大槻ケンヂと吉田豪 バンドマンのチェキビジネスを語る

大槻ケンヂと吉田豪 モノノフ・勝谷誠彦を語る SHOWROOM

大槻ケンヂさんが『猫舌SHOWROOM 豪の部屋』に出演。吉田豪さんとアイドル界からバンド界にも飛び火したチェキビジネスについて話していました。

(大槻ケンヂ)あのさ、握手で言うとさ、俺新木場ファーストリングとかにスターダムとかを一時期よく見に行っていて。寒い冬の日にザイヤ・ブルックサイドっていうイギリスの……この間、WWEに出て紫雷イオと戦ったのかな? その子がさ、かわいくて。まだハタチぐらいかな? でさ、あの寒い新木場ファーストリングの前で自分の写真とかを売っているのよ。で、コスチュームの上になんかちょっと羽織って。ずっと「サムイ、サムイ……」って言っていて。

(吉田豪)フハハハハハハッ!

(大槻ケンヂ)あれはやられたね。やられた。普通にファンになった。

(吉田豪)フフフ(笑)。

(大槻ケンヂ)まあ、なってもいいんだけど。「ちょっと次の試合、行こうかな?」って思ったね。

(吉田豪)昨日、物販でケンドー・カシンのパーカーを買ったんですけども。

(大槻ケンヂ)フハハハハハハッ!

(吉田豪)そしたらカシンのポートレートを配っていて。「あとでカシンがサインします」って。それも時代が変わったな!って思いましたね。「あのカシンがサインを……」っていう。

(大槻ケンヂ)ああー、そう。俺もやっているんだけどさ。いま、バンドでチェキを売っているのよ。

(吉田豪)はいはい。チェキ文化がね。

(大槻ケンヂ)50のオヤジのチェキがまあまあそこそこはけるんですよ。で、最初はみんな「なにやってんだ」って。僕も最初は冗談でやっていたのよ。でもそのうち、周りもみんなチェキをやるようになって。

(吉田豪)ヴィジュアル系ぐらいから始まって、結構チェキ文化は浸透しましたよね。

ヴィジュアル系からチェキ文化が広まる

(大槻ケンヂ)うん。V系のバンドの若い人に聞いたんだけど。チェキを撮るだけの日があるんだって。で、2000枚ぐらい撮るっつって。

(吉田豪)おおう!

(大槻ケンヂ)CD、売れないじゃない? だから……。

(吉田豪)ランダムチェキとかを引き換えに撮るかっていうことですよね。クオリティー高いやつを。

(大槻ケンヂ)そうなっちゃうんだよ。で、俺ね、たぶんそのうち……まあ、僕も最初は冗談で売っていて。でも結構、「ああ、そういうもんか。ニーズがあるのか」って売っていたんだけど、あのチェキ文化でちょっと日本のバンドシーンはダメになるよ。うん。

(吉田豪)ちょっとわかりますね。

(大槻ケンヂ)みんな、結局地下アイドルの方々がやっているような……地下アイドルがダメっていうんじゃなくてさ。やっぱり違うじゃない? そういうことを。だから、「CDが売れなくなって、これからはミュージシャンは小さなパン屋さんをやるような方式でこまめにこまめにやっていく方がいいんだ」みたいなことを曽我部恵一さんが言っていたのかな? で、みんなそれを「なるほど」って思ったんだけど結局、なんて言うのかな? まあ、水商売になっちゃうんだよね。結局ね。それがチェキから始まると思うなって言って、俺も撮っているんだけどさ(笑)。

(吉田豪)フフフ(笑)。絵恋ちゃんっていうアイドルが言ってみましたね。

(大槻ケンヂ)絵恋ちゃんね! ああ、絵恋ちゃんいいね! すごいよね!

(吉田豪)フハハハハハハッ! 絵恋ちゃんがやっぱり、「自分が何で稼いでいるのか?って考えた時、アイドルはどうしても肩書きを考えた時に”チェキ屋”じゃないか? チェキがメインの収入になってしまう」っていう。

(大槻ケンヂ)そうなんだよね。本末転倒になってしまうっていうか。だから、僕は虹のコンキスタドールにね、作詞した時に……。

(吉田豪)完全に(コメントで)「すごいねおじさん」って名付けられてますよ(笑)。

(大槻ケンヂ)いや、すごいな!って思ったんだけどさ。『レトルト』っていう曲だったんだけど。

(吉田豪)カレーとコラボしたやつですね。「カレーといえばオーケンさんだ」っていうことで。

(大槻ケンヂ)そうそう。レトルトカレーのパッケージにQRコードがついていて、それを読み取るとその『レトルト』っていう曲が聞けるっていう風になった時、俺は思ったんだけど。「もうチェキにそういうのをつけて、それで売ればいいんじゃない? CD、いらないじゃん」っていう話だよね。

(吉田豪)はいはい。ミュージックカードがそれになりそうな感じがちょっとあったんですけどね。

(大槻ケンヂ)ミュージックカード?

(吉田豪)ミュージックカード文化、一時期あったじゃないですか。知らないですか?

(大槻ケンヂ)わからない。

(吉田豪)ミュージシャンなのに(笑)。

(大槻ケンヂ)俺、ミュージシャンじゃないから。「すごいねおじさん」だから(笑)。

(吉田豪)CDとかがかさばるから、アイドルの女の子のブロマイド的なものにダウンロードコードを付けての販売が一時期あって。こっちに移行した方がかさばらないし、いいんじゃないかな?って思ったら、ちょっといろいろと大人の事情が絡んで。「ミュージックカードはオリコンの集計に入れません」みたいな展開になったりして一瞬で廃れちゃったっていう。

(大槻ケンヂ)ああ、そうなんだ。ふーん。「かさばるから」っていう理由で負けちゃう文化だもんね。もう。

(吉田豪)それはなぜか?っていうと、100枚とか買う人がいるからなんですよ。CD100枚とカード100枚は全然違うんですよ。やっぱり。

(大槻ケンヂ)そうだよなー。

(吉田豪)僕の友達が「カード、便利だよ! かさばんないもん!」って言っていて(笑)。「これなら買っても嫁にもバレないから!」って(笑)。

(大槻ケンヂ)そうかー! かさばらないって大事なんだね。

(吉田豪)「人にも配りやすいし」っていう。大量に買って配ったりする時代ならではのやつだったんですよね。

(大槻ケンヂ)うんうん。

<書き起こしおわり>
https://miyearnzzlabo.com/archives/53273

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