プチ鹿島 映画大好き安倍晋三首相と『万引き家族』を語る

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プチ鹿島さんがYBS『キックス』の中で映画が大好きな安倍晋三首相と、カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを獲得した是枝裕和監督の『万引き家族』について話していました。

(プチ鹿島)塩ちゃんね、最近時事ネタが僕に追いついてくる気がするんです。

(塩澤未佳子)時事ネタが追いついてくる?

(プチ鹿島)ええ。まあ「時事ネタ」っていうのはその日、その時々で起きるネタだから本来は追いかけれるものじゃないですか。

(塩澤未佳子)そうですね。逆ですよね。

(プチ鹿島)だけどこの『キックス』でもそうですけど、なにか話していたことをさらに補強してくれるような出来事がね、起きているんですよね。まあ、たとえばいま、ワイドショーでは「紀州のドン・ファン」。美女4000人に30億円を貢いだ男っていう、あの社長が大騒ぎじゃないですか。これ、もともと僕がこの方を知ったのは日刊ゲンダイにコラムが載っていたんですね。火曜日に連載していたんです。

(塩澤未佳子)ほう。

(プチ鹿島)で、毎週1人ずつ、過去の美女の戦歴を振り返るというおじさんにとってはおとぎ話のようなコラムなんですね。だいたいああいうタブロイド紙って会社に通ってお仕事が終わって疲れた体で……でも、つかの間の元気をもらうみたいなものなので、ぴったりなんですよ。自分はできないけど、そういうおとぎ話を。「こういうおじさん、すごいな」っていうのに一瞬だけ乗っかって夢を見させてもらうみたいな。

(塩澤未佳子)ああ、なるほど。

(プチ鹿島)僕も火曜日、キックスが終わってあずさに乗るじゃないですか。「さあ、今日も終わった。東スポやゲンダイを読もう」っていう時、火曜日だけはやっぱりゲンダイのこの紀州のドン・ファンのコラムから読んでいたんです。こんなエネルギッシュなオヤジがいるのか!って。

(塩澤未佳子)そうでしたか!

(プチ鹿島)で、本を買ってみて面白かったので、日刊ゲンダイに書評を書かせてもらって。で、自分だけの楽しみかと思ったら去年の11月……書評を書いたのは7月なんですけどね。『アメトーーク!』の読書芸人で東野幸治さんがこの本をご紹介されていて。やっぱり野次馬気質の人はここにたどり着くんだな、みたいな。まあ、そんなお話は3時からのプチ総論でしますけども。紀州のドン・ファンの話もたくさんある。

(塩澤未佳子)ありましたよね。

(プチ鹿島)その前に、5月にキックスでこんな話もしませんでした? 安倍総理と映画について。

(塩澤未佳子)はい、聞きました。

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安倍首相と映画

(プチ鹿島)僕は実は安倍総理が第二次安倍政権以降、2012年12月から約5年半の首相動静を追いかけてみると、どこの映画館に行ってどの映画を見たかっていうのがその時々で面白いと言いましたよね?

(塩澤未佳子)はい。

(プチ鹿島)たとえば『ゴーン・ガール』っていう夫婦では絶対に見ちゃいけないような気まずくなるような夫婦の映画。「妻がとんでもない秘密を持っていた」とかね、そういう映画を2015年1月2日に夫婦でご覧になっているんです。

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(塩澤未佳子)そうでした。

(プチ鹿島)すごいねっていう話はしました。3年前に。で、その話が面白かったので改めて調べ直したんですね。首相動静を。そしたら首相動静ネタがこの間、話題になったし。あれを振り返ってみると、安倍さんが見た映画も面白いんですが、この映画はなぜ見なかったんだろう?っていう考え方も成り立ったわけじゃないですか。お話をしましたけども。

(塩澤未佳子)見ない方ね。

(プチ鹿島)たとえば『シン・ゴジラ』ね。『シン・ゴジラ』を見ない理由というのは、たとえば僕の見立てだと首相補佐官が主役だったから……みたいなことは安倍さんご自身もジョークでは言っているんですけども。

(塩澤未佳子)ええ。

(プチ鹿島)あの時って小池百合子さんブームで、小池さんがアドバイザーとしても協力しているし。都知事選直後の公開だったし……みたいないろいろな見立てをして。で、もっと最近だと、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』っていう映画を見ているんですよね。まあ当然、政治家の映画ですけども。でも、同じ時期に同じぐらい話題で、なんだったらもっと話題だった『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』はご覧になっていない。

