町山智浩『レディ・プレイヤー1』を語る

町山智浩『レディ・プレイヤー1』を語る たまむすび

町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でスティーブン・スピルバーグ監督の映画『レディ・プレイヤー1』を紹介していました。

(町山智浩)ということで、今回ご紹介する映画は巨匠スティーブン・スピルバーグ監督の『レディ・プレイヤー1』です。音楽をどうぞ!

(町山智浩)はい。もうこれは『ベストヒットUSA』っていう感じなんですけども。わかりますか? 小林克也さんの。これ、80年代にそういうテレビ番組がありまして。80年代のアメリカンポップの紹介をずっとやっていた番組なんですね。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、この『レディ・プレイヤー1』っていう映画はゲームの中に入る話なんですけども。オアシスっていう名前のバーチャルリアリティー空間の中にみんなで入って世界中の人がゲームをしているっていう話なんですね。オンラインゲームで。そのオンラインゲームを作った、プログラムをしたジェームズ・ハリデーっていう人が80年代オタクで、80年代のカルチャーを全部詰め込んだ世界にしているっていうことになっているんです。

(赤江珠緒)はいはい。

(町山智浩)だから音楽がいまかかっているヴァン・ヘイレンの『Jump』みたいな80年代ヒット曲がずっとかかり続ける映画なんですね。で、『レディ・プレイヤー1』っていうのは、ゲームの最初に「Ready」って出るじゃないですか。あの「Ready」ですね。「プレイヤー1、準備しろ」っていう意味ですけども。で、これはスピルバーグが製作・監督をしたということが非常に重要で。これ、原作が出た時に「映画化は不可能だろう」って言われていたんですね。

(山里亮太)はい。

(町山智浩)っていうのは、そのオアシスというオンラインゲームのヴァーチャルリアリティーの世界は80年代カルチャーが全部詰め込んであるわけですから。キティちゃんが出てきたりね。

(赤江珠緒)あっ、キティちゃんとかまで?

(町山智浩)キティちゃんもいるんですよ。キティちゃん、ゲームが出ているじゃないですか。いっぱい。キティちゃんが出てきたり、「波動拳!」っていうやつですね。『ストリートファイターII』が出てきたり。要するに、版権を持っている会社がバラバラなんですよ。世界中に飛び散っていて。

(赤江珠緒)ああ、そういうことですか。

(町山智浩)これを全部、その版権の使用許可を取っていかなくちゃいけないわけですね。

(赤江珠緒)著作権がそれぞれにありますもんね。

(山里亮太)よく取れたなっていうラインナップよ。

(町山智浩)これが大変なんで。これはスピルバーグだからできたんでしょうね。

(山里亮太)「スピルバーグが撮ってくれるんだったら、全然使ってください!」ってことですか?

スピルバーグだからキャラクターの使用許可が取れた

(町山智浩)そうです。「スピルバーグ」っていう名前を出せば、もう「安心して任せます」ってなるじゃないですか。これがマイケル・ベイっていう人だったらたぶん「ちょっと待て!」って言うと思うんですよ。

(山里亮太)フフフ(笑)。「うちのキャラクターがどういういじられ方をするか、わからない」って?

(町山智浩)そう。マイケル・ベイっていうのは『トランスフォーマー』っていう映画で中国からたくさんタイアップを取り付けたために、キャラクターたちが意味なくタイアップの牛乳を飲んだりとかですね……(笑)。

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(赤江珠緒)アハハハハハッ!

(山里亮太)コントみたいなことになっちゃったっていう。

(町山智浩)そう(笑)。めちゃくちゃな映画になりましたから。これ、マイケル・ベイだったら「それはちょっと勘弁してくれないか?」っていうところがあったと思うんですけど。

(赤江珠緒)フフフ(笑)。

(山里亮太)町山さん、これ僕一足お先に見させてもらいまして。

(町山智浩)あ、どうでした?

(山里亮太)最高! めちゃくちゃ面白かったです!

(町山智浩)すごかったですね。

(山里亮太)すごい! もう僕ら、どのシーンもどのシーンも立ち上がりたくなるぐらいテンションが上がりますよね。「うわっ、ここで来た!」とか。

(町山智浩)どのへんがいちばんよかったですか?

