星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で新作アルバム『POP VIRUS』に収録される山下達郎さんとの共演曲『Dead Leaf』について話していました。
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— TOKYO FM+ (@tokyofmplus) 2017年3月13日
(星野源)ええとですね、さっきからさんざん何度も言わせてくださいよ。もうちょっとで発売ですから。12月19日に発売のニューアルバム『POP VIRUS』に収録される新曲ですよ。『Dead Leaf』に山下達郎さんが参加されることが発表されました!(拍手)。よっ! 達郎さん、ありがとうございます。本当に。僕が作った楽曲にですね、達郎さんがコーラス参加していただくということで。夢のような時間でございました。
メールが来ております。香川県、チェリーネーム「変態レスラー」さん。「ちょっと待ってくれよ! アルバム『POP VIRUS』に収録されている『Dead Leaf』に山下達郎さんがコーラスで参加してるだと? 最強タッグじゃねーか! しかもドゥワップ・コーラスだって? そんなの反則級の急所攻撃だぜ、レフェリー!」。ああ、レスラーだからね(笑)。変態レスラーなのに急所攻撃を「反則だぜ」って言うのはいいですね。ありがとうございます(笑)。
そうなんですよね、ありがとうございます。富山県の方。「先週、源さんのオフィシャルTwitterやLINEで衝撃のニュースが発表されましたね。山下達郎さんが『POP VIRUS』に収録される新曲『Dead Leaf』にコーラスで参加されるとのこと。源さんの作り出す音楽の世界に達郎さんが入ると、どんなサウンドになるのか。楽曲がどう変わるのか。きっと想像をはるかに超えていくんだろうなと想像しながら、12月19日の発売日がさらにさらに楽しみになりました。達郎さんにお願いすることは曲を作り出した時には考えていたのでしょうか? 参加に至った経緯が知りたいですが、まだ内緒でしょうか? 話せる範囲でぜひお願いします」っていうことで、ありがとうございます。
ええとですね、そうですね。あの、まだねこの曲はかけませんけれども。この曲はですね、発売前にはかけません。なのでぜひ買って、もうね、その曲の真髄と言うか、そのものをですね、ぜひいちばんいい音で自分のいつもの環境で聞いていただきたいと思っておりますが。さっきの質問ですけど、「曲を作った時にはもう想定していたんでしょうか?」みたいな。そうですね。あのいろんな関わりという、縁がありまして。いちばん最初はラジオでの共演でした。2人で番組をやらせていただくということで、お話しをさせていただいたのが最初で。
で、そこから僕のイヤー・ブック『YELLOW MAGAZINE』。年に1回出るイヤーブックの中で、鼎談の企画ということで。3人でお話をするという企画の中で、細野晴臣さんと山下達郎さんに参加していただいたと。
そこで3人でお話ししたその後にですね、連絡先なども交換していたので2人でお食事に行かせてもらったりとかですね、いろんなコミュニケーションをさせていただいて、そこからですね、自分が曲を作っていく……アルバム曲をどうを作ろう? なんてこと考えていた時に、アイデアとしてネオ・ソウルアプローチの曲でドゥワップ・コーラスが一緒に鳴っている楽曲っていうものがあったら、めちゃくちゃかっこいいんじゃないかと。
どちらもですねブラック・ミュージックというところでつながっていますし。でも、なかなかそういう曲ってあまり聞いたことないなと。で、そういうもの作ってみたいなと思った時に、やはりドゥワップ・コーラスといえばもう達郎さんしかいないだろうと。まあ世界的に見てもね。なので、その全国ツアー中ではありましたが、「お忙しい中、すいません」と言いつつ、「いかがでしょうか?」ということで達郎さんが参加するのを想定して楽曲は作ってですね。
「いかがでしょうか?」という風に送って送ったらですね、「ぜひ」という風に快諾いただけまして、参加していただけました。ねえ。もうあのレコーディングも、僕ももちろん立ち会わせていただいて。もうこれは……秘密でございます! 誰にも話さないぞ、この話は! 俺はもうね、最高でしたよ!(笑)。最高の体験でしたよ。本当に。もうね、心の中にしまっていきたいと(笑)。別に何かがあったわけじゃないんです。本当に地道に、いつもの僕と同じような順番で1個1個録っていくというだけなんですけど。もうね、本当に幸せな時間でした。
そして出来上がったのがとてもヤバいものになっておりますので。ぜひみなさん、お楽しみに!