(塩澤未佳子)うんうん。

(プチ鹿島)ねえ。『ペンタゴン・ペーパーズ』っていうのはマスコミが権力とイチャイチャするのはやめて監視しますよ。だってそれが国民のためであり、マスコミの仕事なんだからっていう、そういう映画なんですよね。で、どんどんどんどん時の政府、権力にとっては都合の悪いことを暴いていくという映画で。まあ、そりゃあ見ないよなっていう(笑)。

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(塩澤未佳子)フフフ(笑)。

(プチ鹿島)で、変な話、これは現代ビジネスという講談社のWEBで先月に書いたところ、「いまもまだたくさんの人に読まれていますよ」って担当編集者の方が連絡をくれるんですよ。で、もともとあの連載って不定期なんですけど、将来的には書籍化したいんですっていう、そういうお誘いであったんで僕はやらせていただくっていうことになっていて。

私は新聞を12紙購読中なのですが、各紙の静かな人気コーナーと言えば首相の1日の記録だ。 「首相動静」(朝日新聞)、「安倍首相の一日」(読売新聞)、「首相日々」(毎日新聞)などタイトルはちがうが中身は同じ。 首相が何時何分にどこで誰と会食したかも載っている。たとえば昨年12月15日の【午後】を見てみよう。

(塩澤未佳子)ええ。

(プチ鹿島)だからたとえば将来、書籍化になる時って首相の映画動静を……『ペンタゴン・ペーパーズ』は終わっていますけど、「この映画は見た/この映画は見ていない」っていうのをどんどんどんどん加筆していけば、どんどん時事ネタになりますね、みたいにお話をしていたんですが。

(塩澤未佳子)はいはい。

(プチ鹿島)そしたら、また首相と映画という話題でこんな話題があったんですね。フランスの有力紙がカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを獲得した是枝裕和監督の『万引き家族』について、安倍さんはなんで沈黙しているんだ? それに対してお祝いのコメントもまだ一切出していないことを皮肉る記事をフランスの新聞が書いているっていうのがネット先行で伝わってきて。

(塩澤未佳子)ああーっ、はい。

(プチ鹿島)そしたら日本の新聞でもいくつかそれを「フランスの新聞が皮肉」って。日本の映画がですよ、カンヌ最高賞を受賞したのに。美しい国ニッポンの! 安倍さんはそれに対して一言もコメントしていない。沈黙している。で、そのフランス紙にはこんなことが書かれているんですって。「海外での受賞に賛辞を送ってきた日本の首相が沈黙したままだ」と。そりゃそうですよね。それを受けて東京新聞、さらに記事を書いているんですね。「なぜ沈黙している、安倍首相」と。たとえば、安倍首相の祝福祭りというかおめでたい感じってたくさんあるじゃないですか。国民栄誉賞だって、この間もね……。

(塩澤未佳子)そうですね。この間、あったばっかりですね。

安倍首相の祝福祭り

(プチ鹿島)バンバンバンバン出して。いいじゃないですか。おめでたいから。歴代首相の中でもその祝福ぶりは目立っているという。羽生結弦選手ですね。で、祝福の対象は日本人にとどまらない。昨年ノーベル文学賞に選ばれた日系イギリス人作家のカズオ・イシグロさん。「日本にもたくさんファンがいます。お祝いしたい」とわざわざコメントを発表している。

(塩澤未佳子)はい。

(プチ鹿島)この間なんか、フィギュアスケート女子、平昌オリンピックで金メダルをとったロシアのザキトワ選手への秋田犬マサルの贈呈式にもわざわざ立ち会って祝福している。

(塩澤未佳子)行きましたよね!

(プチ鹿島)そんな方が……映画好きだとおっしゃっているのに。カンヌ国際映画祭の最高峰をとった是枝監督の『万引き家族』に対しては一言もコメントをしていない。で、これをフランスの新聞が気づいて「なんでだろうね?」っていう。で、実はそれをほじっていくと、フランスの新聞はこんな分析をしているんです。「是枝監督が映画やインタビューで日本の政治を告発してきたからじゃないか?」と。つまり、自分にとって批判的だから、そういう人が最高のパルムドールをとったら、本当ならそこを超えて「おめでとう」って言うのが時の首相の度量というか器の大きさなんでしょうけども。東京新聞はそう書いていますが、まだ沈黙をしているという……。

(塩澤未佳子)フフフ(笑)。

(プチ鹿島)これ、「おめでとう」ぐらい言ったらどうですか?(笑)。

(塩澤未佳子)だって本当に、それに値することですからね!

