大槻ケンヂと吉田豪 クイーンと『ボヘミアン・ラプソディ』を語る

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大槻ケンヂさんが『猫舌SHOWROOM 豪の部屋』に出演。吉田豪さんとクイーンと映画『ボヘミアン・ラプソディ』について話していました。

(吉田豪)そういう系のパーティーはね、せんだみつおさんが最高に面白いとか言いますよね。

(大槻ケンヂ)ああ、本当?

(吉田豪)せんみつさんはひたすらヤクザ系のパーティーでヤクザをいじり続けるという。

(大槻ケンヂ)すごいね!

(吉田豪)「ヤクザいじりの天才」って言われてますけども。

(大槻ケンヂ)ヤクザいじりの? あのさ、せんださんで思い出したんだけど、昔『ぎんざNOW!』ってあったじゃない? 『ぎんざNOW!』で外国からのアーティストが来たんですよ。それでせんださんがその彼と会った瞬間にいきなりシャツをバッ!っと開いて。で、せんださんは胸毛があるから。で、胸毛をこう見せて、「お前、かっこいいけど俺だって胸毛なら負けないぞ!」ってやったらその外国のアーティストが「Oh!」ってバカ負けしたの。で、それがヴァン・ヘイレンだったのかクイーンだったのか、いまだに思い出せないんだよね。

(吉田豪)どっちもデカいじゃないですか、相当(笑)。

(大槻ケンヂ)どっちだったかな? デイヴ・リー・ロスに対してなのか、フレディ・マーキュリーに対してなのか、どっちかだったと……。

(吉田豪)どっちにしても大変な事件ですよ!

(大槻ケンヂ)大変だよ。見た見た。クイーンはさ、いま大人気だけどさ。なぎら健壱さんの番組にブライアン・メイとロジャー・テイラーで出たりしていたよね。見た?

(吉田豪)フフフ、当時?

(大槻ケンヂ)で、クイーンの「♪♪♪♪」っていう曲があるんだけど、それが田原俊彦さんの曲(『シャワーな気分』)にそっくりで。

(吉田豪)似てますよね。「Back Chat♪ Back Chat♪」っていうね。


(大槻ケンヂ)で、それをなぎらさんがブライアン・メイと……。

(吉田豪)『TOKIO ROCK TV』?

(大槻ケンヂ)かな?

(吉田豪)テレ東のね。見ていました、見ていました。

(大槻ケンヂ)で、それをブライアン・メイとロジャー・テイラーに聞かせるんだよね。

(吉田豪)怖い番組をやっていたんですよね。パクリ元の本人に全部聞かせるっていう。

(大槻ケンヂ)まあ、でも当時は洋楽をパクろうっていうか、そのままアレンジするっていうのがおしゃれだったからね。そしたらブライアン・メイとロジャー・テイラーは大笑いしたっていうか、結構苦笑したんだよね。でも、あれはなんでロジャーとブライアン・メイは怒らなかったのか?っていうと、たぶんその曲はジョン・ディーコンの曲だったからなんだよね。

(吉田豪)なるほど(笑)。だってクイーン、意外とクレジットには厳しい人っていうか。永井ルイさんが1回、ガチで怒られたじゃないですか(笑)。

(大槻ケンヂ)すごいよね!

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クレジットに厳しいクイーン

(吉田豪)クイーンのオマージュの素晴らしい曲を作ったら、あまりにも似すぎていたせいでクレームが入って。永井さんのクレジットじゃなくて「作曲:クイーン」になったんですよね(笑)。

(大槻ケンヂ)俺、ルイさん本人からその話、聞いた(笑)。「クイーンから連絡が来たんだよ」っていう(笑)。

(吉田豪)フハハハハハハッ!

(大槻ケンヂ)だから、クライアントの発注で「クイーンみたいにしてくれ」って言われて、ルイさんはもうクイーンが大好きだから。もうほぼクイーンにして。

(吉田豪)最高な曲ですよ。

(大槻ケンヂ)そしたら、ブライアン・メイに怒られたっていう(笑)。「名誉だよ!」っていう。

(吉田豪)光栄ですよね?

(大槻ケンヂ)光栄ですよ!

(吉田豪)大好きな人に怒られるなんて。

(大槻ケンヂ)ブライアン・メイに怒られるって(笑)。

(吉田豪)自分の曲をクイーン名義にするのも光栄ですもんね。

(大槻ケンヂ)本当だよね。クイーンと共作になったわけでしょ? かっこいいよな!

(吉田豪)フフフ、一切共作していないけど(笑)。

(大槻ケンヂ)『ボヘミアン・ラプソディ』は見た?

Bohemian Rhapsody (The Original Soundtrack)
Posted at 2018.12.5
クイーン
Virgin EMI

(吉田豪)見てないです。

(大槻ケンヂ)見てないの? ああ、本当に?

