星野源 三浦大知『球体』を語る

星野源 三浦大知『球体』を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で三浦大知さんの『球体』について話していました。

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(星野源)さあ、次の曲に行きましょうか。ええと、次は三浦大知くんの曲をかけようかなと思います。今日……本当は明日なんだけどね。フラゲ日ということで『球体』というアルバムがリリースされました。このアルバムは大知くんがこの間まで『球体』という同じタイトルの公演を重ねていました。それはライブというよりかはどちらかというとパフォーマンスというか。普通、ライブだとたとえばね、MCがあって、歌もあって。で、基本的には歌と、大知くんだったらダンスとっていう感じで進むと思うんですが。

MCはなく、そして三浦大知くんだけしか出ていないという。なので歌い踊り、それを70分ちょっとかな? 1人でやりきるという公演を三浦大知くんがやっていました。演出も構成も振り付けも全部1人でやられていたという。で、それがしかも全部新曲であるという。で、この『球体』というアルバムの曲だけ。まったくCDと同じ順番でやられたんだと思うんですけど。それのニューアルバムということで、コンセプトアルバムみたいなことなのかな? そのアルバムが今日、リリースされました。

で、このアルバムにはDVDとブルーレイもついているのがあって、それだと1人でその公演をやっている、お客さんが入っていない状態の公演が丸々見られるんですよ。で、公演が終わってからのリリースだったっていうのもあって。だからその公演を見られなかったという人はそれを見るともう全部が見られるという。僕は前からこの公演の話を、その発表のちょっと前ぐらいから大知くんから聞いていて、すごく楽しみにしていたんですけど。僕の撮影とちょうどかぶっていて。で、撮影が終わった頃も1日、名古屋に行けるかも……だったんだけど結局行けなくて、見れなくて残念だったんですけど昨日、このニューアルバムをいただいて。ありがたいことにブルーレイ付きをいただきまして、早速昨日の夜に見て。

で、思ったことはですね、こういう表現だったり作品形態と言いますか、こういう音楽がもっと普通になったらいいのにというのはすごく思いました。これが……どうしてもいわゆる日本の普通の音楽業界の流れとは違うリリースのされ方をしているので。日本だとどうしてもシングルを出して、そのシングルごとにテレビに出て、そのシングルが入ったアルバムを出すっていう。で、またテレビに出て……っていう。そういうリリースのサイクルっていうのが本当にずーっと長く繰り返されてきていると思うんですけど、こういう作品というもの。舞台から始まるっていうのもあると思いますが、イレギュラーなものっていうのがもっともっと増えて。

そういうところで奏でられる音楽だったりパフォーマンスだったりっていうものを……「イレギュラーなものを楽しむ」というよりかは、普通にそういうものがいっぱいあるという世の中になったらもっともっと日本の音楽だったりいろんな表現の場というものが面白くなるんじゃないかなっていうのはすごく思いました。で、この歌がたくさん見れていないんで詳しいことは大知くんに聞かないとなって思っているですけど。説明文には「架空の世界で描かれる時空を超えた17の物語が連鎖し、そして繰り返していく」という。だから全部の歌がつながっているというあれなんですね。なんで、セリフがすごくたくさんあって。お芝居になっているというわけでは舞台の方もなくて、歌とダンスというのでずっとつながれていくんですけど。

だからすごくあまり見たことのない三浦大知くん……要はテレビとかでは見せない顔っていうのがすごく見れるんですけど。で、その楽曲に関しても、Nao’ymtという方が作詞・作曲・編曲・プロデュースを全部やられていて。その楽曲自体もなんて言えばいいんですかね? いわゆる日本の音楽の流れみたいなものっていうのに全然収まっていないというか。もっともっと大きい音楽というものの喜びみたいなものを感じるような楽曲で。どちらかと言うとやっぱり日本の中ではなく、世界という方に基準が合っている。そういう楽曲というものを舞台というところから始めて、それをアルバムというところでリリースするというやり方がもうひとつひとつ、日本の方程式に当てはまってないんですよ。

で、それが当てはまらないようにしているというよりかは、純粋にこういうことをきっとやりたいんだろうなって。で、それを純粋な形で表現してリリースしたっていうことだと思うんですけど。だからそういうのが普通に受け取られるような世の中に早くなってほしいという。だから自分の作る音楽っていうところに関してもすごくそれは思いました。なんかそういうことを、言葉で言っても絶対に変わらないと思うから、作品で変えていかないといけないよなってすごく思いました。

だから端的に言うと僕はすごくこのリリース形態も含め、内容が面白かったということなんです。で、その中で『飛行船』という曲があるんですけど。僕はCDを聞く前にやっぱり公演が最初だというのを聞いていたからブルーレイの方を先に全部見て。その中で特に印象に残った曲があって、その曲が『飛行船』という曲だったんですけど。で、この曲を作っているのは僕が1曲目にかけた安室奈美恵さんの『Baby Don’t Cry』という曲を書いている人と一緒なんです。作詞も作曲も編曲も全部その方(Nao’ymt)がやっていて。

で、この曲もそうなんです。形とかメロディーの感じとかは全然違うんですけども、この『飛行船』という曲はまさにイエローミュージックだなという感じで聞かせていただきました。日本人にしかできないだろうなって。で、また大知くんにしかできないだろうなっていう感じの楽曲でもあります。特設サイトとかでも『球体』の映像がちょっと見れたりするんですよ。それでもいいし、まあ買ってみるのがいちばんわかりやすい。すごく「こういうことがやりたいんだ」っていうのが伝わってくる。なので、見ていただきたい。

で、『飛行船』の曲のシーン。途中でね、なんて言えばいいんだろう? ちょっと尺八みたいな音の部分があって。尺八なのかはわからないんだけど、いわゆる民族楽器みたいな。日本ののような感じもするし、ちょっと北の方のような楽器っていう感じもするんですけども。そういう感じの音の部分があって、そこで大知くんがめちゃくちゃ踊るんですよ。音数は少ないんだけど、めちゃくちゃ踊るんです。そこがすごい素敵で。なのでぜひそこだけでも見てもらえたらいいなというのは思いました。そんな感じで……これがまたさ、こういうことを言うとまた文章で「大絶賛」とか書かれるじゃん?

そういうことじゃないんだよね。そういう伝わり方をしてほしいわけじゃないんです。なんて言えばいいんだろうね? うーん……普通に伝わってほしいんだよな。どうしたらいいんだろう? これ、難しいよね。本当に(笑)。まあいいや。曲をかければいいんだな。そんな感じで三浦大知くんの今日リリース。11日(水)にリリースのニューアルバム『球体』から『飛行船』です。

三浦大知『飛行船』

はい。お送りしたのは三浦大知くんで『飛行船』でした。今日リリースの『球体』というアルバム、気になった方はぜひチェックしてみてください。

球体(AL+Blu-ray)(スマプラ対応)
Posted at 2018.7.11
三浦大知
SONIC GROOVE

メールが来ています。「三浦大知さんの『飛行船』、世界観が素敵ですね。尺八、フォルクローレのケーナのような……」。あ、たしかにケーナっぽいかもね。「……踊る大知さん、とても気になります」ということで。ぜひチェックしてみてください。

<書き起こしおわり>

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