(プチ鹿島)いままでさんざん、日系人のお祝いまでして。マサルまで追っかけていって「おめでとう!」って言った人が、是枝監督には何も言っていないという。ここ、問われますよ! 僕、密談の本(『密談の戦後史』)を面白かったって言ってますよね? あれは駆け引きなんですけども、要はなにか?っていうと、その政治家の度量ですね。相手が「口説いた」っていう風に言って帰っていくけど、こっちは大きいことのためなら口説かれたふりをするっていう。

密談の戦後史 (角川選書)
Posted at 2018.6.5
塩田 潮
KADOKAWA

(塩澤未佳子)わかっていてね。

(プチ鹿島)っていう、その政治家の振る舞い。度量の大きさを楽しむ。それが見えてくる本だなと思ったんですけど……絶対にこういうツッコミというか茶化し、皮肉は出てくるはずなんですよ。「なんで『万引き家族』については言わないの?」っていう。

(塩澤未佳子)普通に不思議ですからね。

(プチ鹿島)そこはやっぱり超えてきてコメントした方がいいんじゃないかな?って。「菅官房長官は『栄誉ある受賞』と称えているが、安倍首相のコメントはない」って東京新聞も報じているという。菅さんはまあ、そりゃあ記者会見が毎日あって、記者が聞くからね。「『万引き家族』? なんだ、それ」とか。それは言わないですよね。

(塩澤未佳子)アハハハハハハッ!

(プチ鹿島)この『万引き家族』っていうのは今週金曜日から公開なんですが、よく調べたら先週の土日、先行公開やっていたんですよ。だから僕、土曜日の夜に見に行って。やっぱりね、これは『万引き家族』って言っていますけども、ちゃんとお金を出して見てください。

(塩澤未佳子)アハハハハハッ! そりゃそうだ!

(プチ鹿島)なんだったら僕、あと1回ぐらいお金出してもいいなっていうぐらい。面白かった!

(塩澤未佳子)ああ、やっぱり?

(プチ鹿島)まあ、出演者がリリー・フランキーさん、安藤サクラさん、松岡茉優さん、樹木希林さん。一言でいえば一癖も二癖もある、もうすごい役者さんばっかりだから。これだけでも面白いなと思うんですけど。やっぱりよかった。

(塩澤未佳子)はー!

(プチ鹿島)でも『万引き家族』っていうタイトルに関して、「なんでそんな名前なんだ? 日本の品位を……」みたいな声もあるんですって。びっくりするぐらい。見ていないのに。でも見れば、いまのこの社会に足りないものってなんだろう? とか。でも、足りないものって……僕ら、日常的に足りないものがあるのに、それをよりによってこの人たちが体現してくれているのか。足りないもの、ここにはあるじゃねえかっていう、そういう映画なんですよ。

(塩澤未佳子)ふーん!

(プチ鹿島)だから万引きがどうとか、そういう話じゃないんです。

(塩澤未佳子)よく見れば。ちゃんと見ればわかるんですね。

(プチ鹿島)だから見に行ってください、これ。

(塩澤未佳子)これは早く見たい。

(プチ鹿島)ねえ。万引きしちゃダメだよ(笑)。お金は払うんですよ。だから見てよかった。僕、これはもしかしたら安倍さんが一言もいわないのは、やっぱり映画好きだから。自分の目で見て「うん、これは面白い!」って思った後、さらに「おめでとう!」っていう。そういう風に大人として、待ち望んでいるのかな?っていう……まあ、1割2割の推測もありますけどね。

(塩澤未佳子)フフフ(笑)。

(プチ鹿島)ねえ。昭恵さんと見に行ってほしいですね。『万引き家族』をね。

(塩澤未佳子)ぜひね。そりゃあ見るでしょうよ。それだけのものですから。

(プチ鹿島)そんな時事ネタが追いかけてきたよっていう話です。

<書き起こしおわり>

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