(吉田豪)バンドやっている人だったら泣けるみたいなこと、よく聞きますよ。

(大槻ケンヂ)泣きます。僕も泣きました。でも、それはクイーンの曲がいいから泣いたんだと思う。映画自体はね……でも、これは結構重要なことで。あれはね、『ドラゴンへの道』を思い出したの。結構フレディのキャラとか、素っ頓狂なわけですよ。事実もあるけど。あと、メアリーとの関係とか、ジム・ハットンとの関係とか。笑っちゃうんですよ、僕なんかは見ていると。

(吉田豪)うん。

(大槻ケンヂ)でも最後の『ライヴエイド』の10何分間のシーンになると、『ドラゴンへの道』もさ、中華料理屋さんが乗っ取られそうになる話じゃない? で、ブルース・リーもさ、下痢から始まるわけじゃない? なんだけど、最後のチャック・ノリスとの戦いになるとものすごいゾーンに入るじゃない? だから作りが時代劇とかウエスタンとかね、あとカンフー物みたいな決闘に向かって映画がどんどん進んでいくっていうところは上手いなと思いましたね。

(吉田豪)『ライヴエイド』、リアルタイムで見ている限りはぜんぜんピンと来なかったですけどね。イベントとして。

(大槻ケンヂ)『ライヴエイド』、リアルタイムで見た?

(吉田豪)テレビで中継でやっていたじゃないですか。夜中に。ものすごい段取りの悪いイベントっていう印象しかないっていう。

(大槻ケンヂ)あのね、デュラン・デュランが出て、『007 美しき獲物たち』かなんかの曲を歌って。サイモン・ル・ボンが声がひっくり返るんだよ。「♪♪♪♪」って。そこだけ覚えている(笑)。

(吉田豪)フハハハハハハッ! (コメントを読む)「衛星中継、逸見さん」、そうそう。

(大槻ケンヂ)えっ、逸見さんがやったの?

(吉田豪)そんな記憶もありますね。

(大槻ケンヂ)本当に? ああ、じゃあ今度、逸見太郎さんにうかがってみよう。

(吉田豪)『ライヴエイド』の記憶を。

(大槻ケンヂ)『スパイナル・タップ』っていう映画があったけど、あれのスパイナル・タップが現実のバンドになって、俺『ライヴエイド』に出ていたような記憶があるんだけど……初っ端がスパイナル・タップだったような記憶があるんだけど。誰か、間違えているかどうか。違うかな? でもクイーンは盛り上がったよ、あの時。あの時、一時期クイーンって日本では全然だったんだよね。

(吉田豪)もともと日本で売れたバンドだったけど、ちょっと……。

(大槻ケンヂ)ちょうどパンク・ニューウェーブになって。そう。全然ダメで。『Radio Ga Ga』の後ぐらいかな? 『The Miracle』っていうアルバムの時かな? その時のレコ評が「日本ではさっぱり噂を聞かなくなったクイーンだが、本国では国民的な人気らしく」って書いてあって。「らしく」だよ? 信じられないでしょ? そんな時代もあったんだなっていうね。でもね、『ボヘミアン・ラプソディ』の話なんだけど、あの映画で「あっ!」って思ったのは結局、その『ライヴエイド』の時にもうフレディが自分がエイズであるっていうことを知っているとか。本当はそうじゃないんだけど。

(吉田豪)時系列をね、入れ替えて。

(大槻ケンヂ)時系列がおかしいし。話を相当盛っているわけですよ。まあ、ちょっと言ったら梶原一騎的なね、梶原イズムなんですよ。「イズム」じゃないけど(笑)。

(吉田豪)はいはい(笑)。

『ボヘミアン・ラプソディ』と梶原一騎イズム

(大槻ケンヂ)だから、「バンド、ミュージシャンの伝記は盛っていいんだ。時系列が合わなくても、それで面白ければいいんだ」っていう。日本で言えば梶原イズムですよね。それをあのクイーンがやったわけでしょう? そしたら今後、世界中のロックミュージシャンの伝記映画、これからどんどん作られると思うんだけど。もう『ボヘミアン・ラプソディ』がOKなんだからいいでしょ?っていうことでみんな『空手バカ一代』みたいになるんじゃないかな?

(吉田豪)フフフ、厳密な正しさは誰も求めていないと思うんですよ。別に。そんな、歴史的な資料がほしいわけじゃないんで。「大筋が合ってればいいっすよ」ぐらいの感じでしょうね。

(大槻ケンヂ)だから、いつか筋肉少女帯の映画も作りたいなと思って。ベースの内田くんと僕が出会ったのが中学に入るぐらいに、内田くんの家が火事になったことが原因なんだけど。で、中学になって内田くんとはじめて会った時、「いやー、この間、近所であった火事。あれは絶対に全員死んでるよね」っつって。「あれは、僕の家だよ」って言ったことから筋肉少女帯が始まったんだけど。

(吉田豪)うん。

(大槻ケンヂ)だから映画『筋肉少女帯』はまず火事のシーンから始まって。

(吉田豪)フハハハハハハッ!