(山里亮太)僕はやっぱり最初のレースのところから。あのバイクが出てくるじゃないですか。

(町山智浩)はいはい。チキチキレースですね。

(山里亮太)チキチキマシン猛レース(笑)。

(町山智浩)はい。『AKIRA』の金田のバイクが出てきますね。

(赤江珠緒)はー!

(山里亮太)で、金田のバイクと戦うのがなんといってもデロリアンですからね。

(町山智浩)そうなんですよ。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の。で、あれはよく見ると他にも『マッハGoGoGo』のマッハ号とか『バットマン』のバットモービルとか。ああいう、いろんなゲームとか映画に出てくるスーパーカーが全部揃ってレースしているんですけども。あれはだから、ゲームをする時ってかならずピピピピピ……って武器を選んだりとか、服を選んだりするじゃないですか。それと同じように、好きなものを選べるんですけども全部実際にあるものから選ぶようになっているんですよね。このオアシスっていうゲームの世界は。

(赤江珠緒)はー、ええ。

(町山智浩)だから主人公の男の子は別のキャラクターになっているんですよね。彼が着ている服とか持っている銃とかも全部いろんな他の……たとえば『スター・ウォーズ』のハン・ソロのホルスターとか、『マッドマックス』の銃とか、いろんなものを持っているんですよ。

(赤江珠緒)いろいろ出てきますね、これ。

(山里亮太)アイテムがいろんなところから選べる。

(町山智浩)そうなんですよ。もう子供が考えた世界ですよ(笑)。

(山里亮太)そう。見ていて夢のようだったもん。

(赤江珠緒)なるほど。

(町山智浩)本当に中学生が考えたような映画なんですよ。これ、原作を書いた人が79年生まれぐらいの人ですね。アーネスト・クラインという人で。だから、山ちゃんと歳、あまり変わらないですね。

(山里亮太)そうですね。ほぼ一緒ぐらい。だからもう、僕が通ってきたものがそこかしこに出てくるんです。ワードとか。

(町山智浩)そうそう。他に何か、気がつきました?

(山里亮太)正直、最初のところで、「このアイテムを使うとこのロボットが……」って説明があった瞬間に「絶対にあのロボットになるやつだ、このアイテム」とかって。

(町山智浩)ああ、はいはい。倉庫みたいなところがあって、そこにいっぱい置いてあったりするんですよね。そういうね、はっきり言うとゲームの世界で「イースターエッグ」と言われているものがあるんですね。映画でも言うんですけど。イースターっていうのは3月にあるアメリカのお祭りですけども。教会のお庭とかでチョコレートの入ったイースターエッグっていうのを隠して、それをちっちゃい子に拾わせるっていう行事があるんですよ。

(赤江珠緒)うんうん。

イースターエッグ

(町山智浩)で、子供たちがそれを拾うと、そのチョコエッグの中におもちゃとかが入っていたりするんですけど。で、それと同じようにゲームとか映画の中にいろんなもの、小ネタが隠してあって……っていう世界になっていて。そこで3つの鍵を見つけると、このオアシスっていう世界そのものを継承できるという、まあグランドチャンピオンになれるっていう話なんですね。

(赤江珠緒)ふーん!

(町山智浩)で、この映画自体が見ている人もいっぱい小ネタを探したり。クイズみたいになっていてそのクイズを一緒に考えながら解くという……まあ映画のようなゲームのような映画なんですよ。

(赤江珠緒)ああ、そうですね。ゲーム感覚がすごく強いですね。ふーん!

(町山智浩)はいはい。でも、最近結構みんなそういう風になってきているんですよ。日本も。あれ、見ていました? TBSだから言っていいと思いますけども。『99.9 -刑事専門弁護士-』。あれ、見ていました?

(赤江珠緒)見ていました。全部ではないですけど。

(町山智浩)あれ、ものすごいイースターエッグだったんですよ。

(赤江珠緒)ああーっ! たしかに、居酒屋さんっていうかよく食べに行く食堂とかでも、いろんな知っている人なら知っているっていうネタが入っていたりとか。

(町山智浩)松本零士先生本人が来て、『999』のメーテルと一緒にご飯を食べたりしているんですよ。

(赤江珠緒)ああーっ! そんなシーンもありましたか?

(町山智浩)あ、気がつきませんでしたか? あとね、あれはラーメンズの片桐仁さんが出ているじゃないですか。彼がもともとガンプラオタクだからガンダムネタを無理やりかなり入れていますよ。

(赤江珠緒)はー!

