って美味しいお酒を飲んで……。

(宇多丸)ダメじゃん! それは次のシンセに使いましょうよ!

(掟ポルシェ)ちょっと高いワインを買ったりとか(笑)。

(宇多丸)フハハハハハッ! 掟さん、グルメでもあるからね。

(掟ポルシェ)本当にね、シンセサイザーの売り買いでいろんな酒を飲みましたね。

(熊崎風斗)フハハハハハッ!

(宇多丸)おかしいでしょ? それは順番がおかしい。でも、そこでちゃんとそうやって、リスクもあったけどやったことでロマンポルシェ。としての成功にもつながっているし。

過去にやったことが意外と無駄じゃなかった

(掟ポルシェ)そうですね。だからもう過去にやっていたことは結構現在やっていることに意外と無駄じゃなかったなっていうことが山ほどありましてね。女子プロレスを見ていたことも借金をして見ていましたけど。結局女子プロレスっていうかプロレス雑誌に女子プロレスラーのインタビュー連載とかをやるようになったり。

(宇多丸)ああ、仕事になった。

(掟ポルシェ)アイドルのイベントも借金して行っていましたけど。で、やっぱりアイドルの子といま仕事できてたり。司会をやったりとかね。やっぱり無駄じゃないなっていうか、偏狭な趣味ほど後で役に立つっていう。だからいまの若い人には本当に無駄だと思えることほどやっておいた方がいいよっていう。インターネットにないものって現場での体験だけだから、できるだけ現場に行った方がいいですよね。

(宇多丸)いろんなところに行って。

(掟ポルシェ)借金をするんだったら。

(宇多丸)まあ借金はできるだけ避けつつも、どんどんそういうところに行って。自分の興味あることを。

(掟ポルシェ)そうそう。ネットゲームに課金してるだけじゃわからない世界はありますから。

(宇多丸)うんうん。うわっ! 割としっかり金言!

(掟ポルシェ)フハハハハハッ!

(宇多丸)あれっ? 俺、掟さんと付き合いだしてもう18年とかたちますけど、いままででいちばん普通に金言(笑)。

(掟ポルシェ)あのね、このバイト本のインタビューを受けることがよくありまして。なんか気の利いたことを言わないとみんな帰ってくれないんですよ。

(宇多丸)フハハハハハッ!

(掟ポルシェ)ただのクズなだけの話をするとね、なんかみんな怒って帰るんですよね。やっぱりね。「こんなんじゃねえよ!」みたいな。

(宇多丸)たしかにこの本もちょっとそういうところで終わるから安心して閉じれるけど、途中で終わっていたらものすごい不安が残りますよね。

(掟ポルシェ)「この人、いま死んでるな」とかね(笑)。

(宇多丸)あとね、社会全般に対する不信とか不安が残る。なんか、「こんな感じで世の中は回っているの?」みたいなのがすごいね。

(掟ポルシェ)世の中のモラルもすごくゆるかったですから。

(宇多丸)中に出てくる仕事の数々を見るだけでもかなり驚きます。ぜひみなさんね、特にタンクの中を塗るペンキのバイトとか、すさまじいものが……。

(掟ポルシェ)タンクの中を塗っているんで、換気ができないわけですよ。だからもう、空気が薄くなったなと思ったら上に行って空気を吸うみたいな。もう炭鉱のカナリヤと炭鉱夫を一緒にやっているみたいなもんで。

(宇多丸)フハハハハハッ!

(熊崎風斗)そんな仕事があるんだっていう。

(宇多丸)ちょっとこれは中身を……この放送では言えない中身もありますので。置いてある本屋をなんとか見つけていただいて。

(掟ポルシェ)そうなんですよ。はい。こういうね、おしゃれな表紙になっているおかげで、置いてくれない本屋がありますんで(笑)。

(宇多丸)ぜひぜひ『男の!ヤバすぎバイト列伝』を読んでいただきたいということでございます。ということで、ちゃんときれいにまとめていただいて。ばっちりですよ、掟さん!

男の!ヤバすぎバイト列伝 (耳マン)
Posted at 2018.4.2
掟 ポルシェ
リットーミュージック

(掟ポルシェ)やったー!

<書き起こしおわり>

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