(大槻ケンヂ)まあ、それは事実なわけじゃないですか。で、そこから創作で、最終的に内田くんなりが死ぬ時に……僕が死ぬ時でもいいけど、告白ですよね。「あの家を燃やしたのは、僕だよ」っつって。「犯人は、俺だ!」って。

(吉田豪)「きっかけを作ったのは……」っていう(笑)。

(大槻ケンヂ)それで見ている人が「なんの映画を見せられたんだ?」っていう(笑)。

(吉田豪)それこそでもね、筋少のメンバーインタビュー集とかも出ていますけど、ああいうのも結局は正確さを求めてもしょうがないっていうか。たぶんみんな言っていることが微妙にディテールが違ったりするでしょうし。

(大槻ケンヂ)うん。微妙に違います。誰も覚えちゃいないしね。本当のことを。

(吉田豪)しょうがないですよね。この前、福山雅治さんとSPA!で好きな男・嫌いな男アンケートが去年から……毎年3人、いろんなサブカル的な人と対談をしていたんですけど、去年から殿堂入りした福山さんと僕の対談になって。今年も会ってきたんですけど、その時に言っていたのがタモリさんとミュージックステーションで話した時、「インタビューとか受けている時、いつも思うのが、結局いつも同じ話をしてもしょうがないし。普通の事実がつまらない事実だったら盛った方がいいなと思って、どんどん盛っちゃうんですよ。これ、どうなんですかね?」ってタモさんに聞いたら、「あのね、つまんない事実だったら、盛った方がいいよ」ってタモリさんに言われたって言っていて。

(大槻ケンヂ)ああー、思う。

(吉田豪)「みんなが求めているんだから、それでいいよ」っていう。

(大槻ケンヂ)でも、『空手バカ一代』は盛りすぎだよね?

(吉田豪)フハハハハハハッ! まああとね、「真実である」って言っちゃっているんですよね。

(大槻ケンヂ)うん。全部嘘なんだよね。

(吉田豪)かなりのレベルで。

(大槻ケンヂ)あれはすごいよ。うん。総裁は……梶原一騎もすごいよ。

(吉田豪)やっぱり「すべて真実である」って言っちゃうと叩かれるっていうのは最近の百田尚樹さんなんかもそうですけど。そのへんをもうちょっと含みを持たせた方がいいなとは思いますけどね。

(大槻ケンヂ)結局ネットができて俺が残念だなと思うのは、たとえばロックミュージシャンであるとか、ヤクザであるとか、武道家であるとか、宗教家であるとか、そういう人の人生は盛ってナンボだし。その盛ってナンボの武勇伝を聞いて、それを面白がる文化っていうのがあったわけですよ。「まあ、あの人は話半分以下だな。ほとんど盛っているな」って思って、「まああの人が言うなら面白い」っていうやつ。それがネットとかができて、実証できる時代になってからなくなっちゃって。逆にすぐ炎上しちゃうんだよね。

(吉田豪)うんうん。

(中略)

(大槻ケンヂ)ああ、でも『ボヘミアン・ラプソディ』の話をちゃんとしていたから。

(吉田豪)そうそう。相当、クイーンの話もちゃんとしました。

(大槻ケンヂ)誰かわかった? せんださんが胸毛を出して「すごい!」って言ったの。ヴァン・ヘイレンかクイーンかどっちか。

(スタッフ)さっき「クイーン」って来ていました。

(大槻ケンヂ)クイーンなんだ!

(スタッフ)検索で引っかかったっていう書き込みが1個、ありましたね。

(大槻ケンヂ)じゃあ、あれだ。せんださんが胸毛を見せた相手はフレディ・マーキュリーだ!

(吉田豪)別のリアクションですよね。フレディ・マーキュリーにとっては(笑)。突然、男が胸毛を見せてきたら。

(大槻ケンヂ)うん、そうだね。「なんだ、お前。その気か?」っていう(笑)。

(吉田豪)フハハハハハハッ!

(大槻ケンヂ)そうだよね。「今夜ホテル、来るか?」っていう話になるよね。

(吉田豪)フレディはね、新宿二丁目によく来ていたことが普通に二丁目特集の番組とかでしょっちゅう言われてましたからね。

(大槻ケンヂ)ああ、そうなんだ。

(吉田豪)あの真ん中の九州男(くすお)っていうお店の常連で。

(大槻ケンヂ)ああ、うんうん。看板は見た。

(吉田豪)あそこにフレディが。有名な話、あるじゃないですか。「I’m Back!(戻ってきたぜ!)」ってフレディが女の子を抱きかかえて車に乗り込んでいくっていう。

(大槻ケンヂ)かっこいいな!

(吉田豪)フレディが。まあ、女の子じゃないですけどね。正確には。

(大槻ケンヂ)『ボヘミアン・ラプソディ』もガチムチヒゲのチューが大画面でこんなに見れる映画ってないよ。

(吉田豪)フフフ(笑)。

(大槻ケンヂ)俺、IMAXで見ちゃってさ。

<書き起こしおわり>

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