(町山智浩)気がつかなかった? あのね、彼が下着泥棒かなんかと間違えられて。柔道の女の先生に投げられるっていうシーンがあって。投げられた時に片桐さんは「オヤジにも投げられたことがないのにっ!」って言うんですよ。

(赤江珠緒)アハハハハハッ!

(町山智浩)これ、なんだかわかります?

(山里亮太)これはもう、有名な。アムロがバチン!ってやられた時に「オヤジにもぶたれたことがないのに!」っていう。

(赤江珠緒)ああ、そういうことか!

(町山智浩)そうなんですよ。しかもそれで片桐さんを投げた柔道の先生は胸に「志穂美」って書いてあるんですよ。名前が志穂美って、志穂美悦っちゃんのことですね。昔は空手スターでしたから。いまは長渕剛さんの妻ですけども。

(赤江珠緒)細かいことがいろいろ!

(町山智浩)すごく細かい。その『99.9』の中で事件の非常に重要な鍵を握る週刊誌が出てくるんですけど、それは週刊バイブスっていうんですよ。これは『重版出来!』の週刊誌ですよ。

(赤江珠緒)ああーっ! そうか。バイブスだ。

(山里亮太)赤江さん、出てたのに!

(赤江珠緒)そうだそうだ。編集長。バイブスの。

(町山智浩)自分が出てたじゃねえか!(笑)。

(赤江珠緒)そうだそうだ。どこかで聞いたことがあるお名前だと思いました。ああ、そうか。バイブスだ(笑)。

(町山智浩)そういうのがいまね、映画もテレビもそんなのばっかりになってきていてね。

(赤江珠緒)ちょっと油断できないですね。ボーッと見ていちゃダメなんだ。なるほど。

(町山智浩)いや、でも俺、すごく今回のこれは面白かったんですけど。『レディ・プレイヤー1』。でも、これでいいのかな?っていう気持ちにもなりましたよ。

(山里亮太)なんでですか?

(町山智浩)ちょっと音楽、もう1個かけてもらえますか?

(町山智浩)これがディスコのシーンになるとかかるんですよ。でもこれ、『サタデー・ナイト・フィーバー』っていう映画の音楽なんですけども。『Stayin’ Alive』っていう。でも、これって80年代じゃなくて70年代の音楽なんですよ。でも、これって現在から考えると何年前ですか? 40年前ですよ。40年前のことがいまの映画に出てきたっていうのを僕はその当時のリアルタイムで知っているけども、娘を連れて行って見ているんですけど。娘からすると、どんな感じなんだろう?って思ったんですよ(笑)。

(赤江珠緒)ああーっ! はじめまして感はあるでしょうね。

(町山智浩)だからね、僕がガンダムとかに出会ったのは79年なんですよね。それから40年前っていうと何年か?っていうと、1939年なんですよ。真珠湾攻撃前ですよ。

(赤江珠緒)そういうことですね。それぐらいか。

(町山智浩)俺、世界のサブカルチャーってなんかおかしくなってないか?って見ていて思いましたよ。

(赤江珠緒)ああー。

(町山智浩)だってガンダムの時代に真珠湾攻撃前の文化を見たら変だと思いましたよ、僕。

(山里亮太)たしかに。でも、いまの人はそういうことになっているのか。

(町山智浩)そう。だからね、俺、サブカルチャーってどうかしているな、いまって思ったんですけども。ただね、いろいろと見ていて面白かったのは、ゲームの中に入っているっていう話ってこの間見たばっかりじゃないですか。

(赤江珠緒)はいはい。この間紹介していただいた。

(山里亮太)そうそう。『ジュマンジ』。

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(町山智浩)『ジュマンジ』で。ねえ。それで、『ジュマンジ』を見て、先週は『パシフィック・リム: アップライジング』が日本で公開になったでしょう?

