星野源 山下達郎『ミライのテーマ』を語る

星野源 山下達郎『ミライのテーマ』を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で映画『未来のミライ』のオープニングテーマ、山下達郎さんの『ミライのテーマ』を紹介していました。

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(星野源)昨日……あ、もう昨日だよね? もう時間の感覚がいまなくて。結構遠い昔の感じがすでにしていますけども。昨日、細田守監督最新作『未来のミライ』という作品が7月20日に公開になるんですが。本当に素晴らしい作品で。その作品を僕、声優をさせていただいておりまして。主人公のくんちゃんのおとうさん役ということで。かなりおとうさんはずっと出ている感じなんですけど。で、その作品の完成披露試写会がありまして。

そこで一足先に見れた方が結構いらっしゃるんですよ。そこで舞台に登壇してご挨拶したり、メッセージを言ったりとかしたんですが。で、その作品の話は後でするとして、その主題歌というかオープニングテーマとエンディングテーマが2つあるんですけど、どちらも山下達郎さんが新曲を書き下ろされて。もうその曲が本当に素晴らしくて。で、その曲の1曲目。オープニングテーマの『ミライのテーマ』という曲。まだ発売前なんですけども。7月11日リリースの新曲なんですが。

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Posted at 2018.6.27
山下達郎
ワーナーミュージック・ジャパン

ちょっと特別にかけてもいいと言っていただけたようで。達郎さんの番組『サンデー・ソングブック』ではもうかけたみたいなんですけども。ここでももうかけさせていただけるということで。ぜひ、じっくり聞いていただきたいと思います。映画が始まってすぐにこの曲が流れるんですけど、はじめて僕がアフレコの練習をするという、練習のためのDVDをもらうんですけど。すでにこの曲が入っていて。もうワクワクが止まらなかったという曲です。山下達郎で『ミライのテーマ』。

山下達郎『ミライのテーマ』


(星野源)7月20日公開『未来のミライ』のオープニングテーマ曲です。山下達郎さんで『ミライのテーマ』でした。曲を聞くだけで……僕、映画全部を見れたんで。ちょっと映画を思いだしてゾクッとしますね。ぜひみなさん、お楽しみにしていただきたいと思います。7月20日公開です。

(中略)

(星野源)さっき達郎さんの新曲をかけましたが。埼玉県の方から。「達郎さんの新曲をフルで聞けるなんて最高です。ありがとうございます。完成披露試写会の時、この曲が流れてサビの『キュッキュッ♪』のところを上白石萌歌さんが口ずさんでいてめちゃめちゃかわいかったです」。ああ、「Cute Cute♪」っていうところですね。コーラスもいいですよね。

東京都の方。「画用紙のところの歌詞、ウルッと泣けました。我が子はどんな絵を描くのか楽しみになりました。映画も楽しみにしています」。ありがとうございます。ねえ、本当に達郎さん、特に今回はものすごく映画に寄り添った歌詞も書かれていて。エンディングは主人公のくんちゃんの歌だとラジオでもおっしゃっていましたけども。『ミライのテーマ』は本当にそのまま主人公のお姉ちゃんのミライちゃんのテーマになっていますが。いやー、本当に素晴らしい。ぜひ映画館で見ていただきたいと思いますが。

そんな、試写会を見た人からメールが来ております。東京都のハタチの方。「昨日、完成披露試写会に参加してきました。ネタバレになってしまうので多くを語れないのがもどかしいのですが、とても心温まる素敵なお話で感動しました。私は一人っ子なので兄弟ができるという感覚はわからないのですが、くんちゃんをはじめとする登場人物の細やかな心理描写を通してすごく感情移入してしまいました。おとうさん役を演じるにあたって細田監督を参考にされたとおっしゃっていましたが、いちばん苦労したのはどんな部分でしたか?」。

ええと、そうですね。僕は「おとうさん」という役なんです。役名がおとうさんという役で。で、僕の奥さんというかお嫁さんは「おかあさん」という役でして。麻生久美子さんが演じられていて。主人公のくんちゃんを上白石萌歌ちゃんが演じていて、ミライちゃん。未来からやってくると言われている……僕もネタバレをどの程度言っていいのかわからないですけども。未来からやってくるミライちゃんを黒木華ちゃんが演じておりますが。

