PUNPEE『水曜日のダウンタウン』こち亀検証スペシャルOP曲制作を語る

PUNPEE『水曜日のダウンタウン』こち亀検証スペシャルOP曲制作を語る SOFA KING FRIDAY

PUNPEEさんがJ-WAVE『SOFA KING FRIDAY』の中で『水曜日のダウンタウン』こち亀検証スペシャルのOP曲の制作についてトーク。読み返したこち亀の印象的だったエピソードなどについて話していました。

(PUNPEE)最近やったこととしてはですね、自分が音楽を担当している『水曜日のダウンタウン』という番組があるんですけども。それがですね、なぜか今月『こち亀スペシャル』ということですね、他局の番組なんですがそれを引っ張ってコンテンツにするっていうまあ、監督の藤井さんっぽい感じの計らいだと思うんですが。こち亀スペシャル、自分がですね、『水曜日のダウンタウン』スペシャルの時はオープニングを毎回変えておりまして。それで、今回もこち亀スペシャルということだったんだこち亀仕様にしようっていう。

ええと、漫画喫茶に行って、せっかくだから読もうってことでですね、全巻は読めなかったんですけど、100巻分ぐらい読み直しました。自分が小・中学校の時ですね、もうなんだろうな、『ドラゴンボール』とか『スラムダンク』をやってる時にリアルタイムで読んだ時のこち亀はもちろん読んでたんですけども。なんか、インターネットで調べて、こち亀フリークスが語るこち亀クラシック回みたいなやつを自分の中で抜き出して、それとあとは名物キャラ。左近寺だとか本田とか麗子とか麻里愛の初登場回とかを全て読んだりしたら、合計たぶん100巻分ぐらいあったのかな? 読み直しました。そしたら、やっぱり面白くて。

自分がリアルタイムで読んでたやつで一話、すごい印象に残ってるのがあって。カタ屋の話なんですね。昭和30年代とかその辺ぐらいに、自分はもちろんリアルタイムじゃないですけど、紙芝居屋みたいなのと一緒でカタ屋ってのがいたらしいんですよ。子供たち、小学生がいるところ、ストリートに突然やってきて、なんか木彫りなのかな? 木の中にくぼんでるようにハットリくんとかゴジラとか、当時流行ったアニメが彫ってあって。そこに子供たちが粘土を詰めて、それを出すとこう粘土がハットリくんみたいなとか、そのキャラクターの形になるんですけど。

それに色をつけて、それにカタ屋の親父が点数をつけてくれる。1000点とか2000点とか、うまくできたら点数をつけてくれて。その点数のポイントを貯めると1万ポイントとかでデカいカタと交換してくれるっていうカタ屋の話がすごい面白かったですね。

印象的なカタ屋の話

で、ポイントをやっと……家とかですごいきれいにその粘土に色塗って、「やった! 交換できる! 1万点貯まった!」っつってそのカタ屋のところに次の日行くと、もうそのカタ屋はいなくなっているっていう。もう、商売上手なんでしょうね。そのカタ屋のおっさんも。なんかその、ここまでやっといて後は逃げていくっていう。で、その1年間か半年後ぐらいにまた戻ってきて、みんなが忘れたとかそのポイントを捨てた頃に商売を始めるっていうカタ屋っていうのがあったんですけども。

まあ、両さん的ストリートナレッジ的な。それ、俺が小学校か中学校ぐらいでその両さんの話をリアルタイムで読んでいたんですけども。すごい面白かったなーっていう記憶があります。なんだろう、そういうこんなのいたなっていうmデータとして残らないものってすごいいいなって思っていて。靴磨きのおじさんとかも、インターネットで「何時に出勤」とかわかるはずがないし。いま、自分が靴磨きをしてもらってる自分の写真があるんですけども。

それを撮る時も、東京駅の目の前にいつもいる靴磨きのおじさんに「明後日、撮影してもいいですか?」っつって頼んだんですよね。で、その2日後に来たら、来なかったんですよ。何かをたぶん……フフフ(笑)。危険を察知したのか、その靴磨きさんの勘だと想うんですけども、来なくて。なんだろうな、自分のスケジュールで動いたりだとか、インターネットだったりにアーカイブ化されない職業って、いまも魅力を感じる仕事だと思いました。

あとは、いっぱい読んで面白かった話はですね、戸塚っていうキャラクターっすね。最初の方のこち亀にはよく出ていて。いちばん最初の中川とかと一緒にいた同僚みたいのがいて。めっちゃ目に傷が入っていて、脱ぐと和彫りだらけみたいな警察官の同僚がいるんですけど。そいつは徐々に、80巻ぐらいでフェードアウトしていったキャラで。120巻とか何巻かでまた久しぶりに戸塚が出てくるんですよ。両さんのところに。それで「おう、久しぶり」ってその戸塚が言うんですけど、両さんは「あれ? お前、誰だっけ? えっ?」みたいな。「いや、戸塚だよ、戸塚!」っつって。その久しぶりに出てきたら忘れちゃうっていうやり取りとかも結構面白かったっすね。

いつの間にか消えた戸塚金次

あとは、配置係っていう話も面白くて。泥棒っすね。何かを専門的に盗んでいるシリアルキラー的なシリアル泥棒。下着だったりとか靴とかを盗みまくっているやつが捕まった時、柔道の道場みたいなところに盗まれたものを並べた写真っていうのがニュースで出ると思うですけど。それを並べている係っていうのが警察の中にいるらしくて、それを特集した回があって。マニアックなものとかを真ん中の方に置いたりとか、端の方の目立ちやすいところに置いたりするっていうメソッドがあるらしくて。その話も結構面白かったっすね。

配置係

で、今回葛飾で下町のラッパーといえばZORN THE DARKNESSという、いまはZORNという名前でやっていますけども。ZORNくん。やっぱりもちろんZORNくんは欠かせない。『葛飾ラップソディー』っていうを出したりしているので。ZORNくんに「この曲のスクラッチをオープニング用に入れてもいい?」って聞いたら快くOKしてくれて。そんなわけでZORNくんにも協力してもらいました。

そんで、最初は最後の「こち亀検証スペシャル」っていうところをうちの母親だったりとかに言ってもらおうと思ったんですけど、本家のラサール石井さんがやってくれるということになりまして、急遽放送の2日前ぐらいにそれを録ってコンパイルしてリリースさせていただきました。そんなスペシャルもやっている『水曜日のダウンタウン』。TBS系ですね。もう5年目に突入ということでこれからも適当にそういうオープニングとかもやっていきたいと思っていますのでよろしくお願いしますということです。はい。

<書き起こしおわり>

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