(山里亮太)はい。それも見てきました。僕。

(町山智浩)見てきました? あっちもガンダムが出てきたしね(笑)。

(山里亮太)そうそう! もうガンダムのイメージされているところとか。ガンダムとか、言ってもエヴァンゲリオンとか、いろんなのが出てきますよね。

(町山智浩)エヴァンゲリオンそっくりのロボットも出てきますね。鋼鉄ジーグそっくりのロボットも出てきましたね。

(山里亮太)そう! パトレイバーみたいなのもありました。

(町山智浩)そうそう。パトレイバーみたいなのも出てきて。それで東京で怪獣と戦うんですよ。なんか俺ちょっと頭が……自分が高校時代の自分とかに「お前ね、40年後にハリウッドがガンダムとかゴジラとかをどんどん映画化するんだけど、それが毎週見れる状態だよ」って言ったら「お前、頭どうかしてる」って言われると思いますよ。高校時代の俺に。「嘘つき!」とか。

(山里亮太)でも、いまそういう状況ですからね。本当に。

(町山智浩)そう。「しかも1本は監督がスピルバーグだから」って言ったら、「嘘つき、この野郎!」って言われると思うんですけど(笑)。

(山里亮太)アハハハハハッ! それぐらいすごいことがいま起きているんですよね。だから。

(町山智浩)僕、もうわけのわからない状態でね。すっごいなと思っているんですけど。

(山里亮太)町山さん、最後の方にすごい戦いがあるじゃないですか。バーッ!って。

(町山智浩)あ、音楽をかけてください。はい!

(山里亮太)ああ、そう! これ!

(町山智浩)はい。もう1曲、お願いします!

(赤江珠緒)えっ、こんな思いっきり日本の曲も入っているの?

(町山智浩)はい。いまかけました2つの曲がこう、大変なことになるんですよ。

(山里亮太)ここで俺、もうすっごいテンションが上がって。ここ、すごいですよね、町山さん!

(町山智浩)ここ、すごいですよ。ここね、森崎ウィンくんが言う日本語のセリフがすごいんですよね。ここで、彼は日本人のキャラクターでダイトウっていう男の子でゲーマーなんですけども。ここで素晴らしいセリフを言いますね。

(赤江珠緒)へー!

(山里亮太)ここはもう本当にかっこいい!

(町山智浩)すごいんですよ。

(山里亮太)ここでもう私、マックスです!

(町山智浩)ここは日本人だけが楽しめる、日本人だけが感動するシーンなんですよ。

(赤江珠緒)そういうこともあるでしょうね。このカルチャーは日本ならではっていうのが入っているというね。

(町山智浩)ただね、ここのセリフだけは日本語がわかってよかった!っていう世界なんですよ。

(赤江珠緒)へー! うわっ、気になるな!

(町山智浩)すごい言いにくいんですけども。

(赤江珠緒)ハリウッドでこんな映画が。へー!

(町山智浩)大変なことになっているなと思いましたね。ただね、この映画自体は80年代で、いろんなカルチャーが出てくるんですけども。なぜスピルバーグが映画化したか?っていうと、原作の方では実はスピルバーグのキャラクターが大量に出てくるんですよ。もっといるんですよ。で、スピルバーグ自身も出てくるんです。っていうのは、80年代っていうのはいったいどういう世の中だったか?っていうと、それこそいま、当たり前にみんなが思っているようなコンピューターっていうもの……ゲームとかコンピューター・グラフィックスとかで娯楽いなっていったヴァーチャルリアリティーの始まりの時代なんですね。

(赤江珠緒)ふんふん。

スピルバーグが映画化した意味

(町山智浩)だってそれまではファミコンもなかったわけだし。80年代にファミコンが出てきて、パーソナルコンピューターも出てきて。それでコンピューター・グラフィックスも出てくるんですね。80年代に。

(赤江珠緒)それこそ80何年かにポートピア博に行った時、「これがコンピューターです」って家ぐらいの大きさのものを飾ってましたもんね。

(山里亮太)まだそんな時代だったんだ。

(町山智浩)ねえ。だからこの80年代っていうのはヴァーチャルリアリティーの始まりの時代なんですよ。だから実際にそれを軌道に乗た1人は、スティーブ・ジョブズとか任天堂もそうですけど、スティーブン・スピルバーグ自身ですよね。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)っていうのは、ピクサーっていう会社はどこから生まれたか?っていうと、スピルバーグが製作総指揮をした『ヤング・シャーロック』っていう映画の中に出てくるコンピューター・グラフィックスシーンを作るために、ピクサーは始まっているんですよ。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)ピクサーを始めたのはスピルバーグなんですよ。いわば。ジョージ・ルーカスとスピルバーグ。で、いまみんなが普通に見ているコンピューター・グラフィックスっていうのは本格的に映画の中に出して、実写の中に入れてもおかしくない状態にはじめてなったのが『ジュラシック・パーク』なんですよ。

(赤江・山里)ほー!