(中略)
ということで、達郎さんの話題が出たので、達郎さんの曲をかけましょう。で、僕の曲ね、『Dead Leaf』という一緒にやっていただいた曲と雰囲気とか、「こういう曲だよ」っていうことでは全くありません。全然違う感じの曲なんですけど。ただ好きな曲なんで、達郎さんの曲をかけたいと思います。山下達郎で『DREAMING GIRL』。
山下達郎『DREAMING GIRL』
お送りしたのは山下達郎さんで『DREAMING GIRL』でした。
アルバムリリース後の『Dead Leaf』トーク
アルバムリリース日に放送された『オールナイトニッポン』の中で星野源さんが『Dead Leaf』のレコーディングなどについて、改めて話していました。
(星野源)アルバム全体の感想をたくさんいただいてます。ありがとうございます。読みたいと思います。新潟県長岡市の方。「今日は待ちに待った『POP VIRUS』のフラゲ日。日付が変わって発売日ですね。自分も早速大学のゼミを乗り切り、眠い目をこすってCDショップに駆け込みました。かっこいいジャケットから慎重にCDを取り出し、プレイヤーから曲が流れた瞬間ハッとなりました。ひとつひとつの曲が体を駆け巡り、自然と体でリズムをとっていました。どこか懐かしさもあり、新しさもある、感じたことのない感覚。聞いた瞬間に口ずさむことのできる音楽。自分は源さんのポップに感染してしまったようです。これからも毎日聞きます」という。ありがとうございます。うれしいですね。初投稿、ありがとうございます。ねぶり棒あげます。
兵庫県の16歳の方。「『POP VIRUS』、フラゲして聞きました。今回のアルバムからバンドメンバー常連となったSTUTSさんのビート、やっぱり癖になるもので。その上に立つ源さんの言葉が新鮮で、依存症を加速させて、気がつけば何周もしています。山下達郎さんがコーラスで参加している『Dead Leaf』では感情を伝えたいけれど、この世の語彙では表せないもどかしさがとても共感できて。『ああ、もっと似合った言葉がいいけど、いちばん近くて古い言葉』という歌詞の部分では共感の強さに思わず笑ってしまいました。どの曲も最高で、源さんのすごさ、音楽の素晴らしさを改めて実感しました。源さんのライブにはじめて応募したので、絶対に行きたいです」。ありがとうございます。ああ、ぜひ来て来て。待ってるぜ!
次の方。「本日、フラゲで『POP VIRUS』をゲットしました。30年来の山下達郎さんファンでもありますので、収録曲の中でも『Dead Leaf』を特に楽しみにしていました。源さんの歌を包み込むように達郎さんの多重コーラスがかぶさった得も言えぬ一体感。すごい! 最高! 私の大好きなお二人のコラボ曲、もう何度も何度も聞いています。玉田豊夢さんのちょっと遅れめのドラムもたまりませんね。源さんありがとう」という。ありがとうございます。
そうですね。達郎さんに参加していただいた曲もありまして。今日はね、ちょっとかけないんですけども。ぜひ、手に入れていただいて聞いていただけるともう、かっこいいですから。本当に。本当にね……あの、『Dead Leaf』の話をちょっとすると、『Dead Leaf』っていう曲は達郎さんにもコーラスを入れてほしい。ネオ・ソウル・アプローチの曲で、達郎さんのドゥワップ・コーラスが入ったらもうとんでもない曲になるんじゃないかということで、作曲して録音して。それで、達郎さんにオファーをして。
そしたら、お忙しいところだったんですけど、「いいよ」って言ってくださって、受けていただくことができました。で、2人でスタジオに入って、達郎さんのレコーディングをしてですね。僕は、ちょっといろんな細いところはもう墓場に持って行こうとは思ってますが、すごくかっこいいなと思ったのは、その前に電話でちょっとだけ打ち合わせをして。「レコーディング、よろしくお願いします」みたいな話になって。すごく嬉しかったのは「君がディレクターだからね。ディレクションだからね。何でも言ってくれ」って。そこがもう、ビビビッ!ってしびれてですね。「かっこいい!」っていう。
「君がディレクターだからね」(山下達郎)
だからもう、僕も遠慮することなく、カフっていうの? ブースの中に入っている達郎さんに「こっちがいいです」とか「こうしてください」とか言いながら。でももちろんね、ほぼ言うことは何もないんですけど。とにかく最高!っていう。でも、J-POPの神様みたいな人だから、細野(晴臣)さんとかもそうですけど。この間ね、YELLOW MAGIC ORCHESTRAのみなさんと演奏をした時にも思いましたけど、やっぱすごい人だし、世界中から神様って言われているような人だけど、なんか特別なことがあるんじゃないかとか、なんかすごいことが起きるんじゃないかとかって思うけど、そうじゃなくて。
僕とか、もう本当に普通の人たちと一緒で、地道にレコーディングしていくんだっていうのがわかって、僕は非常に感動しました。そういう地道な作業の中から、あの名曲たちが生まれるんだなと思うと。それがね、分かっただけでも本当に本当にもう貴重な、かけがえのない時間でした。ぜひそれが焼き付いた曲『Dead Leaf』を手に入れてね、聞いていただければと思います。
<書き起こしおわり>
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