結構取材とかでもしゃべっていることではあるんですが。試写会でも言ったかな? 僕がいままで何度か参加させていただいたアニメ作品っていろいろあって。声優として参加させていただいたものって、監督はもちろん現場にいるんですけど、アフレコ収録、声の収録の時にいるんだけども、音響監督さんっていう方が演技のことだったり、「もうちょっとこうしてください」とか「もうちょっとここ、巻きめでお願いします」とか。なんで演出は音響監督さん、監督とは別の方。音の専門の方がつけるというのがほとんどだったんですよね。で、監督が横にいて、監督が言うこともその音響監督さんに1回伝わって、音響監督さんが僕に伝えてくれるみたいなことがほとんどだったんですけど。

細田監督はその音響監督さんっていう役割も自分でやられていて。で、毎シーンごとに「このシーンはリハでここまでやりましょう」って言ってやる時も全部自分がブースの中に入ってきてくれて。「ここはこういうシーンで、あなたはこういう気持ちです」とか「こういう状況でこうなっていきます」みたいなことを全部説明してくれて。で、演出も全てしてくれるんですよね。それがすごく新鮮で。で、今回、脚本を読んでも思ったんですけど、お話を聞いたらやっぱりそうで。監督ご自身の家庭の環境にとても似ているというか。ご自身の体験も盛り込まれているらしく。

なんで、僕のおとうさんっていう役は細田監督自身の部分がすごく多い。なので、おとうさんという役を知るには監督を見ているのがいちばんすごく自分に入ってくるという。で、麻生さんとお話をしている横顔を見ていると「ああ、おとうさんって家庭ではこんな感じなんだろうな」って。で、悩みながらおとうさんになっていくという。だから、主人公くんちゃんの成長物語でもありながら、おとうさんの成長物語でもあって。なので、そこの「おとうさん、こういう時にはこういう辛さがあるんですよ」っていうのも監督が全部教えてくれて。「なるほど、なるほど」という感じで。

なので、苦労したところはほとんどなくて。すごく楽しく。しかもどんどん巻きめというか、スムーズに収録も終わって。あとは苦労したというか面白かったのは、なんか鼻歌を歌うというシーンがあって。そこで監督が「適当にやってください」って言ったんで適当にその場で曲を作って歌ったという(笑)。本当に適当なやつです。見ればわかると思う。それが採用されているかな?って思ったら、見事に採用してくれていて。ありがとうございました。本当に。それも面白いというか、やっていて自分が面白かったんですね。

アニメってもう偶然がないわけじゃないですか。人が全部描かないとそこに生まれないもので。そこに対してなんとなく適当にやっていいですよっていうそのアバウトな部分が声でやれたというのはすごく面白かったです。何度も言いますけど、7月20日はぜひ。まあご家族で見に行ってももちろんいいですし、1人で見に行ってもいいという感じになっているんですよね。どうしても宣伝的にも「ご家族で」という感じになっているとは思うんですけども。いろんな登場人物が出てくるので、その中に自分の影だったり、「ああ、わかるな」とか「わかんないけど魅力的だな」とか。そういう登場人物を見つけられたり、居場所があるんじゃないかなと思う作品です。

家族映画の最先端

試写会でも言いましたけど、いま本当にたくさんの作品で「家族」というものを描いていて、その家族が血がつながっていなくても家族だという作品が本当にたくさんあって。で、それはいまの世界、社会の状況だったり多様性というものを踏まえてどんどんそういう作品を生み出していると思うんですけど。映画でもゲームでもそうだし。映画だと『レゴ(R)バットマン ザ・ムービー』とか。

レゴ(R)バットマン ザ・ムービー [Blu-ray]
Posted at 2018.6.27
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント

ゲームだと『Undertale』とかね。

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そういうのがあって。細田監督はそれをもう『バケモノの子』でやっているんですよね。3年前に。で、今回の作品はそのもう1個先に行っていて、「血がつながっていても家族になるのは大変だ」っていうところに行っているんですよ。だからすごく最先端だなと。なので試写会では「ファミリームービーの最先端」というような話をしましたけども。なので、そういう切り口で見ても面白いと思います。ぜひ、7月20日『未来のミライ』を見てください。よろしくお願いします。

<書き起こしおわり>

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