松尾潔 Teyana Taylor『Never Would Have Made It』を語る

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松尾潔さんがNHK FM『松尾潔のメロウな夜』の中でカニエ・ウェストプロデュース曲、ティアナ・テイラー『Never Would Have Made It』を紹介していました。

K.T.S.E. [Explicit]

お楽しみいただきましたチャカ・カーン『Like Sugar』に続きましては、次はカニエ・ウェストの話をしましょうか。カニエ・ウェストは最近出したアルバム、本人名義の作品というのが大変話題になってますね。ワイオミングという、ちょっとヒップホップとかR&Bとは縁遠そうな場所でレコーディングされているんですが。ともすれば最近ちょっと難解になったと言われていたカニエ・ウェストが初期のサウンドに回帰したような、そんなところが歓迎されてるんじゃないかと思いますが。彼のレーベルで抱えている女性シンガー、ティアナ・テイラーが……これはあのカニエ本人の作品と歩調を合わせたのかどうかわかりませんけれども、ちょっと懐かしい肌触りの曲を作ってくれました。

これから聞いていただく曲『Never Would Have Made It』という曲なんですが。これはね、もともとコンテンポラリー・ゴスペルシーンの中ではもう大変な大立者でございますマーヴィン・サップという人がいまして。その彼の代表曲のひとつ、『Never Would Have Made It』。この存在ありきの曲なんですが。

まあ正直僕、ティアナ・テイラーっていう人、それこそダンサー出身の女性なので。たとえばジェイ・Zのミュージックビデオに出ていたとか、歌以外のところで注目していた。もっと言うと、なんて言うんでしょうね? パーティー有名人と言いますか、ネット上のセレブと言うか、ちょっと彼女の実力を測りかねているところがあったんですが。これ、結構ガツンと来ましたよ、今回。カニエ・ウェストのG.O.O.D.ミュージックというところに所属しているのは伊達じゃないんだなという感じでございます。アルバムタイトル『K.T.S.E.』。

K.T.S.E. [Explicit]
Posted at 2018.7.22
Teyana Taylor
Getting Out Our Dreams Inc. (G.O.O.D.) Music / IDJ

その中から、そのマーヴィン・サップのゴスペル定番曲を元にした曲を聞いていただきたいと思います。かなり歌えてます。ティアナ・テイラーで『Never Would Have Made It』。

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Teyana Taylor『Never Would Have Made It』

Think『On To The Next One』

2曲続けて女性シンガーの新曲をお聞きいただきました。まずはティアナ・テイラー『Never Would Have Made It』。ティアナ・テイラー、大変官能的なボディをお持ちでらっしゃいまして。この人は踊りでまず注目された人で。後はまあそうですね。やっぱり見た目が華があるということでしょうかね。ただ正直僕も、彼女はミックステープでニュー・ジャック・スイングっぽいことやってるの聞いて「面白いな」なんていう時期がこの数年ありましたが。正直、今回のアルバムはドカンと来ましたね。こんなに歌を歌えるんだっていうね。ちょっとナメてました、ごめんなさい!っていう気持ちでいっぱいでございます。

アルバムタイトル『K.T.S.E.』っていう風にさっき申し上げましたけども、これは「Keep That Same Energy」ということらしいです。やっぱりその「エナジー」という言葉に象徴されるように、彼女の力強いヴォーカルをこんなに前面に押し出した作品集……まあティアナはこれで一皮むけたというのは間違いないんですが。あと商業的にどれくらいのところまで手が届くのかなというのもちょっと楽しみに待っております。僕、最近よくこの曲を聞いてますね。聞いてカタルシスがあるんですよね。

続きましてはグッと清涼感のあるボーカル、お楽しみいただきました。ティンクという女性です。以前に『メロウな夜』では彼女の『Million』という曲をご紹介しましたね。

その時に「ティンバランドの秘蔵っ子なんだ」っていう話と、ティンバランドにとって大変特別な存在というか、ティンバランドを有名にした女性でもあるアリーヤの『One In A Million』。もう言わずもがな、ティンバランドの出世作でございますけれども、その『One In A Million』を本歌取りした『Million』っていう曲をティンクに歌わせてましたから。「ああ、これはもうね、ティンバにとっては本気なんだ。スペシャルなプロジェクトなんだな」っていう風に思っておりましたが。この今回の曲もいいですね。

この春にEPという形で『Pain and Pleasure』と言うね。「苦楽」っていうことになりましょうか。『Pain and Pleasure』というミニアルバムが出たんですけども。その中に収められていた『On To The Next One』をお聞きいただきました。イントロでもう『メロウな夜』のリスナーであればお気づきになったことかと思いますけども、ティミー・トーマスの『Why can’t we live together』。この番組のスタンダードを掘り下げていくコーナーでもご紹介したあの曲が引用されております。

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そしていま、2018年にその曲を使うというのは、まあティミー・トーマスもさることながらね、かつてはシャーデーもカバーしたこの元のティミー・トーマスというよりも、やっぱりこれを使って近年稀に見るヒットを飛ばしましたドレイクの『Hotline Bling』。ここからの流れということに気づくはずです。

もうティンバランドのいま、この時っていう時代を見る感覚がもうビンビンな感じがいたしますが。ティンクもこの涼しげではあるが、ちゃんとこうブラックネスを失っていないというね。ちゃんと師匠の求めにきちんと応えているんだなっていう、美しい魂の交換を見てるような気がいたしましたよ。これも今年の夏、繰り返し聞くことになりそうなナンバーです。

<書き起こしおわり>

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