(町山智浩)スピルバーグが『ジュラシック・パーク』を作るまではコンピューター・グラフィックスはコンピューター・グラフィックスにしか見えなかったんです。

(赤江珠緒)そうか。『ジュラシック・パーク』の最初の衝撃ったらね。そうでしたね。

(町山智浩)普通に実写シーンの中に入っていてもおかしくないものをはじめてやったんですよ。だから、スピルバーグが実際はこの『レディ・プレイヤー1』の中に出てくるヴァーチャルリアリティー世界オアシスを作った人なんですよ。覚えていますか? この中でオアシスを作ったっていう人が出てきますよね?

(山里亮太)はい。

(町山智浩)ハリデーっていう人が。マーク・ライランスが演じているんですけど。彼がすごいシャイじゃないですか。すごいシャイなおじさんでメガネをかけた、まあいわゆるオタクですよね。で、ニコニコ笑っていておとなしくしゃべるんだけれども。「僕はね、夢を現実にしたいんだ。世界を作りたいんだ」って言うじゃないですか。これ、スピルバーグが実際にやったことですよ。

(赤江珠緒)はー!

(町山智浩)スピルバーグがいなかった世界っていうのを想像すると、全く想像がつかないんですよ。いまの世の中全部。だからこれ、すごいなと思って。スピルバーグ自身はこの原作通りに映画にすると自分が神みたいな扱いになっているからやりにくいから。恥ずかしいから自分が映画化権を取って、自分が出てくるシーンを全部カットしたって言っているんですよ。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)でも、やっぱりスピルバーグなんですよ。このハリデーさんは。だからこれはすごいことになっているなと思いましたね。

(赤江珠緒)80年代を通った者としては、これは見なきゃいけない気になってきましたね。

(山里亮太)ずっとワックワク。本当に。

(町山智浩)でもみんな、子供だったですよね。赤江さんとか山ちゃんとかはね。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)僕なんて、もう結構……ガンダムの時には高校生でしたから。高校2年生でしたから、原作小説が出て読んでひっくり返ってオナニーしましたからね。

(山里亮太)フハハハハッ! どういう感情から?

(赤江珠緒)ええーっ?

(町山智浩)だって、アムロとセイラさんがセックスするんですよ。小説版って。

(赤江珠緒)えっ、そうなんですか?

(町山智浩)そうですよ。で、高校2年でそれを読んだものだから大変でしたけども。

(山里亮太)はー。燃え上がっちゃうな、それは。

(町山智浩)「燃え上がれ、ガンダム」ってそういうことだったのか!って思いましたよ(笑)。

(山里亮太)絶対に違いますよ!(笑)。

(町山智浩)ねえ。「ああ、意味がわかった」って思いましたね。

(赤江珠緒)アハハハハハッ!

(町山智浩)あれはまあ、富野由悠季さんっていう人が変態だからだと思いましたけども。ということでね、『レディ・プレイヤー1』。とんでもない映画ですよ、これは。日本の人のための、スピルバーグからのプレゼントですね。

(山里亮太)いや、本当にそう思う。

(赤江珠緒)そうかー。でも町山さんがおっしゃったみたいに、娘さんとかが見たら40年前でしょう? なんか『のらくろ』とかを楽しんでいるような……。

(町山智浩)うちはそういうものを教育していますから。

(山里亮太)英才教育を受けているから。

(町山智浩)家中におもちゃとかいっぱいあるから。全然教育されているからわかるんですけどね。

(山里亮太)でも結構若い人とかいっぱいいましたけど、めちゃめちゃ盛り上がっていましたよ、終わった後に。

(町山智浩)ああ、本当に? やっぱりあのセリフでしょうね。でもね、スピルバーグっていうのはもともとガンダムやゴジラも彼が映画化する予定が一時、あったんですよ。

(赤江珠緒)ふーん!

(山里亮太)こういう形で実現したんだ。

(町山智浩)そう。こういう形で実現したっていうところが素晴らしいなと思いますね。はい。スピルバーグから日本へのプレゼントということで。『レディ・プレイヤー1』、もうすぐ公開ですね?

(赤江珠緒)はい。4月20日公開ということになります。今日はスティーブン・スピルバーグ監督の新作映画『レディ・プレイヤー1』をご紹介いただきました。町山さん、ありがとうございました。

(山里亮太)ありがとうございました。

(町山智浩)どもでした!

<書き起こしおわり>

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